IS<インフィニット・ストラトス> pain killer   作:歩くコジマ兵器

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話が飛びます、あと戦闘シーンは好き、すごい好き、なので長い


ep-003 暴虐

ああ、鬱だ

理由は単純、自分はカタパルトにいる・・・おそらく敗北するであろう戦いにいる

目の前に浮かぶホログラムモニターには、馬鹿げたスラスター推力が表示されている、その性能はメインスラスター一個に付き40000kg程の力、普通の機体であれば壁に突っ込み、絶対防御を貫通するほどの威力だ

しかしこの重厚な装甲、盾、そしてマウント機能を持たず、量子化も機体が待機形態になるまでできないという扱いが困難な機体、そして、挙句の果てにはサブスラスターを姿勢制御のため三桁を超えるほどに搭載している、推進用のエネルギーは5秒噴かせればリチャージに2秒掛かる、このタイムでは、その間に彼女の機体・・・ブルーティアーズに穴だらけにされてしまう、オリムラ先生の話ではPICを切ればサブスラスターを上手く使い、節約をすればある程度は戦える、とのことだが、私には無理だ、そもそも遠距離の機体に中距離の燃費極悪機体に載せる方がおかしいのだ、量産機に乗ったほうが絶対良いにきまっている

 

とはいえ、いま頼れるのは己と右手に握る『大型プラズマ収束砲(プラズマバスターライフル)』のみなのだから、やるしかないのだろう

 

強力なプラズマ砲を持つ代わりに燃費と移動推力を犠牲にしたこの機体、僕に扱いきれるかどうか

 

戦力差は圧倒的、だけどやるしかない、あのひとの話では、一発当てれば当たり所にもよるが一撃で敵機を沈める圧倒的な火力を持つとのことだ

 

とはいえ、装弾数は五発、これはエネルギーを小型パックに圧縮、プラズマを作るためのエネルギーを要求スペックに満たすためには武器だけでも1tは超えなければならないという馬鹿げた性能、カタパルトに行くまでで武器を一度落としたが、見事に地面に突き刺さっていた

 

「こんなものをよく渡してくれたものだよね本当」

 

通信が入る

 

『とはいえ、やるしかないぞ、カタパルトの発射権はそちらに渡している、いつでもいけ』

 

「了解、神無月結希、ペインキラー、推して参る!」

 

ガガガッという鈍い音とともに少しづつ動く、おそらく重量に耐えきれていないのだろう、ならば押し上げるのみ、そう思いメインスラスターを噴かしてみる、突如、視界が黒く染まった

 

4万キログラムを誇るスラスターだ、この機体が二万千キログラム近くと説明された、どう頑張ったらこんな期待にそこまでの重量があるかわからないが・・・少なくともこのデカ物をメインスラスターだけで二つも動かせるのだ、そんなものを四つも吹かしてしまえば、PICや対G補助があるといってもきつすぎる、急遽発動スラスター数を2にし、節約と自分の精神的な安定を図る、今度こそ大丈夫、僕は、初めての洗浄に降り立った

 

「あら、逃げずに来たのですね、褒めて差し上げますわ」

 

金髪が罵る

 

「君に褒められる筋合いはない、おそらく僕は君に勝てない」

 

「あら、よくわかっているのですね、いま土下座して私の小間使いになるというなら許して差し上げますわよ」

 

そう言いながら、スコープを覗かず僕に銃身を向けている、今の彼女は狩人だ、狙いは消して外さず、獲物がくたばるまで執拗に追い掛け回す

 

「それは魅力的だ、だけど、負ける前から諦めたくはないんだよ!」

 

「そう、ならば、潰して差し上げますわ!その鈍重な機体とともに!」

 

お互いの銃のトリガーが引かれる、僕のほうが早かった、それはISの計算ミスでも、僕の錯覚でもなんでもなかった、だけど彼女のレーザー弾は機体の肩部に当たり、僕のプラズマ体は発射されなかった

 

「何ですの?その欠陥兵器は、発射もできない銃なんて棍棒にも・・・!」

 

突如、紫電が走る、彼女は銃身に走る過電圧による放電現象を見て回避してみせた

 

しかし射撃の点での攻撃ではなく、線に近い挙動をしたプラズマ体は、アリーナのバリアを圧倒し、アリーナ中に轟音を響かせながらやがて消失した

 

「な、なんですのその武器は!反則ですわ!」

 

「僕からしたら、弱い者いじめをする君の方が反則だと思うけどね!」

 

左腕部のシールド内部、そこに内蔵された荷電粒子砲を速射する

 

威力は折り紙つき、そしてこちらは粒子コンデンサに貯められたものをエネルギーを利用して電力を付加、そして射出する、つまり

 

「この程度ならいくらでも連射できる!」

 

「くっ火力と装甲はすばらしい、それは認めます、ですが!」

 

彼女のフィン・アーマーが突如動く、四つのビットと思われるものが僕に射撃を繰り出す

 

咄嗟にシールドを構える、二発は間に合わない

 

「くっでもこの程度なら!」

 

装甲の厚さと硬さは伊達じゃない、そのまま粒子砲を撃とうとシールドを構えた瞬間…

 

爆炎が僕を包んだ

 

「掛かりましたわね!所詮鉄くずのような機体、火力だけでは何も出来ませんわ、所詮男ということかしら、そのペインキラーという名前も喰らいすぎて感覚がマヒしてしまうための比喩でしょうか?やはり日本の男性はジョークが面白いのですね!」

 

弾丸が何度も打ち込まれる、痛い

痛いのは嫌だ

もう嫌だ

やめろ、痛いのは嫌だ

 

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

 

痛い 痛い 痛い 嫌だ 嫌だ 嫌だ   嫌だ 

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

「やめろ・・・」

 

「今更何を言っているのですか?エネルギーが全て尽きるまで・・・」

 

「やめろって…言ってるんだよォ!」

 

機体が光り輝く

 

それと同時に、目の前にホログラムが表示される

 

『痛いのは嫌ですか?』

 

当たり前だ、そんなのを好きな奴はよっぽどの戦争好きか変態だ

 

『力が欲しいですか?』

 

そんなものはいらない、僕は僕が悲しまない世界が欲しいだけなんだ

 

『それは傲慢です』

 

そうさ、人間みんなそうなんだ、なにか偉そうなこと言いながら、結局は自分が一番じゃないか、自分のために、誰かを貶めて、楽しんで

 

『違う』

 

何が違うんだよ、僕は人間だ、傲慢で腐りきった人間なんだ、僕を貶めた奴らと同じように

 

『あなたは優しいわ、自分を自分で封じ込めるほどに』

 

お前に何がわかる、何がわかるんだよ

 

『あなたのために私は作られた、あなたがいなければ、兄弟は作られなかった』

 

何の話だよ、わけがわからないよ

 

『行きましょう、答えはきっと、戦いの先にある』

 

…いいよ、行ってやるよ

だから、俺に力を貸してくれ

 

『了解、マイマスター』

 

 

光が消える、気がつけば僕は驚いた顔をしたセシリア・オルコットと、一次進行完了、と表示されたホログラムだった

 

装備一覧には、内蔵型荷電粒子砲『ガダマ』と大型プラズマバスターライフル『テゥラミア』、そして

大型シールド(ビット)1機、小型シールドビット48機、中型シールドビット4機、プラズマサーベル4機、サーベルビット8機、パイルバンカー(量子化中)2機、ピックビット2機、ライフルビット4機、大型ミサイルポッド2機

 

 

なんて武装のオンパレードだ、さすがあのひと、まさか配置されたサブスラスターのほとんどがビットだったとは思いもしなかった、ならば、その力を貸してもらおう

 

殺戮衝動が湧き上がる、自分の感覚が遠のく、自分がどこにいるのか、浮ついた感覚になる

「やめろって、言ってるんだよォォォォ!!」

 

「あなたまさか、初期状態で…!?」

 

「一夏のセッティング完了の捨て駒にされたのは許せないけど、今は感謝しておくよ」

 

「何を・・・」

 

「こんなにも愉快な顔が見られるって言うんだからさぁ!」

 

左腕部についていたシールドをパージ、ビットとして機能させる

 

乱れ打ちながら、高機動で攻撃を加える

 

「でも、本体は一体ですわ!」

 

やつがライフルを構える

 

「それが・・・どうしたァ!」

 

装甲をすべてパージ、ドームのように展開する

 

「そんな・・・BT兵器を使えるのは、私だけのはずですのに・・・」

 

「常に自分だけが使えると思うのは・・・」

 

やつが気を取られてる間に後ろに回る

 

「困るなぁ!」

 

ケリを叩き込む、瞬間、ビットが飛んでくる

 

「ミサイルか!だが!」

 

腰からプラズマサーベルを引き抜く、いわゆる二刀流と呼ばれる持ち方だ

 

敵のミサイルビットは2機、残りのアーマーはなし

 

「切り裂かせてもらう!」

 

彼女の連続射撃をシールドビット達で防ぎながら、ミサイルを引き裂こうと・・・

 

また爆発した

 

「接近信管か!面倒な!」

 

もう一発飛んできた

 

「残念でしたわね!ほとんど装甲がないあなたにこの一撃は…!」

 

たしかに、直撃すれば僕はもう落ちる、それにシールドビットも間に合わない、だけど

 

「サーベルにビットがないなんて、誰が言ったァ!」

 

脚部からサーベルビットを飛ばす

 

サーベルビットは接近信管を反応させ、爆発させた

 

「これで・・・終わりですわ!」

 

スコープが煌く

 

「僕が、喰らい尽くす!」

 

だけど遅い、もうすでに…!

 

横回転で飛ぶ一対のプラズマサーベルは、その銃を見事にばらばらにし僕は接近する

 

両肩からプラズマサーベルを引き出す

 

「俺が、己の意思で!」

 

シールドビットで銃の崩壊による爆発を防ぐ、ほとんどがダメになった

 

だけど・・・

 

「そうだ、私が、僕こそが!」

 

プラズマサーベルを首筋につきつける

 

「インフィニットストラトスの、男性操縦者だ!」

 

これで、チェックメイトだ




すんごいビットの数、頭悪いんじゃないかな
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