「あの時………せめて誰か大人を付けておくべきだったわ」
私はひたすら後悔した。
「母さんのせいじゃないよ…偶然としか」
提督も落ち込んでいた。
そして二人の目の前には………。
ーーーー遡ること三日前ーーーー
「お母さん、陽炎達と遊びに行ってくる」
啓太と圭司が街に陽炎や不知火、黒潮、時雨、夕立と遊びに行くと連絡が入った。
「車に気を付けて行きなさいね」
私は陽炎達が付いているならと油断していた。
「母さん、啓太達は何処に?」
提督が私に二人の行き先を聞いてきた、
「街のショッピングモールに遊びに行くと陽炎ちゃん達と出掛けたわよ」
「まぁ陽炎達が付いてるなら、大丈夫か」
私達は、お昼をとることにしました。
そしてそれは起きてしまった。
「もうこんな時間か…」
提督がふと時計を見ると16時を指していた。
「はい、こちら南鳥島鎮守府執務室です」
大淀の机にある電話が鳴り大淀が応対した。
「はっ…本当ですか!はい、はい、はい、わかりました、直ぐに伺います」
大淀が電話を切ると、
「提督、陸奥さん落ち着いて聞いてください」
「大淀何が起きた?」
大淀は少しだけ間を置くと、
「啓太君と圭司君が………怪我をしてショッピングモールの救護室で救急車待ちとのことです、お二人共直ぐに行って下てください」
私と提督は取るものも取らずにショッピングモールへと向かった。
「陸奥よ、元帥と鳳翔さんには私からの連絡を入れておく」
長門が電話を掛け始めた。
「運転は私がいたします」
扶桑が運転手を買って出た。
「みんな………済まない」
「提督よ、気にするなあの二人の一大事となればこれくらいどうということない」
長門が後は引き受けたと私達を送り出してくれた。
「提督………申し訳ありません」
提督の携帯はスピーカーモードになっていた為に、陽炎の謝罪する声が聞こえた。
「陽炎、詳細は到着したら聞くよ、今は気にしないで二人に付いていてやってくれ」
「はい…」
陽炎の声は消え入りそうになっていた。
「提督一体何が起きたのよ…何が………」
私は何が起きて二人がどうなっているのか分からず不安に押しつぶされそうになった。
「救護室は!」
提督はショッピングモールに着くなり受付の女性に救護室の場所を聞いていた。
「ご家族の方ですね、こちらです」
どうやらまだ救急車は到着していない様子だった。
「三階のフードコートでお連れ様達とお話をされている最中に、三十歳位の男性から………突き落とされて………弟さんを庇って………その下敷きになられて」
私達を案内してくれた警備員さんが状況を判る範囲で話してくれた。
「犯人はその場から逃走しましたが、駐車場出口付近で駆けつけた警官に身柄を拘束されています」
そうこうしていると、救急車のサイレンの音が聞こえてきました。
「どいて、どいてください、救急隊通ります!」
救急隊が救護室に入ってきました。
「ご両親ですか?」
「はい…」
私達は促されるがまま、救急車に乗り込もうとした。
「ちょっとまっていただけますか」
扶桑が救急隊を呼び止めた。
「緊急を要します、急ぎでなければ、あとに…」
扶桑が救急隊員の言葉を遮り、話を続けた。
「提督、陸奥さん………この子達は誰のお子さん何でしょうか?」
私は扶桑が何を言っているのか分からなかった。
「私達にきまっ…はっ!艦娘………」
私はハッとしました。
「修復ドッグとバケツが!」
やっと私は理解した。
「救急隊員さん、この子達を鎮守府へ搬送してください、訳は中で話します」
私は搬送中の車内で救急隊員に訳を話しました。
「そういうことですか、艦娘さんの…そう云う事ですか、理解しました」
救急車は扶桑の案内で一路鎮守府を目指しサイレンを鳴らし緊急走行をしていた。