呪術にて黒き太陽闇を照らす   作:千夜一夜

2 / 2


書きたいシーンだけ書くので、一気に時間進んだり矛盾点出るかもしれません。大丈夫な人だけ読んでください(注意)






強襲

 

 

 

 

 

 

 

『虚式 茈』

 

眩い閃光と共に、鳴り響く轟音。

その圧倒的な〝力〟をその身に受けた男は腰から上……左半分の肉が円状に抉れ、大きな風穴がポッカリと空いていた。

 

 

 

 

(タダ働きなんてゴメンだね)

____ いつもの俺ならそう言ってトンズラこいた

 

 

〔だが目の前には覚醒した無下限呪術の使い手、恐らく現代最強と成った術師〕

 

〔否定したくなった 捩じ伏せてみたくなった〕

 

〔自分を肯定するために いつもの自分を曲げちまった〕

 

〔その時点で負けていた〕

 

 

____自尊心なんてとっくに捨てたつもりだった。

…こりゃアイツの影響だな、こんな要らねえもん抱えちまってる。

 

「クソ、やっぱ五条相手に俺の力だけじゃ届かねーか」

 

「最期に言い残すことはあるか?」

 

「別にねぇよ、迎えもそろそろだしな」

 

「…あ?」

 

 

____そら来たぜ。伏黒甚爾はその研ぎ澄まされた五感で、五条悟は卓越した呪力感知をもって、上空のソレを認識した。

黒い衣装を身に纏い、乗っているのは何と空飛ぶ絨毯!まるで千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)の登場人物の様な出で立ちで現れた人物の名に、五条は聞き覚えがあった。

 

「ンだよこの子供(ガキ)…」

 

「おせーぞジュダル」

 

「ジュダル…?ハァ!?って事はこいつが禪院の、あのジュダルか!?」

 

五条は信じらんねー!と勢いよくジュダルを指差すが、当の本人は呑気にわりー!でもやる事はやって来たぜ!と徐々に降下し甚爾の方へと近付いた。

 

「うげぇ〜肉がえぐれてんぜ気持ちわりー」

 

オェ、と舌を出し漂う血の匂いに顔を顰める。

 

「さっさと治せよな、くせーし汚ねえ。絨毯が汚れる」

 

「酷ぇ言い様だな」

 

「あったり前だろ!せっかく俺が与えた力____」

 

 

________金属器を使わず負けやがって!!

握り拳を振り上げ、何で使わなかったんだよ!しかも俺に黙って勝手に依頼なんか受けやがって!と怒るジュダルにめんどくせぇ…とため息を吐く。うるせぇ、一回は殺したわと思いながらも、今回は使わなかった短剣を取りだし、刃先を身軽になった方へと向ける。

 

「………『癒せ 不死鳥(フェニクス)』」

 

そう言うと同時に短剣に光の八芒星が浮き上がる。その光は強さを増し、眩い光が放たれ________収まればそこには、何も無かった。

 

先程までの傷が全て、ひとつ残さず無くなっていたのだ。

 

 

 

「なっ…!反転術式?いや、そんなはずねぇ」

 

ならこれは何だ?何かの呪具か?あんな致命傷を癒す?有り得ない。いやそもそも、コイツ……呪力ゼロだったよな?それなら呪術じゃない別の力か?そんなモノ聞いたことも無い。五条の口からブツブツと疑問が溢れるが答えには至らない。

 

「意味わかんね…何だよソレ…」

 

狼狽える五条を見たジュダルが楽しげに顔をニヤつかせ言った。〝知りてーなら教えてやろうか?〟

 

「今使ったのは金属器って言ってな、金属器には強大な力を持った精霊(ジン)ってのが宿ってんだ」

 

するとジュダルは徐に姿勢を正し、さも語り部の様に言葉を紡ぐ

 

_______我が王よ、偉大なる魔法使いよ、貴方の願いを叶えます。

巨万の富も、幾億の星々の支配も、永遠の命でさえも思いのまま。

 

_____さあ、貴方の願い事はなんだ?

 

 

「…ってな!だから金属器を手にした人間はそのジンの力が使えるって訳だ!すげーだろ?ま、そう簡単に手に入るわけじゃねーけどな……説明終わり!」

 

甚爾のは慈愛と調停を司るフェニクスつって、顔に似合わねーよな!ジュダルは指さしてケラケラと笑う。悪かったな顔に似合わなくて、と言い返す甚爾。暫くは二人のそんなやり取りを見つめていた五条だったが…

 

「いやいやいや分かんねえ!説明ってこれだけかよ!?」

 

放心からすぐに正気を取り戻した。何だよジンって、魔法のランプじゃあるまいし。何処にあんだよ、つか信じらんねえ。そう言い募る五条に対し

 

「いーよ別に信じねーなら、俺達もう帰るし」

 

俺からしたら初め、呪術のが意味不明だったけどなーと、平坦な声で返す。気分屋なジュダルは五条とのやり取りに少し飽き始めていた。

 

「んだよそれ、ムカつく…。つか逃がす訳ねえだろ」

 

そんなジュダルとは対照的に、五条は臨戦態勢に入った。

こんだけ好き勝手暴れといて、はいそうですかって帰すと思うか?お前らには聞きたいことが山ほどあるんだわ、あとおっさんはシンプルにぶち殺してぇしな、と付け加える。

 

「安心しろよ、瀕死くらいにしといてやるから」

 

____術式順転 〝蒼〟

____術式反転〝赫〟

 

引き寄せる力と弾く力、その二つの莫大な呪力が混じり合い新たな力へと昇華される。その威力は幾分か抑えられてはいるものの、当たれば無事では済まない事は一目瞭然だ。

 

_________虚式 〝茈〟

 

放たれたそれは一直線に対象へと向かい、直撃

 

 

 

「俺もお前と遊べなくて残念だけどさ〜、楽しく遊ぶには準備が必要だろ?」

 

___した訳ではなかった。〝茈〟が放たれた場所は地面が抉れ、風が吹き荒れている事から術式は問題無く作用したと分かる。

唯一の問題は…狙った先に二人がいない事だろう。

 

 

1型、2型、3型(炎、水、光)を合わせたら何ができると思う?…3つの属性の複合魔法…発生させた高温の蒸気を利用し光の屈折を作り、そこにある(・・)と思わせる……幻影魔法の完成だ!」

 

 

______水鏡の蜃気楼(シャラール・サラブ)

 

 

 

実は先程までのジュダルと五条との会話は、ジュダルの気分が半分と、残り半分は逃げる算段が整うまでの単なる時間稼ぎでしかなかった。

 

「じゃあな五条〜!次会うときは存分に闘おうぜ!」

 

もし俺に勝てたら、その時はなんでも教えてやるよー!

絨毯に乗り、月を背に上空に浮かぶ二人は、ジュダルの言葉を最後に遥か遠くへと飛び去っていく。

 

「……チッ!」

 

聞くことが増えたじゃねえかと、二人を逃してしまった苛立ちを隠せ無い五条は次に会ったらタダじゃ置かねえと低く唸り、月に向かって中指を立てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいジュダル、ちゃんと盗ってきたか?」

 

「言ったろ〜?やる事はやったって」

 

「見せてみろ。…なるほどな、お偉方は随分と物知りらしい」

 

「爺さん共が隠したい事なんかにキョーミねーけどよ、それが有ればもっと楽しくなるんだろ?」

 

 

____楽しみだなあ!呪いも人も、色んなもん巻き込んで…

 

 

 

「早く戦争、してえなあ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 






夏油と天内見事にスルー。夏油は後でちゃんと出すので許して。

フェニクス言及されてないので、既出ですが引っ張ってきちゃいました。例えばマギの世界で宿主が死んだ場合、ジンはまた迷宮に戻り新たに呼べるのかなと。ジュダル迷宮出す制限つけなきゃなクォレハ…。

感想評価ありがとナス!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。