ノモセジムを攻略して賞金3800円を貰った私は、マキシマム仮面がファイトマネーを寄付していることを知って自分を恥じた。
ジムから出るとそこに見たことのある変な服の人がいた。
間違いない、ギンガ団の悪い人だ。
「トバリの倉庫からブツがようやく届いた。そして俺は思いついた。まず湖で試そう。大事な仕事だ。失敗は許されない。大湿原だとジャマが多そうだからな」
すっごい独り言。すごい喋る。しかも説明口調の。
私が後ろで聞いてるのに気づいたら逃げていったわ。
もっと早く声をかけてあげてもよかったけど、思わず聞き入っちゃった。
って、そういえば独り言の内容、すっごく物騒な雰囲気バリバリじゃないの。
急いで後を追いかけなきゃ・・・ってところで襲来ジュンくん。
どれだけ強くなったか試してやるって? 舐めてるの? 私を舐めてらっしゃるの?
このギンガ団マンテンボシ団員の私を?
瞬殺してやったわ。
って勝利の余韻に浸ってる暇もないのよ。早く追いかけないと変なギンガ団の人に逃げられちゃう。
と焦っていたら、いたわ。
え? 私から逃げてたんじゃないの?
「これを作るため発電所のエネルギーを奪ってやったのさ。そしてこれを作ったワレワレのボスは科学の天才だな!」
また独り言いってる。ついつい最後まで聞き入っちゃう説明口調。
癖なの? この変な人の癖なの? 今から悪い事をするぞってなったら、つい独り言出ちゃうタイプなの?
そしてまたしても聞き入ったまま逃がしてしまう私も悪癖持ち。
でも今度はジュンくんの邪魔も無かったからすぐに追いついてポケモンバトルの始まり。
コテンパンにしてやったわ。
さぁ変な人、今度こそ観念して・・・
観念して?
そういえばこの変な人、今のところ何も悪い事してないわね。独り言いってただけで。
普通にバトルしただけで見逃してあげて終わったわ。
はたから見たら私のほうが変で悪い人になっちゃうかもだし。
と、終わったところに現れたのは、女ウォロ!
「おや? 久しぶり。ポケモン図鑑の調子はどう? あたしは湖の言い伝えを調べに来たんだけど、今は入れないみたいね。言い伝えのこと知ってる? 湖の中に島があって、幻のポケモンがいるの。だから人は入っちゃいけない場所があるんですって」
うん、知ってる。ここって方向的に考えてリッシ湖よね? ってことはアグノムがいるのよねココ。
でも女ウォロ、知らないようなら好都合よ。あなたには教えてあげない。
「そうだ! 話変わるけど、きみ210番道路のコダックの群れを見た? コダックたちが寄り添って、頭を抱えているの。でね、コダックたちにこれを使うといいかもよ。きみポケモン図鑑作ってたよね。行ってみたらどうかな?」
そう言って女ウォロは私にコダック用のクスリをくれたわ。
へぇ、女ウォロが私に親切。これは後に信用されるための伏線! でも信用のためだからこの薬は本物。ありがたく使わせてもらうわ!
「あたしも昔、図鑑を持って冒険してたの。きみ、すべてのポケモンと出会えるといいね! そうしたら幻のポケモンの秘密がわかるかもしれないし。じゃね!」
そう言い残して女ウォロは爽やかに消えていった。
う~ん、幻のポケモンの秘密ねぇ・・・ますます怪しい。
でもまずはこのクスリでコダックたちを助けてあげるほうが先決ね。
そういえば前にこうやってコダックたちにお薬届けたことあったわ。
ということでやってきました210番道路。
コダックたちにクスリをあげたら、すぐに元気になって走って行ったわ。
「ひでんのくすり使ってあげたんだね。コダックは頭痛を起こすポケモンと知られているけど、その原因まではわかってないんだよね」
!? 背後から女ウォロ!
え? 私の事を尾行していたの!?
「そうだ! キミにお願いしたいんだけどいいかな? この『おまもり』をカンナギにいるおばあちゃんに届けて欲しいの。カンナギに行く途中にも珍しいポケモンいるから悪い話じゃないと思うけど」
おまもりを、おばあちゃんに?
「あたしのおばあちゃん、なんていうか偉そうなオーラ? そういうの出てるからわかると思うんだけど。そうかおばあちゃんカンナギの長老だからすぐにわかるわよ。じゃあよろしくね! またどこかで会いましょう!」
こうして嵐のように去っていった女ウォロ。
ほんと嵐。こう私の胸をざわつかせたまま去っていく感じ。
いまのところ心臓に悪いランキング1位が女ウォロね。2位がジュンくん。