ありふれない錬成師は最高最善の魔王の力で世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
「お待たせいたしました!さて、今回から語り部形式であらすじを紹介していくぞ!」
ユエ
「最高最善の魔王を目指す少年、南雲ハジメは、遂にハイリヒ王国の王位につき、名実ともに王として君臨したのであった。」
ハジメ
「いやぁ~、ここから始まったんだよね。俺達の、本当の旅がさ。」
ユエ
「…ん、伝説の始まり?」
ハジメ
「いや、伝説は俺達がこの世界に来た時に始まったんだよ。
運命が動き出したのは、ユエと出会ってからだけどさ。」
ユエ
「運命……それ、良い!」
ハジメ
「さて、王都でやり残したこと、片付けちゃいますか!」
ユエ
「ん!それじゃあ、第6章第10話」
ハジメ・ユエ
「「それでは、どうぞ!」」
ガヤガヤ、ザワザワと王都は普段に増して喧騒に満ちていた。
あの日、俺が新国王就任から五日経った今も、人々の胸に去来する驚愕感や興奮は僅かな衰えもなく心に刺激を与えていた。
まぁ、あれだけの光景を見せられたら誰もが興奮するだろうなぁ。
そんな興奮の喧騒に満ちた王都のメインストリートを、大人買いしたホットドッグモドキ(ソーセージではない何かが挟まっているため)をモグモグと食べながら、俺達はギルド本部を目指して歩く。
もう片方の手にはミュウが抱きかかえられており、俺の傍らには、ユエと雫、レミアだけだ。
今回、依頼達成の報告をしておこうと思い、ギルド本部に行くことにしたのだ。
一応、フューレンにも連絡は入れてあるけど、折角だからという訳で、ギルド本部に顔を出すことにしたのだ。
因みにその後は、大結界の修復に行くので、そのアーティファクトの場所への案内を雫が買って出たという訳だ。
それと、シア達は王宮でお留守番だ。
今の王都で他種族が堂々と歩くのは無意味に人々を刺激する行為だと判断し自発的に居残ったのだ。
たとえ、王都の人々が、自分達を襲ったのは魔人族だと分かっていても、今は"人間族ではない"というだけで面倒事の対象になりかねないというわけだ。
え?じゃあなんでレミアとミュウは一緒なのかって?その訳は、二人が付けている指輪にある。
実はこれ、認識阻害用アーティファクトなのだ。これで二人と歩いても全く問題はない。
それに、二人とも大迷宮には入れないからせめて思い出作りだけでも、と思い連れ出したのだ。
尚、シア達にも後で埋め合わせはするつもりだ。
教会のお膝元である王都においては、奴隷の亜人族すら忌避されるくらいで、元々、人間族以外はほとんどいない。
まぁ、俺も監査した新しい教会では、奴隷制度に関して厳しく律することになるだろうからね。
そして今いない面子については以下の通りだ。
シア:クラスメイト女子達と恋バナ
ティオ:龍化による消費魔力充填のため睡眠中
香織・解放者ズ:見た目がただの人間ではないため、お留守番
愛ちゃん先生:リリィの手伝い(一応、俺も幾つか面倒そうなの片付けた筈なんだが……)
トシ:恵理とデート中
光輝達特訓組:浩介やメルドさん、クゼリーに頼んで修練中
とまぁ、そうこうしながらもホットドッグモドキを完食する頃、俺達は冒険者ギルド王都本部にたどり着いた。
フューレン支部ですら到底及ばない規模の歴史を感じさせる建築物だ。
その入口はオープンになっており、数多くの冒険者達が忙しそうに出入りしている。
王都侵攻に伴って依頼も爆発的に増えているのだろう。
俺達は、ギルド内に入ると10列以上ある巨大なカウンターへと赴いた。
冒険者でごった返していたが、流石、本部の受付というべきか素晴らしい手際で手続きをこなしていくので回転率が凄まじい。
とはいえだ、やはりブラック感が否めん。働き方改革も進めねば。
そして、受付が全員とても美人だった。ホルアド以上ではあったが、流石に3回目では動じない。
とても可愛い子もいたとしても、だ。だって娘や妻、嫁達の方が可愛いから。
そして受付にたどり着き、ステータスプレートを出しながら、ミュウをエリセンに送り届けた事を証明する書類(フューレンでコピーしてもらった)も取り出して提出した。
ハジメ「依頼の完了報告なんだけど、フューレン支部のイルワ支部長からの指名依頼でね。お願いできる?」
受付嬢「はい?……指名依頼……でございますか?すいません、少々お待ち下さい……。」
俺の言葉に、受付嬢が少し困惑したように首を傾げる。
ギルド支部長からの指名依頼など一介の冒険者にあることではないので当然の反応だ。
現に、俺の両隣りで手続きをしていた冒険者達がギョッとしたようにこちらを見ている。
受付嬢は、俺のステータスプレートを受け取り内容を見ると、澄まし顔を崩して冒険者達と同じようにギョッとした顔になった。
まぁ、現国王と同じ名前だしな。でもここはお忍び、ということで。
何度もステータスプレートと俺の顔を見比べる受付嬢に、俺は口に人差し指を当てて微笑みかける。
すると、その意図を察したのか、受付嬢もおちついたようだ。
受付嬢「申し訳ありませんが、応接室までお越しいただけますか?
お客様がギルドに訪れた際は、奥に通すようにと通達されておりまして……
直ぐにギルドマスターを呼んでまいります。」
ハジメ「わかった、でもこの後は大結界の修復に行く予定だから、出来るだけ早く、ね?」
受付嬢「は、はいっ!直ぐにギルドマスターを呼んでまいりますから、少々お待ち下さい!」
受付嬢は、それだけ言い残すと俺のステータスプレートと依頼完了の証明書を持ったままピューと音が鳴りそうな勢いでカウンターの奥へと消えていってしまった。
そんな彼女を、レミアと一緒にミュウをあやしながら待っていると、顎鬚をたっぷり生やした細目の老人が先程の受付嬢と共に現れた。
俺は、その老人を見て確信する。
絶対、「ふんぬぅあ!」とか雄叫びを上げて上半身の服を筋肉で弾き飛ばすシルバーマッチョの類であると。
その異様な覇気を纏った老人が案の定ギルドマスターらしく、登場した瞬間からギルド内がにわかにざわめきだした。
そして、ギルドマスターが俺に声をかけた時点で、騒ぎはギルド全体に広がった。
ギルドマスターの名はバルス・ラプタというらしい。……飛行石無くてよかったかもしれない。
まぁ、面倒事はなく、イルワさんから俺の事で連絡が来ていたので一目会っておきたかっただけらしい。
最近どこかの町に行く度に、何らかの事件に遭遇しているので今回は大丈夫だったか……
と思っていたんだけどなぁ……そうは問屋が卸さないようだ。
???「バルス殿、彼等を紹介してくれないか?
ギルドマスターが目を掛ける相手なら、是非、僕もお近づきになりたいしね?
特に、そちらの可憐なお嬢さん達には紳士として挨拶しておかないとね?」
そんなキザったらしいセリフと共に俺達の傍に寄って来たのは金髪のイケメンだった。
後ろに美女を4人も侍らしている。周囲の冒険者が彼を見てヒソヒソと囁きだした。
曰く、"金"ランクの冒険者でアベルというらしい。"閃刃"の二つ名で呼ばれているようだ。
バルスが、俺をアベルと同じ"金"ランクだと紹介すると、周囲のざわめきが一気に酷くなった。
正直面倒くさかったので、ユエ達を連れてさっさとギルドを出ようとした。
が、アベルとやらの興味は確実にユエ達女性陣に向いており、簡単に行かせるつもりはないようだ。
というか、雫が勇者パーティーの一人だと知らないのか?
そんなことを思う俺を尻目にアベルとやらは、見た目爽やかに笑いながら話しかけだした
アベル「ふ~ん、君が"金"ねぇ~。かなり若いみたいだけど……一体、どんな手を使ったんだい?
まともな方法じゃないんだろ?あぁ、まともじゃないんだから、こんなところで言えないか……
配慮が足りなくてすまないね?」
う~ん、まともかぁ……一応確認しておくか。
ハジメ「ウルの町で6万弱の魔物のソロ撃破&殲滅と、半日でフューレンの裏組織壊滅は
って、やっぱりまともじゃないよね?
他にも、アンカジの奇跡、だったっけ?それと、ホルアドで魔人族撃破……後何やったっけな?」
そう言って指折り数える俺の言葉に、何人かの冒険者が反応しだした。
冒険者A「ウルの町って……"魔王陛下"っていう伝説の冒険者か!?」
冒険者B「それって、ブルックの町の男共を軒並み気絶させた"無双覇王"と、同一視されているあの!?」
冒険者C「フューレンの裏組織壊滅ってことは……支部長お抱えの"金"か!?」
冒険者D「『魔王顕現』や『仮面ヒーロー』とか呼ばれているあの!?」
冒険者E「しかも、アンカジや"樹海事変"、【ライセン大峡谷】でも有名な奴じゃねぇか!?」
冒険者F「その上、帝国の皇帝も平気でボッコボコにしたっていう噂のアイツか!?」
冒険者G「間違いねぇ、金髪紅眼の少女に、エメラルドグリーン髪の幼女を連れていて、黒いコートに謎のアーティファクトが何よりの証拠だ…。」
『あの、"魔王ハジメ"だ!』
ハジメ「恥ずかしいのでやめてくれませんかねぇ!?」
意外にも過去のやらかしを指摘してくる冒険者が多すぎて、思わず顔が赤くなる。
レミア「あらあら、ハジメさんは大人気なんですね♪」
ミュウ「みゅ!パパはとってもすっごいの~!」
ハジメ「これは違うんだよ、二人とも!色々訳があってだね…」
ユエ「……本家ソウルシスターズという、ストーカーのようなファンもいる。」
ハジメ「ユエさん!?それは言わないお約束では!?」
雫「ハジメ君、あなた……。」
ハジメ「止めい!そんな同類を見るような眼をするな!俺ァ、そんな趣味はねぇ!」
益々カオスになってきた、というか俺のこれまでの偉業広まり過ぎだろォ!?
そしてそんな俺の偉業を聞いた金ランク(笑)のアべル一行は、その圧倒的な差に愕然としているのか、その場に立ちつくしていた。
さて、俺達の正体を知っているバルスも、顔を背けてプルプルと震えていることだし……
ネタ晴らしするか。
ハジメ「あ~実は俺「あらぁ~ん、そこにいるのはハジメさんとユエお姉様じゃないのぉ?」ッ!?」
不意に野太いのに乙女チックな声がかけられたかと思えば、正体不明の悪寒を感じた。
咄嗟にミュウを抱きしめ、恐る恐る振り向くと……クリスタベルに似た筋肉の塊がいた。
アベル「な、なんだ、この化け物は!?」
あっ、バカ!それは禁句だというのに!
???「だぁ~れがぁ、SAN値直葬間違いなしの名状し難い直視するのも忌避すべき化け物ですってぇ!?」
思わず叫んだアベルにカッ!と見開いた眼を向ける漢女。
劇画のような濃ゆい顔に二メートル近くある身長と全身を覆う筋肉の鎧。
なのに赤毛をツインテールにしていて可愛らしいリボンで纏めている挙句、服装がいわゆる浴衣ドレスだった。
フリルがたくさんついている。とってもヒラヒラしている。極太の足が見事に露出している。
アベル「ひっ、よ、寄るな!僕を誰だと思っている!"金"ランクの冒険者"閃刃"のアベルだぞ!
それ以上寄ったら、この場で切り捨てるぞ!」
???「まぁ、酷いわねん!初対面でいきなり化け物だの殺すだの……
同じ"金"でも店長やハジメさんとは随分と違うわぁ~。でも……顔は好みよん♡」
同じ"金"……そういえば、あの人も"金"だったなぁ……。
そしていつの間にか追い詰められているアベルくん。
彼女?はそこにいるだけなのだが、アベルくん的に見ているだけでSAN値がガリガリと削られているらしい。
まぁ、気持ちはわかるが……自業自得だ。初対面の女性?に化け物呼ばわりは戒律の一つだというのに。
思わず悲鳴を上げるアベルくんに呆れた表情を向ける彼女?だったが、そのルックスについては好みだったようで、ジリジリと近づいて行く。
獣のように眼をギラギラ光らせ、ペロリと舌舐りまでしながら。
アベル「来るなと言っているだろう!この化け物がぁ!」
アベルくんは得体の知れない恐怖に堪え切れず、遂に剣を抜いた。が、"未来予知"を使わなくともわかる。
漢女相手にそれは悪手だ。
残像すら発生させるスピードでアベルくんとの距離を一瞬で詰めた漢女は、片手でアベルの剣を弾き、そのまま組み付いたのだ。
いわゆるサバ折り体勢だ。某相撲ファイターを思い出す。
アベルくんの体からミシッメキッと音が響き、必死に逃れようとしている。
しかし、その程度では漢女からは逃げられない。
そして無謀にもジタバタともがいている内に、彼の悲劇タイムが始まってしまった。
???「ぬふふ、おイタをする子にはお仕置きよん♡」
アベル「よせぇ!やめっむぐぅう!?」
あっ……アベルくんがだんだんと干からびていっているように見える。
流石にあれはミュウの教育に悪いので、目と耳を塞いで情報をシャットアウトする。
そしてアベルくんがビクンッビクンッと痙攣し、しばらくしたあと、その手から剣がカランと音を立てて床に落ちた。
その様はまるで、一つの花が手折られたよう。
彼に侍っていた女達は、一斉に顔を青ざめさせて一目散にギルドから逃げようとした。
が、ただ睨んでくるだけで止めもしなかったので、オーロラカーテンで元の位置に戻し、バインドで拘束する。
後には、静寂に包まれるギルドと、ようやく解放されて床に崩折れるアベルくんの姿。
どう見ても、暴漢にあった被害者にしか見えない。
さて、折角だ。ここでもお仕事しよっか。そう思ってミュウをレミアに預け、俺は前に出る。
すると"金"ランク冒険者なだけはあるのか、アベルくんは残り僅かな意思を総動員し、キッと漢女を睨む。
……が、近寄る漢女に直ぐに萎えたのか、その視線を俺に向けた。
アベル「お、おい、お前!同じ"金"だろう!なら僕を助けろ!
どうせ、不正か何かで手に入れたんだろうが、僕が口添えしてやる!
お前如きがこの"閃刃"の役に立てるんだ!栄誉だろう!ほら、さっさとこの化け物をなんとかしろよ!
このグズが!」
……クズ山を彷彿とさせるほどのクズだな。はっきり言ってやんないとわかんねぇかな?
ハジメ「……バルス、もういいだろう。そろそろ私の仕事をやらせてもらうぞ。」
バルス「仰せの通りに。」
俺とバルスのやりとりに、アベルを始めとした冒険者達は疑問符を浮かべている。
が、そんなことは関係なしに、バルスが大声で話しだした。
バルス「控えおろう!この御方こそ、この度国王となられた、南雲ハジメ陛下であるぞ!
頭が高いわ、無礼者め!」
その言葉に冒険者ギルドは驚愕し、騒然となった。無理もないだろう。
何せ王様がお忍びで来ている上に、"金"ランクの冒険者だったことには驚きを隠せないだろう。
さて、そんな彼らを無視し、私は宣言する。
ハジメ「そういえば、アゲルだったか?貴様のさっきからの行動だが……
目に余るものが多いとは思わんかね?」
そう言って睨みつければ、アテルは委縮して目をそらし、女共は自分達にも非が及ぶのを恐れたのか、そそくさと離れようとしている。
ハジメ「この際だから言っておこう。私はな、このランク制度自体に制限を設けるべきだと思っている。
それは実力云々だけでなく、同じランクやそれ以外の冒険者に対する態度、生還率、学の広さ、その他諸々を加味する必要がある、ということだ。
分かるか?今の貴様達は、弱者にマウントをとって調子に乗っている餓鬼大将擬きの様なものなのだよ。
それこそが問題だと思っているのだ。故に、今までのように"金"だからで好き勝手出来ると思うなよ?」
俺の宣言に何人かが頷く。どうせこいつのことだ。今までも問題を何度か起こしていたのだろう。
抑々だ、こいつを"金"レベルというのであれば、この世界の程度の低さが知れているようなものだ。
富国強兵を進めるためには、今一度冒険者のランク制度自体の一新が必要になってくるだろう。
冒険者と騎士団の連携がうまくいけば、これまで以上に強い魔物や犯罪組織への対処が可能になる。
そのためにも、このような輩は徹底的に排除するべきなのだ。
と、私が今後の方針を考えていると、何故かユエが進み出た。
するとそれに勘違いしたのか、アセルとやらがほざきだした。
アベル「ああ、助けてくれる気かい?なら、今夜は君のために時間を……」
ユエ「……口を開くな。」
……あれ?ユエさんや……もしかして、お怒り?
そしてアケルの言葉を遮って、ユエは、仰向けた右手の掌に黒く渦巻く球体を出現させた。
ユエ「……生まれ直してこい"ピー"野郎。」
アベル「えっ?ちょっ!?やめっ、あ、あ、アッーーーーーーーー!!!」
この日、この世界からまた一人、男が消え去り漢女が産声を上げた。
満足気な表情で、男の象徴を圧殺してきたユエが俺の傍らに戻る。
周囲を見れば、男性冒険者が軒並み両手で股間を守りながら前屈みになって震えていた。
中には涙目になっている者もいる。見ているだけでダメージが入ったようだ。
冒険者H「お、おい、金髪紅眼の女の子と白髪黒コートの少年って……」
冒険者I「えっ?ま、まさか"股間スマッシャー"かっ!」
冒険者J「マジかよ……あの二人は"スマ・ラヴ"なのか……」
冒険者K「え?なんだよ、その恐ろしい二つ名。」
冒険者L「お前、知らないのか?数ヶ月前に彗星の如く現れた冒険者だよ。
"金髪紅眼の少女は薔薇の如く。その美貌に惑わされ、深みにはまれば待っているのは新世界。
彼女は美の女神にして息子殺しの魔王様"
"傍らには白髪黒コートの少年。理不尽の権化。奴に言葉は通じない。目を合わせるな。言葉を交わすな。
視界に入るな。まだ生きていたいなら"って、ブルックから流れてきた吟遊詩人が伝えたんだよ。
実際、フューレンやブルック、ホルアドでも息子を殺された奴や再起不能になるまでボコられた奴らが大勢いるらしいぜ?」
冒険者M「なにそれコワイ」
……そんなあだ名がつけられていたのか。まぁ、確かに何人かはスマッシュしたが。
大半は死なない程度にボコボコにしたんだけど……あまりにもしつこ過ぎた奴にはスマッシュしたっけな。
そして何故かそれを見たユエが、真似しだして止まらなくなったんだよなぁ……。
しかし吟遊詩人よ、なんつーことをひろめてくれてんのか。
そして周囲の冒険者達が、俺達を見て戦慄の表情を浮かべると共に、目を合わせたら殺られるぅ!と言わんばかりに股間を隠しながらジリジリと距離を取り始めた。
雫「貴方たち……一体、何していたのよ。」
ハジメ「向こうから襲ってきたから返り討ちにしてやった。後悔も反省もない。」
雫の呆れた視線に、目を明後日の方に向けて返す。ユエもどこ吹く風といった様子だ。
レミアは「あらあら、うふふ。」と微笑み、ミュウは「やっぱり二人とも強いの!」と無邪気に笑う。
すると、そこへ先程の漢女が声をかけてきた。
???「久しぶりねん?二人共、変わらないようで嬉しいわん。」
ハジメ「えっと……ごめん、どちらさま?クリスタベルさんの知り合い?」
ウインクする漢女に、警戒しながら尋ねる。実を言うと、漢女は少しトラウマなのだ。
改めて、近くでその異様を目の当たりにした雫とレミアも、普段の社交性は何処に行ったのか、思わず頬を引き攣らせながら、さりげなく俺を盾にするような位置に下がる。
ミュウは何故か俺の腕の中に戻っていった。……メンタルだけはミュウに敵わない、そう確信した。
???「あら、私としたことが挨拶もせずに……この姿じゃわからないわよねん?
以前、ユエお姉様に告白して、文字通り玉砕した男なのだけど……覚えているかしらん?」
ユエ「……あ。ホントに?」
どうやらユエに心当たりがあるらしく、驚いた表情で巨大な漢女を仰ぎ見た。
ユエが思い出したことに嬉しそうに笑う漢女。
自己紹介によれば、ブルックの町でユエに告白したがあっさり振られ、強硬手段に出たところで俺とユエに玉を一つずつ、見せしめとしてスマッシュされた元冒険者の男らしく、今は、クリスタベルの元で漢女の何たるかを学んでいるそうだ。
ちなみに、名前はマリアベル(クリスタベル命名)らしい。
マリアベル「あの時は、本当に愚かだったわん。ごめんなさいね?ハジメさん、ユエお姉様……。」
ハジメ「まぁ、うん。反省しているなら別にいいよ……。」
ユエ「……ん、立派になった。新しい人生、謳歌するといい。」
ユエ、頼むからあんま漢女を増やさんでおくれ。
スマッシュするなとは言わんが、それ以外の方法もやってくれ頼むから。
マリアベル「うふふ、二人ならそう言ってくれると思っていたわん。
そう言えば、最近、続々とクリスタベル店長の元に弟子入りを望む子達がやって来てるのよ。
確か、元"黒"ランクの冒険者や何とかっていう裏組織の子達やホルアドを拠点にしていた元傭兵の子達とか……あ!教会の司祭だったっていう子もいたわ!
それもあって、店長が店舗拡大を考えているのよねん。今日は、その下見に来たのよん。」
今何かとんでもないワードが……まぁいいか。旧教会の連中の末路なんざ、知ったこっちゃないね。
そこに逃げ込んだのが運のつきだ、精々第2の人生(漢女)を楽しんでいくがいいさ。
そして俺は知る由もなかった。
マリアベルは元々平均的な中肉中背の男だったらしく、それが僅か数ヶ月で急成長を遂げていたことを。
それを作ったクリスタベルさんの育成方法は、それ自体化け物レベルだということを。
比類なき巨大強力な漢女の軍団……敵にとっては悪夢だろうな。
運用する側もSAN値チェックが必要になるが……まぁ、そこは頑張ってほしい。
そんなことを思いながら、何故かマリアベルに気に入られたて盛大にハグを受け、顔を青ざめさせている雫を助けに行く俺であった。
そしてミュウ、頼むからお前までスマッシュを覚えんでくれ。パパ、心配だから。
ハジメ
「ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
さて、今回の感想としてはやっぱり、"漢女、再び"かなぁ……。」
シア
「インパクト強かったですよね、クリスタベルさん……。
慣れた今でも、実はちょっと苦手ですぅ…。」
ハジメ
「気持ちは分かる。正直、俺も汗が顔面にびっしょり飛んできたら、その衝撃で白目向くかもしれん。」
シア
「なんか、とんでもない未来予知したような感想ですね!?」
ハジメ
「まぁね……それはともかく、今後の冒険者ランク制度は見直し必須だね。
色とかも、初心者は"桃色"で、国家からの表彰に当たる"金"は"白金"とか、数字に切り替えて、金=Sランクとかでもいいと思う。」
シア
「いいかもしれませんね!でもそれだと、ハジメさんはどうなるんですか?」
ハジメ
「色だと黒黄金か虹色かな?数字はZZZだと思う。」
シア
「成程!つまり最強ってことですね!」
次回予告
ハジメ
「さて、次回は大結界の修復に漸く取り掛かることが出来るよ。」
シア
「後、ランデル王子の失恋ストーリーもですよね!」
ハジメ
「そこは掘り返さないでおいてやってくれ、男の情けとして。」
シア
「?分かりましたです。そういえば、あとどれくらいで次の章になりますか?」
ハジメ
「そうだな……後2話+光輝の特訓と神代魔法獲得回入れてあと4話だな。」
シア
「4話ってことは後1ヶ月ですね!楽しみです!」
ハジメ
「今年の冬映画とギーツのVネクストも楽しみだな!どっちも待ちきれないな!」
シア
「はいです!それでは皆さん、次回もお楽しみに、ですぅ!」
もしも、ハジメさんが召喚するとしたら、どのサーヴァント?
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勿論我妻、モルガン陛下
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本家後輩、マシュ
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正義の味方同士、エミヤ
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魔王と賢王、ギルガメッシュ
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勝ち確の死神、山の翁
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影の国の槍姫、スカサハ
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最強の母、ティアマト
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建築と錬成師、トラロック
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武器庫の獣、コヤンスカヤ
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どう見ても嫌な予感、LA
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ヒーロータイム、シャルル
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かつての推し、魔人さん
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時空と戦国の魔王ズ、ノッブ
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出来る良妻賢母、キャス狐
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恋する剣豪、武蔵ちゃん
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騎士道か覇道か、アーサー
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中国産AI皇帝、即ち朕
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恋愛クソザコ、カーマちゃん
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え⁉未実装⁉オルガマリー
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