とある少年の泊地生活   作:屋根裏散歩

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緊急事態発生!①

深夜3時…夜勤秘書官以外は寝ている時間、一本の電話で打ち破られた。

 

「こちら小祝漁港泊地…こちら小祝漁港泊地…緊急事態発…」

 

電話はそこで切れた。

 

「今の…扶桑姉様」

 

夜勤秘書官の山城は受話器を握ったまま、扶桑を見た。

 

「山城、総員起こし発令!」

 

山城が放送設備を起動させると手順に従って緊急放送を流した。

 

「総員起こし!総員起こし!小祝漁港泊地に於いて緊急事態発生の模様…繰り返す、小祝漁港泊地に於いて緊急事態発生の模様」

 

5分後。

 

「扶桑何が起きた」

 

僕は山城の緊急総員起こしで目を覚ますと直ぐに執務室へと飛び込んだ、

 

「詳細は不明、電話は途中で切断…こちらからの返信にも応答なし、個人携帯も繋がりません」

 

扶桑が今判明している事を報告した。

 

「山城は中津警務隊へ出動要請、扶桑は明石へドローンによる偵察飛行を指示!」

「了解」

 

二人は答礼する間を惜しんで対応を開始した。

 

「こちら津港泊地、小祝漁港泊地に於いて緊急事態発生の模様、通信は途中で途絶以降全ての通信に応答なし」

「中津警務隊了解、此れより偵察を開始する」

 

山城が警務隊へ詳細を伝えると、直ぐに偵察部隊を出すと返答があった。

 

「いったい金山の所で何が起きた…」

 

そうこうしていると、明石のドローンが上空に到達し画像を送ってきた。

 

「特に変わった様子は無いな…」

「そうですね…」

 

画像からは何もわからなかった。

 

「緊急…」

 

いきなり無線機に反応があった。

 

「こちら中津港泊地、何が起きた!」

 

このタイミングで緊急の無線と云えば間違いなく金山の小祝漁港泊地だと感じた。

 

「警備兵が暴動を………金山提督が…此れより艦娘並びに女性警備兵と金山提督はそちらに避難します…受け入れ許可を」

「許可する」

 

おそらくは警備兵と思しき女性からの途切れ途切れではあったが緊急事態の内容と避難するという内容の無線だった。

 

「扶桑、今の無線の内容を警務隊へ」

「了解」

 

扶桑が無線の内容を警務隊へ報告した。

 

「……」

 

僕は何が起きたのか、避難して来る面子で大体の予想はついた。

 

「提督…いったい何が」

 

山城が僕に聞いてきた、

 

「これは飽く迄も推測だけど…避難してくるのは全員女性…となると考えるのは…」

 

僕がそこまで話すと、二人は理解した。

 

「やはり…」

「こちら明石、小祝漁港泊地よりの高速船到着、数名は要治療を認!」

 

明石から到着と一部に怪我人がいるとの報告が入った。

 

「わかった、負傷者に関する判断は以降明石に総て権限を委譲する」

「明石了解」

 

僕は一呼吸置くと横須賀の田神元帥に報告の電話を入れた。

 

「現在、大淀による聴き取りが行われていますが、恐らくは男性警備兵による集団暴行事案かと…」

「そうか…」

 

元帥は僕に金山のケアをと指示すると電話を切った。

 

「提督、報告です」

 

扶桑が大淀からの報告を伝えた。

 

「金山提督及び艦娘に怪我はなし、女性警備兵が腕に軽傷以上」

 

どうやら無傷だったようだ。

 

「取敢えず、今は休ませよう…聴き取りは起きてからとする」

 

僕は再度田神元帥に金山達の事を報告すると、

 

「正面ゲートに通達、以降小祝漁港泊地関係者の入構を禁止せよ」

 

僕は警務隊へと指示を出すとそのまま執務を開始することにした。

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