目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜   作:妄想零炎

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第225話 Side『もうひとつの明日へ』

 

 ゼクス・マーキス

 

 大戦後、1年ほどは混乱が収まらない地球にて、各地を転戦。大戦の英傑の一人として内外ともに有名となる。

 

 彼の逸話の中でもっとも有名なのは、ジャブロー攻略戦にて、連邦の機械化大隊を、たった1機で殲滅したことである。

 

 MS24機、戦車、装甲車60輌、その他防衛施設群破壊という、凄まじすぎる戦果であった。

 

 これは北米を狙った核ミサイル発射施設破壊のために奮闘した結果であり、同施設はオルド中尉の操縦したMAの狙砲撃によって壊滅している。

 

 後に本国に召集され、本国防衛特殊部隊に配属されることになる。

 

 本人は自身の階級からくる責務と、一兵士でありたいという矜持――本人はそれを己の甘さと表現――にずっと戸惑っていた。

 

 

 *

 

 

 ルクレツィア・ノイン

 

 ジャブロー攻略戦にて機体大破、本人も負傷するも、友軍に救助される。

 

 最後までゼクスと共に戦えなかったことを悔やんでおり、戦後は彼の背中を追いかけて本国防衛特殊部隊に志願する。

 

 

 *

 

 

 ガルマ・ザビ

 

 連邦との戦争を早期に終焉へと導いた英雄として、国内外で持て囃されるが、本人は実態と乖離しすぎたプロパガンダに腐ることもなく、粛々と己の責務に努めた。

 

 それは、ニューヤークにて功を焦り、自らの過失によって数多の将兵を無駄死にさせたことへの後悔の念からくるものであり、作られた英雄として道化を演じることこそ、その贖罪であると考えていたためである。そうした彼を支えようとする人間も少なくなかった。

 

 月のグラナダにて、連邦との終戦協定を取りまとめ、各サイドとの融和的経済条約――通称グラナダ条約――を結んだことで、『ジオンの良心』と呼ばれることになる。

 

 特に決定的だったのは、彼が連邦領に囚われていたダイクンの遺児である「アルテイシア・ソム・ダイクン」を保護したことであった。

 

 ジオンだけに留まらず、いわゆる「コロニー独立主義」の父祖として各サイドで知られるダイクンの娘が、自らの言葉でガルマ、ひいてはザビ家が統治する今のジオンを認めたのだ。

 

 各サイドが懸念していた、ジオンの独裁体制ゆえの暴走への危機感はこれで幾分も緩むこととなる。

 

 そして積年の確執を埋めるかのように、両者が結ばれたことと、ジオンが打ち出したコロニー完全アーコロジー化計画への希望から他サイドとジオンの関係は以前よりも強いものとなり、連邦との国力の差を補って余りある相互依存・協力体制が構築される。

 

 戦後はガルマ本人の希望もあり、北米統治司令官と地球とサイドを結ぶ外交官の二役を担い、忙しく動いた。

 

 北米とカナダの反ジオンゲリラを抑えた後に、アルテイシア嬢の懐妊がわかると、本国に戻って外交に全力を注ぐ。

 

 そしてUC.96年、ジオンは公国から共和国へと移行。世論と議会一致で初代首相として立つ。

 

 UC.100年の各サイド記念セレモニーでは、木星圏にまで達しつつある人類を祝福し、サイアム・ビストから受け取った真の連邦憲章を前に、今の時代を生きる全ての人が『新人類である』という、いわゆる『ニュータイプ宣言』を行った。

 

 このことから、後世では『新時代の父』と呼ばれ歴史に長く名を残す。

 

 

 *

 

 

 セイラ・マス(アルテイシア・ソム・ダイクン)

 

 戦後に身分を明かし、政治的に利用されることを承知でジオンへと戻る。

 

 武力で独立を得たジオンは未だにザビ家の独裁国家であり、連邦融和派なコロニーの世論はその点を強く懸念していた。そこを緩和するため、自身がザビ家の末子と婚姻することで、そうした層を取り込むことに成功する。

 

 外交官として各サイドとの折衝に努める。

 

 また本人は女性の自由と子育てについて強い関心を持ち、私財を使い孤児を保護する施設や、学校設立にも関わった。

 

 サイド3で根強く残る女性蔑視問題にも取り組み、社会進出、権利の保護といった法案をいくつも立案した。

 

 一方で本人はガルマの妻として、公の場では常に一歩下がった立ち位置で彼を支え続け、その奥ゆかしさと高い知性と品性は『ジオン女性の象徴』とまで称賛されるようになる。

 

 その存在感はジオンが共和国となった後も揺るぎなく、ガルマという英雄を最も身近に支え続けたパートナーとして、歴史に記されることになった。

 

 ガルマとの間に3人の子を持つ。

 

 

 

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