ありふれない錬成師は最高最善の魔王の力で世界最強を超越する   作:天元突破クローズエボルハザード

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ハジメ
「お待たせいたしました!さぁて、今回のオープニングゲスト、Come On!」

「ハジメ君、毎回このノリで行くのね……。どうも、八重樫雫です。」
ハジメ
「ツンデレポニテ侍恋愛思考ヒロインという、属性マシマシな苦労人!八重樫雫さんだァー!」

「ハジメ君……?」
ハジメ
「ごめんなさい……ノリで紹介したかったんです……。」

「……ハァ、まぁいいわ。それで、え~と、前回のあらすじだったわね。」
ハジメ
「ハザードは止まらなかった。以上。」

「貴方が止めなかっただけでしょ。それじゃ、第4章第7話」
ハジメ・雫
「「それでは、どうぞ!」」


45.ハジメ、キレる

そして翌日の早朝……

俺達はホルアドの郊外にまで来ていた。そろそろ出発しないといけないからな。

そんな俺達の後ろには、香織達がついてきていた。……しかも全員で。

見送りにしては少しは多いな……。香織に至っては大荷物だし。

 

と、呑気に思っていると、前方に悪意のある集団の気配を感じた。

10人程の男共が進路を塞ぐ様に立ちはだかっているな。

ならず者A「おいおい、どこ行こうってんだ?

俺らの仲間ボロ雑巾みたいにしておいて、詫びの一つもないってのか?アァ!?」

 

薄汚い格好の武装した男が、厭らしく顔を歪めながら俺達を見てそんな事を言う。

ハジメ「はて、あんた等のような連中と面識なぞなかったはずだが……?」

ならず者A「テメェ…!ギルドで仲間を吹っ飛ばしてくれやがったくせに…!」

あぁ、あの時の奴等の……ただの言いがかりだな。つかその下卑た視線が不愉快だな。

すると何を勘違いしたのか、ならず者共は増長して、好き勝手言い始めた。

 

ならず者A「ガキィ、わかってんだろ?死にたくなかったら、女置いてさっさと消えろ!

なぁ~に、きっちり詫び入れてもらったら返してやるよ!」

ならず者B「まぁそん時には、既に壊れてるだろうけどな~。」

……耳障りだな。しかもミュウにも手を出そうとは……。

 

ハジメ「不遜よなぁ。」

ならず者A「アァ!?なんd「"堕天潰"」グペッ!?」ドゴォッ!

抗議の声を上げる間もなく、愚か者共は地面のシミとなった。……が、敢えて時間を戻した。

 

ハジメ「……死ね、害獣共。」

―――アッー♂!?

―――モウヤメテー!?

―――オカァチャーン!?

全員の股間に"堕天潰"を喰らわせた。

せっかくだ、クリスタベルのところにでも持っていくか。

 

ハジメ「全く、この世界の男共はこんな奴等ばかりなのか?

これでは、サキュバスが来たら全滅だな。……ミュウ、もう大丈夫だぞ。」

ミュウ「パパかっこいいの~!」

他の奴等がドン引きしているが……どうでもよいな。

そもそもこんなのが冒険者だというのが不快だ。

纏めて洲巻にした後、時間停止中に連続オーロラカーテンを使い、ブルックに放り込んだ。

 

ティオ「また容赦なくやったのぅ、流石ご主人様じゃ。

女の敵とはいえ、少々同情の念が湧いたぞ?」

ハジメ「文句ならあのクズ共に言って。俺は罰を下しただけだし。」

シア「いつになく怒ってましたね~。やっぱり、ミュウちゃんが原因ですか?

過保護に磨きがかかっている様な……。」

ユエ「……ん、それもあるけど……私達の事でも怒ってた。」

ハジメ「当たり前だ。勝手に人の女や娘に手を出そうとしたんだ。

これ位当然だろう?」

トシ「まぁ、当然と言えば当然だな。」

イナバ「きゅふ。(自業自得でさぁ。)」

オスカー『右に同じく。』

ミレディ「オーちゃんまで……。」

 

と、そんなやり取りをしていると、香織が歩み寄ってきた。

これは……一緒に行きたいのかな?

香織「ハジメくん、私もハジメくんに付いて行かせてくれないかな?

……ううん、絶対付いて行くから、よろしくね?」

決定事項かい……まぁ、それはいいが。

 

ハジメ「……一つ聞いてもいい?」

香織「!な、何かな?」

ハジメ「ついていく理由だけ、教えて欲しい。香織の口から、俺は聞きたい。」

俺がそう言うと、香織はまるで祈りを捧げる様に両手を胸の前で組み、頬を真っ赤に染めて大きく息を吸った。

深く長い深呼吸の後、その言葉は告げられた。

 

香織「貴方が好きです。」

ハジメ「……分かった。」

香織の覚悟が籠った告白に対し、俺は簡単にそう告げた。

別に興味がなかったわけじゃあない。ただ単に、顔を合わせ辛かっただけだ。

理由?

前々から気付いていたとはいえ、口ではっきり言われるとこっぱずかしいんだよ!

あ~俺の馬鹿。何が「香織の口から、俺は聞きたい。」だ、バカヤロー!

 

するとそんな俺の心情を察したのか、ユエ達は温かい視線で次々に言ってきた。

ユエ「ハジメ……照れてる。」

シア「自分で言って照れちゃうなんて……ビックリです。」

ティオ「うぅむ、じゃが言われてみたいセリフでもあるのぉ。」

ミレディ「あっれれ~?もしかしてハジメン、意外と初心(ウブ)?」

ミュウ「照れてるパパ、可愛いの~。」

もうやめてくれ……俺の体はボロボロだ……。

 

イナバ「きゅふぅ!(流石王様、あんな気障なセリフを言うなんて!痺れます!)」

オスカー『大丈夫だよ、僕も何度かそう言うのあったから。』

トシ「言ってる本人が照れてちゃ、隠す意味もねぇな。」

ハジメ「……うるせぃ。」

そんな俺達のやり取りが聞こえていた香織に至っては、顔が真っ赤になっている。

 

ハジメ「ま、まぁ、そういう訳でだ!新しい仲間も加わったんだ。皆宜しく頼む!」

ユエ「……ん。正妻の座は譲らない。」

シア「また一人、恋のライバルが増えましたね~!」

ミレディ「でも、回復役が増えるのは結構いいからね♪」

ティオ「うむ、神代魔法の幅も広がるからのぅ!」

ミュウ「香織お姉ちゃん、よろしくなの~。」

トシ「あぁ、また一人犠牲者が……。」

何人か違う感じの声が聞こえたが……まぁいいか!と、その時だった。

 

光輝「ま、待て!待ってくれ!意味がわからない。香織が南雲を好き?付いていく?えっ?どういう事なんだ?

なんでいきなりそんな話になる?南雲!お前、いったい香織に何をしたんだ!」

ハジメ「どうしてそうなった。」

当然の如くこれかい。てかなんで、俺が原因確定なんだ。

 

雫「光輝、ハジメ君が何かする訳無いでしょ?冷静に考えなさい。

あんたは気がついてなかったみたいだけど、香織はもうずっと前から彼を想っているのよ。

それこそ、日本にいる時からね。どうして香織が、あんなに頻繁に話しかけていたと思うのよ。」

光輝「雫……何を言っているんだ……

あれは、香織が優しいから、南雲が一人でいるのを可哀想に思ってしてた事だろ?

協調性もやる気もない南雲を、香織が好きになる訳無いじゃないか。」

……野郎、ぶっ殺してやるぅ。そう思っている俺を、浩介と恵理が押さえつけて来た。

 

そこへ、光輝達に気づいた香織が、自らケジメを付けるべく光輝とその後ろの仲間達に語りかけた。

香織「光輝くん、皆、ごめんね。自分勝手だってわかってるけど……

私、どうしてもハジメ君と行きたいの。だから、パーティは抜ける。

本当にごめんなさい。」

そう言って深々と頭を下げる香織に、女性陣はキャーキャーと騒ぎながらエールを贈り、永山パーティの男性陣も気にするなと苦笑いしながら手を振った。

しかし当然、光輝(このおバカ)は納得しない。

 

光輝「嘘だろ?だって、おかしいじゃないか。香織は、ずっと俺の傍にいたし……

これからも同じだろ?香織は、俺の幼馴染で……だから……

俺と一緒にいるのが当然だ。そうだろ、香織。」

オイ、俺はいない者扱いかコノヤロー。

香織「えっと……光輝くん。確かに私達は幼馴染だけど……

だからってずっと一緒にいる訳じゃないよ?

それこそ、当然だと思うのだけど……。それに、ハジメ君も幼馴染だし……。」

雫「そうよ光輝、香織は別にあんたのものじゃないんだから、何をどうしようと決めるのは香織自身よ。

いい加減にしなさい。」

幼馴染の二人にそう言われ、呆然とする光輝。その視線が何故か俺の方に向く。

そこで何故俺を見る。すると光輝は、とんでもないことを言い出した。

 

光輝「香織。行ってはダメだ。これは、香織の為に言っているんだ。

見てくれ、あの男を。女の子を何人も侍らして、あんな小さな子まで……

しかも兎人族の女の子は奴隷の首輪まで付けさせられている。

黒髪の女性もさっき彼の事を『ご主人様』って呼んでいた。

きっと、そう呼ぶ様に強制されたんだ。

南雲は、女性をコレクションか何かと勘違いしている。最低だ。

人だって簡単に殺せるし、強力な武器を持っているのに、仲間である俺達に協力しようともしない。

何より、"魔王になる"が口癖の南雲だ。

きっと碌でもないことを考えているに違いない。

香織、あいつに付いて行っても不幸になるだけだ。

だから、ここに残った方がいい。いや、残るんだ。

例え恨まれても、君の為に俺は君を止めるぞ。絶対に行かせはしない!」

光輝の余りに突飛な物言いに、香織達が唖然とする。

てか碌でもないとは何だテメェ。後、ミュウは俺の娘だ。

しかもヒートアップしているのか、ユエ達にまで話しかけてきた。

 

光輝「君達もだ。これ以上、その男の元にいるべきじゃない。

俺と一緒に行こう!君達程の実力なら歓迎するよ。共に人々を救うんだ。

シア、だったかな?安心してくれ。

俺と共に来てくれるなら直ぐに奴隷から解放する。

ティオも、もうご主人様なんて呼ばなくていいんだ。」

そんな事を言って爽やかな笑顔を浮かべながら、ユエ達に手を差し伸べる光輝。

 

雫は顔を手で覆いながら天を仰ぎ、香織は開いた口が塞がらない。

浩介も「ダメだこりゃ。」と呟いた。

恵理は呆れてものも言えないという風で、隣にいるトシと顔を合わせ、溜息をついた。

そして、光輝に笑顔と共に誘いを受けたユエ達はというと……

 

ユエ・シア・ティオ・ミレディ「「「「……。」」」」

もう、言葉も無かった。光輝から視線を逸らし、両手で腕を摩っている。

よく見れば、ユエ達の素肌に鳥肌が立っており、気持ち悪そうに俺の影にそそくさと退避していた。

ある意味結構なダメージだったらしい、ティオでさえ「こんな勇者は嫌じゃ……」と眉を八の字にして寒そうにしている。

そんなユエ達の様子に、手を差し出したまま笑顔が引き攣る光輝。

しかし、そこへ更なる追撃が。

 

ミュウ「パパ~、あのお兄ちゃん、なんか気持ち悪いの~。」

光輝「なッ!?」

ハジメ「ミュウ!?」

流石にこれは俺も驚いていた。ミュウがそこまで言うって、光輝お前……。

当の本人は、幼女に言われたのか相当落ち込んでいる様子だ。

流石に幼女の一撃は重かったか……。

 

そんな光輝を憐れむような目で見ていると、何故か怒った様子で俺を睨みながら聖剣を引き抜いた。

光輝は、もう止まらないと言わんばかりに俺に向けてビシッと指を差し宣言した。

光輝「南雲ハジメ!俺と決闘しろ!真剣勝負だ!

俺が勝ったら、二度と香織には近寄らないでもらう!

そして、そこの彼女達も全員解放してもらう!」

……仕方がない。受けてやるか。

 

ハジメ「いいよ。メルドさん、審判お願いします。」

メルド「う、うむ、分かった。」

さて、どうやって懲らしめて「待ってくださぁ~い!」や……?

声の向く方を見ると、高級そうな馬車がやってきた。

いけない、通行の邪魔だったか?

そう思っていると、意外な人物が馬車から降りてきた。

 

リリィ「ゼェ……ゼェ……ま、間に合いました……。」

香織・雫・光輝「「「リリィ!?」」」

そう、この国の王女様、リリアーナ王女が出てきた。しかも焦った様子で。

その姫様は、何故か俺の方へ向かってきた。……まさか。

 

リリィ「お久しぶりですね、ハジメさん!」

ハジメ「えっ、あ、あぁ、久しぶり、かな?」

いきなりすぎる展開だったので、ちょっと返事が遅れた。というか、何故ここに?

リリィ「ギルド経由でハジメさんの情報を集めていたら、凄い実力の錬成師が冒険者にいると聞きましたので、フューレン支部のギルド長にお話を聞き、ここへ来ました!」

しまった、俺の馬鹿。よりにもよってか!恨むぞ、イルワさん。

てか、ナチュラルに心を読むの止めてくれ。

 

光輝「南雲、お前まさか、リリィにまで手を出しているなんて……!」

ハジメ「誤解だ、俺は無実だ。

告白されてもいない相手と付き合おうだなんて思っていな「私もハジメさんが好きです!」早いなオイ……。」

最早弁解の仕様が無くなったよ、チクショウ……。

雫たちへ助けを求めると……首を横に振っている。四面楚歌か、これはキツイ……。

 

光輝「リリィまでこんなことを言うなんて……やっぱりお前が原因か!」

ハジメ「頼むから話を最後まで聞いてくれ。そして周りを見てくれ。」

光輝「前から"魔王になる"なんて言ってばかりだから、おかしいと思っていたんだ!」

おかしい……コイツ、まだ言うか。

 

光輝「覚悟しろ、南雲!お前の様な最低な奴に、香織達は渡さない!」

ハジメ「別にお前の物になった訳でもないんだが。後、誰の夢がおかしいだコラ。」

光輝「当たり前だろ!"魔王になる"なんてこと自体おかしいに決まっている!

そんな危ない奴に、香織達を傷つけさせたりさせない!」

ハジメ「……(#^ω^)」ビキビキ…

……どうやら、死にたいようだな。丁度いい、ここらで一度お灸をすえてやろう。

 

ハジメ「いいだろう、この際殺す気でかかってこい。

弱っちい貴様にはちょうどいいハンデだろう?」

光輝「何だと!」

ハジメ「……リリィ、ミュウを連れて下がっていろ。

血が飛んで汚れては困るだろう。」

光輝「ッ!行くぞ、南雲!」

リリィとミュウを香織に預けている私の返事も聞かず、光輝は聖剣を抜いて、猛然とこちらに向かってきている。

なので、こちらも遠慮なく蹂躙を開始した。

 

ハジメ「フン。」バキィッ!

光輝「ガッ!?」

まず、すれ違いざまに鳩尾にストレートを食らわし、

ハジメ「ドラァ。」ドカッ!

光輝「グアッ!?」

回し蹴りで吹っ飛ばす。光輝は何度か転がるものの、体勢を立て直している。

だが、そんな暇は与えん。

 

ハジメ「ハッ!」ブゥンッ!

光輝「!?な、なんだこガアァッ!?」バチバチバチィッ!!!

魔力を紋章の形へと変化させ、光輝を縛り付けた。

ハジメ「フンッ!」ズドッ!

光輝「グオッ!?」

光輝を引き寄せ、タイミング良く蹴る。するとそのまま紋章にぶつかる。

光輝「グアァッ!?」バチバチバチィッ!

そしてまた引き寄せては蹴り、引き寄せては蹴りを繰り返す。

これぐらいがちょうどいいだろう。

 

香織「ハジメ君ストップ!もう光輝君のライフはゼロだよ!?」

雫「流石にそれ以上は止めてあげて!?

光輝が考えるのをやめたような顔になっているから!」

浩介「相変わらずえぐいなオイ!」

恵理「これは酷い。」

向こうで何やら言っているようだが……死んだら時間を戻せばよいだけだろう。

とはいえ、何度かやっていると流石に飽きたので、一旦解除して光輝を回復させた。

 

光輝「グッ……ウゥ……。」

ハジメ「どうした?貴様本当にやる気があるのか?

これならイナバの方がまだ強いぞ?」

光輝「ッ!煩い!」ブンッ!

そう言って聖剣を振り回すが、遅すぎてあくびが出そうだ。

そのまま掴んで固定する。

 

光輝「クッ!天爪流雨ッ!」ドォンッ!

ハジメ「ほぅ、そう来たか!少しだけ褒めてやろう。」ヒョイ

そう言って体をそらし、砲撃を避ける。勿論、剣は掴んだままだ。

 

光輝「なっ……!」

ハジメ「さて、そろそろ終わらせようか。これ以上は虐めになるのでな。」パッ

そう言って私は"錬成"を発動し、聖剣を放して光輝を押した。

すると当然後ろに倒れるわけで……。

 

ズボッ!

光輝が地面の中に埋まった。いわゆる落とし穴だ。

その中には片手間で作った閃光手榴弾と衝撃手榴弾、麻痺手榴弾と催涙手榴弾が入っている。

もう一度錬成で空気穴以外を塞げば、このとおり。

勇者(笑)(フリージア)の出来上がりだ。

止めに"錬成"で底の地面を勢い良く浮き上がらせ、光輝を打ち上げた。

 

ドシャッ!

そして落ちてきた光輝を、衝撃緩和の名目で蹴り飛ばした。

倒れた様はまさにヤムチャのようだ。

ハジメ「さてと、そう言えば何と言っていたかな?」

そう言いながら、私は冷たい視線で光輝を見下ろした。

 

ハジメ「実力すらない愚か者が、誰に勝つだと?」

そう言うと、死なない程度に回復して、後はすっ転がした。

ハジメ「それで?まだ文句がある奴はいるのか?いるならさっさと来たらどうだ?」

気絶している光輝の頭を踏みつけながら、私は周りを見渡した。

 

檜山「ま、待ってくれ!いくら何でも白崎がいなくなるのはマズいだろ!

白崎が抜けたら、今度こそ死人が出るかもしれない!なぁ、わかるだろ!?」

……昨日騒いでいた奴か。面倒この上ない。

ハジメ「おい餓鬼。そんなに死ぬのが怖いのなら、必死に修練でもしたらどうだ?

どうせ碌に研鑽せずに楽観視していただけだろう?

それで死のうが、貴様等の自業自得だ。」

私が冷たくそう突き放すと、そいつは私の方へ向き、何を血迷ったのかこんな発言をした。

 

檜山「ッ!……だったら!南雲が残ってくれよ!今までのことは謝る。

これからは仲よくしようぜ、な?」

……………………………………………………………………………………………………………………は?

浩介(檜山……。)

恵理(このクズ……。)

トシ(救いようがねぇな……。)

何やらトシ達が睨んでいるようだが、一つ言わせてもらおう。

 

ハジメ「貴様は誰だ?

私の記憶に、貴様の様な矮小な餓鬼と知り合った覚えはないが……?」

檜山「な!?何言ってるんだよ!?ホラ、お前を落とした……!」

ハジメ「……あぁ、道理で小物のような印象だったなぁ。」

私がそう言うと、奴は苦虫を嚙み潰したような顔になるが、構わず言い放った。

 

ハジメ「だが、貴様のした事を私は覚えていないのだよ。

生憎、覚えるだけ無駄な記憶故な。覚えてない以上、謝られても困る。」

檜山「!なら……!」

ハジメ「あぁ、勘違いするなよ?私は貴様の願いを聞く道理もないと言ったまでだ。

香織が行くと言った以上、その決定は覆らん。諦めて死ぬ気で鍛えなおしてこい。」

檜山「なッ!?ガッ!?」

驚く奴が何か言おうとしたが、その言葉を紡ぐ前に、私は奴の首を掴むとこう言った。

 

ハジメ「それともう一つ、私が気に入らないからと言って、他の者や私の仲間に手を出してみろ。

この世から貴様の存在が無くなるまで、地獄を見せてやる。助かるだの逃げられるだのなどと思うなよ?」ゴゴゴゴゴゴゴ

その瞬間、膨大な圧がこの場に降り注いだ。但し、対象は一人に集中していた。

その圧を向けられた者は、恐怖のあまり気絶しながら崩れ落ちた。

よく見れば失禁までしている。

全く、品が無い。そう思いながら、奴を投げ捨てた。液体が飛び散って汚いな。

 

ハジメ「私は今、とても機嫌が悪い。

これ以上無駄に時間をとらせるのであれば、それ相応に覚悟しておけ。」

そう言い放つと、キングライナーを召喚し、ユエ達を先に乗せた。

香織に残ってもらおうと、擦り寄ってきた男子どもは"威圧"で黙らせた。

 

さて、そろそろ出発するかと思ったその時だった。

???「クククッ、さっきの容赦のなさといい、言動といい、本当に魔王みたいなやつだなぁ。」

雫・メルド・リリィ「「「!」」」

……ハァ、またか。最早相手するのも面倒だというのに。

 

雫・メルド・リリィ「「「ガハルド陛下!?」」」

ガハルド「おぅ、久しぶりだな。俺の女になる気になったか、雫?」

雫「……前言を撤回する気は全くありません。

陛下の申し出はお断りさせて頂きます。」

ガハルド「つれないな。だが、そうでなくては面白くない。

元の世界より、俺がいいと言わせてやろう。

その澄まし顔が俺への慕情で赤く染まる日が楽しみだ。」

見れば、髭面の男が雫を口説いていた。

何故だろうな、見ているだけでとてもイラつく。

すると、何故か私の方を向き、こちらにやってきた。

 

ガハルド「お前が例の錬成師、南雲ハジメか。」

ハジメ「さぁな?

少なくとも、いきなりやって来て名乗らん阿呆に答える義理は無い。」

リリィ「ハジメさん!?」

何やらリリィが焦っているようだが、光輝より強い程度ではどうにもなぁ……。

 

ガハルド「フン、見かけによらず豪言不遜な奴だな。

そんな態度が許されると思っているのか?」

ハジメ「いきなりやってきた挙句、女を口説きに行く奴に言われても、説得力がまるでないな。

大体、礼儀どうこういうのであれば、貴様自身が先に名乗れ。

用事はそこからだろう。」

この男とは何かが絶対に相いれない。そう確信した。

 

メルド「ハジメ!そのお方は、帝国の皇帝陛下だ!

いくら何でも、その態度はいかんぞ!」

帝国……。

ガハルド「オイ、帝国って聞いた途端に、露骨に嫌そうな顔をするな。」

ハジメ「道理で相容れないと思っただけだ。それよりさっさと要件を言え。

こっちは忙しいのだ。」

ガハルド「チッ、愛想のねぇガキめ。まぁいい、ちょうど聞きたいこともある。」

そう言うと、奴は真剣な表情で馬鹿馬鹿しいことを聞いてきた。

 

ガハルド「お前、俺の雫はもう抱いたのか?」

「「「「ぶふぅーー!?」」」」

ハジメ「貴様は猿か?常時盛っているなら、妓楼にでも行って鎮めてこい。

そもそも、付き合ってすらない女性を自分の者のように扱う間抜けに、答える義理もない質問だな。」

私が冷たく返すが、奴は表情を変えていない。

面倒だな……ミュウが風邪をひかぬよう空調を付けておくか。

 

ガハルド「なに、以前雫がお前の「ワー!ワー!」オイ、雫。いくら恥ずかしいからって遮るな。」

雫「陛下!いい加減にしてください!ハジメ君も少しは答えてあげなさい!

面倒なことを言われる前に!」

むぅ……先程の話は初耳だったので少し気になるが……仕方がない。

これも雫の心労軽減のためだ。

ハジメ「私自身、自分から好意を素直に伝えてくれる女性しか抱かないと、心に決めている。

雫からそう言った返事は来ていないのでな。これで満足か?」

私がそう返すと、ガハルドはニヤリと笑みを浮かべた。気持ち悪いなコイツ。

 

ガハルド「そうかそうか、なら雫は俺の妻になる「それは無いな、間違いなく。」……何?」

またもや話が長引きそうだったので、即座に否定して話をぶった切る。

ハジメ「そもそも貴様は、恋の駆け引きというものがなっていない。

しつこいアプローチは、逆に嫌われるぞ?

勿論、これは人事に関しても同じことは言える。

大方、私を引き抜きに来たつもりだろうが、貴様の軍門に下るつもりは毛頭ない。

諦めて国に帰れ。」

私がそう言うと、奴は車内から覗いていたシアを見て、私の逆鱗を踏み抜く発言をした。

 

ガハルド「ほぅ?理由はあの兎人族か?あれくらいの女なら妾nガハッ!?」ドゴォッ!

奴が何かほざいたのでとりあえず殴る。

後退ろうと関係なく殴り飛ばし、容赦なく蹴り潰す。

ドガァッ!ゲシィッ!ズドォッ!バキィッ!

ガハルド「ガッ!?グペッ!?ゲホッ!?グアッ!?」

その不快な目といい口といい、いい加減我慢の限界だ。

よってここで殴殺す「落ち着けって!」!

 

浩介「落ち着けよハジメ。ムカつくのは分かるけど、幾らなんでもやり過ぎだ。」

ハジメ「……。」

分身体で押さえつけてきた浩介の呼びかけで、冷静になった私は皇帝を見た。

……原形が無い位に全体が腫れているな……成程、これはいかん。

 

ハジメ「……悪ぃ。ちょっと八つ当たり気味だったかも。

死なない程度に直しとくわ。」

そう言って、周りを見ると皆ドン引きしていた。

……あちゃ~、これはやっちまったな。

仕方がない、いざとなったら帝国潰して乗っ取ろう。

そう思いながら皇帝を治す俺であった。

すると、恵理がこのタイミングでさらに追撃をかました。

 

恵理「そういえば、私と香織ちゃんのことも口説いていたよね。」

雫「恵理!?何でこのタイミングで!?」

ほぅ……。トシ、やってしまいなさい。

トシ「もうとっくにかけた。水虫が出来て、脇香が酷くなる状態異常だ。」

ハジメ「上出来だ、我が友よ。」

幾分かすっきりしたので、これ位にしておくか。

 

ガハルド「グッ……ったく、ここまでやるか普通?お前、相当な欲張りだな。」

ハジメ「伊達に最高最善の魔王を自負しているわけではないのでな。

民のことを思えば、王はいくらでも強欲になれるものだ。

後、私の仲間は一人として貴様にやらん。」

ガハルド「……何が望みだ?言ってみ「物で釣れると思うな、戯け。」……チィッ。」

さてと、傷はもう直したし、さっさと帰ってもらおうかな。

 

ガハルド「ならせめて、その乗り物に乗せろ。

女もいいがこっちも気になっていたんだ。」

ハジメ「……どうして貴様はそうなのだ。

女好きのダメ人間か、ピュアな少年のどちらかにしておけ。

それにもう出発する故、乗せることは出来ん。諦めろ。」

ガハルド「そう言うなって。何ならこれと同じのをくれ。言い値を払うぞ!」

ハジメ「くどい。金なぞその気になればいくらでも稼げる。さっさと失せろ。

次はないぞ?」

ガハルド「ぬぅ……。それなら何が望みなんだ?」

ハジメ「今の貴様では到底叶えられんな。それだけは言える。話は終わりだ。

行け。」

俺はそう言うと、皇帝をメルドさんに渡した。

終始不機嫌そうだったが、自業自得だ。

 

雫「南雲くん……やっぱり貴方。」

ハジメ「うん?どうかした?」

雫「いぇ……何でもないわ。」

?恵理も浩介も何神妙な顔してんだ?まぁいいや。

 

ハジメ「まぁ、そういう訳で、だ。

また行先で会うかもしれないから、それまで皆を頼む。」

雫「えぇ、分かったわ。それと、出来るだけ、香織の事も見てあげて。」

ハジメ「勿論、出来る限り答えるつもりさ。

そっちも、妹を名乗る不審者(ソウルシスターズ)の相手を頑張って。」

雫「……大きなお世話よ。そっちこそあまりやり過ぎないようにね?

もしまた問題があったら……。」

な、何をする気だ……?

 

雫「貴方に相応しい二つ名を送ってあげるわ。」

ハジメ「出来れば最高最善の魔王に因んだものにしてくれ。

もう既に称号は腹いっぱいだ。」

恵理「兄さん……一体どんな旅を送ってきたの?」

浩介「えっと……色々あるんだよ、きっと。」

浩介、お前だけが俺の味方だ……!

 

とまぁ、そんなこんなでドタバタしていたが、ようやく出発の時だ。

願うことなら、邪魔ものが今度こそ出てこないことを切に願う。

リリィ「あ、あの……!」

うん?リリィ、どうかしたのか?

 

リリィ「いえ、その……もう少しお話だけでも出来たらなって……すみません。」

う~む……これは彼女にも贈り物をしておくべきか。

ハジメ「そうだね、今度王都にもよるつもりだし……その時にゆっくり話そうか。」

リリィ「!ハイ!」

さて、ブローチは送ったから……そうだな、これにしよう。

 

ハジメ「ちょっといいかな?」

リリィ「へ?は、ハジメさん?」

俺はリリィに近づき、ティアラをそっと手に取ると、"錬成"を施した。

フューレンでシアに送った首輪のように、綺麗な宝石と装飾で彩ったティアラに、浄化作用を付与した。

王宮っていうのは、何かと物騒だからなぁ。

一応、毒殺も視野に入れておかないとね。

 

そうして出来たティアラを、そっとリリィに被せる。

ハジメ「念のために、おまじないをかけておいたよ。

これでよければ、受け取ってくれるかい?」

リリィ「!ありがとうございます!」

うん、やっぱり女の子の嬉しそうな顔は最高だ。

ふぃ~、さっきまでのストレスが緩和されていく……。

 

こうして俺達は、旅の仲間に香織を加え、途中から復帰したイナバを連れて、【宿場町ホルアド】を旅立った。

目指すは【グリューエン大火山】近くの【アンカジ公国】だ。

Go West!




ハジメ
「ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
さて、今回のゲストは……!」
光輝
「どうも、ご都合解釈勇者です……。」
ハジメ
「元入れなさいよ……。今回散々だったとはいえ、これは「ワー!分かったから!普通にやるからそれ以上は言うな!」お、おぅ……。」
光輝
「どうも、勇者の天之河光輝です!」
ハジメ
「さて、今回で48話になったこの作品。
後2回の投稿が終わったら、50話記念企画をやるらしいぞ。
活動報告欄で聞きたいこともドシドシ送ってくれ!」
光輝
「俺が気絶していた間のことはスルーか……。まぁ、記念企画は楽しみだな。
それじゃ、次回予告だ。」

次回予告
ハジメ
「次回俺いないから、後宜しく。」
光輝
「もっと他にあるだろ!?」
ハジメ
「月下の問答と、愛子誘拐ぐらいでしょ。」
光輝
「何か忘れているぞ!?」
ハジメ
「まぁ、今回は散々だったけど……頑張れ。」
光輝
「そう思うなら、せめて最後まで真面目にやれ!」
ハジメ
「後、終盤でお前もライダーになるから、そこんとこ宜しく!」
光輝
「え!?ちょっ、おまっ!?」

リースティアさん、誤字報告ありがとうございました!

もし今作品のハジメさんが、少しの間だけ別世界に飛ばされてしまったとしたら、どの世界に行くと思いますか?

  • FGO
  • ONEPIECE
  • アカメが斬る!
  • 進撃の巨人
  • アズールレーン
  • 鬼滅の刃
  • コードギアス
  • このすば
  • IS
  • 呪術廻戦
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • エヴァンゲリオン
  • Blazblue
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  • オーバーロード
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  • ヒーローアカデミア
  • 他の原作ライダーの世界
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