ありふれない錬成師は最高最善の魔王の力で世界最強を超越する   作:天元突破クローズエボルハザード

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お待たせいたしました。
今回はユエとシアがここに来るまでの経緯と、襲撃者への処罰です。
前半は第三人称で始まります。

ユエとの特訓の中で、ハジメに対する思いを自覚するシア。
彼女が出した答えとは!?
そして、ハジメが亜人たちに下す裁きとは!?

急展開の第二章第5話、それではどうぞ!


24.恋するウサギは止まらない

<三人称視点>

ハジメがハウリア達の狂化に成功してしまう9日前……

 

ユエはシアに、魔力操作と身体強化のやり方について教えていた。

ユエ「……ほら、早く身体強化して。早くして!」

シア「む、無理ですよぉイタッ。いきなり身体強化って言われてもぉヘブッ!?」ペチンッペチンッ

ユエ「……できないなら顔面ぷくぷくウサギになるしかない。ほらっ、ほらっ!」パシッパシッ

シア「ひぃっ、痛いっ。痛いですよぉっ。」ヒリヒリ

樹海に木霊する軽快な音。

正座するシアにひたすら往復ビンタするユエだが、これは決して体罰ではない。

シアのほっぺが既に真っ赤になっていて、瞳のダムが今にも決壊してしまいそうだとしても、だ。

 

ユエ「……訓練するにも身体強化できなければ意味がない!やる気だせ!女は度胸!」

シア「あうっ、わかってますぅ。」

ユエ「……その語尾はあざとい!あとハジメにベタベタひっつきすぎ!このエロウサギ!このっこのっ!」

シア「これ絶対に私怨入ってますよね!?」

ユエ「……私はユエ。下心スケスケウサギに私怨を隠さない女!」

シア「やっぱりただの私怨じゃないですかぁ!」

訂正、ちょっぴり嫉妬していたユエさんであった。

 

ユエ「……むぅ。固有魔法は使えているくせに、魔力を身体強化に使えないとはどういうこと?」

シア「そう言われましても……。」

ユエ「……魔法としてではなく、体内の魔力を直接操作しての身体強化なら誰もが無意識レベルでしているもの。

実際、シアは他のハウリアより明らかに身体能力が上。

無意識に強化できているんだから意図してできないはずがない。」

シア「ユ、ユエさんが長文をしゃべりました!」

ユエ「……ふんっ。」ペチンッ

シア「あふんっ。」

余計なことを言って飛んで来たビンタに、涙目で頬を押さえるシア。

すんすんっと鼻を鳴らすシアの手を、ユエは溜息交じりに取った。

両手でそれぞれの手を掴み、腕で円を作る。

 

ユエ「……魔力を直接操作する感覚は既にあるはず。強化するという感覚が分かっていないだけと見た。

私がやるから感じ取って真似して。」

シア「は、はいです!」

そんな感じで最初こそ苦労したようだが、半日もするとシアもコツを掴んだようだった。

派生技能に目覚めた時と同じ、壁を越えた感覚にハッと目を見開き、ユエの手を離しても自分で魔力を循環させ肉体強度、膂力を増大させていく。

 

シア「やりましたよ、ユエさん!」

喜色をあらわにして、シアがユエに視線を向けた瞬間、

ユエ「……ふんっ」パァンッ

シア「ひぃっ、いたっ――くない?」

ユエが、今までで一番、渾身の力を込めて繰り出したビンタがシアの頬を打つ。

が、響いた派手な音に反して、シアはきょとんとするのみ。なんの痛痒も感じていないようだ。強化成功の証である。

ユエ「……ん、んんっ。う、上手くできてる。この調子。」

シア「おぉっ、すごいです!ありがとうございます、ユエさん!」

ユエ「……ん。」

 

わぁい!わぁい!とぴょんぴょん跳ねながら大喜びするシア。

それに、ユエはなぜかそっと背を向けて、何やら小声で呟き出した。

ユエ「……い、痛いよぉ。手首おれちゃった……。なんなのアイツ。

なんでいきなり、あんな固くなるの?」ヒリヒリ

油断して〝自動再生〟の派生である〝痛覚操作〟の発動が甘かったらしい。

直ぐに再生されたが、ちょっと涙目で手首をふぅ~ふぅ~している。

 

そんなこんなで、修行を続けている中……

休憩がてら二人はプチ女子会をしていた。

会話内容については、ユエはハジメとの思い出、シアは修業後のこれからについて話していた。

 

シア「ふわぁ……ハジメさん、そこまでユエさんのために?」

ユエ「ん。ハジメはとても優しくて、すっごく強い。でも、それ以上に…」

シア「え!?まだあるんですか!?」

ユエ「ハジメは、誰よりも凄い人。

王様になりたいっていう夢を叶えるために、小さいころからずっと自分を鍛え続けていた。

どんなにつらくても、苦しくても、弱音一つ吐かず、最後までやり遂げた。

だからハジメは、私にとっての憧れ。王子様のような存在。」

シア「う、羨ましいですぅ……」

ユエ「……この修業をクリアすれば、シアも一緒に……」

シア「!ユエさぁん!」

ハジメへの恋バナをしている内に、いつの間にか仲が良くなっている二人であった。

 

ユエ「どうしてシアは、辛いことでも必死になれるの?以前なら諦めそうだったのに……」

シア「諦めるための理由を、ハジメさんとユエさんがぶっ壊してくれたからです!!

私、お二人と一緒にいたいんです!」

ユエ「んっ。か、家族を捨てる気?」

シア「家族を守る気です。よわっちぃ今の私じゃあ家族の傍にいられません。

誰が傍にいていいと言っても、私が許せないんです。

私が傍にいなければ、長老衆の決定に納得のいかない人達も一族には手を出さないでしょう。

お二人との旅で強くなれば、いつか戻っても力で押し通れます」

何より、旅の中で恩人であるお二人に恩返しもできます!!」

ユエ「……本当は、ハジメに惚れてるからでしょ?」

シア「そ、それは確かにそうですけど……ユエさんも一緒じゃないと意味ないですよ?

そ、その……お、お、お友達になりたいっていうかぁっ!」

ユエ「……友達……。」

 

思えば、ユエ自身幼いころから国政に関わっていたため、友と呼ぶ存在を作る時間すらなかった。

なので、こういった普通の形で友達を持つことは初めてであった。

ユエ「……ん。考えておく。」

シア「!ホ、ホントですか!?ありがとうございますぅ!私、やり遂げて見せます!

応援してくれるユエさんのためにも!」

ユエ「んっ。その調子で、ファイト!」

そして、運命の10日目……

 

ズガンッ!ドギャッ!バキッ!バキッ!バキッ!ドグシャッ!

樹海の中で、凄まじい破壊音が響く。

野太い樹が幾本も半ばから折られ、地面には隕石でも落下したかのようなクレーターがあちこちに出来上がっており、更には、燃えて炭化した樹や氷漬けになっている樹まであった。

この多大な自然破壊はたった二人の女の子によってもたらされた。

そして、その破壊活動は現在進行形で続いている。

 

シア「でぇやぁああ!!」ズドォンッ!

裂帛の気合とともに撃ち出されたのは直径一メートル程の樹だ。

半ばから折られたそれは豪速を以て目標へと飛翔する。

確かな質量と速度が、唯の樹に凶悪な破壊力を与え、道中の障害を尽く破壊しながら目標を撃破せんと突き進む。

 

ユエ「……"緋槍"。」シュインッ!

それを正面から迎え撃つのは全てを灰塵に帰す豪炎の槍。

巨大な質量を物ともせず触れた端から焼滅させていく。

砲弾と化した丸太は相殺され灰となって宙を舞った。

 

シア「まだです!」

"緋槍"と投擲された丸太の衝突がもたらした衝撃波で払われた霧の向こう側に影が走ったかと思えば、直後、隕石のごとく天より丸太が落下し、轟音を響かせながら大地に突き刺さった。

バックステップで衝撃波の範囲からも脱出していた目標は再度、火炎の槍を放とうとする。

しかし、そこへ高速で霧から飛び出してきた影が、大地に突き刺さったままの丸太に強烈な飛び蹴りをかました。

一体どれほどの威力が込められていたのか、蹴りを受けた丸太は爆発したように砕け散り、その破片を散弾に変えて目標を襲った。

 

ユエ「ッ!"城炎"!」ゴオッ!

飛来した即席の散弾は、突如発生した城壁の名を冠した炎の壁に阻まれ、唯の一発とて目標に届く事は叶わなかった。

しかし……

 

シア「もらいましたぁ!」ダッ!

ユエ「ッ!」

その時には既に影が背後に回り込んでいた。

即席の散弾を放った後、見事な気配断ちにより再び霧に紛れ奇襲を仕掛けたのだ。

大きく振りかぶられたその手には超重量級の大槌が握られており、刹那、豪風を伴って振り下ろされた。

 

ユエ「"風壁"。」ギュルゥッ!

大槌により激烈な衝撃が大地を襲い爆ぜさせる。砕かれた石が衝撃で散弾となり四方八方に飛び散った。

だが、目標は、そんな凄まじい攻撃の直撃を躱すと、余波を風の障壁により吹き散らし、同時に風に乗って安全圏まで一気に後退した。

更に、技後硬直により死に体となっている相手に対して容赦なく魔法を放つ。

 

ユエ「"凍柩"。」

シア「ふぇ! ちょっ、まっ!」カキーン!

相手の魔法に気がついて必死に制止の声をかけるが、聞いてもらえる訳もなく問答無用に発動。

襲撃者は、大槌を手放して離脱しようとするも、一瞬で発動した氷系魔法が足元から一気に駆け上がり……頭だけ残して全身を氷漬けにされた。

 

シア「づ、づめたいぃ~、早く解いてくださいよぉ~、ユエさ~ん。」

ユエ「……まだまだ詰めが甘い、要精進するべし。」

そう、問答無用で自然破壊を繰り返していたこの二人はユエとシアである。

二人は、修業を始めて十日目の今日、最終試験として模擬戦をしていたのだ。

内容は、シアがほんの僅かでもユエを傷つけられたら勝利・合格というものだ。その結果は……

 

ユエ「……でも、一先ずは合格。よく頑張りました。」

ユエの頬には確かに小さな傷が付いていた。

おそらく最後の石の礫が一つ、ユエの防御を突破したのだろう。

本当に僅かな傷ではあるが、一本は一本だ。シアの勝利である。

 

シア「ホ、ホントですか!」

ユエ「ん。……後はハジメに報告して、認めてもらうだけ。」

それを聞いて、顔から上だけの状態で大喜びするシア。体が冷えて若干鼻水が出ているが満面の笑みだ。

ウサミミが嬉しさでピコピコしている。無理もないだろう。

何せ、この戦いには訓練卒業以上にユエとした大切な約束事がかかっていたのだ。

シア「よかったぁ~、これで私も仲間入りです!ユエさんが認めてくれたんです!

ハジメさんだってきっと……ところで、そろそろ魔法解いてくれませんか?

さっきから寒くて寒くて……あれっ、何か眠くなってきたような……。」

ユエ「んっ!?しまった、忘れてた!」

先ほどより鼻水を垂らしながら、うつらうつらとし始めるシア。寝たら死ぬぞ!の状態になりつつある。

その様子を見て、慌ててユエは魔法を解いた。

 

シア「ぴくちっ!ぴくちぃ!あうぅ、寒かったですぅ。危うく帰らぬウサギになるところでした。」ブルブル

ユエ「……ん。面目ない。」

可愛らしいくしゃみをし、近くの葉っぱでチーン!と鼻をかむと、シアは、その瞳に真剣さを宿してユエを見つめた。

ユエは、その視線を受けて、我が子を見るように微笑んでいた。

 

シア「ユエさん、私、勝ちました。」

ユエ「ん。」

シア「約束しましたよね?」

ユエ「ん。」

シア「もし、十日以内に一度でも勝てたら……ハジメさんとユエさんの旅に連れて行ってくれるって。そうですよね?」

ユエ「ん。約束だから。」

シア「……!ありがとうございますぅ!ユエさぁん!」ガバッ!

ユエ「んぅ!?ちょ、ちょっと…。」

感極まったシアにいきなり抱き着かれて、困惑するユエ。

 

実を言うと、ユエは、シアと一つの約束をした。

それは、シアがユエに対して、十日以内に模擬戦にてほんの僅かでも構わないから一撃を加えること。

それが出来た場合、シアがハジメとユエの旅に同行することをユエが認めること。

尚、これについては、前日にハジメさんと相談した結果である。

 

シアは、本気でハジメとユエの旅に同行したいと願っている。

それは、これ以上家族に負担を掛けたくないという想いが半分、もう半分は単純にハジメとユエの傍にいたい、もっと二人と仲良くなりたいという想いから出たものだ。

そこで、シアが考えたのが、先の約束という名の賭けである。

シアとしては、ハジメは何だかんだで仲間に甘いということを見抜いていたので、外堀から埋めてしまおうという思惑があった。

 

何より、シアとて女だ。ユエのハジメに対する感情は理解している。

自分も同じ感情を持っているのだから当然だ。ならば、逆も然り。

だからこそ、まず何としてもユエに対してシア・ハウリアという存在を認めてもらう必要があった。

シアは、何もユエからハジメの隣を奪いたいわけではない。そんなことは微塵も思っていない。

ハジメへの想いとは別に、ユエに対しても近しい存在になりたいと本気で思っているのだ。

それは、この世界でも極僅かな〝同類〟であることが多分に影響しているのだろう。

つまり、簡単に言えば〝友達〟になりたいのだ。想い人が傍にいて、同じ人を想う友も傍にいる。

今のシアにとって夢見る未来は、そういう未来なのだ。

 

そんなシアの心情を汲み取ったのか、ユエも全力でそれを応援しようと思っていた。

その理由の二割は、やはりシンパシーを感じたことだろう。ライセン大峡谷で初めてシアの話を聞いた時、自分とは異なり比較的に恵まれた環境にあることに複雑な感情を覚えつつも、心のどこかで〝同類〟という感情が湧き上がったことは否定できない。

僅かなりとも仲間意識を抱いたことが、シアに対する"甘さ"をもたらした。

そして、八割の理由は……ハジメのこれからについてである。

ハジメ自身はあまり気づいていないであろうが、彼の性格がだんだん魔王状態に引っ張られかけているのだ。

それはつまり、守る者のためなら何者の排除すら厭わない、正しく「魔王」と呼ぶべき存在だろう。

恐らく自分だけでは、彼が道を誤った時に、止めることが出来ないだろう。

しかし、ハジメのためにひたむきに頑張るシアを見て、彼女となら一緒にハジメの道をただすことが出来る"戦友"になれるのでは、と思ったのだ。

 

そろそろ、ハジメのハウリア族への訓練も終わる頃だ。

満足そうなユエと上機嫌なシアは、二人並んでハジメ達がいるであろう場所へ向かおうとしたその時…

ユエ「!……周りに誰かいる。」

シア「!ウサミミにも来ています!あれは……虎人族!?」

二人が一斉にある方向を向くと、ぞろぞろと虎人族がやってきた。

尤も、彼らが申し訳なさそうな表情をしながらでなければ、即座に戦闘態勢になっていたが。

 

ギル「……突然のことで本当に申し訳ない。だが、族長が「奴らに目にもの見せてやれ!」と煩くてな……

正直、彼の仲間の君たちに手を出して、怒りを買いたくはないのだが……」

シア「うわぁ……ユエさん、どうします?」

ユエ「……やるしかない。」

どうやら、族長のゼルが無理難題を部下たちに押し付けてきたようだ。

ハジメの実力はもちろんのこと、その強さや逆鱗についても良く知っているギルたちからすれば、「ふざけんな!」といいたい命令であった。

連日徹夜で、上司の無茶な要望に答え続けている、仕事終わりのサラリーマンのような彼を見て、微妙な表情を浮かべながらも、戦闘態勢に入る二人であった。

 

ギル「そういうわけでだ……悪いがあまり抵抗してくれるなよ?」

シア「何だか申し訳ありませんが……簡単に捕まるわけにはいかないので!」

ユエ「ん。来るがいい。全員まとめて、ぶっ飛ばす。」

その会話を合図に、虎人族が二人の周りを取り囲んだ。

しかし、戦闘が始まった結果……

 

シア「シャオラァ!」ドゴォンッ!

虎人族A「グアァァァ!?」

シアの鉄拳を喰らい、吹っ飛んでいく虎人族。

ユエ「"嵐帝"。」ブワァッ!

虎人族「「「「うわぁぁぁ!?」」」」

ユエの魔法で、吹っ飛ばされる虎人族達。

 

ギル「……だから、嫌だって言ったのに……。」

この様である。

かつて、"忌み子"と呼んでいただけの兎人族の娘がここまで強くなっているのは予想外であったが、やはり件の彼の仲間である以上、その力は自分たち以上であることは分かり切っていたことだ。

それをたかが威厳のために、態々敵対するような姿勢をとる族長に、もはや呆れすら感じるギルであった。

 

シア「ふぅ……これでほとんど片付きました。」

ユエ「ん。後は、貴方だけ。」

ギル「……降参しよう。だからもう、いっそのこと一思いにやってくれ……。」

死んではいないが、辺りに倒れている仲間を見て、もはや戦いにすらならないだろうと薄々感じていたギル。

その表情は、やっとデスマーチから解放される会社の重役の様であった。

 

シア「うわぁ……凄くやりづらいですぅ……。」

ユエ「……ん。手加減はする……多分。」

その表情を見て、色々と複雑ではあったものの彼を倒し、ハジメ達の下へ急ぐ二人であった。

尚、道中で他の虎人族が捨て身の特攻で向かってきたものを、返り討ちにすることも何度かあった。

 

<三人称終わり>

 


 

<ハジメさん視点>

 

ハジメ「それで今に至ると……なんか、申し訳ないなぁ……。」

ユエ「ん。罪悪感、たっぷり。」

シア「アハハ。まぁ、ちょっとやりすぎちゃいましたね……。」

疲れ切った表情で語る二人を労いながら、俺は虎人族のギルを叩き起こした。

 

ギル「グッ!?こ、ここは……。」

ハジメ「よう、久しぶり。」

ギル「!あ、あんたは……!」

なんか、怯えているようだが……別に殺す訳じゃあないんだが……。

 

ハジメ「とりあえず、全員の身柄を拘束させてもらうよ。

処罰については、族長の奴らも一緒にいるところでやるから。」

ギル「た、頼む!俺の命だけでいいから、同胞たちは「待て待て待て。まだ何も言っていない。」し、しかし……。」

ハジメ「そりゃあ、正直デカい代償になるだろう。だがな、タダほど安いものはない、と言うだろう?」

ギル「!?」

驚く彼を横目に、熊人族を拘束しているハウリアの方を向いた。

 

ハジメ「お前等、こいつ等全員フェアベルゲンに連れていくぞ。全住民の前で、奴等に代償を払わせる。」

「「「「「「「「「「Sir、Yes、My lord!!!」」」」」」」」」」

シア「!?ちょっとぉ!?ハジメさん、皆に何をさせたんですかぁ!?」

ハジメ「……説明と謝罪は後でめっちゃする。だから今は、勘弁して。」

シア「ホントに何をしたんですか!?」

うん、まぁ、あれは流石に反省する。まぁ、それはそれとして……。

 

ハジメ「兎に角、ユエの試験はクリアできたようだね。」

シア「!ハイ!そうなんです!私、ユエさんに勝ちました!」

ハジメ「そう、良かったね。ユエ、シアはどうだった?」

ユエ「ん。魔法の適正はないけど、身体強化が凄い。大体6000ぐらい。」

ハジメ「そうか、そりゃあ今後が楽しみだなぁ。」

まぁ、ユエも自慢げにしているってことだし。仲良くなれたってことでいいのかな?

 

シア「ハジメさん。私をあなたの旅に連れて行って下さい。お願いします!」

ハジメ「それはいいけど……いくつか聞いていい?」

シア「!な、何でしょうか?」

そう畏まらなくてもいいのに……いや、場合によっては、そうなるか。

 

ハジメ「全員連れてくるつもりじゃないよね?流石にそれは多いんだけど…?」

カム「よし、お前たちは全員残れ。」

ハウリア1「ちょっとぉ?なぁに勝手に決めているんですか族長?」

ハウリア2「それを言うなら、一族を守るために族長が残りやがったらどうです?」

ハジメ「お前らちょっと黙ってろ。今、シアが話していて大事なとこなんだから。」

「「「「「「「「「「Sir、Yes、My lord!!!」」」」」」」」」」

……忠実すぎるのも考え物だなぁ……。

 

シア「ち、違いますよ!今のは私だけの話です!ていうか、父様達には修行が始まる前に話をしたはずですよね!?。」

カム「ぶっちゃけシアが羨ましいのだ!」

シア「ぶっちゃけちゃった!ぶっちゃけちゃいましたよ!ホント、この十日間の間に何があったんですかっ!」

……お前らは子供か。ホラ、イナバがちゃんと見張れって言っているから、さっさと戻りなさい。

 

ハジメ「じゃあ、俺達に付いて行きたいっていう理由は?」

シア「その……私自身が、付いて行きたいと本気で思っているなら構わないって……。」

ハジメ「そうだね。だから、君の本心が聞きたいんだけど?」

シア「で、ですからぁ、それは、そのぉ……。」

ハジメ「その?」

暫くもじもじしていたが、ようやく決心したのか、シアは大声で言った。

 

シア「ハジメさんの傍に居たいからですぅ!しゅきなのでぇ!」

ハジメ「……そうか。」

まぁ、薄々感づいてはいたが……一応聞いておくか。

 

ハジメ「状況につられているわけじゃないってことだよね?」

シア「……状況が全く関係ないとは言いません。

窮地を何度も救われて、同じ体質で……

長老方に啖呵切って私との約束を守ってくれたときは本当に嬉しかったですし……

ただ、状況が関係あろうとなかろうと、もうそういう気持ちを持ってしまったんだから仕方ないじゃないですか。

私だって時々思いますよ。どうしてこの人なんだろうって。

それでも!ちゃんと好きですから連れて行って下さい!」

……そうか、それなら、あとこれだけか。

 

ハジメ「危険だらけの旅になるよ?」

シア「化物でよかったです。御蔭で貴方について行けます。」

ハジメ「望み通りにはならないかもよ?」

シア「知らないんですか?未来は絶対じゃあないんですよ?」

……ハッ、ここまで言えるなら、問題はないな。

 

ハジメ「よし、分かった。シア、俺達に付いて来い!」

シア「!やった。やりましたよ!ユエさん!」

ユエ「ん!よく頑張った!」

……何気に俺より感極まっている二人。あれ?なんか周りに百合の花が……?

イナバ「(……ま、ユエの姐さんと王様が認めている以上、文句はありやせん。)」

ハジメ「そうか、それならいいんだ。」

 


 

とまぁ、そんなこんなでシアを連れていくことにした俺達は、熊人族と虎人族を連行し、再びフェアベルゲンに殴りこんだ。

勿論、オーマジオウに変身した状態で。

ハジメ「それで?この落とし前はどうやってつけるつもりだ?この痴れ者どもが。」ドドドドドドド

アルフレリック「……申し訳ない。同胞たちが迷惑をかけたようだ。」

ハジメ「御託はいい。それで処罰の件だが、やはり襲撃した二種族は滅ぼすことにした。」

アルフレリック「!?」

まぁ、驚くのも無理はない。だが、これは決定事項だ。

 

アルフレリック「ま、待ってくれ!せめて、謝罪だけでも!」

ハジメ「どうせまた愚行を繰り返すだけの馬鹿どもの謝罪など要らん。

そもそも、熊人族はまだしも、虎人族の首領は相当な大馬鹿者のようだな?

あの場で聞いていたにもかかわらず、それを無視して部下に押し付けるなど……

群れの長としての自覚すらないようだな?」

ゼル「き、きさm「黙れ。」!?」

また騒ぎ出しそうだったので、重力系技能で黙らせた。

 

ハジメ「私が譲歩したにも関わらず、恩を仇で返す様な輩にやる情けなど、私は持ち合わせていない。

だがそうだなぁ……一つ、余興をすれば許してやらんこともない。」

アルフレリック「そ、そうか……では何をすればよい?」

ハジメ「あぁ、早速だが、一番広い場所に亜人族全員を集めてこい。

引きこもっている熊人族の長も忘れずにな?」

そういうと私は、老害猫の髪を掴み、そのまま引きづって言った。

 

ゼル「グアッ、は、放せっ!」

ハジメ「黙ってついてくるといい。それにどちらにしろ、貴様には罰を下すつもりだ。」

ゼル「何!?どういうことだ!?」

ハジメ「さぁ?どうであろうなぁ?だがそうだな、ヒントをやるとすれば……」

そういうと私は、老害猫の方を向いた。

 

ハジメ「仲間のために恥をさらす。お前にそれが、出来るか?




ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

遂にシアが仲間入りしました。
ですが、これでハウリア強化計画はまだ終わってはいません。
まだまだ期間があるので、更に強化していきます。

そして原作でも本作でも苦労人のギル。
一応、ハジメさん自身も手心は加えるつもり。
まぁ、どちらにしろゼルには重い罰ですけどね。

さて次回は、そんなハジメさんによる公開処刑と、ハウリアの強化計画再始動のお話です。
是非、お楽しみに!

宜しければ、高評価・コメント宜しくお願い致します。
追記:リースティアさん、毎度の誤字報告ありがとうございます!

さて次回!

ハジメ「さぁ、早くしたらどうなんだ?」
ハジメの出す刑罰とは!?

カム「これより我らは、独立する!」
まさかの独立宣言!?

ハジメ「これが最後の特訓だ。耐えきって見せろ!」
ハウリア達は限界に挑む!

第二十五幕「樹海兎超進化」
ハジメ「いざ、参る!ってね。」

エヒトの処刑法は?

  • 勿論、終焉の時! 逢魔時王必殺撃!
  • GER(無駄無駄ラッシュで死に続き)
  • 汚物は消毒だァ!
  • 闇遊戯「闇の扉が開かれた」
  • 毛根絶滅
  • G地獄
  • 身体を引きちぎっては治すの繰り返し
  • やらないか♂
  • 金的ブレイク
  • バックトラックでひき殺す
  • ブロリーMAD名物による血祭り
  • これまでの被害者たちによる私刑執行
  • モノクマによるお仕置き執行
  • ダーウィン賞を片っ端から執行
  • ヤバいものを色々体内にぶち込む
  • 汚泥、糞尿まみれ
  • 世界の拷問一気にやる
  • 鬼灯様による理不尽のフルコース
  • 存在ごとエネルギー変換
  • 激辛地獄
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