コナン×仮面ライダーW   作:雨音響

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確認したら最後に書いたのは3年前でした。酷い文章だと思いますので期待せずご覧ください。


#1 偽りのA/風が運ぶ新たな絆

風の街、風都

僕は公安から下された任務でこの地に降り立った。

数年前にこの地に蔓延ったガイアメモリが再び出回り始めたため、内密に調査せよとのことだ。

…ガイアメモリ、ただの人間を恐ろしい怪物に変える装置だと聞かされ写真も見たが、あんなUSBメモリを少し大きくしただけの機械で超人になるだなんて正直に言って信じられない。

だが、上から直々の命令が下るのなら事実なのだろう。

何にせよ、僕がすることに変わりはない。

この国を命にかえても守るだけだ。

 

 

ガイアメモリについて調査をしていて分かったことがある。

この街には有名な探偵事務所があり、そこはガイアメモリ関連事件の駆け込み寺らしい。

多くの市民に信頼を寄せられている探偵事務所、ガイアメモリについて調べていると必ずと言っていいほど、そこの名前が上げられる。

その名も、鳴海探偵事務所。

どんな事件もハードボイルドに解決する凄腕探偵…が所長だったのだが、今は弟子の左翔太郎が引き継いでおり、所長として娘の鳴海亜樹子が経営を切り盛りしている。

『翔ちゃんはこの街の切り札だよ。』と言っていた者もいたが、彼について調査してみても情に厚く優しい、言い換えると甘い奴という人物像で、冷たく事件を解決するハードボイルドとは程遠い。

___それでも、切り札とまで言われたのだ。

僕達警察よりも市民から信頼されている、それは確かな事実だ。

これは、彼等と接触する必要がある。

 

 

 

やはり自然に彼等と関わるには、ガイアメモリ事件に巻き込まれた哀れな一般人を装うべきだろう。

バーボンの顔を使えば早く済むかもしれないが、後々面倒なことになっても困る。

ここは安室透として行動するべきだ。

調査のために被っていた黒いウィッグをとり、眼鏡を外し、服装をもっさりとしたトレーナーから安室透らしいオシャレなものに変えれば誰も同一人物とは気付かない。

調査中に分かった情報では、少しおいたが過ぎる素行の悪い学生グループがしょっちゅう取り引きを行う廃工場があるらしい。そんな場所を選ぶなんてドラマの見過ぎでは、と思うが残念ながら組織にも似たようなのが多いため悪人の定番なのだと自分を納得させる。

廃工場にただの一般人がいるなどおかしいので、まずは学生グループの顔を確認するだけに留める。そして街中で偶然を装い、彼等が取り引きに使うガイアメモリをスリの要領で上手く落とさせ、拾いあげれば後は不良の必死の形相から犯罪を嗅ぎとった探偵らしく逃げるだけ、それも廃工場に向かって。

わざと向かっていることを悟られないように違う方向に進んだりもしなければならないが、この街の道は調査の時に大体覚えた。行き止まりに行ってしまった風を装うのも容易い。

廃工場に辿り着き、逃げ場も人の目も無くなれば彼等はきっとガイアメモリを使うだろう。強大な力というのは往々にして人を狂わせる。

それを命からがら、なんとか逃げ出し鳴海探偵事務所に逃げ込む。

今回、探偵という肩書きはとても有利に働くだろう。

先代の鳴海荘吉の噂は耳に挟んだことはあるし、その辺りの真実を嘘に織りこめば優秀な同業者ならなんとか出来るのでは、と頼りに来た哀れな一般の探偵、安室透の出来上がりだ。

そして彼等からガイアメモリが今どの程度この街に広まっているか、その流通ルートは主にどんなものかを聞き出し裏を取れば今回の任務は完了だろう。

後は風都署のみにある特別な部署、超常犯罪捜査課に通報し彼等の人相等を伝えガイアメモリを証拠品として渡せば安室透は米花町に帰るだけ。そこから先は専門家に任せるのが一番いいだろう。

さて、そうと決まれば早速行動開始といこうじゃないか。

 

 

先ずはヤツらとの接触だ

これは簡単、ヤツらがよく行くゲームセンターの付近で現れるのを待てばいい。

不審に思われないように適当に喫茶店で時間を潰しながら窓の外を見ているとヤツらが現れた。

慌てる素振りを見せずに素早く会計を済ませ、付近の看板を確認している風を装いわざとぶつかる。

さあ、ここからが腕の見せ所だ。

ぶつかったタイミングで鞄に指を滑り込ませ、硬い感触の物を抜き取り地面に落とす。

大丈夫、この人間がガイアメモリの運搬を担当しており、この鞄にはガイアメモリ以外何も入っていないことは調査済みだ。

案の定USBメモリを一回りから二回り大きくしたような機械が地面に落ちた。

「す、すみません!」

善良な市民らしく慌てた様子でヤツらより先に拾い顔を上げれば、鬼の形相が待っている。

「あの…これ、そんなに大切な物なんですか?」

あまりの形相に犯罪の匂いを嗅ぎとった探偵らしく探りを入れれば「うるせぇ!さっさと寄越せ!」と声を荒らげる。

馬鹿なヤツだ、これで僕がこいつを持ったまま逃げる口実が出来た。

「…これ、ただのオモチャか何かに見えますけど?」

いかにも怪しんでいますという表情を貼り付け、立ち上がりヤツらを見ると

「いいから寄越せって言ってんだろうがァ!」なんて言いながら飛びかかってきた。

さぁてここからが本番、周辺の地理を頭に浮かべ廃倉庫へ向かう…態ととバレないように慎重に。

伸ばされた手を「うわっ」と言いわざとギリギリで避け、慌てた表情を浮かべながら逃げ出す。

目撃者にも不審がられないように、慎重に。

安室透はボクシングをしているから、ヤツらを振り切るのはおかしくはない。

でも休日にいきなり犯罪に巻き込まれた一般の探偵が、果たしてまともに思考出来るのか?

答えはNOだ。

彼等とでプロだが、常に犯罪に巻き込まれることを想定していたりなんかはしない。

大抵が犯罪の起こった現場に後から呼ばれる。

気を抜いていたところ、突如犯罪に巻き込まれた為に充分な力を発揮できなかった。

そうすることでヤツらにギリギリ追いつかれないまま廃倉庫に向かった説明がつく。

路地を右へ左へと駆け抜け、時々行き止まりで慌て、少しずつ廃倉庫に近づく。

怪しまれないように、慎重に。

ヤツらの体力が無くならないように、加減をし。

無事に廃倉庫に辿り着いた頃には、最初より人数が増えていた。

途中からヤツらも廃倉庫に誘導するような動きに変わっていたことから待ち構えていたのだろうと推測できる。

…しかし悲しいな

未来ある若者であるはずの彼等が犯罪に手を染めるなんて。

いけない、余計な思考は弾き出さないと。

今の僕は冷徹な機械、この国を守る盾の一枚にすぎない。

この国を汚染するモノは排除しなければ。

「ヒヒヒ…ここまで来たら使ってもいいだろ?」

「あぁ、構わない…殺してでも奪い返せ」

最初から僕を追いかけていた人間の一人が、まとめ役と見られる青年に尋ねる。

「ヒャハハハハハハ!久しぶりだなぁコレを使うのは!」

…彼はもう、狂っているのかもしれない。

強大な力は人をおかしくさせてしまう、彼は力に呑まれてしまったのだろう。

悲しいが、僕には止められない。

「メモリは絶対に壊すなよ?それは俺の使うメモリなんだからな…」

俺の使う?彼等はメモリ売買をしていて、その一部を自らが使用しているのだと思っていたが…もしやリーダーではなく客なのか?

確かに傍には金の入れられそうなアタッシュケースがあるが…

「ほんっと…よりによってそのメモリを盗られるとか使えねぇなアイツは」

よりによって?

「数少ないドライバーにセット出来る…俺のメモリ、俺だけのメモリなのに!」

気になる事を言っているが、今はそれどころではない。

当初の計画通り逃げなければ。

「だからさぁ…お前、死ねよ」

《エイプ!》

ヤツの言葉と同時に、目の前の青年がガイアメモリのスイッチを押し首にあてた…次の瞬間。

ガイアメモリはみるみる内に体内に吸い込まれ、彼は異形へと変貌した。

___ガイアメモリは、この地球«ほし»の記憶が元になっているらしい。

となれば、この異形は先程のメモリの音声通り猿か!

異形…いや、怪人と呼ぶべきそれは刹那の思考の間に跳躍し、僕へと迫ってきた。

咄嗟に回避行動をとり向き合うが、生身ではおそらく勝てないだろう。

超人化というのを甘く見ていたらしい。

この場から安全に退避するためには…やはり猿の弱点をつくべきか。

相手から目を逸らさずに鞄を探る。

「ん?なんだ今更メモリを返すのか…?でももう遅い!」

再び飛びかかってきた相手に、横をすり抜けるように避けながら熊用のスプレーをその目と思わしき部分に吹きかける。

「グゥッなんだ!?」

よし、効果はあったらしい。

相手が混乱している間に逃げようと走るが、その先に他のヤツらがいた。

「逃がすかよ!」《エレファント!》

「テメェはここで死ね!」《フィッシュ!》

不気味な音声が鳴り響き、彼等は怪人に変貌した。

クソッ多少の怪我はやむを得ないか…!

覚悟を決めた時、その声は聞こえた。

『おいおい、いくらなんでもやり過ぎじゃねぇか?』

『ただの人間にドーパント3人…戦力過多だが、先程の彼の行動を見れば焦るのも仕方が無いよ、翔太郎』

人影は一つなのに、響く声は二つ。

「だ、誰だテメェ!」

怯えたように猿の異形が声を荒らげた。

『俺達は2人で1人の仮面ライダー…この街の涙を拭う、2色のハンカチさ』

「なに…仮面ライダーだと!?」

呆然としたように猿怪人が呟いた時、背後からもう一つの声。

『この街の仮面ライダーはそいつらだけじゃないぞ』

赤い人影…いや、仮面ライダーが立っていた。

 

 

 

 

 

「クソッ!仮面ライダーが出るなんて聞いてねぇよ!」

怪人達が慌てるも「落ち着け!」とリーダー格の青年が叫べばピタリと止まった。

「エイプとエレファント、お前達は赤い仮面ライダーを、フィッシュとドルフィンはあの2色の仮面ライダーと戦え、残りの奴等はアイツが逃げられないよう周辺一帯を囲め…俺はメモリを奪い返す!」

まとめ役のそばに居た青年も怪人となり、魚怪人の方へ駆けていった。

支持を受けた怪人達は、仮面ライダーへと向かっていく。

「…ここまで俺を手こずらせるなど、許さん!」《ズー!》

青年も姿を変え、僕の元に向かってきた。

このままでは不味い…どうすれば!

必死で回避を繰り返すが、彼等の攻撃は人間を超えたスピードのため完全には避けきれない。

幸い仮面ライダー達がこちらを援助してくれているために死ぬような怪我はしていないが、かすり傷は増えていく。

どうすればいい…どうすれば!

その時、ふと頭にある考えが浮かんだ。

リーダー格の青年が先程まで傍に置いていたアタッシュケース、そして今までの発言。

何よりも大きな鍵となるのが、僕が拾ったガイアメモリ。

これは彼等が使ったものや資料で見た物と違って、禍々しい装飾が無い。

そして仮面ライダーの腰にあるベルト、あれにも僕の持つメモリと同じような物が刺さっている。

これらから推測出来るのは、このメモリは特別なもので仮面ライダーへの変身が可能…そしてあのアタッシュケースには、仮面ライダー達が使っているようなベルトがある!

一か八かの賭けだが、こんな所で死ぬわけにはいかない!

大振りの一撃を避け、アタッシュケース目掛けて全力で走る。

「何を!」

ズー…動物園か?とにかく怪人は僕が今までの回避とは違う行動に出たことに驚いたらしい、対処が一瞬止まった。

だがその一瞬で僕はアタッシュケースに辿り着く。

「お前まさか…!やめろ!それは俺の物だ!」

怒りの声が響き、こちらに攻撃が飛ぶがそれは仮面ライダーが弾いてくれた。

僕はアタッシュケースを開き、中のものを取り出す。

入っていたのは…楕円形の不思議な物体。

憶測は外れたかと思ったが、どうせ一か八かの賭けだったのだから最後まで!と思い腰にそれを当てる、するとベルトが伸び装着された。

おいおい…とんだオーバーテクノロジーじゃないかと少しの冷や汗が出るが、今はそれどころではない。

怪人を見据え、メモリを取り出す。

___果たして僕に、ヒーローの資格はあるのか

「変身…!」

 




最後までお読みくださりありがとうございます。
ハロウィンの花嫁で降谷零に完全に落とされた人間なので、この時のように安室透を上手く書ける気がしないので続きは期待しないでください。
キャラ解釈って難しい…
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