目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜 作:妄想零炎
RGM79〔T〕GM《1/8》
ジムトライアルタイプ ワンエイト(ワンエイトは愛称)
開戦前より亡命したミノフスキー博士によるMSの情報を手に入れた連邦技術開発部は、MBT(後のガンタンク)、RXM-1(後のガンキャノン)に替わる汎用的な兵器の開発として、『General Mobile計画』を草案していた。(これがV作戦の原型となる)
ルウム戦役でMSの驚異的な戦力に慄いた連邦は、この計画を前倒し、MS開発計画へと変更。高性能CAD/CAMシステムによりGMの初期設計がなされる。
そして、そのGMの試作試験型としてRX-78が開発される。
このRGM79〔T〕 GM《1/8》は、ガンダムの完成データを元に量産試作のために作られた、最初期型の実働テスト機体である。
トライアルタイプはいくつかの仕様がジャブローや他の開発拠点で設計製造がなされたが、この《1/8》は、連邦軍技術開発局極東支部(略称E.F.F.T.D.J)にて設計、開発された。
開発総責任者はカスミ・キサラギ。
《1/8》は試作型であったガンダムの運用データを集約し、ジェネレーターとフィールドモーターは新型の物に刷新。コア・ファイターを廃止し、簡略化されたコアブロックを導入。さらに構造的弱点とされた胸部排熱ダクト兼インテークを排除することによって、胴体部に大きな余剰が生まれ、ガンダムでは機体外に設置されていたプロペラント・タンクを内蔵式に変えた。
ダクト廃止を可能にしたのは、新開発された冷却材によるもので、ジェネレーターやフィールドモーターから発せられる熱を高効率で吸収し、各部推進用スラスターから溶剤とともに排熱する。(しかし後発の生産型ではダクトが復活している)
フレームも信頼性の高いものに変更されており、試作機にありがちな整備性の劣悪化は避けられている。
装甲は流石にルナチタニウムではなく、正史のジムと同じ材質だが、上記ダクト廃止によってコアユニット部の装甲厚増加に成功した。
頭部は強化ガラス製のドームになっており、中に本機最大の特徴とも言える光結合回路によって組まれた、自律型制御AI
『
開発者であるカスミ女史によって度重なるアップデートが成されており、パイロットとある程度ファジーな会話も可能。
カタログスペックは正史にあるジムスナイパー2に迫るものであり、高出力のビーム武装も運用可能。対弾性以外はファーストロットのRXシリーズを上回り、同時期に作られた他のトライアルタイプ(先行試作型ジム)とは一線を画す性能であったが、生産コストが高く採用はされなかった。
しかしながら頭部センサーは多少のダウングレードがなされ後のGMに採用されている。
《1/8》というペットネームは、不採用となった際、上官の台詞「我々が欲しているのはサラブレッドではない、タフなワークホースだ。今の8分の1の性能でもまだ過分にすぎる」に対して皮肉を込めて。
武装
ビームライフル初期型
ファーストロットのRXシリーズに採用されたものと同型のもの。
ビームサーベル
バックパックに二本装備。ビームジャベリンは採用されていない。
腕部60mmガンパック
当初上層部より頭部に対空用の兵装を装備することを指示されたが、カスミ氏の「繊細なセンサー部に火器搭載とか狂ってんの?」の一言により設計が変更され、腕部外付け式に変更された。
自律型戦術支援AI『
頭部の光結合回路型コンピューターにインストールされたAI。ミノフスキー粒子の影響を受けずに動作可能。
カスミ女史が
痛覚鈍麻を持つカスミは、この技術で人間を理解するための媒介を作ろうとしていた。故に、このAIに執着を見せ、「私の子」とまで称する。
機械故に性別はないが、音声は女性で、パイロットに抜擢されたシロウ・イツアキ少尉は「エミ」と女性名の呼称をつけていた。