禁断師弟がベル君の先輩なのは間違っているだろうか   作:ナカタカナ

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俺の弟分は優秀らしい

 

 「大魔スプリットステップッ! 遅いぞノロマ!」

 

 アースたちはダンジョンを進みキラーアントが現れる七階層まで来ていた。

 

 「千草、槍を出せ!」

 

 「うん、桜花。」

 

 「はあッ!!」

 

 タケミカヅチファミリアの三人がヘスティア、ヘルメスの周りで護衛を務め、アスフィ、リュー、アースが

先頭に立って、キラーアントを討伐している。

 

 「やるねぇ。」

 

 「うんうん、アース君はアース君だ。僕は嬉しいよ。」

 

 そんな自身の子供たちの姿を見て神は嬉しそうにしている。なんともまぁ、呑気なことだ。

 

 「よし、このまま進むぞ。」

 

 アースが先頭に立ち、ダンジョンを突き進む。

 

 『うむ、やはりダンジョンというものは興味深いものばかりだ。シソノターミでもこのような建造物を作ることは出来なかっただろう。腐っても神ということか。』

 

 「そうだな、こんなのがずっと下まで続いているって初めて聞いた時の衝撃は忘れられないよな。天空世界を見たとき以上の衝撃だったぜ。」

 

 『ふふふ、余も興奮が収まらないぞ。さぁ、早く行くぞ童。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 「こ、これはベル君の・・・」

 

 そして一行はベルたちがいたと思われる場所までやって来た。

 

 ダンジョンの崩落があったのか、道は瓦礫で塞がれていた。

 

 「もうここにはいないみたいです。」

 

 リューが瓦礫の山を登り、奥の様子を見た。そこには魔石がいくつか落ちているだけだった。

 

 「ここで装備の大半を失い、怪我を負ったと仮定すると、彼らが出鱈目にダンジョンを彷徨うとは考えずらい。となると・・・」

 

 「こりゃ十八階層まで行ったな。」

 

 「私もそう思います。」

 

 アスフィの考えにアースとリューが同意する。

 

 「ダンジョンには無数の縦穴が存在します。上に向かうより下へ向かった方が効率的です。」

 

 『うむ、ヘスティアの話では、そこそこ優秀なサポーターがいるといっていたな。そのサポーターが提案したのだろう。』

 

 「だからって下へ降りるか?」

 

 桜花が疑問に思う。

 

 「十八階層には安全階層(セーフティポイント)である『迷宮の楽園(アンダーリゾート)』がある。それに聞いた話じゃあ、ロキ・ファミリアが遠征でゴライアスを倒したらしいじゃねぇか。なら、そこで上級冒険者と合流し、地上へ戻ってくるときに同行するだろう。」

 

 アースが桜花の疑問に回答する。

 

 「えぇ、それに彼らは、いや、一度冒険を越えた彼なら、そうするはずです。」

 

 リューが力強くそういった。

 

 『レベル1でミノタウロスの単独討伐とな。それが本当であったら、童も弟分は相当な冒険者だろう。』

 

 「そうだな、会うのが楽しみだぜ。」

 

 「僕も、ベル君は下にいる・・・気がするんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「出やがったな犬っころ! 大魔フリッカーッ!からの、マジカルフットワークッ。」

 

 アースたちは十四階層まで降りた。すなわち、ファーストラインまでやってきたのだ。

 

 この階層で出てくるモンスターは口から炎を吐く犬。ヘルハウンド。別名「放火魔(バズカウィル)

 

 犬ということもあり、素早いのだが、アースにとってはカタツムリと同じ。

 

 圧倒的な拳の嵐でヘルハウンドたちが炎を吐く前に顎を潰す。

 

 「つ、強い・・・あいつは一体・・・」

 

 桜花はアースの後姿を見て呟く。

 

 「彼はアース・ラガン君。僕の初めての眷族であり、自慢の家族さ!」

 

 ヘスティアは胸を張ってそういった。

 

 『童』

 

 「あぁ、マジカルレーダーに反応がある。リューさん後ろだ!」

 

 「はあッ!」

 

 アースの指示を聞いて、リューは振り向きざまにヘルハウンドを両断する。

 

 「次行くぞ。」

 

 「はいッ!」

 

 リューとアースのコンビは瞬く間に十四階層のモンスターたちを一掃するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 十五階層 

 

 「やっと手ごたえのありそうなモンスターが現れたな。」

 

 薄暗いダンジョンの奥から足音を響かせてやってきたのは、ミノタウロス。

 

 レベル1での討伐は、ほぼ不可能だといわれているモンスターだ。

 

 というのも・・・

 

 「ウオオオオオオオッ」

 

 聞いただけで、強制停止を招く咆哮(ハウル)を使うためだ。

 

 レベル2であったとしても、命を落とすことは少なくない。

 

 「ウォーミングアップは出来てるんだ。いくぜ。」

 

 そういって、アースは駆け抜けた。

 

 

 

 

 

 

 「す、すごい。」

 

 「あぁ、ミノタウロスとあんなガチンコやるだなんて。」

 

 「武器もないのに・・・」

 

 彼らの視線の先にはアースがいた。

 

 ステップを踏み、ミノタウロスの攻撃をかわすと、急所に的確にパンチをいれる。

 

 「スプリットステップッ! グースステップッ! おらッ喰らいやがれ。大魔スマッシュ!」

 

 アースの放った拳はミノタウロスの顔面に突き刺さり、角をへし折った。

 

 「まだまだッ! 止めだ。 大魔ヘッドバットォォォォ!」

 

 体制を崩したミノタウロスの顔を掴み、そこに目掛けて自身の額をぶつける。

 

 轟音がダンジョンに響きわたり、ミノタウロスは灰へ変わった。

 

 「ふぅ、いい運動になった。」

 

 『最初はあんなに手こずっていたミノタウロスも、今では赤子の手を捻るようだな。』

 

 「あぁ、俺も成長したってことだろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 十七階層

 

 「さて、ついにやって来たか。十七階層・・・ゴライアス。悪いけど一撃で決めさせてもらうぜ。」

 

 そして、アースは己の拳を天に掲げた。

 

 ダンジョンにおいても階層主と呼ばれるモンスターが存在する階層は他の階層と比べても広いのだが、そのダンジョンの天井にまで届く螺旋がアースの腕に現れる。

 

 この日、ゴライアスの体は一つの螺旋に貫かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 ゴライアスの活躍はほとんどありませんでした。

 ゴライアス哀れ・・・
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