ありふれない錬成師は最高最善の魔王の力で世界最強を超越する   作:天元突破クローズエボルハザード

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ハジメ
「むかーしむかし、あるところにハイリヒ王国というくにがありました。

しかしそのくにには、わるーいうそつきがひとびとをあやつって、ほかのしゅぞくをいじめていました。

そんなある日、わるいうそつきをまつっていた山がばくはつし、それにしたがっていたひとはみーんな死んでしまいました。

とつぜんのことにおどろいてとまどうくにの人たちでしたが、そこにあるしょうねんが名のりでました。

そのしょうねんは、"最高最善の魔王になる"ことをもくひょうとしており、そのだいいっぽとしてこのくにをたてなおそうとしました。

そして、しょうねんとそのなかまたちのてによって、くにの人たちはよりあんしんしたくらしが出来るようになりましたとさ。」

うp主
「以上、ドンブラ風あらすじでした!「じゃねぇだろォォォ!?」Door!?」
ハジメ
「分かりづらいだろこんなの!幾らネタ不足で低迷しているとはいえ、適当過ぎるわ!」
うp主
「おい、メタはやめい。分かった分かった。真面目にやるから。」
ハジメ
「さて、さっきのあらすじからも分かる人がいるとは思うが……俺、王様になりました!」
うp主
「苦節1年で漸くな~長かった。」
ハジメ
「そして今回はここに至るまでの経緯を語らせてもらう。」
うp主
「因みに、次回からはローテーション形式で前書きと後書きはやります。それでは、第6章第9話」
ハジメ・うp主
「それでは、どうぞ!」


76.2019/.即位のウラガワ

前回、ハイリヒ王国の王座に就いた、我等が魔王南雲ハジメ。

さて、何故こうなったかというと、時間は前回の夜まで巻き戻る……

 


 

ハジメ「王都が復興するまでの間、建前上だけでいい。俺を代理の王にしてくれ。」

リリアーナ「え!?」

『えッ―!?』

その言葉に驚愕に包まれる皆。まぁ、そうなるわな。

 

ハジメ「急にこんなことを言って混乱するのも分かる。でもな、それには訳があるんだ。

狙いは、大まかに分ければ二つある。」

そう言ってハジメは二本指を立てて説明する。

 

ハジメ「先ず、真実を明かすにあたって、確実な信頼を得ることが必要だからだ。

それに必要なのは、強大な力を持つ為政者。

それがたとえ見せかけであろうと、疲弊している民にとっては理想の賢王に足るものなんだよ。

この二つを確立するにあたって、その役目を俺が負った方が、民の聞き訳が良くなるだろうってね。」

俺がそう言うと、愛ちゃん先生が何かに気づいたようだ。

 

愛子「真実というと…神について、でしょうか?」

ハジメ「Exactly。折角だ、目障りな教会も潰したし、今からその情報についても説明しよっか。」

光輝「?どういうことだ?」

俺の言葉にふと気になったことがあったのか、光輝が訊ねてきた。

 

ハジメ「今から話すことは、奴等にとっては余程知られたくないことだからさ。

知った奴等は全員、こうだからな。」

『!?』

そう言って俺が首を切るような仕草を見せれば、皆もその意味を理解したのか一斉に顔を顰める。

更に俺は続けた。

 

ハジメ「真相を知って逃げた者達の殆ども、見つかって殺されるか、最後まで隠れきるかの2択だろう。

その証拠に、俺が道中で会った仲間達の殆どが、元からそれについて知っていたしな。」

そう言って、ミレディ達解放者ズとティオを見る。

そして、オルクスで見つけた記録水晶を見つめるユエにも目を移し、元に戻した。

 

ハジメ「先生が行方不明になったのもそれが原因だ。

まぁ、先生の場合、リリィと浩介がいたから何とかなったけどね。」

愛子「はい、本当に助かりました。」

愛ちゃん先生の当時を思い出した様子に説得力を感じたのか、皆俺に早くことの続きを教えてほしそうに見てくる。

 

ハジメ「そもそもだ、異端審問自体が元の世界における魔女狩りじみていることがおかしいんだよ。

どっちも教義に反した異端者を取り締まるだのなんだのとほざいてはいるが、奴等がやってきたことは邪魔な存在に濡れ衣を着せて、裁きの名目のもとに暗をする殺し屋ごっこさ。

というわけで、そんなクズ共がいなくなったわけだから話すとしようか。この世界の真実を。」

 

そう言って俺は語り始めた。

ミレディ達解放者の真の歴史、狂神(笑)の矮小にして滑稽な残念談、王都侵攻時の総本山での出来事、そして誰にも知らせていなかったこの世界における人の成り立ち、何故3つの種族が争うことになったかの原因を話し出した。

 

クラスの皆は勿論、ユエ達やリリィ、そしてミレディ達も多種族となった原因については、とても驚いていた。

正直、クズ野郎の裏の顔なんかよりも、こっちの方がうちあけ辛かった。

だってそりゃあ、今まで戦ってきた魔人族も、元は同じ人間だったなんて聞いたら、流石に困惑するだろう。

ミレディ達自身も、奴の犯してきた罪がここまでとは思ってもいなかっただろうしなぁ……。

そして全てを聞き終わり、真っ先に声を張り上げたのは光輝だった。

 

光輝「なんだよそれ……じゃあ俺達は、神様の掌の上で踊っていただけだっていうのか?

なら、なんでもっと早く教えてくれなかったんだ!オルクスで再会した時に伝える事は出来ただろう!?」

ハジメ「だーかーら、教会が邪魔だったんだよ。

メルドさん達が良識派とはいえだ、どこに監視の目があるかもわからん状況で、そう簡単にうちあけられるわけねェだろ。」

非難する様な眼差しと声音を諌め、俺は「それに、」と続けた。

 

ハジメ「俺がそれを言ったとしてだ。光輝、お前はそれを信じたか?」

光輝「なんだと?」

ハジメ「前々から思い込みとご都合解釈で何とかなってきたのは、お前がまだ餓鬼だったからだ。

もし俺が真実を伝えても、俺の知っているお前なら、大多数の人間が信じている神を"狂っている"と言われた挙句、自分のしている事は無意味だと言われれば、信じないどころか寧ろ俺に食って掛かっただろう?」

光輝「だ、だけど、何度もきちんと説明してくれれば……。」

ハジメ「そんな時間があったとでも?

こちとら一歩でもタイミングが遅かったら、アンカジが全滅寸前まで行ってたんだぞ。

それに、人殺しすら躊躇う今のお前等に言っても、ただただ騒ぎ立てるだけだろ。

だから出来るだけ最小限の人数に抑えて、真実は伝えた。愛ちゃん先生とその護衛、そして雫達にな。」

 

俺の鋭い指摘に、クラスメイト達はさっと目を逸らした。

愛ちゃん先生は何か言いたげな様子だったが、口ごもってしまっている。

すると、雫が急に口を開いた。

……それとユエ、「二度も救われておいて何だその態度は」と言いたげな目を光輝にしないの。

 

雫「ハジメ君の言う通りよ。

それにもし、光輝がそれを信じて国王陛下やイシュタル教皇に話していたら、攫われていたのは愛ちゃんだけじゃなかったかもしれないわ。」

光輝「なっ、そんなことは……。」

ハジメ「ないとも言い切れんだろう。

実際奴等はヤクでもキメていた眼をしていた、妄信とはそういうものだ。

崇める対象の為なら、どんな悪行だろうと正義とみなして罪を重ねる。

それがこの国に巣くっていた、倒すべき悪なのだよ。」

俺のあまりにも非情な物言いに、皆押し黙る。これぐらい当然だがなぁ……。

 

光輝「でも、これから一緒に神と戦うなら……。」

ハジメ「誰がいつ、一緒に戦うと言った?今のお前等じゃ、精々迷宮の魔物相手が関の山だ。

そんな程度で一緒に大迷宮を巡れと?悪いがそんな時間はないし、そこまでお人よしじゃない。」

その言葉に、光輝は目を大きく見開く。

 

光輝「なっ、まさか、この世界の人達がどうなってもいいっていうのか!?

神をどうにかしないと、これからも人々が弄ばれるんだぞ!放っておけるのか!」

ハジメ「あれは俺の獲物だ、勝手に手を出すならお前ごと屠るだけだ。

そもそも、今更真実を知ったお前が偉そうに語るな。

これ以上食って掛かるなら、この前以上に恐怖を刻み込んでやろうか?」

そう言って"威圧"を発動し、光輝を睨みつける。流石にこの前のが効いたのか、光輝はたじろぎ、俯いた。

 

ハジメ「とはいえ、だ。俺も鬼ではない。

この世界を守りたいという民の思いを無碍にするつもりは毛頭ないさ。」

そう言って"威圧"を収めれば、その言葉に光輝も希望を見出したような眼になる。

ハジメ「だが、今のお前等では実力が圧倒的に足りない。そこで、だ。」

俺は"宝物庫"からとある紙を取り出す。そこに書かれているものは、俺の計画だ。

 

ハジメ「俺が見込みのあると思った奴だけ鍛えなおして、選抜して連れていくことにした。

勿論、次の大迷宮に行く前に、これまでの神代魔法もいくつか覚えてもらうつもりだ。

まぁ、メンバーは王位につく理由の後で上げるが……光輝、一応お前も入っているから一旦落ち着け。」

そう言って光輝を諫め、続きを話すことにした。

 

ハジメ「まぁ、先程言った真実に信憑性を持たせれば、奴の力を削ぎ、王室の権威を高めることが出来る。そしてリリィ達への批判を最小限にする。それが目的の一つだ。

それに、この国は教会による宗教政治が主流だった。

ならそのイメージを払拭する上で、解放者や下衆野郎の真実を信じさせるためにも、これまでの王朝とは異なる、異世界人の王様が玉座につく必要があると思ったからね。

そんな訳で、俺は立場上だけなんだけども、この国の王になることにしたんだ。これがまず、一つ目。」

まぁ、本来はもうちょっと経験を積んでからにしたかったんだけどね……状況が状況だ、仕方がない。

 

"何かを守る為に、自ら重圧を背負う"という考えに、リリィや先生、雫達も理解が出来たようだ。

まぁ、先生も訳も分からず連れてこられた不慣れな地で、危険に晒された大事な生徒達を守る為に、自分の才能(作農師の技能)を盾に"豊穣の女神"という名声を得て、王国政府(という名の旧教会の傀儡)の圧力から皆を守ってきたしなぁ。

 

ハジメ「そして二つ目は……まぁ、これは俺の事情も絡んでいるんだけどね。」

光輝「?どういう事だ?」

俺の言葉に光輝が疑問符を浮かべると、リリィが何かに気づいたのか答えた。

 

リリアーナ「もしかして、異端者認定の一件でしょうか?」

その言葉を聞いて、雫や愛ちゃん先生も遅ればせながら思い至る。

その一方で、それ以外の者達は俺が異端者認定を受けていた事が初耳だったので、一様に驚愕の表情を浮かべていた。

 

ハジメ「そう、アンカジでも異端認定で教会と一悶着あったよ。

それに、そのまま事が進行していた場合、討伐隊に選ばれるのは……。」

雫「私達…ね。」

ハジメ「Exactly。

現状王国側で最高戦力であり、同郷でもある皆が、俺達の相手をする事になっただろう。

まぁ、一応死なないくらいに相手して、死んだように見せかけるつもりではあったけどね。

正直、それも面倒だったから、ここでその問題ごと教会を片付けちゃおうかなって思ってね?」

さらっと勝利宣言をする俺に唖然としたのか、皆驚いて開いた口が塞がっていない。

てか、恵理と浩介は事情が事情だったが雫、君は死んだふりぐらいはでき……いや、それも一つの悪手か。

なら、その反応であっているか。そう思いながら、俺は更に続けた。

 

ハジメ「それに、俺含めてお前等はこの【ハイリヒ王国】に召喚された。

つまり"別世界からの客人"であり、"国王の配下"ってことになる。

なら俺が国王になった今、皆は俺の指揮下に入ることになる。

それなら、国内での反発も抑え込むことが出来るという訳さ。」

俺がそう説明した途端、皆一筋の光明を得た様な表情を浮かべる。

特に居残り組や愛ちゃん先生等は嬉しさが前面に出ている。

 

ハジメ「あ、それと教皇のジジィとクズ山は処刑するから。光輝、首切り役はお前な。」

『!?』

唐突な物言いだが、これも民に安心感を持たせるためだ。

勇者自らが裏切り者を罰する事で"強い先導者"として印象付けられるからな。

そもそも荒療治の一環として、罪人の死刑執行をさせるという提案をメルドさんに打診していた。

人を殺せん様では戦士として話にならんからな。

 

それに、俺自身にも明確な人間側の指導者であるとして民衆の支持を確かなものに出来、それによって王国の隅々まで手が届くというメリットがある。

ここは脅させてでも引き受けてもらうぞ、光輝?さて、お前はどうする?

 

光輝「……本当に、必要なことなのか。」

ハジメ「そうだな。

クズ山は技能も封じて四肢を切り落とした上で、魂魄だけ眼魂にして取り出すけど……

それでも抜け殻の首はちょんぱしてもらう。民の安寧の為にな。ジジィはそのまま切ってもらうぞ。」

光輝「……分かった。」

意外にも素直に従ったな。てっきりもう少しごねるかと思ったが……ふむ、鍛えがいがありそうだな。

 

ハジメ「じゃあ最後に、リリィ。君に判断を委ねるよ。俺が御輿の王に相応しいか否かを。」

そう言ってリリィを真っ直ぐに見つめる。するとリリィは、少し考えてから口を開いた。

リリアーナ「……一つ、お願いがあります。

せめて王都の防衛体制が整うまでで構いません。ここに滞在して欲しいのですが……。」

なんだ、そんなことか。それくらいならお安い御用だ。というか……

 

ハジメ「どっちにしろそうするつもりだったから、そんなに思いつめなくていいよ。

それに、リリィにも危険な目には合って欲しくないからね。きっちりやっておくさ。」

リリアーナ「……!有難うございます!」

パァ!と表情を輝かせるリリィ。その顔はどこか赤みを帯びているような気がした。

……やっぱりそういうことか?

 

ハジメ「メルドさんはどうお思いですか?勿論、異論は認めます。」

メルド「…いや、私も姫様の意思に従おう。お前になら安心して預けられる。」

ハジメ「!ありがとうございます。」

その目は弟分の成長を見るようで、息子を見る父親のような雰囲気があった。

 

ハジメ「それじゃ、王位継承についてはおしまい。次は、さっき話した選抜メンバーについて。」

その言葉を聞くと、何故か皆緊張したような顔つきになっていた。なんでさ。

メンバーはもうとっくに決まっとるんだが。

 

ハジメ「今から名前を挙げる。雫、恵理、浩介、光輝、龍太郎、鈴、以上だ。」

俺がそう告げ終えると、名前を呼ばれなかった組の殆どは、ホッとしたような感じだった。

一方で、選ばれた面子の中で龍太郎と鈴はなぜ自分達が!?という顔になっているが。

理由をあげるとするならば……直感だ。

それにまぁ、二人とも面識が他のクラスメイトよりあるし、合わせやすいと思ったからね。

 

雫「それで、ハジメ君達はどこへ向かうの?西から帰って来たなら……樹海かしら?」

ハジメ「ああ、その予定だ。

フューレン経由で向かうつもりだったけど、諸々事情が重なって面倒になったからこのまま東に向かおうと思っている。」

雫の質問と申し出に其々返す俺の予定を聞いて、リリィが何か思いついた様な表情をする。

 

リリアーナ「では、帝国領を通るのですか?」

ハジメ「うん?まぁ、そうなるかな?」

リリアーナ「でしたら、私もついて行って宜しいでしょうか?」

ハジメ「いいけど……帝国に行くの?」

リリアーナ「えぇ、今回の王都侵攻で帝国とも話し合わねばならない事が山程あります。

これから使者と大使の方を帝国に向かわせますが、会談は早ければ早い方がいい。

ハジメさんの移動用アーティファクトがあれば恐らく帝国まですぐでしょう?

それなら、直接私が一緒に乗り込んで向こうで話し合ってしまおうと思いまして。」

ほぅ、中々に面白いことを考えるな。

 

ハジメ「いいねぇ、即断即決と熟考は良い政治の基本だからね。

折角だ、俺もガハルドに新国王として顔見せしておこうか?」

リリアーナ「ふふ、そこまで図々しい事は言いませんよ。送って下さるだけで十分です。」

俺の急な過保護発言に思わず苦笑いを浮かべるリリィ。

いや、ぶっちゃけどんな反応するか見てみたいだけなんだよね。

 

ユエ「……そういえばハジメ、ミュウとレミアはどうする?」

ハジメ「そうだな……出来る事なら一緒に行きたいが……本人達に判断を仰ごう。」

そう言って俺は二人にこれからのことについて聞いた。

 

ハジメ「……という訳なんだ。樹海は俺の部下もいるから安全だけど……一緒に来るかい?」

ミュウ「!一緒に連れてってくれるの!?」

ハジメ「まぁ、怖い思いさせちゃったからね……

それに折角ここまで来たんだし、一緒に行こうかなって。」

俺のその言葉を聞くと、ミュウは嬉しそうにガッツポーズを決めていた。……そんなに嬉しかったのか。

 

ハジメ「レミアも、来るよね?」

レミア「あらあら、娘と夫が一緒ですもの。どこまでもついていきますよ、あ・な・た❤」

ハジメ「そうか、俺も二人が傍にいてくれるのは嬉しいよ。今回は家族冒険だね!」

レミア「あらあら、うふふ。」

そう言って頬を紅く染めるレミア。そしてそれを見て鼻血を出すメイル。やれやれだぜ。

 

とまぁ、こうして俺はハイリヒ王国の王座に就いた、というわけだ。

そして序でに、新しい仲間達に解放者、ミュウとレミアを加えて旅立つことにした。

そしてそんな中で、香織からある提案があったので、それを受けることにした。それは……

 

ハジメ「う~ん、やっぱり残り二つの神代魔法もあった方がいいけどね……香織、素体の調子はどう?」

香織?「うん、歩行は問題なくできるけど……飛行は練習が必要かも。羽で飛ぶのは初めてだし。」

ハジメ「だよねぇ……にしてもまさか、こんなこと思いつくとは思ってもいなかったよ。」

そう言う俺の目の前には、他のとは違う雰囲気の木偶人形――否、木偶人形in香織が立っていた。

 

そう、香織の提案とは、人の身ならざる本当の"神の使徒"の強靭な肉体を自分の新たな肉体とする、というとんでもアイディアだったのだ。

最初は杞憂だったものの、その魂魄を"定着"させてみた結果、見事成功したのだ。

 

生憎、魔石に似た器官は、再生できても魔力の供給はピタリと停止していたので、賢者の石で代用した。

これなら半永久的に無限の魔力を扱えるだろう。

それに加えて、使徒の固有魔法"分解"や双大剣術、銀翼や銀羽も扱えるという、チートもいい所の性能になった。

 

どうやら、木偶人形の体がそれらの扱い方やこれまでの戦闘経験を覚えているようで、慣れない体故に未だ飛ぶこともままならないが、慣れれば"神の使徒"としての能力を十全に発揮できるだろう。

それどころか、従来の木偶人形(デッドコピー共)なんか容易く蹴散らせる位には強くなると思う。

再生と空間の二つの神代魔法も使えるのだ。それに香織自身も回復術師。

敵にとっては双剣を振り回しながら、軍勢を癒し、どこからともなく現れるという、恐怖の無限タンクヒーラーの出来上がりだ。

 

そして魂魄の定着が成功した後の香織の喜びようは中々に凄かった。

なにせ、クールビューティーな外見で、キャッキャッと満面の笑みで騒ぐのだから。

まぁ、中身が香織だったので可愛いで済んだが。

因みに、香織の本当の体は、ユエの魔法と俺の能力により凍結処理を受けて"宝物庫"に保管されている。

巨大な氷の中に眠る美少女といった感じで非常に神秘的だ。

……巨人に噛みつかれるって?顎が来たら即座にぶっ飛ばすさ。それに香織の場合は女型の方がいいだろ。

見た目クールビューティーだし。

解凍時に再生魔法で壊れた細胞も修復してしまえるので、戻ろうと思えば戻れる可能性は極めて高い。

 


そして、ハジメの即位宣言の翌日。聴衆の蔑視と罵倒に包まれながら、二人の罪人は処刑された。

イシュタルは最期までエヒトへの忠誠を叫び続けるも、ハジメが真実を明かせば面白い位に表情を変えてゆき、最後にはハジメへの憎悪の表情のままその首が舞った。

そして檜山も、眼魂のまま自分の肉体の首が飛ぶ姿を、ハジメの手の上で転がされながら見ることしかできないのであった。

その数時間後、ハジメの分身体と冒険者達によって、ハジメが神山に乗り込んだ際に捕えた司教達やイシュタルの血族・お触れに違反して彼等を匿っていた者達が、末端に至るまで捕縛・処刑され、主犯格のイシュタルを筆頭に全員が首のみで野晒しとなった。

 

そして、処刑と同時に様々な宣言がなされた。

一つ。王国騎士団"前"団長メルド・ロギンスの異動について。

アナザー恵里の謀略によって行方知れずとなり、既に亡くなっていたものと思われていたメルドが戻ってきた。

 

その知らせは、生徒達には安堵を、騎士達には驚愕と歓喜を招いた。

またそれに伴い、"現"団長に任命されたクゼリーが騎士団長の座を返還しようとしたが、それはメルド本人が辞退した。

その理由はハジメ曰く、

 

ハジメ「本当は御咎めなしがいいんだけどね……

策略を見抜けなかった以上、形式上だけでも受けてもらうよ。

処罰は【ホルアド】に2週間の間転勤、その後、近衛兵騎士団に新兵として入隊、一からだけど頑張ってもらうよ。

なぁに、きっとすぐに団長になるだろうさ。』

とのこと。

 

二つ。リリアーナ含むハイリヒ王族を今後どう扱うべきか。

結果から言えば、"王族"からの降格、これから多忙になるハジメに代わってハイリヒ王国の代理統治を行う"特務公爵"への任命が命じられた。

謂わば現状維持のお咎め無しだ。その宣言に、同席した召喚組一同も安堵していた。

 

ハジメが代理とはいえ国王の座に就いた時から、リリアーナの母である前王妃ルルアリアは、自分達"元"王族が平民や奴隷に落とされるか、或いは教皇達のように、無情にも処断されるか、いずれにしろ見て見ぬふりをしてきた自分達に、重い裁きが下されることを覚悟していた。

 

それは、ハイリヒ王家が教会信仰に関わっており、そのせいであまり良いイメージを持たれていないからだ。

そしてその場合、ルルアリアは自身の持つ全て(文字通り何もかも)を差し出し、せめて自らが腹を痛めて生んだ、大切な子供達の助命だけでも願おうと心に決めていた。

因みに、生き返った夫であるエリヒドも、最初は信じられないといった顔をしていたが、ハジメによる記憶再生に蘇生時の映像により、完全服従・何故かハジメを神と崇め始めた。

 

そして教皇達処刑の日。

いざ覚悟して彼女たちがその場に赴いてみれば、ハジメに告げられたことは、"特務公爵"としての立場、それも女性初の公爵としてルルアリアを頭首として認め、これから神代魔法や偽神狩りで忙しくなる自分の代わりに、この地を統治・自分の出した改革を進めてほしいという勅命のみ。

 

尚、エリヒド元国王は今後、国の政治に関わることは一切禁じられており、その妻であるルルアリアが、女性として初の公爵としての役目を果たすこととなった。

助かったにもかかわらず、余りにもあっさりとした結果に、ルルアリアは唖然としていた。

ハジメも彼女の考えを読んでいたのか、翌日、ルルアリアにこう答えた。

 

ハジメ「俺が傀儡共(旧教会一派並びにその一族)を始末したのは、奴等が死んでも全く影響が無くて、処刑する位しか利用価値がないからだよ。

貴女達が死んだら今後の国政にも響くし、罪人でもないのに有能な人材がいなくなるでしょ。

これからリリィにも帝国との会談で色々動いてもらうのに……

その人材を信仰云々程度で処断する程俺は愚かじゃない。

元国王については……リリィのこともあるしな。とはいえ、罰として奥さんである貴女の尻に敷かれてもらうよ。」

と、政治と女性の権利を建前に、ハジメは元国王を謹慎処分で済ませ、リリアーナ達の処遇を解決したのだった。

 

尚、実はもう一つ理由があり、なんとリリアーナ達ハイリヒ王家は、オスカーの妹コリンと、ラウスの息子シャルムの子孫だったのだ。

ハジメ達が地球の本棚でそれを知った時は、リリアーナ本人も驚いており、オスカーとラウスは自分達の家族がとても逞しく育ったことに感涙していた。

 

三つ。リリアーナ個人の今後について。

ハイリヒ"元"王族の立場の決定と共に、ハジメは彼等と親王族派閥を交えて、王女であることを差し引いても絶大な人気を誇る、リリアーナ個人についての対応を発表した。

何とリリアーナは、ハジメの許嫁として迎えられたのである。

 

これもまたハジメの判断であり、これによってルルアリア達元王族に恩を売る事が出来、同席していた親王族派を懐柔し取り込める。

また、リリアーナ自身の元々から高い人気をハジメに持ってくる事で、国民達に更なる安心と安寧をもたらすことが出来るのだ。

 

それに加え、リリアーナ達の身に何かあれば、ハジメが即座に問題を解決し、彼女達は神すらも凌駕するその力の恩恵を得られるのだ。

抑々リリアーナ自身もハジメに好意を持っていたこともあり、こちらに関してはスムーズに執り行われた。

以上をもって、ハジメはハイリヒ王国を統治するに至ったのである。




ハジメ
「ここまで読んでいただき、ありがとうございます!さぁて、今回で漸く主との虚無期間が終了する……。」
うp主
「あ、お便りシリーズは秘伝ホッパーさんがヘルライジングしているから、中止になったよ。」
ハジメ
「なにそれこわい。」
うp主
「やっぱり夏にヘルライズはキツかったか……。」
ハジメ
「熱中症待ったなし。」
うp主
「さて、今日から放送開始のガッチャード、どんな物語になることやら!」
ハジメ
「主題歌のフルバージョンも楽しみだな!」
うp主
「以上、新ライダー放送開始記念スペシャル、2話投稿でした!」

次回予告
ハジメ
「次回はちょっと時を進めるよ~。」
うp主
「原作でこの話を見た時、金的の恐ろしさを知ったよ……。」
ハジメ
「久しぶりに冒険者として、ギルドに顔を出しに行くぞ~。」
うp主
「でも一筋縄ではいかなくて……!?」
ハジメ
「まぁ……SAN値がヤベーイ!な人はブラウザバックをお勧めするぞ。」
うp主
「這いよる混沌、ニャルレッド!」
ハジメ
「いねーよ、そんな戦隊ヒーロー。」
うp主
「さぁ、STRAT NEW GENERATION!!!」

もしも、ハジメさんが召喚するとしたら、どのサーヴァント?

  • 勿論我妻、モルガン陛下
  • 本家後輩、マシュ
  • 正義の味方同士、エミヤ
  • 魔王と賢王、ギルガメッシュ
  • 勝ち確の死神、山の翁
  • 影の国の槍姫、スカサハ
  • 最強の母、ティアマト
  • 建築と錬成師、トラロック
  • 武器庫の獣、コヤンスカヤ
  • どう見ても嫌な予感、LA
  • ヒーロータイム、シャルル
  • かつての推し、魔人さん
  • 時空と戦国の魔王ズ、ノッブ
  • 出来る良妻賢母、キャス狐
  • 恋する剣豪、武蔵ちゃん
  • 騎士道か覇道か、アーサー
  • 中国産AI皇帝、即ち朕
  • 恋愛クソザコ、カーマちゃん
  • え⁉未実装⁉オルガマリー
  • その他(活動報告4にコメントを)
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