インフィニット・ストラトス〜十の秋、黒の弾丸〜(凍結)   作:とりマヨつくね

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今回は十秋と一夏の絡みメインです。
ここからどんどん原作勢も絡ませていきたいと考えています。
それでは本編へ。


十秋の憂鬱

「はあ……どうしてこうなったんだ」

 

 十秋は食堂にて、深いため息をついた。

 

「随分と……お疲れみたいだな」

 

 昼食のそばをすすりながら、一夏は苦笑まじりに言う。 

 

「ああ……」

 

 十秋は生気のない声で返す。

 周囲を見渡してみると、同級生、後輩、先輩とこの場にいる全女子生徒が、こちらに視線を集中させていた。 

 どう考えても異常事態。だがその原因は紛れもない十秋自身なのである。

 先日、十秋はIS学園生徒会会長である楯無と模擬戦を行ない、引き分けとなった。

 この事は全生徒を震撼させることになった。

 何故なら彼女が『学園最強』であったためだ(十秋は試合の後にこのことを知った)。

 一応表向きには、ISの適性があることが判明してから、二ヶ月しか経っていないことになっている。

 はたから見たら、ちょっと有名なルーキーがジャイアントキリリング一歩手前までいったという訳である。

 おまけにその学園最強の直属の部下的存在である、生徒会に勧誘されるという二重のビックニュースなのだ。

 それからというもの……。

 

「毎日が女の子から逃げるような生活になっちまってさ……まともに寝れてもいねえんだよ。は、はは……ははは」

 

 今はまだないが、ここから生徒会の仕事とか増えたら死んでしまうのではないだろうか。

 その闇を纏う十秋の様子に、一夏は気圧されながらも言葉を掛ける。

 

「お、おう。お前もお前で大変そうなんだな」

 

「そうだな……ってお前もということは一夏も何かあったのか? よかったら聞くぜ」

 

 十秋の問いに、今度は一夏は顔を曇らせる。

 少し間を開けると一夏は話を始める。

 

「実はーーーー」

 

 どうやらホームルームの際に、クラス代表を決めることになり、一夏が推薦を受けた。

 しかし、それをよく思わない一人のクラスメイトと口論になってしまったようで、結局一週間後に模擬戦を行うことになってしまったらしい。

 最後の結論のつけ方に関しては、デジャブというかものすごく身に覚えがあるが気にしないでおこう。

 

「で、箒に乗り方を教えてもらおうと思ったら、なぜか剣道を教えられていると」

 

「俺はISの乗り方を知りたいだけなんだけど」

 

「まあ、ISってのは結局は生身の延長だ。乗り手本人の戦闘能力が高ければ、実際の戦闘で優位に進められること多いしな。近接戦なんてそれがもろに出てくる。

  

 十秋の指摘に一夏は眉を寄せる。

 どうやら頭では理解しているが、納得はしていないようだ。

 さて、どうしたものかと考えていると、一夏の頭上の電球に光が灯る。

 

「そういえば特訓してくれるって、前に約束していたよな!」

 

「え? ああ、そうだな。丁度、この一週間は生徒会の用事も何もないからな」

 

「本当か! 助かるよ! じゃあ、箒との特訓の後にISの訓練を付き合ってくれよ」

 

「ああ、もちろん。アリーナとISの使用許可は俺が取っとくよ」

 

「よっしゃ! やっとISに乗れる」

 

                 ◇

 

「それで一夏殿、そこにいる箒さんは何かな?」

 

 夕方、第二アリーナの中心で十秋は、率直な疑問を一夏にぶつける。

 これに対して一夏は頰をかきながら、

 

「い、いや〜。実はあの話がすぐに噂になってさ。それが箒の耳に入っちゃってさ」

 

 と答えた。

 すると隣で仁王立ちしていた箒が突っかかる。

 

「その言い方はなんだ。それとも私がいるとできない話があるとでも言うのか」

 

「い、いや、そう言うわけじゃないけどさ……」

 

 なるほど、事情は大体察した。

 

「要するに箒ちゃんは、一夏が心配で仕方がないわけだな。本当にお二人さんはお似合いだな」

 

「な、何を言っているのだ!」

 

「そうだよ。俺と箒は……ただの幼馴染だよ」

 

 十秋の発言に箒は顔を真っ赤にして反論し、一夏は少し照れたように否定する。

 

(何この二人、本当に付き合ってないんだよな? ちょっかいかけた俺が言う資格はないと思うがやけに青春をしているような……)

 

 とにかくこのままだと、完全に二人の空間が出来上がってしまいそうなので、おっほんとわざとらしく咳をして話を進める。

 

「一夏は今回初めてISを操作するわけだが、まずは軽く歩くところから始めようか」

 

 十秋は、その場に直立不動している日本の量産機『打鉄』に指を差す。

 

「お、おう!」

 

 一夏は元気よく返事をすると、打鉄に乗り込んで身に纏う。

 

「じゃあ一歩づつ、慎重に歩けよ」

 

「分かった」

 

 一夏は十秋の指示通り、一歩一歩を石橋を叩くように慎重に歩いていく。

 

「うまいうまい。その調子だぞ」

 

 これはお世辞でもなんでもなく、十秋の素直な感想だった。

 十秋が初めてISに乗った時など、歩こうとして足を上げ用とした瞬間に盛大にこけていた。

 それと比べれば、一夏は大分センスがある部類だと思う。

 

「すごいな。私でもまともに歩くのに、二日は掛かったのに……」

 

 これには箒も珍しく感心していた。

 

「これなら例のクラス代表決定戦(仮名)までには、ちゃんと戦えるようになるだろうな。基礎体力とかは、箒ちゃんに任せるよ」

 

「……! 任せろ!」

 

 ーーーーと二人が一夏に目を離して会話をしていると。

 

「うわー!」

 

 と、一夏の叫び声が聞こえてきた。

 急いで視線を戻すと、先ほどまで歩行していたはずの一夏が飛翔していた。

 普通なら技量が共わなければ、飛ぶことさえ不可能であるはずだ。

 だがまさかここで、一夏のセンスが下手に光ってしまったらしい。

 肝心の飛行も、ぐわんぐわんと明らかに制御の聞いていない飛び方をしていた。

 

「どうして飛んでんだよ! 指示した覚えはないぞ!?」

 

 あまりにもいきなりの事に、十秋は思わず叫んだ。

 その後、黒影を装着した十秋によって事なきを得たのであった。

 

 

 

 

  

 




あとがきの時間です。
ええと、まず一つ言わなければいけないことがあります。
まず、ここから投稿ペースが落ちるかもしれません。
少しリアルの事情とか、私自身のサボりグセとか色々……。
まあ、出来るだけ早く投稿できるようにします。
それではまた次回〜
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