とある少年の泊地生活   作:屋根裏散歩

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今回は二人がちょっとしたイタズラが発端となります。


イタズラから出たまこと

「誰もいないよ………」

「お母さんのは…あそこだ」

 

何処からか小さな声が聞こえてきた。

 

「誰?」

 

専用架台に固定された艤装が並ぶ保管庫のなか、声がした方を私はそっと覗いてみた。

 

「えっ」

 

ある艦娘の艤装から子供の足が二本見えていたので、私は暫く様子を見ることにしました。

 

「艦隊前へ!」

「右舷砲戦ヨーイ!」

 

それは、啓太君兄弟が陸奥さんの艤装で遊んでいたところでした、私は直ぐに艦娘ネットで青葉を呼び出した。

 

「青葉、直ぐにカメラ持って艤装保管庫に来て、良いもの見れるわよ」

 

私からの呼び出しに青葉は何かを感じたのか直ぐに来てくれました。

 

「………鼻血ものです」

 

そう言いながらも青葉はシャッターを切っていました、勿論動画撮影も忘れずに。

 

「青葉、堪能しました」

 

青葉がとても満足そうに先程撮影した画像を鎮守府艦娘ネットにアップロードしていました…そうなると当然バレました陸奥さんに。

 

「全く、これはおもちゃじゃないのよ」

 

艤装保管庫にやってきた陸奥さんに二人が捕まってお説教を受けていました………青葉は勿論撮影していました。

 

「何これ………そんな事!」

 

私は青葉の撮影した動画を見ていると、とある事に気が付きました。  

 

「ちっと、陸奥さん………これを見てください」

 

私はお説教中の陸奥さんに声をかけた、

 

「あとでもいいかしら」

 

陸奥さん激おこモードでこちらを振り返りました。

 

「今の方が…」

 

陸奥さんが仕方無いという顔をで二人をその場に残してこちらにやってきました。

 

「で何かしら?」

 

私は青葉の撮影した動画を見せると、

 

「これです」

「二人が私の艤装で…えっ!」

 

そう啓太君が右舷砲戦ヨーイと言った瞬間、主砲塔が微かではあったのですが右に旋回仰角を取ろうとしていたのでした。

 

「そんな事が………でもあの子達なら…青葉これから一緒に執務室に来てもらってもいいかしら」

 

陸奥さんが青葉を執務室に連れて行ってしまいました。

 

「艦娘とのハーフならあり得る事なの………」

 

この時点でハーフなのは提督で、啓太君兄弟はクォーターになることを誰も知らなかった。  

 

「イヤー一瞬陸奥艦長かと思ったよ」

 

陸奥さんの艤装か妖精さん達の会話が聞こえてきました。

 

「妖精さん達でも間違えた?」

 

私は直ぐに妖精さんに声をかけた、

 

「まぁね、一瞬だったけどな」

「陸奥乗員妖精さん、さっきの作動記録出せる?」

「いいよー」

 

私は妖精さんから正規の陸奥さんによる作動記録と先程の啓太君が動かしたときの作動記録を出してもらいました。

 

「明石艦長、どうかしましたか?」

 

陸奥乗員妖精さんが私に鈴なりになって作動記録を覗き込んできました。

 

「やっぱり………」

 

私は艤装が動作した瞬間の感応グラフを重ね合わせた、

 

「此処を見て、感応波の大小はあるけど、概ね同じ形の波形の山を作っているの」

「ということは、将来は陸奥の艦息ですかな」

 

 

陸奥の副長妖精さんが笑いながら言った。

 

「あり得るわね、ゴメンちょっと提督の所にいってきますね」

 

私は陸奥の乗員妖精さんに降りて貰うと提督の執務室に向かった。

 

「何が…」

 

陸奥さんと提督、青葉が何か話している最中でしたが、

 

「提督、失礼します」

 

私は構わずに扉をノックすると執務室に入った。

 

「あらあら、またなの」

 

陸奥さんが顔をしかめた。

 

「陸奥さんゴメンナサイ、でもこれを見てください」

 

私は作動記録を取り出すと提督の机の上に拡げた、

 

「問題はここです」

 

私は陸奥さんの時の動作状況と兄弟が動かした時の動作状況を重ね合わせて見せた、

 

「これは………」

「私の時と………」

 

提督と陸奥さんが驚きの顔をしていた、

 

「これは乗員妖精さんの言葉なのですが、彼らにも一瞬陸奥さんと区別出来なかったそうです」

 

「陸奥の子は陸奥という事か………」

 

提督が変な風に納得していた。

 

「まだ確有りませんが、将来初の艦息になりそうです」

 

提督は暫く考えると、

 

「青葉、明石、大淀、これから話す内容はこの場だけの話とする、実は私は艦娘とのハーフで母親は大本営の元帥秘書艦娘『鳳翔』だ、あの子達は正確にはクオーターとなる」

 

それは初めて知った真実でした。

 

「そうですか………同理で提督から匂いがするわけですね」

「臭うのか?」

 

私が言った『匂う』と『臭う』と勘違いして提督が自身の体の匂いを嗅いでいた、

 

「提督それは匂い違いです、加齢臭とかじゃないです」

 

その場にいた、大淀と青葉が笑いを堪えて悶絶していた。

 

 

 

 

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