とある少年の泊地生活   作:屋根裏散歩

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お泊り

「鳳翔さん、明日からあの子達のことお願いしますね」

 

陸奥さんが明日から二日間の予定で提督と大本営に会議で出張になるために、私に二人の世話を頼んできました。

 

「長門も長期演習なのよ…ごめんなさいね」

 

陸奥さんの話だと長門さんも不在なようでした。

 

「構いませんよ、あの子達はお店もよく手伝ってくれますからね」

 

私は快く預かることを了承しました。

 

ーーー翌日ーーー

 

「ただいまー」

「鳳翔さんただいまー」

「はい、おかえりなさい、先に手を洗いましょうね」

 

私は二人を連れて流しで手を洗ってくるように言うと、

 

「それじゃあおやつにしましょうね」

 

私は二人が帰ってくる前に作っておいたドーナツをテーブルに出しました。

 

「いただきま~す」

 

二人が見事にハモりながらいただきますをすると食べ始めました。

 

「はい、どうぞ」

 

二人はドーナツを美味しそうにほうばっていた。

 

「オヤツ食べたら宿題終わらせましょうね」

「は~い」

 

二人共ドーナツを食べ終えると直ぐに宿題に取り掛かりました。

 

「四時三十分になったら下に降りてきてくださいね」

 

私は二人にお手伝いの時間を伝えると、下準備の為にお店の厨房に向かいました。

 

ーーーそして約束の時間ーーー

「鳳翔さん、宿題終わったよー」

 

二人が元気よく階段を降りてきて私のお店にやってきました。

 

「圭司はテーブル拭きとメニューの準備、僕はお皿と箸を用意するね」

 

二人は誰に言われるでも無く手際良く開店の準備を始めてくれました。

 

「テーブル拭き終わったよ~」

 

圭司君が布巾を流しに持ってきました。

 

「お皿と箸とメニュー準備いいよ〜」

 

啓太君の方も準備万端の様ですね。

 

「それでは小料理屋『鳳翔』開店としましょうね」

 

私は暖簾を出すと、営業中の札を出しました。

月曜日と水曜日、金曜日だけ私のお店のお手伝いを兄弟がやってくれるので、私的にも大変助かるのですが………困ったことに、その日だけお客さんが増えてしまうのです、理由は勿論この兄弟と一緒に過ごしたいということなのです。

 

そして21時になると、

 

「二人共ご苦労さま、後はお風呂に入ってはやく寝ましょうね」

 

私は二人に、お手伝いの終わりを伝えると、お風呂に入って寝るように諭しました。 

 

「は~い」

 

二人は、素直にお風呂にいきました。

 

「なぁ、鳳翔…私達も何れはあんな子供を…」

 

那智さんがお風呂に向かう二人を見つめていました。

 

「那智…子供より先に、先ずは相手を見つけないとね」

 

隼鷹がケラケラ笑いながら核心をつきました。

 

「隼鷹………あんたもな」

 

二人はひとしきり笑うと、

 

「相手かぁ………どっかに落ちてないかなぁ」

「良い殿方は…そのへんの道端には落ちていませんよ」

 

思わず私も呟いてしまいました。

 

23時、私がお店を閉めると既に二人は私の部屋の布団でぐっすりと寝ていました…本当に天使のような寝顔です、いつかは私も…そう思わずにはいられませんでした。

 

 

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