「青葉…よかったね」
私は青葉から秘書艦娘になれたとの報告の手紙を読むと安心した。
「衣笠は至急執務室に、繰り返します衣笠は至急執務室に」
館内放送が私の呼び出しを告げた。
「何かしら?」
私は提督が待つ執務室に向かった。
「衣笠入ります」
「許可する」
私は静かに扉を開けて部屋に入った。
「済まないね、休憩中に呼び出して」
「いえ、構いませんが」
提督が一枚の紙を引き出しから取り出すと、
「辞令、1等巡洋艦艦娘『衣笠』中津港泊地への異動を命ずる」
提督が内容を読むと私に手渡した。
「『衣笠』謹んでお受け致します」
私は内心ガッツポーズだった、何故ならあのけーくんとまた一緒になれるし、何より青葉とまた暮らせるのだから。
「あらあら、衣笠も嬉しそうね」
陸奥が呆れながら笑っていた。
「衣笠済まないが、異動期日が然程ないから速やかに荷造りを済ませるように」
「はい」
私は執務室を退出すると自室に戻り荷造りを始めた。
「どうしたの、荷造りなんか始めて?」
同室の最上が聞いてきた。
「それがね、私今週末に異動がかなったんだ…中津港泊地に」
「中津港泊地?何処かで聞いたことあるような…………あぁ〜!!啓太君のとこじゃないか!」
最上が驚きの声をあげていた。
「僕だって行きたいのに………衣笠いいなぁ」
そして迎えた週末。
「衣笠………元気でな」
「みんな、今迄ありがとう!衣笠行ってきます」
長門さん達に見送られて私を乗せたUS-2は一路横須賀を目指した。
中津港泊地。
「提督、今日の夕方ですね衣笠が着任するの」
秘書艦娘である青葉が話しかけてきた、
「そうだね、さっき無事に新幹線に乗ったって連絡あったから…………問題なければ予定時刻には到着するね」
「そういえば衣笠の部屋は大丈夫?」
僕は大淀に確認した。
「はい、青葉さんの隣が空いていたので其処にしてあります」
…………青葉の隣室とはいっても、青葉は殆ど僕の部屋で過ごしている。
「僕達の事、衣笠には話してあるの?」
僕は青葉にその事を聞いてみた、
「…………伝えてないです」
「伝えてないんだ…」
僕は衣笠にその事についてメールを送った。
「はい?」
衣笠の返答の第一声はそれだった。
「アオバ ワレ!」
どうやら衣笠も混乱した、そして直接電話が来た。
「けーくん、どういうことですか?」
僕はあらましを掻い摘んで衣笠に説明した。
「成る程わかりました、で夕張ちゃんが異動したのを切っ掛けに告白して交際を始めたと……………これ南鳥島の皆に知らせているわけ無いですよね、私ですらたった今知ったくらいだからね………詳しい事は到着したら聞きます………けーくんまた後でね」
それだけいうと電話は切れた。