FAIRYTALE 旅人の軌跡 作:亡者
「ねえねえ、お兄ちゃん」
「?どうした?シェリア」
あの後、快く……は無いが、「怪我させない事」を理由に
最終日には一部のメンバーが来るとも言っていたし……飾り付けに間に合えば良いんだけど。
「お兄ちゃんは、今まで色んな場所を旅して来たの?」
「そうだよ……違う大陸にも行ったかな」
「へー……なんだか絵本の妖精さんみたいだね!」
「……絵本?」
絵本の妖精さん……?何の話かな。
「えっとね……悪者スルーアってお話でね、悪い事をした妖精さんが、色んな場所を旅して、良い人になるお話なんだ!」
「へー……悪い事、ねぇ」
悪い事……まあ悪い事、なのかなぁ。
「シェリアは、その妖精さんのお話は、どう思う?」
「私は、あのお話好き!実はね、妖精さんが悪い事をしたのは、他の妖精さんの為だったんだよ!……これって愛だよね!」
「愛……かもね、その妖精さんは最終的に良い人になって終わったのかい?」
「うん!そう言えば、お兄ちゃんは、どうして旅してるの?」
「……旅の理由、かぁ……」
ふむ、どうやらシェリアは軽く暇してるみたいだし、暇潰し代わりに話しておこうか。
「……シェリアは、"あらゆる呪いを解ける魔法"って、あると思うかい?」
「?どんな呪いでも解けるの?」
「ああ、どんなに難しい呪いでも……そんな魔法を、俺は探しているんだ……それが旅の理由だよ」
まあ手掛かりは見つけたし……あと少し、だと思いたいね。
「お兄ちゃん、呪われてるの?」
「ん?あー……まあ呪われてるけど、俺より他に助けたい人が居るんだよ……その為の旅だからね……」
どれだけ時間を要しても、見つけないと……彼女の為にもね。
「……むー……」
「……どうした?シェリア」
「お兄ちゃん、その人を愛してる」
「……へ?」
「だからモヤモヤする……お兄ちゃんは私のです!」
愛……愛ねぇ……。
「あはは、そうかもね……その人を愛してるのかもしれないね」
「むー!」
「ちょ、叩かないでシェリア……」
愛しているのかはわからないけど、助けたいと言う思いに嘘はない、と思う……うん。
そんなこんなで、遠目にマグノリアが見え始め……ん?何あれ?
「お兄ちゃん、あの空に浮いてるの……」
「……うん、あれ
帰ってくる度に、街が危ない目に……と言うか、所々既に壊れてるんだけど……。
「雷……まさかラクサス……?」
まさかギルド乗っ取ろうとしてないよね……いや今のラクサスならしそうだな……って。
「……大聖堂が……」
「この魔力のぶつかり合いは……ラクサスは間違いない、もう一人は……エルザかミストガン……かな、ギルダーツなら街の形変わってる筈だし……」
ふむ……街全体と、その中に術式あるみたいだし……雷神衆とラクサスがやんちゃしてるみたいだね。
「お兄ちゃん……」
「……大丈夫だよ、シェリア……お祭りはちゃんと始まるから……とりあえず、
ギルドで事情を聞かないと……もしかして、また遅れたって怒られるのかな……?
「ちょっと急ぐから、背中に乗って」
「おお、新しい……おーい、皆……ってレビィだけなの?」
「!アルン!?」
新しいギルドに感動する暇も無く、少しボロボロになった中に1人で居るレビィ。
「さっき街の中に入って来たって……あれ?」
「ん?どうした?」
「えっと……その、背中に乗ってる子って……」
「ああ、この子は「シェリアです!お兄ちゃんの愛の人、です!」ちょ……」
いきなり何言い出すのかなこの子……7歳?本当に?
と言うか言葉的に誤解生んでそうだから早く「……アルン?」……!?
「あ、愛の人って……?」
「いや、この子まだ子供だ「言葉の通りです!」シェリアは少し「うぅ……」
レビィ?ちょ、誤解だから泣かないで?」
さっきからむすっとしてるシェリアと、何故か泣きそうになってるレビィ……え、俺の所為なの?ちょっと待って、とりあえず2人とも……。
「2人とも、落ち着い「何やってんだい、アンタら」……ポーリュシカさん、ちょっと助けてくれませんか?」
「はぁ?」
「えっと……つまり、この子は……」
「うん、
「その……あ、愛人、とか……」
「じゃないよ、7歳の子を愛人とかやばい奴だし……と言うかまず結婚もしてないのに愛人なんて出来ないでしょ……」
「「……」」
何とか誤解が……解けたよね、うん……と言うかラクサスどうなってるの?
「ところで何があったんだ?」
「あっ……えっと、ラクサスが最強のギルドを作るって……それで、この街を会場に、皆で争わせる様に……バトル・オブ・フェアリーテイルって言うのを始めたの」
「なんとまあ……で、あとはラクサス1人ってところかな」
「うん……それで、マスターが……」
「?」
「危篤だよ……丁度良い、アンタも遊び回ってるあの子を連れて来な……」
「……成る程……その前に、あの宙に浮いてるのをどうにかしようか」
あんな物、落とされたらひとたまりもないからね。
「ちょっと!あれは1つでも壊したら……「ダメージが自分に来るんでしょ?」……うん」
「大丈夫大丈夫、300個くらいなら死なないよ……ま、見てて」
300個全部一気に壊すとなると……ちょっと頑張ろうか。
「……ふぅ……堕ちろ、
元の言葉は沈む太陽だけど……まあ細かい事は良い、この魔法は上空に作った魔力球から、対象に向けて光線を落とす魔法……対象が全部空中にあったから丁度良い筈。
「ッ……ガッ……」
う、ぐ……ああ言ったけど流石に痛い……。
「……ちょ、大丈夫アルン!?」
「あはは……うん、大丈夫だよ……まあラクサスのところ行こうか……ポーリュシカさん、
「……お祭り、一緒に見てくれる?」
「うん、わかった……約束するよ……ポーリュシカさん、頼みますね」
「……わかったよ、ったく……さっさと行きな!」
人嫌いなあの人に申し訳ないけど、シェリアを任せる。
「レビィ、急ごう」
「うん」
シェリアの魔法、扱いに困る……と言うか滅神魔法自体がどう言う扱いしたらいいのかが……100年クエスト編ってそんな所まで説明されてたりする?