北の大地にて   作:ケンタッキーはおいしい

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この小説では、リニューアル前の旧キャラ設定の踏襲及び現設定の改変、オリジナルキャラの登場を含みます。

また、公式からの言及のない部分につきましては私の想像による補完を含むため、解釈の相違についてはお許しください。

苦手な方はブラウザバックを推奨します。これを読んだことに基づくいかなる損害をも作者は負えませんのでよろしくお願いします。


1-2 手がかり①

空港から快速列車に揺られること40分弱、ついに自分は札幌駅に到着した。降りたホームには青色の特急列車が止まっていて、エンジン音を響かせていた。札幌は200万都市であり、北海道はおろか北日本でもぶっちぎりの最大級都市である。窓から見えるビル街はさすがに東京都心のレベルには及ばないが、それでもやはり都会特有の空気を醸すには充分であった。ここからは地下鉄に乗り換える。東京のとは違って車輪が鉄ではなくゴムタイヤなのが特徴らしい。乗り換えを一度挟んでしばらくすると、支社の入っているビルの最寄り駅に到着した。

 

階段を上がって地上に出てビルに入り、エレベーターで4階へ。札幌支社はあまり大きくないこのビルのワンフロア分を借り切っていた。従業員はおよそ30名弱といった感じだろうか。支社長だと名乗る痩せて頭皮の薄くなった中年男性と通り一遍のコミュニケーションを済ませた後、今回一緒に仕事をする人とのご対面だ。彼は松原といった。年は30行かないくらいだろう、頭を角刈りにしてどことなくスポーツマン臭のする人間だった。

 

「とりあえず、お昼でも食べましょう」と彼に誘われた。や○い軒だった。ごはんお代わりできるのうれしいよね、ここ。彼は見た目に違わず生姜焼きをおかずに米をかっ食らっていた。ちなみに自分は味噌カツがおかずだ。別に東海地方の人間ではないが、濃いみそだれが良く白米に合うのでお気に入りのメニューである。お互いのメインディッシュが半分くらいになった時彼は急に話を切り出してきた。

 

「例のタレコミなんですがね、どうもビンゴみたいですよ」

「本当ですか。目撃情報が一人だけからだったんでどうせガセネタだろうと踏んでいたんですが」

「いや、それが目撃されたスーパーの二ブロックとなりの八百屋に現れたんですってよ」

「へえ、シンプルに買い物なんでしょうかね」

「それは分からないみたいです。レタスを3玉買って行ったとかで…一人でそんな食べますかねえ。でも、髪が短くなっていた以外はあの金色の瞳も、華奢な体も何も変わっていなかったようですからやはりこれは噂通り札幌にいるのではないかと」

 

編集長からすでに支社の人間が先行調査をしているとは聞かされていたがまさかここまで話が進んでいたとは…ともかく、見間違いではなさそうなので証拠固めをすれば十分な収穫となるだろう。とにかく、まずはこのカメラのファインダーにその姿を収めるところから始めなくてはならないが、そんなにやる気満々で現場近くを徘徊しても通報されるのがオチである。今日は取材の下準備に彼とともに取り組むことにしようと、そう決めたのだった。

 

オフィスに帰った後は、彼と共に取材の役割分担や方向性を決める。聞き込みに関しては突然部外者の自分が入っても怪しまれるだけなのが目に見えていたため彼に一任し、自分は証拠写真の撮影を狙うことにした。さっきも述べたように当然カメラを持ってうろうろしているだけではただの怪しい人なので何らかのカモフラージュが必要だ。警察みたいに車の中での張り込みも考えたが、目撃された場所は路駐禁止であるためこれも断念。結局、駅の近くのホテルを借りることにした。このホテルには朝食会場にもなっているレストランやラウンジが通りに面しており、若干見るときの角度がきついが八百屋やスーパーも見える位置にある。これで基本体制は整った。ここからは根気よくターゲットを待つのみである。

 

松原の聞き込みによれば、彼女が店を訪れたのは6日前らしい。編集部に目撃の第一報が届いたのが2週間前、ということは周期的に来るのであればもうそろそろという推論に至る。実際そううまい話ではないだろうが、とにかく根性で耐えて待つしかなかろう。我慢比べである。そうして、撮影用のカメラの充電やら編集長との事務的な報告やらをしてこの日は眠った。




実際の投稿は1日に1本、字数は1500字程度になるかと思われます。ただ、私用で今後2週間ほど投稿が不定期になる可能性がありますが気長にお待ちください。多分失踪しないんで。
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