とある少年の泊地生活   作:屋根裏散歩

10 / 38
前話より三年後のお話し。


卒業

「これにて、総ての課業を修了とする」

 

僕達はこの瞬間、兵学校を無事に卒業することが出来た。

 

「この後の予定だが、3日後に卒業式を行う、其れまでは自由時間とする、外出も許可する以上!」

「きょう〜つけ!」

「教官に対し敬礼!」

「解散!」

 

教官が教室から出ていった。

 

「夕張はどうする?」

「荷造りは終わってるから…呉市内の観光でもしよっか」

 

僕は夕張と市内観光をすることにした、勿論外泊許可を申請して。

 

ーーーーーそして3日後ーーーーー

 「これより兵学校卒業式を行う、名前を呼ばれたものは壇上へ…『田神 啓太』候補生!」

 

僕の名前が呼ばれた。

 

「はい!」

 

僕は壇上に上がると、短剣を受け取った、

 

「今回は首席が二人いる、金山 絵里!」

「はい!」

 

何かと僕と張合ってきたエリチーこと金山が呼ばれた。

 

「やっぱりね」

 

隣に座る夕張が僕に小声で頷いていた。

 

「だね」

 

僕も相槌を打った。

 

「さて、諸君たちの今後だが、田神、金山両名はこの後の横須賀の軍令部元帥の元で半年間提督としての研修、残りの者はこの場にて卒業証書と任地の辞令を渡す、以上!」

 

次の日の朝、僕達は広島駅から新幹線で横浜を目指した。

 

「やっと着いた………」

 

僕達はその日の夕方、横須賀中央駅に到着し駅のホームで硬くなった体を伸ばした。

 

「迎えの車が来ているはずなんだけど………」

 

駅を出て辺りを見廻した、

 

「あれじゃない?」

 

金山の秘書艦である叢雲が1台のマイクロバスを見つけた。

 

「ナンバーからしてそれっぽいね」

 

そのマイクロバスは軍所有を表す特殊ナンバーになっていた。

 

「お待ちしていました」

 

そう言ってドライバーらしき人物がこちらに向かって歩いてきた。

 

「田神少佐と金山少佐でいらっしゃいますか、お迎えに上がりました」

 

僕達はマイクロバスに乗り込むと軍令部へと向かった。

 

「到着しました、こちらへ」

 

僕達はマイクロバスから降りると元帥の執務室へと案内された。

 

「田神、金山並びに秘書艦夕張、叢雲出頭致しました」

 

田神元帥の前に、僕と秘書艦の夕張、金山とその秘書艦である叢雲が整列敬礼をした。

 

「楽にしたまえ」

 

元帥が声をかけた

 

「休め!」

 

僕が号令をかけると楽な姿勢となった。

 

「さて、辞令を発する………『金山 絵里』海軍少佐、小祝漁港泊地提督を命ずる」

「謹んでお受け致します」

 

金山が辞令を受け取った。

 

「続いて、『田神 啓太』海軍少佐、中津港泊地提督を命ずる」

「謹んでお受け致します」

 

僕も辞令を受け取った。

 

「田神少佐と夕張秘書艦以外は退室してよし」

 

金山と叢雲が出ていった。

 

「啓太、立派になったな」

 

そこには元帥ではなくて祖父としての顔をなったな元帥がいた。

 

「おじいちゃん………うん、約束通り恩賜の短剣貰ったよ」

 

 

その日、横須賀の田神家では、金山や叢雲、夕張も交えてのホームパーティーが執り行われた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。