ありふれない錬成師は最高最善の魔王の力で世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
「お待たせいたしました。今回と次回はちょっとクラスの皆にはお休みしてもうよ。今回は……!」
ミュウ
「みゅ!読者の皆さん、久しぶりなの!」
ハジメ
「我が愛娘ことミュウに来てもらったよ。
今回で俺以外、しかもゲストで初の、オープニングとエンディングに出演した人物になるね。」
ミュウ
「パパ、ミュウ、偉いの?」
ハジメ
「そうだね~ミュウは偉いね~♪この調子で前回のあらすじも行こうか~。」
ミュウ
「はいなの!えっと~この前は雫お姉ちゃんとリリィお姉ちゃんのお話なの!」
ハジメ
「雫、リリィ、サンドイッチ、風爪、猫、ウッ、頭が……。」
ミュウ
「とっても可愛かったの!それじゃあ、第5章第9話」
ハジメ・ミュウ
「「それでは、どうぞ(なの)!」」
見渡す限りの青。
空は地平の彼方まで晴れ渡り、太陽の光は燦々と降り注ぐ。
しかし、決して暑すぎるという事は無く、気候は穏やかで過ごしやすい。時折優しく吹く微風が何とも心地いい。
ただ、周囲をどれだけ見渡しても何一つ"物"が無いのは少々寂しいところだ。
尤も、それも仕方の無い事だろう。何せ、ここは大海原のど真ん中なのだから。
そんな大海原のど真ん中を進むのは誰であろう、俺達だ。
ハジメ「ミュウ~、あと少しだからね~。あともう少しでエリセンにつくよ~。」
ミュウ「みゅ!ママが待っているの!」
現在俺達は、オルクスで作った潜水艇「ビリオンスターズ号」で、ミュウの故郷であるエリセンに向かっている。
勿論、潮風で喉がやられないよう、シャドーベールでしっかり防護する。
ここに来るまでの道中、海の魔物達が襲い掛かってきた。
体長30mはありながら30本以上の触手を持つ巨大な烏賊擬きに、水の竜巻を纏う鮫擬きの群れ、角が回転する速いカジキマグロに、機雷の様に糞を撒き散らす亀等。
いずれも一流の冒険者でも苦戦する魔物だったのだろうが、生憎目の前にいるのは"最高最善の魔王"とその仲間達。
出てきた瞬間即座に解体されては部位を剝ぎ取られ、食料になったけどね。
そんな感じで時折襲ってくる魔物を腹に収めつつ、進む事丸一日。
満天の星の下走り抜け朝日が世界を照らす頃、遂に視界に陸地を捉えた。
昨夜に見た星の位置からすれば、今いる場所はエリセンの東だ。
なので後はこのまま真っ直ぐ西へ向かえば、エリセンの港が見えてくる筈だ。
進行方向を微調整しつつ、俺たちは西へ進み、エリセンへ近づく。
そして太陽が中天を越えた頃。
ハジメ「もうちょい時間があれば魚醤が出来るんだけどなぁ……。」
ユエ「魚醬?」
ハジメ「調味料の一つ。ウルの町で言っていた醤油の魚バージョン。」
俺達は傷まない様凍らせていた魚を解凍調理し、波に揺られながら昼食をとっていた。
シア「醤油って……たしか、ハジメさん達の世界の調味料でしたよね?」
ハジメ「あぁ、豆腐や魚の肉にかけると旨いんだよな~。」
香織「でもお醤油って大豆で作るんじゃなかったっけ……?」
ふっふっふっ……そう思うじゃん?
ハジメ「大丈夫だ、
トシ「なんか……クックパッドみてぇだな。てかいつ貰ったんだよ?」
ミレディ「トッシーが眠っている間に貰っていたやつかな?ハジメン、凄い嬉しそうにしていたし。」
ハジメ「Exactly!因みに、味噌の麹菌も貰ってあるから、後は待つだけなんだよな~。」
そう、次はいつ会えるかも分からないので、この機会にと貰っていったのだ。
ティオ「ご主人様よ、醤油の麹とやらは貰えなかったのかえ?」
ハジメ「まぁ、流石にそっちは無理そうだったし……餅は餅屋ってことで。」
愛ちゃん先生が作った方が美味しそうだし……こっちはまぁ、急ごしらえってことで。
そんなやり取りをしながら、魚料理を楽しんだ。毒があるかないかはしっかりチェックした。
塩焼きや干物も美味しかったが、やはり醤油が恋しい……。
幸いにも暇な時は釣りや素潜りで取りまくっていたので、魚はまだある。
いつか、寿司や海鮮丼を食べるために!
するとその時、物足りなさを覚え始めた魚の丸焼きを食べ終わり、串の回収をしていると、不意に魚や魔物とも違う気配を感じた。
直後、小舟を囲む様にして複数の人影が現れた。
「ザバッ!」と音を立てて海の中から飛び出した人影は、三叉槍を突き出して俺達を威嚇する。
ふむ、数は20人程、その誰もがエメラルドグリーンの髪と扇状の鰭の様な耳を付けていた。
どう見ても海人族の集団だな、警備隊かミュウの捜索隊か、それとも……。
彼らの目は、いずれも警戒心に溢れ剣呑に細められている。
その内の一人、俺の正面に位置する海人族の男が槍を突き出しながら問い掛けた。
海人A「お前は何者だ?何故ここにいる?それにこの乗り物はなんだ?」
質問が多いなぁ……。そういうのは自分から先に名乗るもんなんだけどねぇ……?まぁ、別にいいけどさ。
ハジメ「俺は南雲ハジメ。金ランクの冒険者でミュウを送り届けに来ただけだよ。」
海人A「何ッ!?」
海人族の男は驚きつつも、俺の膝の上でキョトンとしているミュウに漸く気付く。
ハジメ「あ、後これ。」
序にステータスプレートと依頼書、事の経緯が書かれた手紙を提示し、誤解を解いてもらう。
海人A「……なになに……本物の〝金〟ランクだとっ!?
しかも、フューレン支部長の指名依頼!?」
これらの書類はエリセンの町長と目の前の駐在兵士のトップに宛てられたものだ。
まぁ、今出しておいた方が証人が出来るのでより信頼を得られるだろう。
それを食い入るように読み進めた男は、ミュウの無事に安堵したのか息を吐くと、警戒を解くよう周りの海人族に言った。
海人族「……依頼の完了を承認する。南雲殿。」
ハジメ「疑いが晴れたようで何よりだよ。取り敢えず、立ち話も難だし上がりなよ。
一応、スペースは十分あるし。」
そんな訳で海人族の彼等を乗せ、エリセンへ再び潜水艇を進めた。
道中、事の経緯について詳しく説明(ミュウの可愛らしい感想も交えて)、お手製料理を添えると、こちらを信じてくれたのか、向こうの事情も聞かせてもらえた。
なんでも、ミュウ誘拐の折、母親が負傷したこともあって余計感情的になっていたようだ。
そうして海の上を走る事一時間弱。
シア「あっ、ハジメさん!見えてきましたよ!町ですぅ!
やっと人のいる場所ですよぉ!」
ハジメ「分かったから、珍しいからってはしゃがないの。」
シアが、瞳を輝かせながら指を指し【エリセン】の存在を伝える。
ユエ達の目にも、確かに海上に浮かぶ大きな町が見え始めたようだ。
俺達は桟橋が数多く突き出た場所へ向かう。
そして、見たこともない乗り物に乗ってやってきた俺達に目を丸くしている海人族達や、観光やら商売でやって来たであろう人間達を尻目に空いている場所に停泊した。
すると、すぐ傍に来た事で完全武装した海人族と人間の兵士が詰めかけてきた。
まぁ、一緒に乗ってきた海人族の人達に事情を説明してもらったので、事なきを得たけどね。
その後、兵士たちのリーダーであろう男性がこちらにやってきた。
彼の胸元のワッペンには【ハイリヒ王国】の紋章が入っており、国が保護の名目で送り込んでいる駐在部隊の隊長格であると推測出来る。
隊長さん「依頼の完了を承認した。感謝しよう、南雲殿。」
ハジメ「当然のことをしただけだよ。それよりもまず、この子と母親を会わせたいんだけど……いいよね?」
隊長さん「勿論だ。しかしあの船らしきものは、王国兵士としては看過できない。」
あちゃ~、それ聞くか普通?
ハジメ「まぁ、時間が出来たら話すよ。
どっちにしろ暫くエリセンに滞在する予定だし。
まぁ、この潜水艇に関してはメルドさんやリリィ辺りは知っていると思うけどね。」
隊長さん「むっ、そうか。兎に角話す機会があるならいい。
その子を母親の元へ……その子は母親の状態を?」
ハジメ「いや、まだ知らないがいいと思う。
話は聞いているけど……ミュウを心配させたくないし。」
隊長さん「そうか、わかった。では、落ち着いたらまた尋ねるとしよう。」
そうしてサルゼと名乗った隊長さんは、野次馬を散らして騒ぎの収拾に入った。
海洋警察らしく、中々職務に忠実な人物だねぇ。
ミュウを知る者達が声を掛けたそうにしていたが、そうすれば何時まで経っても母親の所へ辿り着けそうになかったので、そっと視線と念話で優しく制止した。
ミュウ「パパ、パパ。お家に帰るの。ママが待ってるの!ママに会いたいの!」
ハジメ「フフッ、そうだね。早く会いに行こうか。」
俺の手を懸命に引っ張り、早く早く!と急かすミュウ。
まぁ、ミュウにとっては約2ヶ月ぶりの我が家と母親だから、無理もないよね。
道中も俺達が構うから普段は笑っていたけど、夜寝る時等にやはり母親が恋しくなる様で、そういう時は特に甘えん坊になっていたし……。
ミュウの案内に従って彼女の家に向かう道中、顔を寄せて来た香織が不安そうな小声で尋ねる。
香織「ハジメくん。さっきの兵士さんとの話って……。」
ハジメ「いや、命に関わる訳じゃないみたい。ただ、怪我が酷いのと精神的なものらしい。
精神の方はミュウがいれば問題ない、怪我の方はお願いするよ。時間がかかりそうなら手伝うし。」
香織「うん。任せて!」
そんな会話をしていると、通りの先で騒ぎが聞こえだした。若い女の声と、数人の男女の声だ。
海人族B「レミア、落ち着くんだ!その足じゃ無理だ!」
海人族C「そうだよ、レミアちゃん。ミュウちゃんならちゃんと連れてくるから!」
???「いやよ!ミュウが帰ってきたのでしょう!?なら私が行かないと!迎えに行ってあげないと!」
どうやら家を飛び出そうとしている女性を、数人の男女が抑えている様である。
恐らく、知り合いがミュウの帰還を母親に伝えたのだろう。
そのレミアと呼ばれた女性の必死な声が響くと、ミュウが顔をパァア!と輝かせた。
そして玄関口で倒れ込んでいる20代半ば程の女性に向かって、精一杯大きな声で呼びかけながら駆け出した。
ミュウ「ママーーッ!!」
レミア「ッ!?ミュウ!?ミュウ!」
ミュウはステテテテー!と勢いよく走り、玄関先で両足を揃えて投げ出し崩れ落ちている女性
──母親であるレミアさんの胸元へ満面の笑顔で飛び込んだ。
もう二度と離れないという様に固く抱きしめ合う母娘の姿に、周囲の人々が温かな眼差しを向けている。
レミアさんは何度も何度も、ミュウに「ごめんなさい」と繰り返していた。
それは目を離してしまった事か、それとも迎えに行ってあげられなかった事か、或いはその両方か。
娘が無事だった事に対する安堵と守れなかった事に対する不甲斐なさにポロポロと涙をこぼすレミアさんに、ミュウは心配そうな眼差しを向けながらその頭を優しく撫でた。
ミュウ「大丈夫なのママ、ミュウはここにいるの。だから大丈夫なの。」
レミア「ミュウ……。」
まさかまだ4歳の娘に慰められるとは思っていなかったのか、レミアさんは涙で滲む瞳をまん丸に見開いてミュウを見つめた。
ミュウは真っ直ぐレミアさんを見つめており、その瞳には確かにレミアさんを気遣う気持ちが宿っていた。
攫われる前は人一倍甘えん坊で寂しがり屋だった娘が、自分の方が遥かに辛い思いをした筈なのに再会して直ぐに自分の事より母親に心を砕いている。
驚いて思わずマジマジとミュウを見つめるレミアさんに、ミュウはニッコリと笑うと今度は自分からレミアさんを抱きしめた。
体に、或いは心に酷い傷でも負っているのではないかと眠れぬ夜を過ごしながら自分は心配の余り心を病みかけていたというのに、娘は寧ろ成長して帰って来た様に見える。
その事実にレミアは、つい苦笑いを溢した。肩の力が抜け涙も止まり、その瞳にはただただ娘への愛おしさが宿っている。
ハジメ「(強くなったね、ミュウ。)」
トシ「(念話使ってまでいうことがそれかい。)」
ハジメ「(娘の成長はいつ見てもいいものだ。)」
トシ「(さいですか……。)」
再び抱きしめ合ったミュウとレミアだったが、突如ミュウが悲鳴じみた声を上げた。
ミュウ「ママ!あし!どうしたの!けがしたの!?いたいの!?」
どうやら、肩越しにレミアの足の状態に気がついたらしい。
彼女のロングスカートから覗いている両足は包帯でぐるぐる巻きにされており、痛々しい有様だった。
これがサルゼさんが言っていた事か。
ミュウを攫った事もだが、母親であるレミアさんに歩けなくなる程の重傷を負わせた事も、海人族達があれ程殺気立っていた理由の一つだったのだろう。
その気持ちは痛いほどにわかる。
俺も大切な者がどんな酷い目に遭わされているのかを考えると……思わず怒りでブチギレそうになるね。
ミュウはレミアさんと逸れた際に攫われたと言っていたが、海人族側からすれば目撃者がいないなら誘拐とは断定できない筈。
彼等がそう断言していたのはレミアさんが実際に犯人と遭遇したかららしい。
なんでも、レミアさんは逸れたミュウを探している時に、海岸の近くで砂浜の足跡を消している怪しげな男達を発見したらしい。
嫌な予感がしたものの、取り敢えず娘を知らないか尋ねようと近付いたところ……
いきなり襲われたそうだ。
彼等がミュウを拐かしたのだと確信したレミアさんは、襲撃を必死に搔い潜りどうにかミュウを取り戻そうと何度も名前を呼んだ。
しかし戦う術を持たない彼女がそう長く逃げられる筈も無く、遂には男の一人が放った炎弾の直撃を足に受けてそのまま海へと吹き飛ばされたのだという。
レミアさんは痛みと衝撃で気を失い、気が付けば帰りの遅い二人を捜索しに来た自警団の人達に助けられていたという訳だ。
一命は取り留めたものの時間が経っていた事もあり、レミアさんの足は神経をやられもう歩く事も今迄の様に泳ぐ事も出来ない状態になってしまった。
当然娘を探しに行こうとしたレミアさんだが、そんな足では捜索など出来る筈もなく、結局自警団と王国に任せるしかなかった。
そんな事情があり、レミアは現在立っている事も儘ならない状態らしい。
レミアさんはこれ以上娘に心配ばかりかけられないと笑顔を見せて、ミュウと同じ様に「大丈夫」と伝えようとした。
しかしそれより早く、ミュウはこの世でもっとも頼りにしている"パパ"に助けを求めてきた。
ミュウ「パパぁ!ママを助けて!ママの足がいたいの!」
レミア「えっ!?ミ、ミュウ?今、なんて……?」
ミュウ「パパ!はやくぅ!」
レミア「あら?あらら?やっぱり、パパって言ったの?ミュウ、パパって?」
混乱し、頭上に大量の“?”を浮かべるレミア。
周囲の人々もザワザワと騒ぎ出した。
あちこちから「レミアが……再婚?そんな……バカな!?」
「レミアちゃんにも、漸く次の春が来たのね!おめでたいわ!」
「ウソだろ?誰か、嘘だと言ってくれ……俺のレミアさんが……。」
「パパ…だと!?俺の事か!?」
「きっとクッ○ングパパみたいな芸名とかそんな感じのやつだよ、うん、そうに違いない。」
「おい、緊急集会だ!レミアさんとミュウちゃんを温かく見守る会のメンバー全員に通達しろ!こりゃあ、荒れるぞ!」等、色々危ない発言が飛び交っている。
どうやらレミアとミュウは、かなり人気のある母娘の様だ。
レミアはまだ20代半ばと若く、今はかなり窶れてしまっているがミュウによく似た整った顔立ちをしている。
復調すればおっとり系の美人として人目を惹くだろう事は容易く想像できるので、人気があるのも頷ける。
ただ……ちょっと喧しいので黙らせるか。
ハジメ「静かにィー!!!」
その一瞬で喧騒が収まり、俺の方に視線が向いた。
ハジメ「皆さんが落ち着くまで2分かかりました!さてと……。」
そう言って、ミュウのもとへ向かう。
ミュウ「パパぁ!はやくぅ!ママをたすけて!」
ミュウの視線ががっちり俺を捉えているので、その視線を辿りレミアも周囲の人々も俺の存在に気がついたようだ。
ミュウ「パパ、ママが……。」
ハジメ「大丈夫、心配しなくてもちゃんと治るさ。
だからミュウ、そんな悲しそうな顔をしないでくれよ。」
ミュウ「はいなの……。」
泣きそうな表情で振り返るミュウの頭を撫でながら、俺は視線をレミアさんに向ける。
レミアさんはポカンとした表情で俺を見つめていた。
無理もないかと思いつつも、さっきまで収まっていた騒ぎが益々大きくなってきたので、治療の為にも家の中に入る事にした。
ハジメ「失礼。」
レミア「え?ッ!?あらら?」
うぉっ!?軽いな……。
そのままレミアさんを抱き上げ、ミュウに先導してもらいレミアさんを家の中に運び入れた。
レミアさんを抱き上げた事に背後で悲鳴と怒号が上がっていたが無視だ。
当のレミアさんは、突然抱き上げられた事に目を白黒させている。
さて、家の中に入るとリビングのソファーが目に入ったので、レミアさんをそっと下ろした。
そしてソファーに座り、目をぱちくりさせながら俺を見つめるレミアさんの前に傅き、香織に見せる。
ハジメ「どう?いけそうかな?」
香織「ちょっと見てみるね……レミアさん、足に触れますね。痛かったら言って下さい。」
レミア「は、はい?えっと、どういう状況なのかしら?」
突然攫われた娘が帰ってきたと思ったら、その娘がパパと慕う男が現れて、更に見知らぬ美男に美女・美少女が家の中に集まっているという状況に、レミアさんは困った様に眉を八の字にしている。
そうこうしている内に香織の診察も終わり、レミアさんの足は神経を傷つけてはいるものの香織の回復魔術で一応治癒出来る事が伝えられた。
香織「ただ、少し時間が掛かるみたいで……
後遺症無く治療するには、三日位掛けてゆっくりやらないと駄目みたい。」
ハジメ「なら俺の出番だね。任せてよ!」
香織の報告を受け、俺は少し離れるとベルトを出現させ、その両端に触れた。
ハジメ「"変身"。」
ゴォーン!!!
『祝福の刻!』
『オーマジオウ!』
変身した俺は、香織と入れ替わる様に今度はハジメがレミアさんの足に触れる。
そうしてオーマジオウの
何故変身したのかって?神経まで傷ついているんだ!やるなら万全の状態でやらないと!
もし失敗したらどうするんじゃい!能力の無駄遣いだと言いたいなら好きに言え!一向に構わん!
そうこうしてる間に1分くらいかな?漸く終わったと思い、変身を解除する。
ハジメ「ふぃ~、これでいいと思う。香織、念のために見ておいて。
大丈夫そうだったら、レミアさんも足を動かしても構いませんよ。」
香織「うん。……ホントだ、傷ついていた神経が元に戻っている!」
レミア「……!」
香織の言葉に驚きながら、レミアさんは確かめる様に足を動かす。
無事動かせるようになったのか、レミアさんは頭を下げた。
レミア「あらあら、まあまあ。もう歩けないと思っていましたのに……何とお礼を言えばいいか……。」
ハジメ「構いませんよ、ミュウの母親ですから。」
レミア「えっと、そういえば皆さんは、ミュウとはどの様な……
それにその、……どうしてミュウは、貴方の事を“パパ”と……?」
レミアの当然と言えば当然の問いかけに、俺達は経緯を説明する事にした。
フューレンでのミュウとの出会いと騒動、そしてパパと呼ぶ様になった経緯など。
全てを聞いたレミアはその場で深々と頭を下げ、涙ながらに何度も何度もお礼を繰り返した。
レミア「本当に、何とお礼を言えばいいか……娘とこうして再会できたのは、全て皆さんのおかげです。
このご恩は一生かけてもお返しします。私に出来る事でしたら、どんな事でも……。」
ハジメ「二人の笑顔だけで十分ですよ。それじゃあ俺達はこの辺で「でしたら!」うん?」
今晩の宿を探しに行こうと思っていたら、レミアさんから呼び止められた。
レミア「でしたらせめて、我が家をお使いください。
エリセンには暫く滞在なさると聞きましたので、これ位はさせて下さい。
幸い家はゆとりがありますから、皆さんの分の部屋も空いています。
エリセンに滞在中は、どうか遠慮なく。それにその方がミュウも喜びます。ね、ミュウ?
ハジメさん達が家にいてくれた方が嬉しいわよね?」
ミュウ「?パパ、どこかに行くの?」
レミアさんの言葉に、レミアさんの膝枕でうとうとしていたミュウは目をぱちくりさせて目を覚まし、次いでキョトンとした。
どうやらミュウの中で俺が自分の家に滞在する事は物理法則より当たり前の事らしい。
何故レミアさんがそんな事を聞くのか分からないと言った表情だ。
ハジメ「まぁ……折角だしお言葉に甘えさせてもらいます。」
レミア「はい、どうぞ存分に。」
ハジメ「それで、ミュウのことなんですが……。」
レミア「はい、この先の旅は過酷で危険だからエリセンに留まる様に、ですよね?」
そう、この先俺達は教会や魔人族とも事を構えなければならない。
そうなった以上、ミュウに危険が及ぶかもしれない。それだけは避けなければならないのだ。
ハジメ「えぇ、あの年頃の子は母親と共にいるのが一番ですから。
まぁ、別れの日までは"パパ"でいるつもりです。」
レミア「うふふ、別にずっと"パパ"でもいいのですよ?先程"一生かけて"と言ってしまいましたし……。」
ちょっ……そんなこと言わないで下さいよ、急に!?
少し赤く染まった頬に片手を当てながら「うふふ♡」と笑みを溢すレミアさん。
おっとりした微笑みは、普通なら和むものなんだろうけどね……。
あぁ、周りの気温が下がっているのを感じる……トシ、その苦労人を見るような眼をやめい。
レミア「あらあら、おモテになるのですね。ですが、私も夫を亡くしてそろそろ五年ですし……
ミュウもパパ欲しいわよね?」
ミュウ「ふぇ?パパはパパだよ?」
レミア「うふふ、だそうですよ。パパ?」
ブリザードが激しさを増す。
冷たい空気に気が付いているのかいないのか分からないが、おっとりした雰囲気で、冗談とも本気とも付かない事をいうレミアさん。
「いい度胸だ、ゴラァ!」という視線を送るユエ達にも「あらあら、うふふ。」と微笑むだけで、柳に風と受け流している。
意外に大物なのかもしれない。……ただ、なんだろうな。この違和感は……。
取り敢えず言葉に甘え、レミアさん宅に世話になる事になった。
部屋割りで「夫婦なら一緒にしますか?」と言うレミアさんとユエ達が無言の応酬を繰り広げたりしたが、「パパとママと一緒に寝る~♪」というミュウの言葉に賛成し、俺はレミアさんと共に寝る事にした。
明日からは大迷宮攻略に出航、捜索をしなきゃいけない。
暫く離れる事になるミュウとの時間も蔑ろには出来ないしなぁ……。
そう考えながら、ベッドに入った俺の意識はまだ見ぬ海底遺跡に向いていた。
ハジメ
「ここまで読んでいただき、ありがとうございます。さて今回のゲストは……コイツだ!」
イナバ
『逢魔親衛隊が一人ィ!殺戮兎因幡之守たぁ、自分のことやァッ!』
ハジメ
「ほんと、何で今まで出さなかったんだアイツ。こいつ俺の第一家臣だぞ?それを今更ここでって……。」
イナバ
『王様、自分は出られるだけでも嬉しいでさぁ!王様と共演できるなんて夢のようっす!』
ハジメ
「……そうか。まぁ、お前が嬉しそうなら構わんが……。そう言えば、魔物では初だな。」
イナバ
『そうっすね。自分以外だと、リーの旦那にウラノスの嬢ちゃん位でさぁ。それ以外は知りやせんし。』
ハジメ
「そうだねぇ……後は氷雪洞窟のアイツくらいだし……。」
イナバ
『?よく分かりやせんが、次回予告といきやしょうや。』
次回予告
ハジメ
「次回は、うp主が話の都合合わせと書きたい欲を満たすためのオリジナル展開だ。」
イナバ
『具体的にはどんな感じなんですかい?』
ハジメ
「まぁ、しいて言うならレミアの前の旦那について、かな?」
イナバ
『あ~、確かにそれは原作では描かれていやせんでしたし。』
ハジメ
「うp主曰く、"折角だしここで親密度上げておいた方が、後々楽だしこうしよっと思って。"らしい。」
イナバ
『フェーゲラりやすか?』
ハジメ
「既に裏で殺ってきた。次の次から"メルジーネ海底遺跡!"の攻略だ!」
イナバ
『それでは皆さん、お楽しみに!』
ヴァンアストさん、誤字報告ありがとうございました!
もしこの中の他作品の女性キャラで、ハジメさんに絡ませるとしたら?
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星野アイ
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篠ノ之束
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ラキュース(オーバーロード)
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ヤマト(ONEPIECE)
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歌住サクラコ
-
シェーレ
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白織
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イーディス(SAO)
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エキドナ(リゼロ)
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八重巫女
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東堂刀華
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大好真々子
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森ノゾミ
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スヤリス姫
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ロード・ディアーチェ
-
鬼龍院皐月
-
湾内絹保
-
安心院なじみ
-
ネプテューヌ
-
ウィズ