禁断師弟がベル君の先輩なのは間違っているだろうか   作:ナカタカナ

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 キリのいいところで終わっておきます。


俺の弟分は俺を裏切ったようだ・・・

 

 昨夜は十八階層で義母との語らいで終わり、ぐっすりと休むことのできたアースだったのだが・・・

 

 「おーい起きろおおお!!」

 

 「うわっ!?」

 

 アースの安らぎは一人の少女によって壊された。

 

 「ティ・・・オ、ナ? ティオナじゃねぇか! 久しぶりだな。」

 

 アースの安らぎを壊した少女の名はティオナ・ヒュリテ。オラリオのニ大派閥であるロキ・ファミリアに所属するレベル5のアマゾネスの少女だ。二つ名は「大切断(アマゾン)」巨大な両刃のウルガという武器を使用し、モンスターを真っ二つにする。

 

 「アースッ! 久しぶり。」

 

 「ちょっと待ってろ、すぐに起きるから。」

 

 二人は大親友だ。というのも、オラリオに迷い込んだアースは、元の世界に帰るためにダンジョンを攻略していたが、それだけではなく、地上での鍛錬も行っていた。その中に読書があった。

 

 読書をすることで、目の力を鍛える。トレイナの練習メニューだ。

 

 そこで、本屋にいったところで出会ったのがティオナだった。ティオナも英雄譚が好きで、アースにお勧めの物語を教えていたのだ。

 

 それからというもの、二人は親友となった。

 

 「にしてもティオナ・・・その、あんま変わってないんだな。」

 

 「ああッ!! どこ見ていったの!! ねぇ、今完全に私の胸を見ていったよね!!」

 

 「悪い悪い。でも、なんだか大人っぽくなったな。」

 

 「えっ!? 本当?」

 

 ティオナには双子の姉がいる。ティオネといい、彼女もまたロキ・ファミリアに所属るするレベル5の冒険者で二つ名は「怒蛇(ヨルムンガンド)」。ロキ・ファミリアの団長フィン・ディムナに恋する少女なのだが・・・二人はその、なんというか、顔つきはほとんど一緒なのだが・・・胸部装甲だけ似なかったようだ。

 

 「アースもなんか、落ち着いたね。前までは肉食獣が獲物を探してるって感じで、目がギラギラしてたのに、今は、いや、今もギラギラしてるけど、なんか見つけた獲物を逃さないっていう感じだね。」

 

 「まぁ、俺も色々あったからな。」

 

 オラリオから戻ったあと、真っ先にエスピとスレイヤに会って、カレー食って、エルフの森にいって、シノブの親やコジロウと再会して、ノジャとも会って、戦って・・・

 

 「いや、ほんと、俺ってどんだけ大変な人生送ってるんだ!?」

 

 『それは余も思うぞ。だが、それが童の成長に繋がってるのだ。』

 

 自身の人生を振り返ってアースは叫んだ。

 

 「アハハ、やっぱりアースは面白いね。そうだ、アースはアルゴノゥト君には会ったの?」

 

 「アルゴノゥト?」

 

 「うん、えっと、ベル君だっけ?」

 

 「あぁ、会ったぞ。けど、なんでアルゴノゥト?」

 

 アルゴノゥトというのはティオナが一番好きな英雄譚の主人公で、英雄に憧れている少年のことだ。まぁ、なんだかんだ冒険しながら仲間を集めて、最後にはハッピーエンドを迎えるのだ。

 

 ティオナの話を聞くと、ベルがレベル2に上がったきっかけであるミノタウロス戦で、ベルの姿がアルゴノゥトのようだったからアルゴノゥトと呼んでいるらしい。

 

 「へぇ~なるほどな。」

 

 「いや、ほんとすごかったんだよ!!」

 

 ひまわりの様な満開の笑顔を浮かべてはしゃぐティオナにアースはドキドキした。

 

 アマゾネスという種族は女性しかおらず、美少女、美女ばかりだ。そのためティオナも美少女であり、なおかつ、布面積の少ない服を着ている。思春期のアースにとっては親友であってもドキドキしてしまうのだ。

 

 「あれ、どうしたのアース? 顔が赤いよ・・・あっ、もしかしてぇ」

 

 アースの様子がおかしいことに気付いたティオナはひまわりのような笑顔から、ニヤリと悪い笑みに代わり、アースの腕に抱き着いた。

 

 「私にドキドキしちゃったの? そうだったら嬉しいな。」

 

 「ちょ、離れろよ。」

 

 「いいじゃん。いいじゃん。」

 

 『はぁ、余がいることを忘れないでもらいたいのだが・・・』

 

 「ふふふ、また顔赤くなった。可愛い。」

 

 「だあああッ! 離れろッ!」

 

 「あぁ、もう、照屋だなアースは・・・」

 

 久しぶりに再会した親友の魔性っぷりにアースは戦慄するしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ティオナがファミリの仲間と水浴びするといって、別れてからアースは十八階層を歩いて回っていた。

 

 「はぁ、あいつ、いつの間にあんな風になったんだ?」

 

 『シノブといい、胸が小さいやつはああやって引っ付くのが好きなのだろうか?』

 

 そのときだった、ヘルメスがベルを連れて何かをしていた。

 

 「おーい、何してんだ?」

 

 「ア、アースさん!?」

 

 「しぃ~。静かに、声をあげるとバレてしまう。」

 

 二人の様子が怪しいな。まるで、学園でオウナと(エロ本)を交換しているときの俺の様な・・とアースが考えていると。

 

 「覗きさ。」

 

 ヘルメスが堂々とそういった。

 

 「なっ!?」

 

 「覗きは男のロマンだぜ。」

 

 「馬鹿!死んじまうぞ。ほら、ベルもこんなアホ神の話を聞いてないで戻るぞ。」

 

 そういって、アースがベルを連れて戻ろうとしたとき。

 

 アースの立っていたところが崩れる。

 

 「え?・・・うおおおおおおお。」

 

 「うわあああああああああああ。」

 

 アースとベルはそのまま落っこちてしまう。

 

 バシャ~ンと水しぶきをあげた。

 

 「あっちゃぁ~。」

 

 ヘルメスが頭を抱える。

 

 「あっれぇ~? アルゴノゥト君とアースじゃん。なになに、水浴びしに来たの?」

 

 「ふぅーん、意外とピュアなアースに大人しそうな顔してると思ってたあんたも、なかなかやるわね。」

 

 日ごろから、裸同然の服を着ているヒュリテ姉妹は二人の乱入に顔色一つ変えず、むしろ一緒に入ろうと誘う始末。

 

 他の女性陣は冷めた目で二人を見ている。

 

 そんな中、アスフィだけは、おそらく真犯人であろう神を探し、見つけた。

 

 すぐさま、その真犯人を捕らえる。

 

 「ごめんなさいいいいいいいいい。」とベルは脱兎の如く逃げ出した。

 

 「えっ? ちょ、ベル? ベルうゥゥゥゥゥゥゥゥ」

 

 「それで、一応、言い訳は聞いておいてあげるわ。」

 

 アースはベルに見捨てられる。

 

 突然のことに茫然とするアースの目の前に二ヤリと悪い笑みを浮かべたティオネが尋問しだした。

 

 「い、いや、その・・・ほんと、すみませんでした。」

 

 

 

 

 

 

 

 「はぁ、なんでこんな目に・・・」

 

 『その、なんだ童、元気を出せ。一応、ヘスティアのおかげで誤解は解けただろ。』

 

 「それはそうなんだがよ・・・はぁ~。」

 

 キャンプ地に戻ってきたところでベルと再会し、二人そろってベートにガミガミ怒鳴られていた。

 

 「てめぇら、よりにもよってアイズの水浴びを除くだとおおおお!? 俺にも出来ないことをおおおおお。っていうか、なんでお前までいるんだよおおおおおおおお!アースッ!」

 

 「もうそのことはいいの。」

 

 「そうよ、全部ヘルメス様が悪いんだから。」

 

 そういって、ベートはヒュリテ姉妹に引きづられていった。

 

 





 結局、ゴライアスはアースが討伐したのですが、ロキ・ファミリアは原作通り先に出発しています。
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