目が覚めたら宇宙世紀…だよね?〜ジオンが独立に至るまで〜   作:妄想零炎

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第65話 Side『オルド・フィンゴⅡ』

 

 さすがにゼクス少佐でも、連邦の新型4機同時は簡単にはいかないらしい。

 

 指揮官機を常に視界に入れながら、バズーカとマシンガンを駆使して距離をとり、主に取り巻きのジムを攻撃しているが、まだ1体も撃破していない。

 

 ガンダムがビームライフルを撃とうにも、ゼクス少佐は射線にジムを挟むことで巧みに相手の攻撃を牽制していた。

 

 しかしそれでも限界はある。

 

 ヘビーガンダムのビームライフルが、少佐のドムの左肩に当たった。直前にビームが拡散したため、装甲を吹き飛ばすだけに終わったが、撹乱膜の効果がなければ危なかった。

 

 さて、こちらも敵機を射程に捉えた。

 

 横っ腹を見せたジムを、ライフルでぶち抜く。

 

 ターゲットマークはこれでひとつ消えた。数的には有利を取ったことになる。

 

「雑魚は抑えます! リーダーは指揮官機を!」

 

 EWACのターゲットマーカーを更新。タンブルウィードに送る。僕の機体からも管制指示は出せる。

 

「恩に着よう」

 

 ゼクス少佐は使い切ったバズーカを捨て、ヒートサーベルで接近戦をヘビーガンダムに挑む。

 

 横に薙いだ一撃は、相手のシールドを切断こそしたものの本体には届かない。

 

 ガンダムがライフルを向ける。

 

 させないよ。

 

 僕が撃った一撃は、射角が悪くて弾かれた。ルナチタニウムを使った弾丸は、貫徹力はあるんだけど、当て方が悪いと装甲の表面を滑っていってしまう。

 

 それでも受けた衝撃でビームライフルを取り落とした。

 

 好機とみた少佐がサーベルを振るう。しかし、ガンダムもビームサーベルを抜き放ち受けた。

 

 プラズマ化したヒートサーベルの磁場はメガ粒子と干渉し、斥力を生む。

 

 これにより、相手が実体剣でなくても鍔迫り合いが可能になるが、出力が低い方は磁場を侵食されてしまう。

 

 そのため、少佐のヒートサーベルは数秒斬り結んだだけで、半ばから斬り裂かれてしまった。

 

 機能の全てを失ったわけではないが、リーチはかなり短くなる。

 

 ガンダムがさらに追い打ちをかけようとしたとき、飛来した砲弾が背中で炸裂した。

 

 ディライア少尉のザクが息を吹き返し、伏せた姿勢のままでバズーカを撃ったのだ。

 

 少佐とEWACで連携して、射線に誘導していた。ディライア少尉は意図をちゃんと汲み取ってくれていたらしい。

 

 不意打ちをうけたガンダム。

 

 堅牢な機体といえど、さすがにバックパックまで硬いわけじゃない。MS共有の泣き所だ。

 

 吹き飛んだガンダムに向かってゼクス少佐が飛び込み、半分になってしまったヒートサーベルを突きだす。

 

 シュミレーターでガルマ大佐が見せたフェンシングの突きだ。

 

 ちゃっかりモーションを盗んでたんだね。

 

 サーベルは胴体――コックピットブロック付近に突き刺さり、ガンダムは力を失って停止した。

 

 その頃にはジムの始末が終わっており、戦場に動く敵機は存在しなかった。

 

「こちらタンブルウィード。各センサーに反応なし」

 

 敵部隊の全滅確認を告げる頃、上空にゾッドの編隊が見えた。

 

 どうやらニューバーン基地を見事落し、抜けてきたのだろう。

 

 後続の部隊が合流すれば、基地の占拠は歩兵部隊の仕事だ。

 

「手応えが薄い。主力はすでに抜けていたようだな」

 

 ゼクス少佐の言葉に、皆がうなずく。

 

 基地防衛のための61式や航空戦力もなく、ただMS1個中隊が配置されていただけで、聞いていたよりも明らかに戦力が少ない。

 

「基地と新型のMSを捨て駒にできるほど、連邦には余裕があるということですね」

 

 ノイン大尉の言葉が重くのしかかる。

 

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