ありふれない錬成師は最高最善の魔王の力で世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
「お待たせいたしました!さて、今回のオープニングゲスト、いらっしゃ~い。」
淳史
「…なぁ、南雲。司会役って毎回お前なのか?」
ハジメ
「だって俺、主人公で魔王だし。直談判ならうp主に言ってよ。」
淳史
「いやだって、いきなりここで男キャラ出して大丈夫なのか?」
ハジメ
「そんなこと言ったら、後書きどうすんじゃい。まぁ、キャラのネタ切れが原因らしいが。」
淳史
「思ったより深刻なメタ情報!?」
ハジメ
「まぁ、それはさておき、前回は火山の中で大冒険だったなぁ……。」
淳史
「(…女性陣の恰好については言わないでおこう。)そ、そうだな。それじゃあ、第5章4話」
ハジメ・淳史
「「それでは、どうぞ!」」
今回入ったこの部屋は、【ライセン大迷宮】の部屋と異なり球体ではなく、自然そのままに歪な形をしている。
その為正確な広さは把握しきれないが、少なくとも直径3km以上はあるだろう。
地面は殆どマグマで満たされていて、所々に飛び出した岩石が僅かな足場となっている。
周囲の壁も大きくせり出している場所もあれば、逆に削れている所もある。
空中にはやはり無数のマグマの川が交差していて、その殆どは下方のマグマの海へと消えていっている。
グツグツと煮え立つ灼熱の海と、フレアの如く噴き上がる火柱。
まるで地獄に来たようだ、とごく自然にそんな感想を抱いた俺達だった。
だが何より目に付いたのは、マグマの海の中央にある小さな島だ。
海面から10m程の高さにせり出ている岩石の島。
それだけなら他の足場より大きいというだけなのだが、その上をマグマのドームが覆っている。
まるで小型の太陽の様な球体のマグマが、島の中央に存在している異様は、誰からしても目を奪われるであろう光景だ。
ミレディ「オーちゃん、あれって……!」
オスカー『あぁ、恐らく僕同様に、ナイズもあの中に……。』
そりゃあ気になるか。
何せ、もう一度会えるだなんて思っていなかったみたいだしな……。
飛び出した勢い小舟がでひっくり返りそうになるが、持ち前の重力操作で難なく制御すると、誰一人落とす事無く小島近くの空中で停止させた。
ユエ「……あそこがゴール。」
トシ「階層の深さ的にも、そう考えるのが妥当だな。……てことは。」
ティオ「最後のガーディアンがいる筈……じゃろうなぁ。」
シア「ショートカットして来たっぽいですし、とっくに通り過ぎたと考えてはダメですか?」
香織「私もそう思いたいけど……ハジメ君、どうかな?」
う~ん、楽観論が上がっているけど無理そうだよねぇ。
ハジメ「多分、裏道で正規ルートをスルーできたくらいだと思う。
マグマの空中ロードに乗ってきたとしても、最終試練は受ける必要がありそうだよ。だって……ホラ!」
話の途中だが、いきなりマグマが飛び出してきた。
ティオ「むっ、任せよ!」
ティオの掛け声と共に魔法が発動し、マグマの海から炎塊が飛び出して頭上より迫るマグマの塊が相殺された。
しかし、その攻撃は唯の始まりの合図に過ぎなかった様だ。
ティオの放った炎塊がマグマと相殺され飛び散った直後、マグマの海や頭上のマグマの川からマシンガンの如く炎塊が撃ち放たれたのだ。
ハジメ「全員退避!」
近くの足場に散開する様に指示を出した俺は、ミュウを抱えて頭上に巨大な氷塊を放った。
そのおかげで、全員が避難しきるまでの時間は稼げた。
俺達は其々別の足場に着地し、尚追ってくるマグマの塊を迎撃していった。
迎撃そのものは切羽詰るという程のものでは無かったのだが、いつ終わるともしれない波状攻撃に、皆鬱陶し気な表情を見せる。
それはマグマの海の熱せられた空気により、景色が歪んでいる事も原因だろう。
なのでこちらも対応策を入れることにした。
ハジメ「アブソリュート・ゼロ・ストリーム!」
俺の持つ氷系技能を暴風に乗せ、炎塊を薙ぎ払った。
そんな俺の意図を読み取ったのか、ユエとミレディは、一瞬出来た隙をついて重力魔法を発動させる。
ユエ・ミレディ「「──"絶禍"!」」
響き渡る術名と共に俺達の中間地点に黒く渦巻く球体が出現し、飛び交うマグマの塊を次々と引き寄せていった。
黒き小さな星は、呑み込んだ全てを超重力のもと押し潰し圧縮していく。
吹雪と二人の魔法により炎塊の弾幕に隙ができ、俺は"空力"で宙を駆けると一気にマグマドームのある中央の島へと接近した。
俺達を襲う弾幕で一番厄介なのは、止める手段が目に見えない事だ。
場所的に明らかに【グリューエン大火山】の最終試練なのだが、今までの大迷宮と異なり目に見える敵が存在しないので、何をすればクリアと判断されるのかが分からない。
本来なら、迷宮政策に最も携わっているであろう人物、オスカーに聞くことも可能だが、それではどうにもロマンにかける。
その為最も怪しい中央の島に乗り込むのが一番だ。
俺は、加速系技能を使い、一直線に中央の島へ迫った、とその時。
「ゴォアアアアア!!!」
そんな腹の底まで響く様な重厚な咆哮が響いたかと思うと、直下から大口を開けた巨大な蛇が襲いかかってきた。
全身にマグマを纏わせているせいか、周囲をマグマで満たされたこの場所では熱源感知にも気配感知にも引っかからない。
また、マグマの海全体に魔力が満ちている様なので魔力感知にも引っかからなかった事から、完全な不意打ちとなった巨大なマグマ蛇の攻撃。
ハジメ「"ドッガ・アイシクルスラップ"!」
まぁ、即座に凍らせて砕いちまえば、どうってことない。が……。
ハジメ「オイオイ、マジかよ……。」
しかし、驚いたことに、マグマ蛇は確かに弾け飛んだのだが、それはマグマの飛沫が飛び散っただけであり、中身が全くなかったのだ。
今までの【グリューエン大火山】の魔物達は基本的にマグマを身に纏ってはいたが、それはあくまで纏っているのであって肉体がきちんとあった。
断じてマグマだけで構成されていた訳ではない。
どうやら、このマグマ蛇は、完全にマグマだけで構成されているらしい。
ハジメ「遠隔操作系か……少々厄介だな。」
そう思っていたその時、
ミュウ「パパ!あそこ!」
ハジメ「?どうしたッ!?」
ミュウが何か言いかけたその時、マグマの海からマグマ蛇が次々と飛び出し、その巨大な顎門をバクンッ!バクンッ!と閉じていった。
慌てて回避しながら、ミュウの要件について聞く。
ハジメ「ミュウ、何か見つけたのかい?」
ミュウ「みゅ!あそこの壁が光っていたの!」
壁?不思議に思いながらも、"念話"で皆に尋ねる。
ハジメ『皆!光る壁に何かヒントがあるみたい!どこかにないかなッ!?』
途中で何体か奇襲をかけて来たので、時間停止を使いながら次々に倒していく。
近くの足場に着地すると、皆もやってきた。どうやら炎塊はやり過ごしたようだ。
トシ「ハジメ、光る壁ってどんな感じだ?」
ハジメ「分からん、ミュウが気づいたらしいが……。」
そんな呑気な会話をしていると、ザバァ!と音を立てながら次々とマグマ蛇がやってきた。
ティオ「やはり、中央の島が終着点の様じゃの。通りたければ我らを倒していけと言わんばかりじゃ。」
ミュウ「でもさっきハジメさんが潰したのに、すぐに補充されてますよ?倒しきれるんでしょうか?」
ハジメ「魔石パターンかもしれない。核ごと破壊できる範囲攻撃で攻めよう!」
俺の言葉に全員が頷くのと、総数20体のマグマ蛇が一斉に襲いかかるのは同時だった。
マグマ蛇達はまるで、太陽フレアの様に噴き上がると口から炎塊を飛ばしながら急迫する。
20体による全方位攻撃だ。普通なら逃げ場もなく大質量のマグマに呑み込まれて終わりだろう。
ティオ「久しぶりの一撃じゃ!存分に味わうが良い!」
そう言って揃えて前に突き出されたティオの両手の先には、膨大な量の黒色魔力。
それが瞬く間に集束・圧縮されていき、次の瞬間には一気に解き放たれた。竜人族のブレスだ。
恐るべき威力を誇る黒色の閃光はティオの正面から迫っていたマグマ蛇を跡形も無く消滅させ、更に横薙ぎに振るわれた事によりあたかも巨大な黒色閃光のブレードの様にマグマ蛇達を消滅させていった。
一気に八体ものマグマ蛇が消滅し、それにより出来た包囲の穴から俺達は一気に飛び出した。
流石に跡形もなく消し飛ばされれば、魔石がどこにあろうとも一緒に消滅しただろうと思われたが、そう簡単には行かないのが大迷宮クオリティーだ。
俺達が数瞬前までいた場所に着弾した12体のマグマ蛇は、足場を粉砕しながらマグマの海へと消えていったものの、再び出現する時にはきっちり20体に戻っていた。
ミュウ「!パパ!あそこの壁なの!」
ハジメ「!あれか!」
その光は中央の島にあった。確かに岩壁の一部が拳大の光を放っていた。
オレンジ色の光は先程までは気がつかなかったが、岩壁に埋め込まれている何らかの鉱石から放たれている様だ。
早速確認してみると、保護色になっていて分かりづらいが、どうやらかなりの数の鉱石が規則正しく中央の島の岩壁に埋め込まれている様だと分かった。
中央の島は円柱形なので、鉱石が並ぶ間隔と島の外周から考えると……
ざっと百個の鉱石が埋め込まれている事になる。
そして現在、光を放っている鉱石は9個……俺とティオが倒した数の合計と同数だ。
オスカー『どうやら、試練の内容が分かったみたいだね。』
ハジメ「知ってて教えなかったの?ちょっとあくどいよ?」
俺の苦言に対し、苦笑いするオスカー。ミレディも悪戯好きな笑みを浮かべている。やれやれ……。
香織「……確かに、この暑さで、あれを百体相手にするのは、迷宮のコンセプトにも合ってるよね。」
ただでさえ暑さと奇襲により疲弊しているであろう挑戦者を、最後の最後で一番長く深く集中しなければならない状況に追い込む。
大迷宮に相応しい嫌らしさと言えるだろう。
確かにユエ達は相当精神を疲労させている。
しかしその表情には疲労の色はなく、攻略方法を見つけさえすればどうとでもしてやるという不敵な笑みしか浮かんでいなかった。
そうして全員がやるべき事を理解して気合を入れ直した直後、再びマグマ蛇達が襲いかかった。
マグマの塊が豪雨の如く降り注ぎ、大質量のマグマ蛇が不規則な動きを以て獲物を捉え焼き尽くさんと迫る。
俺達は再び散開し、其々反撃に出た。
ティオが竜の翼を背から生やし、そこから発生させた風でその身を浮かせながら真空刃を伴った竜巻を砲撃の如くぶっ放す。
風系統の中級攻撃魔法"砲皇"だ。
ティオ「これで9体目じゃ!今のところ妾が一歩リードじゃな。
ご主人様よ!妾が一番多く倒したらご褒美を所望するぞ!勿論二人っきりで一晩じゃ!」
9体目のマグマ蛇を吹き飛ばし切り刻みながら、そんな事を宣うティオ。オイオイ、ここでそれは……。
シア「なっ、ティオさんだけ狡いです!私も参戦しますよ!ハジメさん、私も勝ったら一晩ですぅ!」
ユエ「……ん!私も一晩!二人っきりデート!」
香織「私も!ハジメ君と二人きりで過ごすんだから!」
……時すでに遅しだったか。
ミレディ「ふっふっふっ、それじゃあミレディさんも参戦しようかな~?」
トシ「俺もだ。ハジメ、これでお前に勝ったら、俺にもドライバーくれ!」
オスカー『ほぅ?それなら僕も知恵を貸そう!思う存分暴れるぞ~!』
イナバ「きゅ!?きゅきゅう!(なんやて!?ほならワイもや!王様にええとこ見せたるで~!)」
あ~もうしゃあない。こうなったらド派手に暴れるか!
シアは跳躍した先にいるマグマ蛇の頭部にドリュッケンを上段から振り下ろし、魔力の衝撃を放つ"魔衝波"で次々と倒している。
しかも、特訓で習得した"月歩"や"文曲"等の空中移動手段もあるので、中々厄介だ。
ユエも楽しみという雰囲気を醸し出しながら、しかし術についてはどこまでも凶悪なものを繰り出した。
最近十八番の"雷龍"である。
熟練度がどんどん上がっているのか、出現した"雷龍"の数は8体。
それをほぼ同時に、其々別の標的に向けて解き放った。雷鳴の咆哮が響き渡る。
ユエに喰らいつこうとしていたマグマ蛇達は、逆にマグマの塊などものともしない雷龍の群れに次々と呑み込まれ、体内の魔石ごと砕かれていった。
香織はどこからか取り出した二振りの剣に、属性付与のエンチャントをかけたのか、次々と斬撃を飛ばして魔石を砕いている。
そういえば、どこぞのショタコン剣士見たくなっていたなぁ……。
トシは、オスカーが時々乗り移っては、生成魔法を使用している。
アイツ等、ご褒美がチラつくとやる気になりやがって……まぁ、やる気が出るのは嬉しいが。
そしてミレディはというと、正に無双の嵐だった。
ミレディ「"星天・氷嵐刃"!"天翔閃・千翼"!」
一気に2つも強力な魔法が放たれた。
氷柱・風刃・天翔閃の雨が次々と降り注ぐ。オーバーキルも良い所だなオイ。
それをいとも簡単に下から打ち返して、キル数を稼ぐイナバ。もう何でもありだな。
その光景を見た他の面々も、其々焦りの表情を浮かべて悪態を吐きつつ、より一層苛烈な攻撃を繰り出し、討伐数を伸ばしていった。
まぁ、俺も負けるつもりはないんだけどね。
ハジメ「ミュウ、ちょぉ~とこの中に入っていてね?」
ミュウ「みゅ?はいなの。」
ミュウを一旦、デンライナーゴウカに避難させると、俺はマグマの中に潜り込んだ。
何をするかって?元から叩くんだよォ!
マグマの中では、マグマ蛇が再生途中だった。勿論構わず、俺は攻撃を放った。
ハジメ「ズウェイヤァ!!!」
放たれた技は"グランド・オブ・レイジ"。勿論、氷と水の2属性付きだ。
横薙ぎに放たれた必滅の斬撃は、一振りで部屋全体に及ぶ大破壊を齎し、現出している20体のマグマ蛇全てを、マグマ諸共凍らせては、魔石ごと消滅させる。
ユエ「……反則過ぎる。」
シア「一番の強敵はハジメさんでしたぁッ!!」
ティオ「いきなり難易度上がり過ぎではないかのッ!?」
トシ「てかそんなのありかよ!?」
香織「これ私達の分が無くなるよね!?」
ミレディ「ハジメンそれ禁止~!」
イナバ「きゅぅう!(王様ァ!容赦なさすぎでっせ!)」
オスカー『それ君にしかできないよねぇ!?』
皆の方がチートじみているでしょ……なら俺も敢えて言おう!勝てばよかろうなのだァー!!
気が付けば中央の島の岩壁、その外周に規則正しく埋め込まれた鉱石はその殆どを発光させており、残り8個というところまで来ていた。
本格的な戦闘が始まってからまだ3分も経っていない。
【グリューエン大火山】のコンセプトが悪環境による集中力低下状態での長時間戦闘だという推測が当たっていたのだとしたら、俺達に対しては完全に創設者の思惑は外れてしまったと言えるだろう。
俺は十分キル数を稼げたので、一度マグマから上がり、ミュウがやけどしない位の温度に鎧を冷まし、現在再びミュウを抱えながら迎撃をしている。
もう既に残りの7体が皆の攻撃でフルボッコ状態だ。……若干涙目になってないか?
すると、遂に最後の一体となったマグマ蛇が、直下のマグマの海から俺に奇襲をかけた。
勿論、喰われる前に喰うのが俺の信条だ。なので、ドンナーXを構え、狙いを定めた。
因みに、抱きかかえられているミュウも、ミニガン「どんなぁ・ぷらす」を構えている。
何でそんなもの持っているのかって?……聞かないでくれ。ミュウの未来が心配なんだよ俺は。
ハジメ「チェックメイトだ。」
ミュウ「これで決まり、なの!」
決め台詞を決めながら、俺達は最後の一発を放った。
──刹那、
ズドォオオオオオオオオ!!!!
頭上より、極光が降り注いだ。
ミュウ「ヒィッ!?」
……怯えるミュウを即座にデンライナーに転送、ブラックホールでその攻撃を吸収した。
ユエ「……は、ハジメ?」
……全く、興醒めも良い所だ。
トシ「ッ!上かッ!」
トシの警告と同時に無数の閃光が豪雨の如く降り注いだ。それは、縮小版の極光だ。
先程の一撃に比べれば十分の一程度の威力と規模、されど一発一発が確実にその身を滅ぼす死の光だろう。
皆が迎撃態勢に入っているが……そこまで警戒する必要はない。何故か?
──私が滅ぼすからだ。
即座に暗闇と最光を手元に呼び出し、異空間ゲートを開いた。
その途端、閃光はまるで吸い寄せられる様にゲートに殺到し、その大口に飲み込みこまれていった。
光を飲み込めば飲み込む程、私の魔力が上がるのを感じている。
10秒か、それとも1分か。
永遠に続くかと思われた極光の嵐は最後に一際激しく降り注いだ後、漸く終わりを見せた。
周囲は一切変化は無い。全て喰い尽くしたようだ。
皆呆気に取られているが……この程度出来て当然だ。
すると、上空から感嘆半分呆れ半分の男の声が降ってきた。
???「……看過できない実力だ、やはりここで待ち伏せていて正解だった。
お前達は危険過ぎる。特にその男は……」
私達はその声がした天井付近に視線を向ける。そしてユエ達が驚愕に目を見開いた。
何故ならいつの間にかそこには夥しい数の竜と、それらとは比べ物にならない程の巨体を誇る純白の竜が飛んでおり、その白竜の背に赤髪で浅黒い肌、僅かに尖った耳を持つ魔人族の男がいたからだ。
???「まさか、私の
おまけに報告にあった強力にして未知の武器に加え、
……まさか総数50体の灰竜の掃射を耐えきるなど有り得ん事だ。
貴様等、一体何者だ?いくつの神代魔法を修得している?」
ティオに似た黄金色の眼を剣呑に細め上空より睥睨する魔人族の男は、警戒心を露わにしつつ睨み返すユエ達にそんな質問をした。
全く、そんな下らん考えに応える道理などあるわけなかろう。
魔人族の男に対し私は、溜息を一つ吐いた後に呟いた。
ハジメ「……不意打ちに関しては何も言うまい。文句を言うのは三流のする事だからな。だがな……」
その瞬間、体の中から凄まじい程の殺意が込みあがり、それが一気に放出された。
それに構わず、私は奴に言霊を叩きつけた。
ハジメ「我が子に危害を加えただけでなく、王たる私を見下ろす等、頭が高いにも程があるわ。身の程を弁えろ、雑種。」
???「うぐぉっ!!?!?」
私がそう告げた途端、灰竜と呼ばれた小型竜やウラノスと呼ばれた白竜ごと、魔人族の男が吸い寄せられる様に下方へ叩きつけられた。
灰竜とその背に乗っていたらしい亀型の魔物は、私が発動した"
白竜も魔人族の男も張り付いた様に地面から動けない。
ハジメ「私の機嫌が悪いのが、目に見えぬのか?まぁ、貴様程度に割いている時間はないのだがな。」
つまらなそうな視線を魔人族の男に向けると、魔人族の男は端正な表情に憤怒を表して怒鳴る。
???「これも神代魔法かっ!?貴様、一体何をしたぁ!!」
ハジメ「カカカッ、何もしておらんよ。ただ貴様の不敬不遜を無礼だと思っただけだ。
それよりも……そんな様で凄んでもただ滑稽にしか映らんぞ?
まぁ、所詮はこの程度でしかあるまいか。なぁ、"自称神の使徒"のフリードとやら?」
フリード「ッ!?貴様、何処でそれを!?」
怒鳴る魔人族の男……フリードと反対に、私は嘲笑混じりに揶揄う様な言葉をぶつける。
序に名前を呼んでやれば、動揺した様に語気を強めるフリード。浅黒い肌を真っ赤にして吼える。
ハジメ「さぁな?貴様の忠犬共から情報を抜き出したが……まさかこの程度だったとは。
拍子抜けにも程があるな。」
フリード「それはカトレアの事か!!それに、【ウルの町】でレイスを殺したのも貴様だな!?」
ハジメ「一々殺した奴の名など知らん。
私にとっては、今まで食べた食事の数を、種類ごとに覚えるような面倒故な。」
そう言って、奴を煽り続ける。因みにこの男、魔人族の総司令であり、【シュネー雪原】の攻略者である。
まぁ、どうでも良いか。
ハジメ「まぁ良い、どのみち私の機嫌を損ねたのだ。そこの蜥蜴風情諸共、処断してくれよう。」
フリード「貴様ァッッ!!」
そこまで言われて遂に火事場の馬鹿力でも発揮したのか、フリードは四肢に力を込めて立ち上がる。
しかし即座に私は移動し、奴を蹴り飛ばす。
ハジメ「折角だ、貴様にはこれが良かろう。」
そう言って私は両腕の拳に、黄金の魔力を込めると……
ハジメ「貴様の死をもって断罪としよう。」
即座に奴目掛け、拳を連打した。
ハジメ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
無駄無駄無駄無駄無駄無駄!
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!
WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!
無駄アァーーー!!!!!」
フリード「ドゥォワァァァ―――!?!?!?」
拳を受けたフリードはそのまま吹っ飛ばされ、マグマの中に消えていった……。
〈フリード視点〉
!?私は確か……奴に殺されたはず……
それなのになぜ、生きているの「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!無駄ァ!!!」グアァァァッ!?
……いきなり変な髪形の金髪の人間に、殴られたかと思っていたら、次は暗い所にいた。
一体ここはど……こ……ッ!?
ホームレス「このダボがァ!良くも俺のコートを盗もうとしやがって!」
グアァッ!?こ、こんな、バカなッ!?こんな所で、私、が、こんな、人間、に……
!?また違う場所に!?おかしいぞ!?一体何がどうなって……ッ!?
おい女!一体何をやって!?まさか……ッ!?
グアァァァ!?わ、私は……解剖、されている……のか!?何故、私の体は動かないッ!?
それにこの、痛みはッ!う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?
!?今度は何所なのだ!?何なんだこれは!?
犬「バウバウッ!」
さ、さっきから変だッ……!なッ!?何故、こんなくだらないことで!?
……
クッ、ハァ…ハァ…クゥ………、ハァー
???「おじちゃん、どこか具合が悪いの~?」
わ、私は何回死ぬんだ!?次はど……どこから……い…いつ襲ってくるんだ!?
ヒイッ!?く、来るな!
来るな……
私の……
私のそばに近寄るなあァーッ!!!
トシ「……なぁ、ハジメ。本当にこれでよかったのか?」
ハジメ「あぁ……生かしておく価値があるとはいえ、徹底的に心を折っておかねば気が済まんのでな。」
トシ「前から思っていたけど……お前ホント容赦しねぇな。」
ハジメ「それが俺のやり方だ。ミュウ~、ごめんね~。怖かったよね~。」
ミュウ「みゅ……でも、パパかっこよかったの!」
う~ん、この可愛さ!正にグランドタイム級!
そう、今まで読者の皆様にとっては茶番が始まったと思っている事だろう。
だが残念なことに違う。さっきまでの光景は、俺がトシと一緒に奴にかけた幻術だ。
現に、本物のフリードは俺達の目の前に倒れている。
多少ボロボロだが、どこにもマグマで溶けた痕はない。
奴にかけた幻覚は、「終わりがないのが終わり」だ。
文字通り、死に続ける悪夢を五感付きで見せられるのだ。
かけられた時の光景は想像を絶する事であろう。
さてと、奴が苦しんでいる間に、さっさと神代魔法を覚えに行くか。
ハジメ
「ここまで読んでいただき、ありがとうございます!さて、今回のゲストさん、どうぞ~!」
イルワ
「どうも初めまして。冒険者ギルド、フューレン支部支部長イルワ・チャングだ。」
ハジメ
「今回何故関連していないイルワさんが出ているのか、それは……言えない。」
イルワ
「ネタバレ防止かい?」
ハジメ
「それを言わんで欲しかったんだけど……まぁいいや。」
イルワ
「それにしても、アンカジを救った挙句、大火山を突破するとは……凄いとしか言いようがないな。」
ハジメ
「そんなイルワさんに問題。上は大火事、下は洪水、火山で起こったアクシデント、な~んだ?」
イルワ
「ふむ……そうだね。次回予告の後にしようか。」
次回予告
ハジメ
「次回は遂に解放者ナイズ・グリューエンが登場!
いやぁ~、ミレディの所からちょっと時間かかっちゃったなぁ。」
イルワ
「そうなのかい?私は君たちがどれだけ旅をしてきたかは知らないが……。」
ハジメ
「まぁ、それはまたいずれ。そして、魔将軍フリードとの対話。」
イルワ
「ここでもハジメ君は、相手をすぐに殺すと思っていたんだけど……どういう風の吹き回しだい?」
ハジメ
「まぁ、それも次回説明するので。
後、オリジナル展開なので、原作好きの方はブラウザバッグを推奨します。」
イルワ
「おや?もしや、君が敗北する、とでも?」
ハジメ
「冗談よしてくれ。ただ、会話内容が少しあれなだけだ。」
イルワ
「そう言うことにしておこう、それではまた次回。」
リースティアさん、誤字報告ありがとうございました!
もしこの中の他作品の女性キャラで、ハジメさんに絡ませるとしたら?
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