目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜 作:妄想零炎
――『MS−08D ドムゲバルト』
フローレンス・キリシマ曹長専用カスタム機。後期製造型のドムDをベースにしている。武装は刃を着脱できるヒートホーク2本と、ドムの使用するヒートサーベル2本のみと、近接に偏りすぎ。
ゲバルトは、暴虐という意味のドイツ語。
*
――『MS-10S2 ザクS2型(地上用高機動試作機)』
ザクⅡとドムの運用データを鑑みて、ザクⅡR型をベースに設計変更を施し陸戦専用として開発された機体。すでに正式採用が決まっていた新型機ゲルググから連邦の目を欺くためのダミーの一つでもあった。
試験機の名目で設計開発されたが実際はザクの外装をしたゲルググやドムに近く、開発中の新型機の偽装とともに、主戦場となっている地上での運用データを得るためのものであった。
アナハイムより入手したルナチタニウム合金によって造られたインフレームを部分的に取り入れたセミモノコック構造で、内部構造に余裕が生まれたため、外部に露出していた動力パイプは一部だけだが内蔵式になった。またスラスター推力はザクS型の70%増し、脚部にはドムに使用されているジェットエンジンの簡易型を搭載。これにより高機動なホバー推進が可能となる。合わせて内蔵プロペラントも増加しているが、その増加量は30%程度のものであるため、ドムDS型と同じく腰部背面やバックパックにドロップタンクを追加することで作戦可能時間の延長を図っている。
バックパックにはサブアームを装備。主に武装懸架に使用されるものだが、サブアームに持たせた武装をそのまま使用可能。武装の切り替えがスムーズになるが、反面、操作の複雑化、地上における機体バランスの悪化など課題も浮き彫りとなる。
本機の完成を持って、生産型である『MS-10C3グフⅡ』が製造されることになる。
主な兵装
ザクとドムが使う武装は全て使用可能。
MMP-80S
対MS用として開発されたMMP80の初期型は大型であったため、それを小型軽量化して取り回しの改善を図ったもの。主に北米で使用された。Sはスモールまたはショーティの略とされるがさだかではない。正史にて使用された後期生産型より軽量で反動も小さい。その代わりグレネードランチャーなどのオプション装備をとりつけるためのレールは存在せず、装弾数がやや少なめ。射程も短くなっている。
使い勝手がよいだけでなく、軽量で高い集弾性を誇り、元の設計が優秀な分、信頼性整備性ともに高く、正式生産型となるMMP80(後期型)よりもこちらの支給を要請する部隊は多かった。
頭部30mmバルカン砲。
2門装備。牽制、対空が主な用途だが、ゼクスの卓越した操作技術によって効果的に使用される。
大型ヒートクレイモア。
大型の実体剣。
ビームサーベルと切り結んでも押し負けないほどの出力と、ルナチタニウム製の分厚い装甲をたやすく溶断するほどの切れ味を誇る。ただし重量があるため扱いづらく、生産型は存在しない。
外付け式ヒートロッド。
左腕に取り付けられた武装。原作グフカスタムが装備していたものと同じタイプの武装で、高電圧により敵機体の内部機器破壊を狙う。溶断機能はない。北米では多用されており、本武装をアンカー代わりに使った特異な機動を行うMSパイロットが多かった。
*
――『YMS-11、MS-11A ゲルググ(先行配備型)』
原作と違い、半年近くも先に実戦に投入された。
型式番号も原作とは異なる。
先行配備型は、開発の遅れたビーム兵器の装備をオミットされている。
史実と違うのは、腕部の補助推進装置が90mmケースレス速射砲に置き換えられていることと、後にインフレームと呼ばれる、骨格型フレーム構造を一部に用いた、セミモノコック構造であること。
*
――『MS-11B ゲルググ(正式配備型)』
YMS、A型でオミットされていたビーム兵器は連邦のエネルギーCAP技術の解析により正式に採用に至る。
ジェネレーターの出力をビーム兵器に回した結果、スラスターの推進出力が若干低下しているが、熟練度の低いパイロットなどは逆に扱いやすくなった。
*
――『MS-11C ゲルググ(ゲルググキャノン)』
ビーム兵器の使用できない先行配備型の背部に、サブジェネレーターを搭載したビームキャノンパックを装備したタイプ。海洋MSのメガ粒子砲技術を応用したもので、ビームライフルより速射性は劣るが、威力は高い。
他にも、頭部を狙砲撃用にセンシング強化した機体も存在する。
*
――『MS-11B2 ゲルググ(高機動型)』
B型のゲルググにB2高機動バックパックを装備させたものと、当初からこの型として製造されたタイプがある。後期型ロットに分類される機体である。
*
――『MS-11G ゲルググ(陸戦型)』
北米において、汎用機であるゲルググの地上適性を実戦でテストするという名目でキャリフォルニアベースにて数機が建造された。
B型をベースにしており、ビーム兵器の使用も標準化されている。バックパックをザクJb型と同型のものに換装している。
*
――『MS-11G ゲルググ(陸戦型エターナ・フレイル専用機)』
ニューヤーク基地に所属するエターナ少尉に用意された機体。頭部をセンシング用に強化されたC型(ゲルググキャノン)のものに交換されている。
武装
3連装35mmガトリング砲(グフカスタムのあれ)
宇宙軍でも使われている武装で、ケースレス弾を使用する。シールドのハードポイントも搭載。
シールド
宇宙軍で使われているアンチビームコートがなされたシールドは地上では大きすぎて扱いづらいため、ミドルサイズのものに変更されている。上述のガトリング砲の防護カバーであり、相手の攻撃を受け止めるための増加装甲というわけではない。
マルチウェポンバックラー
右腕に装備された小型の盾。北米のパイロットが多用するヒートロッドが内蔵されている。
また、グレネードや予備弾薬をストックするスペースがある。やはり防御兵装というよりも、武装懸架装置である。
ビームライフル
宇宙軍で使われているものと同型のもの。狙撃任務に使われた。
ビームナギナタ
薙刀と名称がついているが、実際はツインエミッター式の双刃型サーベル。
やや幅広いビーム刃を形成する。
連邦のジムが使用するビームサーベルと比べて低出力ながら、先端部での粒子収束率を高めている。これによりエネルギー消費が少なく、連続稼働時間はジムのものより一分ほど長い。
また双刃状態で手首を高速にて振り回すことでメガ粒子による磁界を発生させ、ビームを含む弾丸を弾くことができる。
ただし万能というわけではなく、大口径砲や高出力なメガ粒子砲などは防ぎきることはできない。
*
――『ドム・デアフライシュッツ(ヅダFZ)』
オルド・フィンゴ中尉がガルマ大佐の専用機であるドムDS型を『ガルマ様専用機として独自に改造する』と偽り改造を施した機体。そのため型式番号が存在しない。
機体名の『デアフライシュッツ』はドイツ語で『魔弾の射手』を意味する。
旧世紀ドイツの作曲家カール・マリア・フォン・ウェーバーによるオペラの題名である。
フレーム自体から手を加えており、最終的にはケイ・ニムロッド技術少尉からザクS2のデータを譲り受け、脚部を新調している。
中尉独自のロボット構造哲学により、脚部はこれまでのMSにはない逆関節型が採用されている。
順関節型よりも、駆動時と直立時のエネルギー消費を大幅に抑えることができ、また各種モーターやセンサー類を省略することが可能となった。
足を折りたたむことで全高と重心をかなり低くすることが可能で、コックピットへの搭乗と整備がしやすくなっている。
装甲形状はドムの原型をほとんど留めていない。
バイタルエリア以外は必要最小限の装甲しかないため非常に軽量だが、その分防御性能は低い。
バックパックにはマゼラフラッグに搭載されたEWACシステム装置が懸架されている。
頭部は中尉が長らく乗っていたザクのものを最新の光学機器などのパーツを使用し改造移植されている。これは彼の使用していたFCSやAI、EWACシステムの再構築を省くため。
実はヅダを作ったチームが次期主力モビルスーツにて復権するために土星エンジンを提供し、オルドはそれを利用して本機を新型のヅダであると報告してジオマッドから各種兵器の開発費を捻出させていた。
武装
ビームバズーカ
携行型ビーム兵器開発技術で遅れを取ったジオンが、連邦との技術差を欺瞞するために用意した武装。元々は試験用の武装であり、製造ラインも存在しなかったが、上記の理由により急遽グラナダにて製造された。
小型のジェネレーターとラジエーターを内蔵するため巨大かつ重量がありすぎ、取り回しは劣悪、連射も不可能。
しかしながら、ジェネレーター直結である分威力は高く、射程もあった。ドムに持たせて敵艦艇に狙砲撃を行うことで、連邦は常にビーム撹乱幕を張らねばならなかった。
弾種切替式実弾狙撃ライフル
オルドがザクⅡJb搭乗時に使用していたものと同じ。
弾種をその場で切り替えて随時射撃可能とした狙撃銃。新型機との世代交代で後方、予備任務役となったJB2型に装備された。MS特有の戦法と言える機動狙撃戦で遊撃手として動き、さらには対空攻撃を担う。
弾速と貫徹能力に優れる。ただ小口径なため、陸上戦艦などの大型目標に対しては火力不足でもあった。オルドは大気と撹乱幕によって安定感のないビーム兵器よりも、信頼のある本武装を高く評価している。