目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜   作:妄想零炎

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 実はガンプラ作りながら妄想してたストーリーの垂れ流しだったりして。




第3話 Side『オルド・フィンゴ』

 

 

 1月3日、一年戦争勃発。旧世紀の日本でいうなら、正月三が日だ。ジオン公国は、地球連邦政府に対し独立を宣言。宣戦布告と同時に奇襲を敢行。小惑星ペズンとアステロイドベルトから密かに引っ張った無数の隕石群を地球に落下させ、大規模な気象変動を惹起させた。

 

 そう、コロニー落としではない。

 

 独立戦争を仕掛けたのは史実通りなのだが、その手段が異なる。

 

 サイド2を毒ガス攻撃していない。これは、先にギレン・ザビが発表した『サイド経済共栄圏構想』が強く影響してる。実際にサイド2からも少なくない留学生を受け入れていることと、構想発表後に頻発するようになったコロニー間の輸送事故だ。

 

 連邦の艦がジオンの管制を無視したためにコロニーに激突、他サイドの留学生が多く居住する寮が犠牲となり、各サイド間で反連邦の気運が高まった。この事故で特に多くの犠牲者を出したのはサイド2の学生たちで、連邦からの補填も一切支払われずにいたため、もともとは連邦寄りのコロニーだったサイド2でも、連邦憎しの声が上がるようになっていた。

 

 各サイドの世論はジオンの掲げる構想に傾いていき、反連邦のデモがいくつも起きたぐらいだ。

 

 そうした後押しも受けて開戦に踏み切ったので、コロニー民に対してはクリーンでなければならないため、コロニーを落とすことはできなかったんだね。

 

 まあ、何年も前から資源衛星とアステロイドベルトの隕石群をいくつも引っ張ってきて隠匿し、核パルスエンジンくっつけて地球に落としたわけだから、わりと最初からその気だったのかな?

 

 さて、そんな自分が知っている知識と多少の差異はあるものの、大きく歴史が変わることはなく、戦端が開かれた。

 

 そう、後でルウム戦役と呼ばれる宇宙艦隊戦だ。

 

 サイド5に集結した連邦艦隊と、ジオン軍は正面からぶつかることになる。史実とは違い、ジオンはルウムのコロニーを襲撃していない。あくまでも目的は、サイド3により近いサイド5に現存する連邦艦隊の撃滅である。

 

 ドンパチやってる中で、僕はやや後方に位置したムサイに乗って半ばぼんやりとしていた。

 

 うーんなぜこうなってしまったのか。前線には出たくないから開発部に入ったのに、いつの間にやらドズル中将麾下(きか)宇宙攻撃軍の前線補給部隊に配属されてしまった。

 

 ザクの整備は機械によりオートメーション化しているとはいえ、その機械を動かす人間にはある程度の知識と技術がいる。

 

 そして、軍の最新鋭兵器であるMSを取り扱うことのできる整備士は少ないわけだから、仕方がないといえばそのとおりなのだ。

 

「オウ! 坊主! 74番機の補給は終わったのかよ!?」

 

 と、千○繁似の声でこちらに叫んでくるのは、シゲ曹長だ。

 

「もう終わって発進シークエンスに入ってますよ」

 

 シゲ曹長は現場叩き上げの軍人さんだ。訓練中の事故がもとで足を悪くしてからは整備士としてずっと活躍しているのだが、配属されたばかりの僕を見るなり、「いつから国防軍は託児所になったんだ!」と憤慨した御人である。

 

 僕の見た目は14歳の時からほとんど変わっていないので、まあ無理らしからぬことだけど、いきなり怒鳴られておもわず耳を抑えてしまったものだ。打ち解けた今はシゲさんと呼んでいる。

 

 デッキはいま、めちゃくちゃ忙しい。

 

 自分の半生を思い返すという現実逃避に走るぐらいだ。

 

 戦闘で消耗した推進剤や弾薬を補給するために、MSや航宙戦闘機がひっきりなしに入ってくるから。

 

 特にMSの補給はメンバーがまだ作業機械に慣れていないために遅滞気味で、そのたびに僕とシゲさんが艦橋を飛んで走ってを繰り返している。

 

 これ、無重力じゃなかったら足を滑らせて落下なんて、とんでもない事故起こしそう。

 

「手が空いたならこっちの相手してやってくれ」

 

 そう指差す方向には、今しがた入ってきたばかりの白い戦闘機があった。

 

 ZZFS-5 ゾッド。

 

 ジオ・マッド社がザクより以前に開発した航宙航空汎用型戦闘機だ。

 

 戦前にアナハイム・エレクトロニクスとの取り引きにより手に入れたセイバーフィッシュの設計、運用データを元に製造されたものだ。

 

 元々連邦最新鋭のマルチロールファイターであるセイバーフィッシュが母体であるため、各場面における性能は優秀で、機体各部はブロック化されており、その部分を交換するだけで整備、仕様の変更が可能。

 

 キャノピーが開いて、中からパイロットが出てくる。

 

 ノーマルスーツのヘルメットを外すと、どうやって中にしまってたんだ? と疑いたくなるほどの長い金髪だった。

 

 一瞬女性かと思ったが、違った。

 

 突然のことに僕は驚き混乱する。

 

 その人物は目の前に立つと、怪訝そうに眉を寄せた。

 

「君は……どうして子供がここに?」

 

 金髪に切れ長の目。青い瞳。

 

 僕の前には、ミリアルド・ピースクラフトが立っていた。

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