目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜   作:妄想零炎

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第60話 Side『オルド・フィンゴⅡ』

 

 オーガスタ強襲作戦は決行された。

 

 フラットネイル空軍基地からも飛行部隊の援護を貰い、夜間に一気に囲むように強襲する。

 

 襲撃するのはオーガスタだけでなく、ニューヤークに近いニューバーン基地もだ。

 

 僕ら第1機動小隊と第2機動小隊は、わざわざ大西洋をわたってきてくれたキシリア中将麾下の海軍特殊部隊と合流して、ニューヤークから海路にて前線を潜り抜けていく。

 

 実はひと月近く前から先行して啓開を行っていてくれたらしい。

 

 作戦に従事しているハイゴッグは、原作とは少し違って、小型の潜水艦としての運用を想定して開発した。

 

 原型機であるMSM-03ゴッグ自体は、ザクⅠと同時期に開発が終わっていて、サイド3の海洋コロニー「メーア」でテストの後、ハワイ諸島で実地での環境テストまで行っている。その運用データを用いて、ほぼ新設計で開発されたのがMSM-03Cハイゴッグだ。

 

 機体は搭乗員の生活環境空間設備の為に20m級に大型化してしまったけれど、チタン系セラミック複合材装甲で重量を抑え、水中では吸入した水を高熱で蒸発させて噴射する水流ジェットエンジン、地上ではホバークラフトで高速移動が可能。

 

 武装は水冷式で出力を上げた新型ジェネレーターのおかげで、メガ粒子砲が使える。

 

 なんか、こいつだけ量産してたらいいんじゃないかな? ってぐらいハイスペだ。

 

 欠点は、冷却システムが水冷式のために地上での連続稼働時間がドムの半分程度しかない。

 

 なので、今回は対潜を別部隊のハイゴッグ2機に頼んで、僕たちはガウから海面へと直接投下され、海底を歩いてオーガスタ近隣の浜辺から揚陸。

 

 シーリングできない武器類は専用コンテナに積んで搬送である。

 

「ライトニングリーダーから各機へ。機体の異常はないか?」

 

 今回もゼクス少佐が前線に出る。

 

 北米きってのエースパイロットだからね。今回の作戦、失敗したら僕らの隊はまちがいなく全滅する。だから出し惜しみなしというわけだ。

 

 少佐は「ホワイトライトニング」の異名の通り、白と、一部を青く塗られたドムだ。

 

 このドム、先日拝領したばかりのD型モデル。統合再整備計画で設計の見直しを施したタイプで、見た目はプロトタイプ・ドムに先祖返りしたように見える。

 

 D型は各関節の防塵機能を強化し、脚部スカートアーマー内にスラスターを追加して、これまで欠点とされていた加速力の補強を行っている。脚部に増設されたサンドフィルター付き吸気口は、原作にあるドム・トローペンのものと同じだ。

 

「ライトニング1問題なし」

 

 ノイン大尉のドムも、ゼクス少佐と同じD型。

 

「ライトニング2異常なし。先に仕入れてたシーリング材が良い仕事してますね」

 

 僕はザクⅡJb型。

 

 バックパックの防塵と空冷機能を強化し、脚部の設計を見直してより機動力を上げてある。新規増産した機体ではなくて、修繕時にパーツを交換したものだ。

 

 数の足りないドムの穴埋めのための改修機である。

 

 僕の機体はさらに専用機として通信機能の強化改造を施した。

 

「ライトニング3、問題ありませんわよ」

 

 キリシマ曹長の機体はザクがベースだが脚がドムだ。武装は相変わらずのヒートホーク二本。今回はバックパックをドムの物に交換しており、ドムと同じヒートサーベルも持参している。

 

「ドナ1問題ねぇーぜー」

 

 なんか微妙に呂律が回ってない調子なのは、オセロットこと、バーツ・ロバーツ中尉だ。

 

 機体はザクⅡJb。MMP-80Sの2丁持ち。ガンマンスタイルってとこだ。

 

 この人、腕は立つんだけどMS搭乗時に飲酒してんだよな。必ず戦果上げてるから目を瞑ってもらってるが、普通に軍規違反だからね。

 

「ドナ2、異常なし」

 

 ディライア・クロウ少尉もザクⅡJb。ラケーテン・バズに、MMP-80S、ヒートホークと、この人はもっともオーソドックスな武装を選択している。

 

「こちら枯れ草(タンブルウィード)。UGS感度良好。問題ありません」

 

 聞くだけでたおやかさがにじみ出てくる声。

 

 第2機動小隊のエターナ・フレイル少尉さんだ!

 

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