インフィニット・ストラトス〜十の秋、黒の弾丸〜(凍結) 作:とりマヨつくね
初めて僕の作品を見る人も、デアヴァから知っている人も楽しんでもらえると幸いです。
それではどうぞ
どこかの無人島。その砂浜で二つの集団が平行に並んでいた。
「よくぞ来てくださいました。我ら一同、あなた方をお待ちしておりました。
片方の集団の中心にいた白衣の男が一歩歩み寄ると、もう片方の女性のリーダーに話しかける。
「御託はいい。それより、例のものは用意したのだろうな?」
「ええ、それは勿論……」
男が右手のリモコンを操作して、後ろに突き刺さったクリスタルが開封される。
その名はIS……女性にのみ纏うことを許された超兵器である。
「EP-07エピメテウス……わが社が誇る第三世代。全機、一級品のチューニングを行なっています」
「実戦データと金は後で送る。各員、さっさと装着して引き下がるぞ」
「「「「了解!」」」」
リーダーの女性が命令を出すと、後ろにいた黒服の女性達が脱ぎ、その下に来ていたISスーツが露わになる。
そして各々が自分の機体に乗り込み、受容した機体に異常がないかを確かめ、満足げな表情を浮かべる。
リーダーも自分の機体の調子に小さくほくそ笑む。
「流石だな。いい調整だ」
「いえいえ、お安い御用です。これからも我々をご贔屓してくだされれば、どんな機体でも作りますよ」
白衣の男はゴマを擦りながら、リーダーに言う。
「……そうか。それでは私達はそろそろこの場をーーーー!?」
リーダーは言葉を言い切る前に、上空から何かがキラリと輝いたのを見た。
それはぐんぐんとこちらに近づいていき、海面に衝突し大きな爆発を起こす。
「な、何事ですか!?」
突然のことに白衣が慌てふためく。
「敵襲だ! 総員、戦闘隊形!」
リーダーが命令をすると、彼女の部下が武装を展開する。
「……ドッキリにしては、驚かせすぎちゃったかな」
不意に声が聞こえ、一同の視線が集中した。
そして数秒の後、一つの影が上空から緩やかに下降してきた。
それは黒いIS。だがそれは今時珍しい
「貴様、何者だ?」
リーダーの問いに、黒いISは後頭部に手を置いて悩むそぶりをする。
その様子から無人機ではなく、人が装着しているようだ。
「うーん。なんて言ったらいんだろうなー。正体をバラす訳には行かないし……」
しばらく悩んだ後、黒いISはポンと手を叩いた。
「正義の味方かな♪」
「は……? お前、何を言っているんだ?」
「いや、だから正義の味方。いや? 結構汚れ仕事もやってるから、ダークヒーローにでもしておいてーーーー」
黒いISパイロットのその先の言葉は、爆風によって掻き消された。
そして続けざまに一斉射撃を行う。
ある程度を放ったところで銃弾の雨はやみ、土煙が晴れてゆく。
「けほっ、けほっ、砂が口にーーオエッ……っていきなり一斉射撃はどうなんだよ? いくら絶対防御があるからって、そんなバカスカ撃つんじゃないよ。エネルギーが勿体無いでしょう!?」
数度咳をした後、そんな場違いなことを言ってくる。
「……貴様の正体は聞かなかったことにしてやる。それでわざわざ
より一層警戒を高めたリーダーが、その手に握るエネルギーカノンを構い直しながら言う。
「ええ……もうちょっと、こう……トリックスターみたいなキャラを楽しみたかったけど、まあいいか。これ以上、時間かけるとあの人、アメリカとかをハッキングして核でもぶつけてきそうだしな……」
黒いISパイロットは頰にあたる部分をかきながら、そんなことをブツブツと呟くと、改めて亡国機業のIS部隊の方へと視線を向ける。
「ええと、俺の目的としてはコアだけ貰えれば、それでいいんだけど……ダメですかね。あまり女性に手をあげるなんてことはしたくないのだけど……」
次の瞬間、エネルギーの塊が黒いISの横を通り過ぎた。
なんとも手荒な返答だなと、パイロットは思った。
パイロットは本人が思うなかで今日一の深い溜息をつくと、リーダーに向けて言う。
「それは……NOということでよろしいんだね?」
「当たり前だ……! 我々の気高き思想の邪魔はさせん」
「さいですか。それじゃあ……
パイロットは告げた瞬間、先ほどと同様に一斉に射撃を行う。
だが、不発、不発、不発、一発として黒いISに弾丸が当たることはおろか、掠る気配すら感じない。
その様子に亡国機業の連中はむきになって、より弾幕が増える。
(一、二、三、四……七。よくもまあ、揃えられたもんだ。下手こけば、小さい国が一つ買えるぐらいだぞ)
若干、変な考えがよぎらせ、弾丸を避けながら敵の戦力を図る。
確かに、敵の数は多い。
だがそれは、ただ敵の数が多いだけであり、今の
「マルチロックオン、ファイアコントロール……はい、ちーず♪」
両手に握るエネルギーライフルの引き金を引く。
銃口から放たれた二つの光の弾丸は、その直線上にいた機体に直撃する。
その一撃、一撃は凄まじく、攻撃で消費していたとはいえ、たった数発でシールドエネルギーを全て消費して機能を停止する。
その様子はまさしく蹂躙の一言だった。
一人、また一人と倒されていき、最後の一人になった隊長はいつの間にか恐怖で尻餅をついた。
「さて、そろそろ終わりにしない? 今なら怪我で済むからさ。だからさコアを置いて逃げてくれない♪」
黒いISはあくまで『お願い』としてリーダーに言う。
すると女性は物凄い形相で機体を降りて、機体の内部から黒光する球体……ISのコアを取り出し黒いISに差し出す。
それを真似るように、部下も次々とコアを差し出し、黒いISは「どうも♪」と受け取った。
「さて、用事は済んだことですし、俺はこれにてバイビ!」
数をしっかりと確認し終えると、亡国機業及び関連者に別れを告げると夜の空に消えていった。
のちにその場にいたものが、一瞬で悪夢のようであったと口を揃えて言った。
ISのフルスキンの設定はいいですよね……。
正体隠すのには便利だし、実際の戦争なら頭とかも守る必要があるから、もっとあってもいいと思うんだけどな。
あっ、でも顔が見えないと、商標的にそれはダメなのか。
はい、雑談はこの辺にして……今回のインフィニット・ストラトス〜黒の弾丸〜序章は。
楽しんでいただけたなら、幸いです。
投稿ペースとしては、デアヴァの方があまり進まない時に投稿すると思うので、あまり期待しないでください。
それではまた会いましょう。