ありふれない錬成師は最高最善の魔王の力で世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
「お待たせいたしました。本日のオープニングゲスト、Ready Fight!」
綾子
「いや、なんでいきなり戦闘!?」
ハジメ
「最近、変身音が乏しいこの頃、変身アイテム強盗にはご用心を。」
綾子
「何の宣伝!?というか、私の説明は!?」
ハジメ
「もういっそのこと、君から彼氏を押し倒しなよ。それじゃ前回のあらすじ。」
綾子
「押しっ!?ちょっ、ちょっとぉ!?」
ハジメ
「前回はレミアの過去について、そして海底遺跡への出発だ。」
綾子
「しかも早っ!?ハァ…まぁいいわ。それじゃあ、第5章11話」
ハジメ・綾子
「「それでは、どうぞ!」」
【海上の町エリセン】から西北西に約300km。
そこが、ミレディから聞いた七大迷宮の一つ【メルジーネ海底遺跡】の存在する場所だ。
ただ、詳しい場所は折角なので手探りで探すことにした。だってその方が冒険感あるし。
そんな訳で俺達は、取り敢えず方角と距離だけを頼りに大海原を進んできた。
昼間の内にポイントまで到着・海底を探索したが…やっぱり月の光がないとダメみたいだな。
周囲100kmの水深に比べるとポイント周辺の水深が幾分浅い様に感じたし、多分このあたりであっている筈だ。
なので探索を切り上げ、月が出る夜を待つ事にした。今は丁度日没の頃。
地平線の彼方に真っ赤に燃える太陽が半分だけ顔を覗かせ、今日最後の輝きで世界を照らしている。
空も海も赤と山吹に染まり、太陽が海に反射して水平線の彼方へと輝く一本道を作り出していた。
どこの世界でも、自然が作り出す光景は美しいな……。
停泊させた「ビリオンスターズ号」の甲板で、沈む太陽を何となしに見つめながらそんな事を思う。
香織「どうしたの?」
そんな俺の様子に気がついて声を掛けてきたのは香織だった。
先程まで艦内でシャワーを浴びていた筈で、その証拠に髪が湿っている。
その後ろには、ユエやシア、ティオにミレディもいる。
全員、俺が設置しておいた船内シャワーを浴びてきた様で、頬は上気し湿った髪が頬や首筋に張り付いていて、実に艶かしい姿だ。
備え付けのシャワールームは天井から直接温水が降ってくる仕様なので、最大10人までは入れるからね。
因みにトシは、船底につけておいた海中調査用の窓から、釣り糸を垂らして釣りをしているらしい。
イナバは素潜りに挑戦し、オスカーとナイズはパーカー体になって空を飛んでいる。
今晩は野菜もあるので、シーフードサラダでも出そうかな?なんて思った俺であった。
と、そんなことを思い出しつつ、香織の質問に答えた。
ハジメ「うん?ただ、どこの世界でも夕暮れは綺麗だねって思っただけだよ。」
香織「……そっか。うん、そうだね。」
ハジメ「なんか、故郷を思い出しちゃいそうで……ちょっと不安だけどね。」
香織「ふふっ、そうなんだ。確かに、まだ半年も経っていないのに、懐かしく思うよね。」
ハジメ「多分、こっちの世界でのことが濃密すぎるだけだと思う。」
隣に座った香織と共に、日本で過ごしてきた日々を懐かしむ。
そんな、俺等異世界人にしか通じない話題に寂しさを感じたのか、ユエは火照った体でトコトコと俺に歩み寄ると、その膝の上に腰を下ろし背中を俺の胸元に凭れかけさせ、真下から上目遣いで見つめ始めた。
その瞳は明らかに、自分も話に入れて欲しいと物語っている。
寂しさと同時に俺の故郷の事を聞きたいという気持ちがある様だ。
すると今度は、反対側にシアが寄り添いその目をキラキラさせる。明らかに構って欲しいという合図だ。
背中には、ティオが凭れかかった。体重のかけ具合から心底リラックスしている事が分かった。
ミレディも、いつの間にか降りてきたオスカーとナイズと一緒に、聞きたそうな目でこっちを見ている。
まぁ、少しくらいはゆっくりしていってもいいか。
広大な海の上、皆と小さく寄り添い合いながら、夜天に月が輝き出すまでの間、暇潰しに故郷のことを話し始めた。
途中で漁を終えたトシとイナバも入れて、故郷であったことを話し出した。
ユエ達は興味津々に相槌を打ち、香織がにこやかに補足を入れる。
そんな和やかな雰囲気を楽しんでいると、あっという間に時間は過ぎ去り、日は完全に水平線の向こう側へと消え、代わりに月が輝きを放ち始めた。
よし、そろそろ頃合かな?
そう思った俺は懐から【グリューエン大火山】攻略の証であるペンダントを取り出した。
サークル内に女性がランタンを掲げている姿がデザインされており、ランタンの部分だけが刳り抜かれていて穴開きになっている。
ハジメ「そう言えば、これってデザインはヴァンドゥル・シュネーかな?
それにこの女性のモチーフは多分だけどナイズの『それ以上はよしてもらおう。』お、おう……。」
少々気になったが……まぁ仕方がないか。さてと、それよりもペンダントだな。
既に場所の関係は検証済みだ。ペンダントを月に翳すと、丁度ランタンの部分から月が顔を覗かせている。
そうして暫くすると……。
シア「わぁ、ランタンに光が溜まっていきますぅ。綺麗ですねぇ。」
香織「ホント……不思議ね。穴が空いているのに……。」
ミレディ「ふっふーん!どう?ミレディさん達のロマンの遺物は?」
シアが感嘆の声を上げ、香織が同調する様に瞳を輝かせ、ミレディが嬉しそうに感想を求めてくる。
彼女達の言葉通り、ペンダントのランタンは少しずつ月の光を吸収する様に底の方から光を溜め始めていた。
それに伴って、穴開き部分が光で塞がっていく。ユエ達も興味深げに俺が翳すペンダントを見つめた。
ハジメ「いいねぇ、このRPG感。男の子にとっては代表的なロマンだね~。」
トシ「ほんとそれな。なんかイベントアイテムみたいな感じの演出だしな。」
オスカー『RPG?やイベント?が何かは分からないけど……楽しんでもらえて何よりだよ。』
ナイズ『そうだな……おっと、そろそろ溜まりきるぞ。』
ナイズの言った通り、ランタンに光を溜めきったペンダントは全体に光を帯びると、その直後ランタンから一直線に光を放ち、海面のとある場所を指し示した。
"月の光に導かれて"という何ともロマン溢れる道標に、ユエ達が「おぉ~。」と感嘆の声を上げた。
いいねぇ、なんかテンション上がってきちゃうなぁ!オラ、ワクワクしてきたぞ!
ただ、ペンダントのランタンが何時まで光を放出しているのか分からなかったので、俺達は早速「ビリオンスターズ号」の船内に戻り、導きに従って潜航を開始した。
夜の海は暗い、というよりも黒いと表現した方がしっくりくるだろうか。
海上は月明かりでまだ明るかったが、導きに従って潜行すればあっという間に闇の中だ。
「ビリオンスターズ号」のライトとペンダントの放つ光だけが闇を切り裂いている。
因みに、ペンダントの光は、「ビリオンスターズ号」のフロントガラスならぬフロント水晶(境界結石の透明ver)越しに海底の一点を示している。
その場所は、海底の岩壁地帯だった。無数の歪な岩壁が山脈の様に連なっている。
昼間にも探索した場所で、その時には何もなかったのだが……
「ビリオンスターズ号」が近寄りペンダントの光が海底の岩石の一点に当たると、ゴゴゴゴッ!と音を響かせて地震の様な震動が発生し始めた。
その音と震動は、岩壁が動き出した事が原因だ。
岩壁の一部が真っ二つに裂け、扉の様に左右に開き出したのである。
その奥には冥界に誘うかの様な暗い道が続いていた。
ハジメ「お~如何にもファンタジーだねぇ。こういうの俺大好きなんだよなぁ。」
トシ「俺も同じだよ。それにしても、まさかこんな海底にまであるなんて誰も分からないだろうなぁ。」
ユエ「ん……でも暇だったし、楽しかった。」
香織「そうだね。異世界で海底遊覧なんて、貴重な体験だと思うよ?」
早速「ビリオンスターズ号」を操作し、海底の割れ目へと侵入していく。
ペンダントのランタンはまだ半分程光を溜めた状態だが、既に光の放出を止めており暗い海底を照らすのは「ビリオンスターズ号」のライトだけだ。
ティオ「う~む、海底遺跡と聞いた時から思っておったのだが、この"せんすいてい"?がおらねば、「"ビリオンスターズ号"。」「そこはこだわらなくていいだろ。」……まず平凡な輩では迷宮に入る事も出来なさそうじゃな。」
ミレディ「そもそも、ハジメンみたいに態々乗り物で行ける人はいないと思うよ?」
オスカー『確かに。僕もこれと同じようなものは作ったことはあるけど……
まさか似たような思考を持つ者、それも同じ"錬成師"が現れるとは思っていなかったよ。』
ハジメ「え、ちょいまち!?オスカーも作ったんか!?こんな感じの潜水艇を!?」
オスカー『いや、どちらかと言えば、水陸両用かな?
まぁ、潜水兼航海専用のアーティファクトで、ここまでの物はできなかったけどね。』
ぐぬぬ……なんかそれはそれで悔しい。
ナイズ『まぁ、当時の移動型拠点を参考にしただけなのだがな。巨大戦艦型の。』
オスカー『ナイズ、シッ!確かにあれから着想は得たけど、言わなきゃかっこよく思われたのに!』
ハジメ「いや待て、その原型云々以前に巨大戦艦の方が気になるんだが!?」
そんなものまであったのかよ!?あんた等、魂は記憶がないだけのSF人なんじゃねぇのか!?
トシ「まぁ、基本は思いつかねぇよこんなもの。この世界の挑戦者だと、どう挑むんだろうな?」
ユエ「……強力な結界が使えないと駄目。」
ティオ「他にも空気と光、後は水流操作も最低限同時に使えんと駄目じゃろう。」
シア「でもここにくるのに【グリューエン大火山】攻略が必須ですから、大迷宮を攻略している時点で普通じゃないですよね。」
香織「もしかしたら、空間魔術を利用するのがセオリーなのかも!」
道なりに深く潜行しながら、潜水手段が無い場合の攻略方法について考察するユエ達。
確かにファンタジックな入口に感心はしたのだが、普通に考えれば超一流レベルの魔術士が幾人もいなければ侵入すら出来ないという時点で、他の大迷宮と同じく厄介な事この上ない。
でも今はそれよりも、異世界の巨大戦艦の方が気になる!だって男の子だもん!
オスカー『まぁ、試練では一定時間生き残れば、クリア報酬としてそのアーティファクトがゲットできるから、一旦落ち着こうか。』
ハジメ「ッシャア!行くぞぉぉぉ!!!」
ナイズ『……切り替えが早いな。』
だって男の子ですから!さぁ、行くぞ!ロマンが俺を、待っている!
気を引き締め直し、「ビリオンスターズ号」の目から送られる映像越しに見える海底の様子に更に注意を払った。
とその時、
ゴォウン!!
ハジメ「ッ!?」
トシ「うぉっ!?」
ユエ「んっ!」
シア「わわっ!」
香織「きゃっ!」
ティオ「何じゃっ!?」
ミレディ「あッ!?」
オスカー『これは…。』
ナイズ『あぁ、違いない。』
イナバ『はいぃ!?』
突如横殴りの衝撃が船体を襲い、「ビリオンスターズ号」の鳴き声と共に一気に一定方向へ流され始めた。
咄嗟に重力系技能で相殺し、船体を安定させる。
ハジメ「何かの海流かな?まぁ、取り敢えず進むか。」
フロント水晶から外の様子を観察し、流されるまま進む。
暫くそうしていると、船内レーダーの索敵範囲内に生物が引っ掛かったのか、接近を知らせるアラームが鳴り響いた。
ハジメ「ここにも魔物か……。」
ユエ「……殺る?」
俺がそう呟くと、隣の座席に座るユエが手に魔力に集めながら可愛い顔でギャングの様な事をさらりと口にする。
ハジメ「いや、折角だしこの船の力を見せつけてあげようじゃないか。」
そう言ってギミックをさっそく展開する。既に海中戦の実験は済んでいる。ゲームエリアでな!
ギガント(海中戦ver)は2門だけだが、GX-05〈ケルベロス〉にギガランチャー、ギガキャノン、ギガントブラスターといったトンデモ兵器に加え、ウォーターメロンガトリングにトレーラー砲、NSマグネットキャノンを搭載済みだ。
それに加えてアームにはカイゾクハッシャ―、フルボトルバスター、オーソライズバスターが使用されており、採掘・深海漁も可能だ。
更には船内の宝物庫には、特製荷電粒子砲"ダイダロス"やファイズブラスター(
今のところ、負ける気がしないな!と、その前に、ゼクトマイザーならぬオーママイザーを使ってと。
こいつには、ペットボトル位の大きさの魚雷を発射する機能があってな。
この激流内は推進力と流れがある程度拮抗するから……
結果、機雷のようにばら撒かれる状態になるってことさ。
やがて、赤黒い魔力を纏って追いかけてくる魔物──
トビウオの様な姿をした無数の魚型の魔物達に、科学の暴力が襲い掛かる。
ドォゴォオオオオン!!!
盛大に爆発が発生し、大量の気泡がトビウオ擬きの群れを包み込む。
そして衝撃で体を引きちぎられバラバラにされたトビウオ擬きの残骸が、赤い血肉と共に泡の中から飛び出し、文字通り海の藻屑となって激流に流されていった。
ハジメ「どうよ?これでもまだ序の口だぜ?」
オスカー『武装に関しては気になるが……僕等の潜水艇、大丈夫だよね?』
ハジメ「………………。」
オスカー『ちょっと!?そこでなぜ黙るんだい!?』
…まぁ、少なくとも対決は下衆野郎抹殺した後にかな?
シア「うわぁ~、ハジメさん。今、窓の外を死んだ魚の様な目をした物が流れて行きましたよ。」
ティオ「シアよ、それは紛う事無き死んだ魚じゃ。」
香織「改めて思ったのだけど、ハジメくんのアーティファクトって反則だよね。」
トシ「そういえば、トビウオって食えるのか?」
ハジメ「上の方で取ろうや。魔物は魔石があるし、普通の新鮮な方が旨いぞ?」
イナバ『王様達の世界では、こっちで食べないものでも、何でも食ってたんですね……。』
それから度々トビウオ擬きを容易く蹴散らし先へ進み、どれ位たっただろうか。
変わり映えの無い景色に違和感を覚え始めた頃、周囲の壁がやたら破壊された場所に出くわした。
よく見れば、岩壁の隙間にトビウオ擬きの千切れた頭部が挟まっており、虚ろな目を海中に向けている。
ハジメ「あるぇ?ここ、さっき来た場所か?」
ユエ「……そうみたい。ぐるぐる回ってる?」
あちゃ~、どうやら、円環状の洞窟を一周してきたみたい。でも何か気になるんだよね……うん?あれかな?
手がかりらしきものを見つけた俺は、皆と相談して散策を開始した。その結果、
香織「あっ、ハジメくん。あそこにもあったよ!」
ハジメ「これで五ヶ所目、場所を結ぶと……五芒星だな。」
洞窟の数ヶ所に、50cm位の大きさのメルジーネの紋章が刻まれている場所を発見した。
メルジーネの紋章は五芒星の頂点の一つから中央に向かって線が伸びており、その中央に三日月の様な文様があるというものだ。
それが、円環状の洞窟の五ヶ所にあった。ということは……?
早速、首から下げたペンダントを取り出し、水晶越しに翳してみた。
すると案の定ペンダントが反応し、ランタンから光が一直線に伸びる。
そしてその光が紋章に当たると、紋章が一気に輝きだした。
香織「これ、魔術でこの場に来る人達は大変だね……直ぐに気が付けないと魔力が持たないよ。」
トシ「そもそもこの構造、俺等と同じ傷を持った『それ以上は止めてくれ。』おいおい……。」
香織の言う通り、この様なRPG風の仕掛けを術で何とか生命維持している者達にさせるのは相当酷だろう。【グリューエン大火山】とは別の意味で限界ギリギリを狙っているのかもしれない。
まぁ、俺も同じ考えが思い浮かびそうだし……トシ、とりまダメージ受けているオスカーを頼むわ。
その後更に三ヶ所の紋章にランタンの光を注ぎ、最後の紋章の場所にやって来た。
ランタンに溜まっていた光も、放出する毎に少なくなっていき、丁度後一回分位の量となっている。
ペンダントを翳し最後の紋章に光を注ぐと、遂に円環の洞窟から先に進む道が開かれた。
ゴゴゴゴッ!と轟音を響かせて、洞窟の壁が縦真っ二つに別れる。
特に何事もなく奥へ進むと、真下へと通じる水路があった。
「ビリオンスターズ号」を進ませていると突然、ハジメ達を浮遊感が襲い掛かった。
ハジメ「またかい!?」
トシ「うわっ!?」
ユエ「んっ」
シア「ひゃっ!?」
ティオ「ぬおっ」
香織「はうぅ!」
ミレディ「おっと!」
オスカー『僕等浮いてるから大丈夫だね。』
ナイズ『イナバはどうやっているんだ?その体勢。』
イナバ『こ、これが修行の成果でさぁ…!』
それぞれの悲鳴が上がる中、ミレディは重力魔法で相殺、イナバは何故か耳で柱につかまっている。
取り敢えず、俺も重力操作で持ち直して、と。
直後、ズゥゥゥゥン……と小さくも重い音を響かせながら「ビリオンスターズ号」が硬い地面に着陸する。僅かながら衝撃が船内に伝わるが、全員無事だ。
外を見ると、先程までと異なり外は海中ではなく空洞になっている様だった。
取り敢えず、周囲に魔物の気配がある訳でも無かったので外に出ると、大きな半球状の空間にいた。
頭上を見上げれば大きな穴があり、どういう原理なのか水面が揺蕩っている。
水滴一つ落ちる事無くユラユラと波打っており、どうやらそこから落ちてきた様だ。
ハジメ「空間魔法で海水の侵入を防いでいるのかなぁ?
ま、それはさておき……、どうやらここからが本番みたいだな。海底遺跡というより洞窟だけど。」
ユエ「……全部水中でなくて良かった。」
「ビリオンスターズ号」を宝物庫に戻しながら、洞窟の奥に見える通路に進もうとユエ達を促す……
寸前で手で制す。
ハジメ「ッ!"高熱化"、刃王爆炎紅蓮斬!」
咄嗟に刃王剣十聖刃を呼び出し、エナジーアイテム"高熱化"で火力をアップ・即座に頭上へ斬撃を放った。
刹那、頭上からレーザーの如き水流が流星宛らに襲いかかる。
圧縮された水のレーザーは、直撃すれば容易く人体を穿つだろう。
が、その水自体を蒸発させる程の熱を持った斬撃は、レーザーを真っ二つにし、霧散させる。
他の皆にもあたるといけないので、分身技能で全部真っ二つにした。
序に何かが感知系技能に引っかかったので、十中八九魔物の仕業だろうと思い、時を止めて天井に自然発火を使った。
すると、ボロボロと攻撃を放っていた原因が落ちてきた。
それは、一見するとフジツボの様な魔物だった。
天井全体にびっしりと張り付いており、どうやらその穴の空いた部分から水系中級魔術"破断"を放っていた様だ。
中々に生理的嫌悪感を抱く光景だと思う。
水中生物であるせいかやはり火系には弱い様で、自然発火や炎系の技で纏めて黒焦げにした。
フジツボ擬きの排除を終え、奥の通路へと歩みを進める。
通路は先程の部屋よりも低くなっており、足元には膝位まで海水で満たされていた。
ハジメ「よっと…ユエ、天井にぶつからない?」
ユエ「そ、それはないけど……これは流石に、ちょっと恥ずかしい……!」
ハジメ「そう?可愛いからいいと思うけど……。」
ユエ「むぅ……。」
窮屈なせいか、身長の低いユエは腰元まで浸かっており相当歩き辛そうだった。
なので、俺はユエを肩車することにした。ユエが羞恥で頬を染めているが……可愛いからこのままで!
チラリとシア達を見てみれば、そこにあるのは羨ましいというよりも、どちらかと言えば微笑ましいという感情に見える。
言ってくれれば後でやるけど……視線が生温かいせいか、ユエは益々恥ずかしそうに小さくなった。
中々レアな光景かもしれないね。
シア「うっふっふっ、ユエさん、なんだか可愛いですよ~?」
ティオ「最近のミュウのポジションじゃしなぁ。」
トシ「リリィが近くにいたら、姉妹に見えそうだな。」
ナイズ『ハジメ、お前もか……。』
オスカー『ナイズ、やめてあげよう。』
イナバ『ナイズはん……。』
おい、どういう意味だナイズ?場合によっちゃ、お前の嫁さんのことを聞くぞ?
ミレディ「あっれれぇ~?ユエ姉、照れてるぅ~?」
香織「もう、ミレディったら分かっているでしょ。顔が赤いんだから照れてる照れてるぅ~♪」
ユエ「……う、うるさぃっ。」
益々シア達の視線に頬を染めるユエはそのままにして、先を急ぐことにした。
だがそんな余裕ある和気藹々とした空気も、直後には魔物の襲撃により集中を余儀なくされる。
現れた魔物は、まるで手裏剣だった。高速回転しながら直線的に、或いは曲線を描いて高速で飛んでくる。ハジメ「魔王ビーム。」
変身状態なので、目からビームで纏めて沈める。
体を真っ黒に染めて、プカーっと水面に浮かんだのは海星らしき何かだった。
更に足元の水中を海蛇の様な魔物が高速で泳いでくるのを感知し、ユエが氷の槍で串刺しにする。
ハジメ「……なんか、他よりも弱くない?」
ミレディ「うん……ちょっとこれはおかしいかもね。」
大迷宮の敵というのは基本的に単体で強力、複数で厄介、単体で強力かつ厄介というのがセオリーだ。
だが海星にしても海蛇にしても、大火山から海に出た時に襲ってきた海の魔物と大して変わらないか、或いは弱い位である。
とても大迷宮の魔物とは思えなかった。
解放者組も疑問に感じているので、恐らくは外的要因が関係している。
ならば答えは一つ、この先にいる何かが迷宮に干渉しているということだ。
フリード辺りがあり得そうだが……アイツがここまでたどり着いた痕跡はなさそうだ。
となれば、野良の魔物か。でもそんな奴いたっけ?
ミレディ「……まさかとは思うけど、あれじゃないよね?」
オスカー『アレ?……あぁ、そういえばアイツも海の魔物だったか……。』
ナイズ『アイツか……まぁ、ハジメ達なら何とかなるやもしれん……と思いたい。』
オイオイ、オスカーとナイズは兎も角、ミレディまでそんなことを言わせる奴っていったい何なんだ!?
その答えは非常にも、通路の先にある大きな空間で示されることを、今の俺達には知る由もなかった。
ハジメ
「ここまで読んでいただき、ありがとうございました!さて、今回のゲストはっと!」
モットー
「どうも。ユンケル商会会頭、モットー・ユンケルでございます。」
ハジメ
「いや~、まさかこんなに早く来るとはねぇ……うp主、キャラ集めに苦労してんなぁ。」
モットー
「?何やらわかりませんが、何か問題でも?」
ハジメ
「いや、こっちの話。それより、最近の売り上げは?追加してほしい商品案とかある?」
モットー
「あぁ、はい。こちらの商品についてご相談していただきたく……。」
ハジメ
「ほぅ?……あ~、これか。よし、取り敢えずさっさと次回予告だけ済ましておくか。」
モットー
「分かりました。迅速な情報は信頼にも値しますからね。」
次回予告
ハジメ
「次回、怪物の襲来。
大迷宮のコンセプトが、猛威を振るう!」
モットー
「例の"アレ"ですか……小耳に挟んだ程度ではありますが、中々に壮絶な戦いだったと聞いております。」
ハジメ
「まぁ、当時は壮絶っちゃ壮絶だったな。製作者が意地悪だったのもあったし。」
モットー
「それはまぁ……何と言いますでしょうか……。」
ハジメ
「さっ、予告終わり!それでこの、"ウォシュレット"についてだったね。」
モットー
「え、えぇ。そちらの商品が女性陣に人気でして……。」
ハジメ
「そうだね~、まずは魔石コストについて相談しようか。ゆくゆくは公衆トイレにも設置したいし。」
モットー
「えぇ、是非とも!それでは、次回もお楽しみに。」
もしこの中の他作品の女性キャラで、ハジメさんに絡ませるとしたら?
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星野アイ
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篠ノ之束
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ラキュース(オーバーロード)
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ヤマト(ONEPIECE)
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歌住サクラコ
-
シェーレ
-
白織
-
イーディス(SAO)
-
エキドナ(リゼロ)
-
八重巫女
-
東堂刀華
-
大好真々子
-
森ノゾミ
-
スヤリス姫
-
ロード・ディアーチェ
-
鬼龍院皐月
-
湾内絹保
-
安心院なじみ
-
ネプテューヌ
-
ウィズ