ありふれない錬成師は最高最善の魔王の力で世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
「クリスマス……それは、子供達がプレゼントを楽しみにする日。
クリスマス……それは、人々が様々な形のサンタに会える日。
クリスマス……それは、リア充と非リアの命運を分ける日。
クリスマス……それは、救世主生誕の日。……俺、魔王だけどね。
クリスマス……それは、イルミネーションが町中で光り輝く日。
クリスマス……ケーキやチキンをお腹いっぱい食べられる日。一部では何故か鮭もだけど。
クリスマス……それは、雪夜に紛れて不思議な現象が起こりだす日。
クリスマス……それは、ある男にとっては激闘の一日であった。
今度は、俺がクリスマスに体験した出来事を話そう。
それにしても……どうして俺は普通に年間のイベントを過ごすことができないのだろうか?
まぁいい、それじゃあクリスマス特別編、どうぞ!」
異世界ミニスカサンタ~TPOって大事だよね~
香織「そういえば……そろそろクリスマスの時期かな?」
偶然立ち寄った小さな町で昼食を取っていると、香織がそんなことを呟いた。
「クリスマスって何かしらん?」と小首を傾げるユエ達異世界組とは異なり、俺とトシは「……あぁ、そういえば。」と頷く。
トシ「確かに、地球だとそろそろだったかな?中坊になってからは結構楽しかったな。」
ハジメ「俺はバイトにサンタ役までやって疲れてマスだったけどな。
それでもダッシュで間に合ったのはホントに奇跡だよ、聖夜だけに。」
香織「ふふ、去年の学校でのクリスマスパーティー、楽しかったね。
ハジメくんはちょっとしか参加してくれなかったけど、一緒に写真撮ったり、プレゼント交換したり……。」
懐かしそうに目を細めて、香織はふわりと微笑む。
俺もトシも同じように懐かしそうな表情になった。そんな俺達にユエは眉をぴくっ。
シアは「むむむっ。」。ティオは「ほぅ。」。ミレディとオスカーは「『へぇ~。』」。
ミュウはきょとんだ。
ハジメ「そうだねぇ……。
雫と結託して逃げ道を塞いで、蠱惑的なおねだりで写真を撮って
あぁ、懐かしくも恐ろしいクリスマスだったなぁ。」
香織「なんか想い出が違う!?」
香織が目を剝く。だが、事実だ。
あの日はサンタのバイトがあった上に、孤児院の皆にプレゼントを配らなきゃいけない日だったのに、よりにもよって、嫉妬に狂い聖夜の怪物と化した
まぁ、ハジメサンタは人間で人外なので、一直線に向かってくる敵をぶっ飛ばしては武器にして、全員蹴散らしていったが。
と、ユエが俺の服の端をくいくいっと引っ張った。
ユエ「クリスマスって、なぁに?」
ハジメ「そうだねぇ……
簡単に言ってしまえば、年末まであと一週間の時に来るお祭り、みたいなものかな?
起源としては、元の世界における聖人の誕生日だけど……
こっちにはミレディ達解放者位しか当てはまるのはいなさそう。」
ミレディ「えぇ~?ちょっと複雑だなぁ……。だって神がアレだし。」
ハジメ「アレを神と呼ぶなら、肥溜めを崇める方がマシだろ。」
オスカー『水で流せるからかい?』
ハジメ「オスカー上手いね~、座布団一枚あげるよ。」
トシ「いや、そこはIPONN!だろ。」
オスカー『何の話だい?』
やってみたかったんだよなぁ、これ。
ハジメ「まぁ、要はサンタクロースっていう赤い服のおじいさんが、子供たちにプレゼントをばら撒く日だよ。
勿論、家族だけでも楽しめるし、友達ともワイワイ楽しめる。
それと、気分的にケーキが食べたくなるかな?」
そんな簡単な説明をすると、香織が「もうっ!」と頰を膨らませる。
香織「そうじゃないでしょ、ハジメくん。ほら、もっとこう、あるじゃない。
こ、恋人達が愛情を深め合う日、とか。ね?」
ハジメ「まだミュウに恋人は早い。もしそんな相手が他にいたら、即座に血祭確定だ。」
トシ「落ち着け親バカサンタ。そもそも俺等以外にこの世界でクリスマスを知る奴いないだろうが。」
ちょっと恥ずかしそうにそんなことを言った香織に、ユエ達が「ほぅ。」と目を細めた。
ユエ「……ハジメ。香織と何かしたの?恋人同士のような何かをしたの?」
ハジメ「いや、まだ俺等は学生だよ?今からそんなことしたらその先が大変になるからやってないよ。
それに、もし香織とクリスマスの夜に二人っきりになろうものなら……
俺は香織に毎日"愛してる"って言い続けるまで洗脳されていたかもしれないからねぇ。」
香織「ひ、ひどいよ、ハジメくん~。」
真っ向からのトラブルメイカー呼ばわりに、香織は涙目になった。
だがそんな保護欲をそそるだろう香織の本性を知る俺としては、物申したい所があるのだ。
ハジメ「いや、流石にあの衣装はないと思うんだけど?クリスマスに俺を誘ったのはいいとして……
あの時の恰好は"あぁ、智一さんもこの道を通ったんだなぁ……。"って思わざるを得ない恰好だったよ。
男子を一人残さず殺しにかかっているようなデザインだったし。」
香織「あ、あれは鈴ちゃんから聞いただけだからね!?」
当時を思い出したのか、香織は真っ赤になって答える。
その服装が気になったのか、ミュウが聞きだした。
ミュウ「香織お姉ちゃんは、どんな服を着ていたの?」
香織「え、えっと……サンタさんの格好だったと思うんだけど……。」
そう、香織はクリスマス会において、サンタコスをしていたのだ。
とは言っても、クリスマスにサンタコスというのはそれほど珍しくはない。
が、当時の格好を答えるのが恥ずかしいのか、香織は気まずそうに答える。
そんな香織に代わって、溜息を吐きながら俺は答えた。
ハジメ「あの時、もじもじしながら迫って来る香織は確かに可愛かった。
勿論、サンタ服も似合っていた。でもね……流石にエロサンタコスはどうかと思ったよ。
聖夜を性夜にでも変えるつもりか!?って思わず内心でツッコんだよ。」
香織「エ、エロ!?あの時そんなこと思ってたの!?」
ハジメ「そりゃ誰だって思うでしょ。
太もも丸見えの長さ数㎝という、もうそれほぼ下着だよね!?ってツッコミたくなるような超ミニスカート、ハート形にくり抜かれて谷間が見えた胸元、真冬にもかかわらずノースリーブ……
風邪引かないように予備の上着掛けておいてホント良かったよ。
あれ、全体的に小さいサイズだったのかやたらと体のラインが出ていたし……知ってた?
実は何人か理性
聞きたくなかった事実を聞いてしまったのか、香織は両手で顔を覆ってしまった。
耳や首筋まで真っ赤に染まっている。
香織曰く、あの時は、クラスの女子(主に鈴)の甘言――
「これを着てれば、どんな男子もカオリンの言いなりだよ!」に乗せられてしまった、とのこと。
全く、なんつー余計な事吹き込んでくれてんだか。それに乗せられる香織も香織だが。
「は、ハジメくんが、私の言いなり?」と妄想を膨らませた香織は、羞恥心を脇へと追いやったらしい。
今更ながらに当時の自分の、大胆を通り越して過激ともいえる服装を思い出して身悶える香織。
そんな香織に、女性陣からのちょっと冷めた言葉が投げつけられる。
シア「あざとい、流石、香織さん。実にあざといです。そんな露出度の高い服でハジメさんに迫るなんて。
香織さんは天然エロテロリストですぅ!」
いや、シアも露出度と天然エロに関しては人のこと言えないでしょ。
香織もシアにだけは言われたくないだろうな。
ミレディ「む、胸元がくりぬかれてって……ほとんど丸見えじゃん!カオリンのムッツリさん!」
ミレディ、顔を赤くして言っても説得力はないぞ?
それとオスカー、向こうの世界にはサンタメイドなるものがあってだなぁ……。
ティオ「ふむ。そんな際どい格好じゃったとは……
香織、お主あわよくばご主人様に独占してもらうつもりじゃったのか?
そしてその光景を妄想して興奮しておったわけか。このアブノーマルさんめっ!」
ティオ、お前俺達についていくときに言った事覚えている?
服従云々言ってた人にだけは、香織も言われたくないでしょ。
ミュウ「香織お姉ちゃん、お顔まっかぁ~。なんだかかわいいの~。」
そしてミュウはいつもと変わらず、通常運転。可愛いのオアシスだ。
現に先程までめった刺しになっていた香織の心が、段々癒されていっているし。
そうして最後に、瞳に轟々と燃え盛る対抗心を宿したのか……
ユエは無言で立ち上がり、香織の首根っこを摑み、ずりずりと引きずりながら出口へと歩き出した
香織「ユ、ユエ?どこに行くの?っていうか引きずらないでよぉ。離してえ!」
ユエ「……·服用の布を買いにいく。エロにはエロを、サンタコスにはサンタコスを。
エロサンタが香織の専売特許でないことを教えてあげる。」
香織「専売特許じゃないよ!私、エッチじゃないからね!ユエと一緒にしないで!」
ユエ「……ふっ。」
香織「!?今、なんで鼻で笑ったのねぇ、聞いているのユエ!」
聞く耳持たないなオイ。それとユエ、それは誇っていい事じゃない気がする。
シア「流石ユエさん·真っ向勝負というわけですね!
ミレディさん、ティオさん、ミュウちゃん、私達も行きましょう!」
ミレディ「うぇぇ!?み、ミレディさんも着るの!?流石に恥ずかしすぎるよぉ~!
あっ、待って!?引っ張らないでぇ~!」
ティオ「さんたこす、とやらには妾も興味があるぞ。ご主人様よ、支払いは任せた。」
ミュウ「え~っと、行ってきますなの!」
何をするのか察したらしいシアとティオは不敵な笑みを見せつつ、同じく察して顔を赤くして慌てているミレディと、戸惑っているミュウを連れてユエ達を追いかけていった。
ハジメ「いや、言ってくれれば作るのに……まぁ、いいけどさ。」
トシ「難儀だなぁ、色男。」
オスカー『ミレディ!メイドサンタになってくれー!』
後に残された俺達男性陣はというと、トシは言外に"ドンマイ苦労人"とでも言っているかのような慰めを俺に送り、オスカーは願望を叫び、俺はこの後の展開を予想して苦笑いを浮かべざるを得なかった。
そうして、その夕方。俺達の目の前には6人のサンタが出現した。
2人を除いて、いずれもミニスカ、胸元開き、ノースリーブの過激なサンタだ。
尤も、その2人のうち1人はサンタとメイドを足したような感じだが。
ユエ「……ん。どう、ハジメ?」
ユエがしゃららんと一回転·際どい感じにスカートが翻る。
それを皮切りに、シアやティオも胸元を強調するような挑発的なポーズを取った。
なるほど確かに素晴らしい光景だ。TPOを弁えていたならば。
ハジメ「勿論似合っているさ……場所を弁えていればね。
往来でその恰好は、色々と教育に悪いと思うよ。」
ユエ・シア・ティオ「「「!?」」」
ビシリッと固まるユエ、シア、ティオ。
三人揃って、もじもじと体を手で隠している香織に、ギギギッとぎこちない動作で視線を向けた。
香織はふいっと視線を逸らす。ミレディは顔を真っ赤にしてその場に蹲ってしまった。
ユエ「……おのれ。謀ったな、香織。」
香織「私やめとこうって言ったよね!?やるにしてもせめて宿でって!聞かなかったのはユエ達でしょ!
私まで引きずって……うぅ、恥ずかしいよお。町の人達に見られてるよぉ~!」
ミレディ「は、ハジメン達の故郷って、変態さんが多いんだね……///」
ミレディ、それは風評被害だ。一部の人は正解だが、俺はいたってノーマルだ。
ユエ「……問答無用。ハジメに呆れられた八つ当たりを、存分に味わうがいい!」
あっ、コラ!ユエ、風魔法は止めなさい!
ただでさえ防御力の低い香織のミニスカートに、容赦ないパンチラをさせようとするんじゃない!
香織「やめてぇ。見えちゃうっ、見えちゃうってばぁっ。くっ、もう怒ったよ!
そっちがその気なら私だって!―"縛煌鎖"っ!」
うわっ!香織、お前も街中でそんな魔法ぶっ放すんじゃない!
内股になりながら発動したとはいえ、光の鎖って結構痛いんだぞ!?
そしてお前も、ユエのスカートを狙うんじゃない!どこの深夜番組だよ!?
ユエ「……甘いっ。ティオバリア!」
ティオ「なんじゃとっ。あぁっ、絡みついてくるぅ!?くっ、体に食い込むのじゃあ……!」
ちょっとユエ!?咄嗟にティオを盾にするんじゃないよ!?
光の鎖は容赦なくティオをぎゅぅううっと縛り上げ、そのむっちむちボディを殊更強調……って拙い!
恥ずかしそうな表情と合わさって、年齢制限がかかる奴だコレ!?
そんな奇抜な格好をした美女·美少女達を引き連れていた俺達に、注目していた町の人達もギョッとしている。
「お母さん、あのお姉さん····」「シッ、見ちゃダメよ!」という定番のやり取りもなされている。
アカン、このままじゃ変態集団というレッテルを張られかねん。急いで阻止せねば!
って、ユエ!いい加減周りを見なさい!カウンターで香織のスカートを捲ろうとするんじゃない!
香織「させないっ。シアバリアーッ!」
シア「うえぇちょっ、香織さん!?」
オイ―!?香織、お前もかい!?
そんな香織の放った"縛煌鎖"がシアに絡みつき、一気に引き寄せて突風の盾とした。
ってヤベェ!?シアのスカートが盛大にまくれ上がっている!
慌てて布をかけてガードしたものの、むっちりした太ももとお尻が一瞬あらわになってしまった。
シア「香織さぁん!恥ずかしいですぅ!これ解いてくださいよぉ」
香織「大丈夫だよ!シアの格好は、いつもだいたい恥ずかしいから!」
シア「おいこら、それどういう意味ですかこの野郎っ。ハウリア族の衣装に何か文句がおありで!?」
ユエ「……んっ、シア、よくやった。そのまま香織を押さえつけて。」
………(# ゚Д゚)
ハジメ「いい加減に……しなさーい!」
膂力のみで魔法の鎖を引き千切り、香織に襲い掛かるシアと、それに乗じて香織のスカートを捲ろうとするユエ、それを"縛光刃"のガトリングで迎え撃つ香織に、俺は怒って拳骨をかました。
因みに、先程まで縛られていたティオは、顔を赤くしたままのミレディが避難させていた。
ユエ「うぅ……ハジメ、邪魔をしないで。」
ハジメ「周りを見ないか、このバカチンが!往来で女の子同士でセクハラ合戦とか、野郎しか喜ばんわ!」
その言葉に冷静さを取り戻したのか、漸くユエ達は落ち着いた。
何だろう……あの時以上にどっと疲れた気がする。
トシ「まぁ、なんだ……おつかれさん。」
オスカー『バッド辺りは喜んで飛びつきそうだけどね……ここに彼がいないのは正解だったよ。』
ハジメ「……おう。」
そんな慰めか労いか分からない言葉を、トシとオスカーから掛けられる俺であった。
ミュウ「パパー。これ、もふもふでふかふかなの~。」
ただ一人、もこもこサンタ服に身を包んだミュウだけが、気持ちよさそうに目を細めている。
実に癒やされる。
ハジメ「……ミュウ。お願いだから……ミュウは純粋なままでいてくれよ……。
パパからの切実なお願いだよ……。」
きょとんとしている愛らしい娘の頭を撫でながら、俺は死んだ目でそう呟くのであった。
不思議な聖夜の夜~
これは、俺がクリスマスの帰りに会った出来事だ。
この日も俺は、サンタのバイトに孤児院へのプレゼント配りを終え、帰路につこうとしていた。
今年も香織のサンタコスにやられた魔獣共をぶっ飛ばし、俺は孤児院の皆と一緒に二次会に参加した。
勿論、雫が道場を貸してくれたおかげで、忍者の皆さんの素敵な手品に皆大いに盛り上がった。
そしてプレゼントに関しても、バイト先の皆さんが「持って行ってあげて」と態々費用を奮発してくれたのだ。
おかげで、最近人気のホビーやアクセサリーも無事にプレゼント出来たよ。
まぁ、そのせいで帰る頃には深夜を迎えてしまったわけだが。と、その時。
???「コラー!待ちなさーい!」
???「HO-HO-HO-!」
何か声が聞こえたので、ふとその方向を見れば、赤いサンタコスの金髪の女の子がソリに乗って、ソリっぽい何かに乗っている黒いサンタコスのサムシングを追っかけていた。
しかも、黒サンタ擬きはプレゼントの入っている袋らしきものを持っている。
成程、察するにあれはサンタにとってのアナザーライダー、ブラックサンタクロースか。
あの女の子は今年のサンタで、皆に配る筈のプレゼント袋を奪われてしまったという訳だ。
てか、あのブラックサンタのソリ、トナカイの代わりが何でカラスなんだ?
まぁいい、どっちにしろぶっ飛ばすだけだ。何故かカラスは好かんからな。
それに……ネットでこんな噂を聞いたことがある。
ブラックサンタは、良い子に配られるはずの幸福なプレゼントを奪い去り、代わりに生ゴミや空き缶など子供たちが悲しむものを枕元に置く、と。
ふざけんじゃねぇぞと言いたくなるくらいの外道である。
そんなクソ野郎、最高最善の魔王として見逃すわけねェだろ!
恵まれない子どもたちの為のプレゼントを、テメェ如きの欲望の為に汚させてたまるかよ!
何より、子供たちの為に頑張ってきた親御さんや大人の皆さんの為にも、貴様はここでぶっ潰す!
そんな怒りの炎を心の中でメラメラさせた俺は、強く踏み込んだ。そして、
ハジメ「だらしゃあぁいッ!!!」
サンタっ娘「えぇ!?」
ブラックサンタ「HO!?」
ソリのど真ん中をぶち抜き、ブラックサンタを更に上空にぶっ飛ばした。
しかし奴もしぶといのか、ご丁寧に袋を持ったまま吹っ飛んでいやがる。
そこへ、ソリに繋がれていたカラス共が一斉に向かっていく。このまま逃げる気か!
ハジメ「させてたまるかぁ!!!」
そう叫んで俺は、真ん中がぶち抜かれたソリを足場代わりにして跳躍、一匹のカラスに括り付けられていたロープを掴むと、そのロープを引いてカラスを引き寄せ、カラスを足場に跳躍、更に別のカラスを引き寄せての繰り返しで、ブラックサンタに追いついた。
ブラックサンタ「HO!?」
ブラックサンタは慌てたのか、自分を運ぶカラスに進むように急かしている。だが、魔王からは逃げられん!
ハジメ「これで……どうだぁ!」
俺は懐から、ケーキ用に持ってきておいたナイフを投擲、纏まっていたロープを狙い撃ち、全て切り裂いた。
ブラックサンタ「HO-!?」
結果、ブラックサンタは空を飛べずに地上に落ちていった。しかし次の瞬間、奴は驚きの行動に出た。
サンタっ娘「!?ダメェー!」
サンタの女の子が必死に止めようと向かうが、時既に遅し。
何とこともあろうに、奴は大口を開け、プレゼント袋を呑み込んでしまったのだ。
ハジメ「それは……食いもんじゃねぇぞぉぉぉ!!!」
そう叫んで俺は、落ちていくブラックサンタに向けて高速で飛びかかった。しかし、
ブラックサンタ「HO-!」
流石に見え見えだったのか、華麗によけられてしまった。だが、それでいい。
ハジメ「必殺、オーマシリーズ。」
サンタっ娘「え?」
ブラックサンタ「HO?」
屋根に着地した俺は、即座に右腕に力を集中。そして、直線状に奴が入った瞬間。
ハジメ「逢魔時殴り。」
ブラックサンタ「H…!?」
勢いよく振り抜かれた一撃は、ブラックサンタの脳天を粉々に粉砕し、カラスの群れを黒から赤一色に染め上げた。
そして、頭部が吹き飛んだことで死んだのか、ブラックサンタの肉体が消滅し、プレゼント袋が落ちてきた。
ハジメ「これがホントの血のクリスマスってやつだ、覚えとけや。」
そう言って落っこちてきたプレゼント袋をキャッチする。
幸いにも袋が丈夫かつ開けられていなかったおかげか、中身のプレゼントは無事だったようだ。
が、流石にカラスの血がかかるといけないので、慌てて袋の口を締めておいた。
サンタっ娘「嘘……ブラックサンタがあんな簡単に!?」
ハジメ「あ~と、大丈夫ですか?」
サンタっ娘「へ?ひゃ、ひゃい!?大丈夫でしゅ!」
ハジメ「落ち着いてください。噛んじゃっているから。」
そういってプレゼント袋を、唖然としていたサンタちゃんに返しておいた。
サンタっ娘「と、とりあえず、ありがとうございました。
今年はおじいちゃんがぎっくり腰になっちゃったので、代わりに私がやることになったのですが……。」
ハジメ「運悪くさっきの真っ黒デブ助がやってきて、プレゼント袋をとられてしまったと。
災難でしたね、こんなに寒い中だったのにそんな恰好で……。」
サンタっ娘「アハハ、もう慣れていますから……。」
そうは言いつつも、どこか死んだ目になっているサンタちゃん。
とはいえ、いくら上下共に冬仕様とはいえ、流石にこの雪の中じゃ寒いだろう。なので、
ハジメ「取り敢えず、これ。クリスマスプレゼントってことで。」
サンタっ娘「え?……ふぇぇっ!?」
首に巻いていたマフラーをサンタちゃんの首に巻いてあげて、余っていたプレゼントのお菓子袋を手に持たせた。
サンタちゃんは最初唖然としていたが、即座に気が付くと急に顔が赤くなった。風邪かなぁ?
ハジメ「寒い中なので、良かったら手伝いましょうか?
こんな夜道だと、アナタみたいな可愛い女の子に、変な輩が付かないか心配なので。」
サンタっ娘「か、可愛いっ!?いえっ、別にそんな……///
あっ、でも折角なので、手伝ってもらえると助かりましゅ!」
また噛んじゃっている……取り敢えず、父さんたちには明日の朝には帰るとメッセージをしてっと。
ハジメ「それじゃあ、行きましょうか。レディ・クリスマス?」
サンタっ娘「い、イヴ……。」
ハジメ「へ?」
サンタっ娘「名前……イヴ、です。」
サンタでイヴ……なんか、益々クリスマスっぽいな。
ハジメ「では、イヴお嬢様。エスコートはお任せを。」
イヴ「ふぁ、ふぁいっ!お願いいたしましゅっ!」
また噛んでしまったようですね……お可愛いこと。
そう思いながら、私は彼女をソリに乗せ、自らは走ってソリと並走していった。
そうして彼女の手伝いをして暫したった頃、漸くプレゼントを配り終えることが出来たようだ。
さて、流石にこのまま「サンタの家」まで行く度胸は今はないので、夜明け前にイヴさんとは別れた。
途中、彼女が名残惜しそうにしていたのは気のせいだよね?気のせいだと信じたい俺であった。
その翌日、「他の女の子の匂いがする」と、香織が不機嫌であった。何でさ。
そういえばあの赤鼻のトナカイ、何で俺を睨んでいたんだ?
他のトナカイもそうだったが、アイツだけ「コイツ、何してくれとんのじゃワレェ!」って言いたげな様子だった。
目線も何故か血走っていたし。とまぁ、そんな不思議な聖夜の夜であった。
魔王に恋する聖母~血祭りサンタ爆誕~
???「い、イヴ……お主、今、何と……?」
イヴ「で、ですから!私……殿方に恋をしてしまったのかもしれませんと言いました!」
そう言って頬を赤らめながらモジモジするサンタっ娘ことイヴ(本名:イヴマリア・セント・ホーリークロス)。
その彼女が発した言葉は、聞いていた者達を戦慄させる程の衝撃であった。
ブラックサンタ事件から数日経ち、漸くイヴの祖父、ニコラス・セント・ホーリークロスのぎっくり腰も漸く完治した。
そのお祝いとして、忘年会も兼ねたパーティーが「サンタの家」で開かれた。
そこでイヴは、あの時感じていた気持ちについて、村の皆に告白したのだった。
その事件の内容については、赤鼻のトナカイ"コードネーム:ルドルフ"(本名:
何でも、今年の聖夜にブラックサンタが強襲してきたことが発端だとされている。
本来、ブラックサンタは4年に一度邪魔をしに来る程度で済んでいたのだが、今年は何とプレゼント袋を盗んで、自分の腹に収めようとしたのだ。
流石に前例のない事態に、「サンタの家」のサンタ達は動揺を隠せなかった。だが、更に衝撃的なことがその後伝えられた。
何と、そのブラックサンタを一撃でぶっ飛ばし、プレゼントを取り返そうとした親切な青年が現れたのだ。
そしてその少年は、ブラックサンタの脳天を消し飛ばし、取り込まれたプレゼント袋を見事キャッチ。
無事、良い子のみんなにプレゼントを配り終えることが出来たという。
それを聞いて一同は安堵した。だが、それだけで済めばよかったのだ。
そうはならなかったことを、ルドルフは残念そうに語った。
そう、この後が今回の問題発言に繋がったのだ。
その青年は、イヴを口説き落として、一緒にプレゼント配りを手伝ったのだ。
そしてその時のイヴの表情が、既に恋する乙女の顔だったことをルドルフは忘れもしなかった。
その青年を威圧を込めて幾ら睨んでも、相手は全く臆することなく、それどころかそよ風程度にしか感じていないのか、イヴにこれでもかと距離を詰めていたのだ。
尚、ハジメさんは全くの無自覚で、距離を無意識に詰めていたある。爆ぜちまえ。
その証拠に、イヴが帰ってきた時、彼女の部屋に出所が分からないマフラーがかけられており、更には誰かのお手製であろうお菓子を、美味しそうに頬張っていた彼女も目撃されている。
村の女性陣は「とうとうイヴちゃんにも春が!?」とラブコメ展開に興味津々になり、対照的に男性陣は「なん……だと……!?」と雷に打たれたかのような衝撃を受けた。
そして今回のパーティーにて、イヴがそのことについての報告で、その青年に対する気持ちを告白してしまったのだ。
そして冒頭に至る、という訳だ。告白したイヴ本人は顔を赤く染めて、両手で頬を抑えている。
「あ、これマジな奴だ……。」と全員が察した。ルドルフは「両手が人間だったら……。」と後悔した。
ニコラス「そ、そうかそうか……。それはよかったのう。話は後でゆっくり聞くでの。
先ずは、食事を先に済まそうか。このままでは冷めてしまうのでな。」
イヴ「は、はい!」
ニコラスの一声で皆我に返り、パーティーは再開された。そして、イヴが自室で眠りに入った頃……。
男性陣は一つの部屋に集まっていた。そして暗闇の中、ニコラスはルドルフに問うた。
ニコラス「先程の話だが……ルドルフ、それは真か?」
ルドルフ『グー!グー!グーグーグー!』
(あぁ、間違いねぇぜ大旦那。少し前に、既にプレゼントが配られていた孤児院があったろ。
あそこに奴はプレゼントを置いてったらしい。それも自腹を切って。全く、とんでもねぇ天然ジゴロだぜ!)
今更の疑問だが、何故このトナカイは短い鳴き声で、こんな長い文章を言い表しきれるのだろうか?
ニコラス「成程……出自は両親に恵まれていて、虐待を受けていた子供を義理の妹に。
いじめっ子が仕向けた刺客を小学6年にして全員病院送り。
その後は台風番長を名乗り、地域の家庭や店舗、学校のボランティアに励んでいる……か。
確かにこれだけなら、どこにでもいる好青年に見受けられる。」
その出自を聞いて、皆同感なのか一斉に頷く。が、それとこれとは話は別のようで……。
ニコラス「じゃがな……それでもじゃ!イ…イヴはまだ15じゃぞ……!
そ…それを無神経にもたぶらかしよって……!顔も知らぬド畜生めがァァァ!!!」
イヴ父「お、お義父さん落ち着いて!」
ニコラス「まだその呼び方は許しとらんぞォ!」
錯乱状態に陥ったのか、ニコラスは怒り狂った。
それを止めようとする男性サンタ(イヴの父:マックス・セント・ホーリークロス)にさえ食って掛かるほどだ。
余程の親バカ&孫バカなのだろう。それに反して、マックスは落ち着いているように見える。
実際には、彼も複雑な気持ちではあるものの、義父の暴走っぷりに逆に冷静になってしまっただけだが。
しかし、マックスとて引くに引けない。
何せ妻から「くれぐれも頼みますね、ア・ナ・タ?」と
サンタの村は男性が7割弱を占めている。そのせいか、女性の扱いは非常にデリケートなのだ。
勿論、出生率は男女半々だが、何分育児に家事が忙しい故にストレス値も激しい。
その理由としては、世界中からくるであろうリクエストに応じたプレゼントを、何時でも取り揃えられるよう、男性陣が働き出に行っているからだ。
男性サンタ達は、サンタの会社と呼ばれる企業で働き、社会の中に溶け込みながら、最近のブームを調査しつつ、ニーズに合ったプレゼントを分析することを基本としている。
地域によっては夏と冬で違うクリスマスにも対応できるよう、サンタ服の脱着は腕輪によって瞬時に行われる。
勿論、休日はあるにはあるのだが、地域によっては「サンタの家」まで間に合わないという世知辛さもある。
リモートだけでは、子供に注げる愛情が乏しいのだ。キャッチボールやおままごとだって出来ない。
他の子供達は幸せなのに、自分の子供にだけ寂しい思いをさせるのは、サンタにとっての恥なのだ。
なので、そう言った場合にも対応できるよう、腕輪にテレポート機能が近年、漸く搭載されたのだ。
これこそが、子供の為を思った父親サンタ達の努力の結晶なのだ。
その分帰りが少なくなって、奥さんたちに説教されたが。
まぁ、要するに「サンタの家」における女性の権利は、世界規模で圧倒的に優遇されているのだ。
奥さんのいない若いサンタは、外部から女を作って連れてくることもザラだ。
そして女性は権利が優遇される代わりに、島から出られる機会が圧倒的に少なくなる。
その上、食料はほぼ自給自足で補うので、現代人の殆どには厳しいだろう。
まぁ、要は「外出しにくくなるけど、男性から手厚いサポートを受けられるようになるよ!」という訳だ。
勿論、こういった制度を利用しようとした悪女も少なくはない。
以前、ある女がプレゼントに使う費用の一部をネコババし、勝手に使ってしまったことがあった。
その結果、その女性は村八分でいづらくなり、逃げだそうにも外部への道は限られている。
それに狭い地域での噂は直ぐに知れ渡る。顔を知られた以上、女は何処に行っても後ろ指差され放題だ。
その後どうなったかというと、その女性の行方は当時を知る者達以外誰も知らない。
とまぁ、こういったこともあってか、最新型セキュリティを常に導入し、サンタの長が代々その鍵となるものを継承するわけだが、それは勿論秘密だ。
さて話は逸れたが、この「サンタの家」では、女性は子育てと家事という仕事を、家庭内で一番多くやっていることから、家庭内ヒエラルキーは一番高い。
そのせいか、結構勝気だ。夫婦喧嘩じゃ亭主の勝率は、半分どころか2割も無い。大体ボッコボコだ。
それ故、マックスも他のサンタ達も奥さんには頭が上がらない。勿論、ニコラスも大概ではない。
だが、咎める女性がいない今だからこそ、こんな物騒な発言も出来るという、何ともいえない亭主の意地がそこにはあった。
ニコラス「皆の衆、分かっておるな?イヴに近づく若い男を監視しろ。
次にイヴに近づこうものなら、毛髪一本残さずこの世から消し去ってしまえェェェ!!!」
『応!』
この「サンタの家」にとって、イヴは可愛い看板娘として育てられてきた、云わば箱入り娘のような存在だ。
勿論、他の同年代の娘達も同様に大事な存在だが、それはそれ、これはこれ。
そんなイヴが恋をしたとあれば、正に大事件なのだ。
取り敢えず、イヴが惚れた相手を一回殺さないと気が済まない。
というか、死んでも生き返るレベルじゃないと受け入れられない。
そんな物騒な思想を持つおっサンタ共であった。一部、過去に同じ経験をしたものも何人かはいるが。
尤も、それで家出する娘の方が圧倒的に多いので、最終的に折れるのはおっサンタ共であるが。
マックス「あぁ、もう駄目だ……ノエルに殺される……。」
ルドルフ『グー……。』(旦那、今日は飲みやしょう。付き合いやすぜ。)
いきり立つ男性陣を前に、マックスはこの後の未来に絶望し、それを慰めるかのように、ルドルフが前足を肩に置いたのであった。
因みに、別室で男性陣の話を傍聴していた女性陣は、ニコラスに「折角いい所なんだから邪魔すんなジジイ!」とでも言いたげな視線を送っている。
ニコラスの妻のミーシャに至っては、既に撲殺用のバットを構えている。
そしてマックスの妻でイヴの母ノエルは、その場に崩れ落ちる夫の姿を見て「あの頃はシャッキリとしていたのに……。」と残念そうに呟いていたのであった。
しかし、彼等は知らなかった。イヴが惚れてしまったのは、最高最善の魔王を目指す少年であったことを。
その件の少年が、異世界転移事件に巻き込まれ、1年の間手掛かりが全く掴めなくなることを。
そして、帰ってきたその少年が、何人もの女性(一人は娘のよう)を引き連れていることを。
なんにせよ、今夜のサンタさんたちは非常に荒れていた。除夜の鐘の音すら響かない程に。
そんな彼等の来年の抱負は、「イヴちゃん死守!」となったのは、別のお話である。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
さて、今回のクリスマス特別編いかがだったでしょうか?
1つ目のお話は原作書籍にもあった"ミニスカサンタは異世界で踊る"が元になっております。
他二つに出てきたオリキャラについては、ハロウィン同様まだまだ登場は先になります。是非お楽しみに!
因みに、お爺さんの元ネタはキョウリュウジャーのドクターがヒントです。分かる人には分かるはずです。
さて、聖夜が性夜に変わる日もだんだん近づいてまいりましたねぇ~。
トータス編の終わりは……今後の筆の進み具合次第ですかね。
この先から結構オリジナル展開が増し増しなので、そこを考える時間が……。
それに加えて、今回含む特別編の投稿で時間が大分削られてしまったので、投稿頻度は落ちるかもしれません。
その辺りのご了承をお願いいたします。
次回の特別編は年末年始立て続けに投稿しますので、そちらもお楽しみに!
それでは、また次回!
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