選択肢が私の平穏を壊しにくる   作:ワンコそば

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選択肢

【カチコミに行く】

【襲撃しに行く】

 

朝起きたら宙に文字が見えるのだけど私の気のせいだろうか。目を擦る。やはり気のせいではない。私は精神的に参ってとうとう変なものでも見えるようになったのだろうか。東京に上京してはや一ヶ月。この度めでたく一人暮らしを始めた15の春。こんな奇怪な現象にあうとは思いもしなかった。きっと上京してきてなれない東京暮らしで疲れているのだろう。そうだ、きっとそうに違いない。

とりあえず無視しよう。きっと時間が解決するはずだ。

ベットから体を動かそうとするが私の体が動かない。いや、なぜ!?いやなんとなく原因は目の前のものと関係があるのだろうと推理する。というかそれしかない。参った。どうやら私は選択を強要されているようだ。

選択肢を見る。

【カチコミに行く】

【襲撃しに行く】

 

 

てか、カチコミに行くって何!?襲撃って何!?

物騒すぎる!

私の第六感が警鐘を鳴らしている。絶対にロクなことにはならないだろうと。しかし、選ばないと今日の私の生活は始まらないのだろう。

私は謎の選択肢【襲撃しに行く】を選択する。

すると、途端に私の体が起き上がり朝の準備を始める。体が勝手に動いている。

なぜ!?

すると朝食を食べ、シャワーを浴び、そして何故かスマホを取る。

すると、何故か知らないが学校に電話をかける。何コールかした後に女性の声が聞こえる。

いや、何勝手に電話かけてんのとツッコミたくなるがここまでの流れで私に自由はないと諦める。

「おはようございます。一年A組の佐藤さらです」

「おはようございます。事務の佐々木です。どうされましたか?」

電話にでた佐々木さんはご丁寧に私に返答してくれた。

「風邪をひいたので休ませていただきます。一年A組の担任の先生に私が休むとお伝えお願いします」

「分かりました。お大事にしてください」

「はい。ありがとうございます」

いや、何勝手に学校休んでの!?ピンピンしてじゃん!

ダメだ、朝起きてから驚きの連続で疲れる。

電話を終え、何故か外に出る準備をしているし、訳が分からない。私の体なのに自由がないという理不尽。

どこに行くというのだろうか、私は。

 

 

外に出て数分歩いたところに駅を見つけ私の体は電車に乗り込む。流石にもう驚きはしない。

数駅したところで電車を降りしばらく歩くと大量のコンテナがある場所に到着してしまった。見渡す限りコンテナしかない。するとここで私の体が自由になる。自由になったのならば一刻も早く立ち去ろうと思い、足を進めるがそこで「パンッ」なんて音が聞こえた。かなり大きい音だ。ドラマとかでよく聞く銃声の音に似ている。もしかして私は相当ヤバいところに来てしまったのではないだろうか。

 

 

多少の恐怖を感じながらさらに歩くスピードを早めるが、途中で人影が見える。

すると、黒制服のオレンジ髪の少女が腕を押さえたコンテナによりかかっているではないか。嫌な予感がしながらも少女に話しかける。

「大丈夫ですか!?」

すると少女が驚いた顔をする。

「なぜこんなとこに一般人が、くっ」

少女が腕おを押さえて痛みに悶えている。見ると少女の腕から赤い液体が流れているではないか。間違いなく血だ。

「逃げて!」

その言葉と同時に選択肢が表示される。

 

 

【少女を抱えて避ける】

【その場にとどまる(ただし死ぬ)】

 

選択肢がやっぱり物騒!?

もちろんこんなものは【少女を抱えて避ける】を選ぶに決まっている。すると私の体の自由がなくなり少女を抱き上げその場から少し左に動く。するとパンッと音が鳴った。見ると何かが物凄いスピードで来たものがコンテナのを貫いている。

それと同時に複数の足音が近づいてくる。足音の方を振り向くと、6人の男たちがたこちらに向かい歩いてくる。

「もう逃がせねぇぜ」

いかにも悪人ですといった男たちがこちらに迫る。

「なんか増えてるが、どうせ殺すんだ一人増えようが関係ねぇ」

ヤバい、ヤバい、ヤバい!なんて事してくれたんだ選択肢!今殺すとかいったのが聞こえたぞ!

「あなたは逃げて!私が時間を稼ぐ!」

満身創痍の少女がそんなこと言うが逃げたくても、選択肢が私を逃してくれないらしい。

 

 

【大丈夫、私最強だから】

【少女よまた後で】

 

選択するものが嫌すぎる。上は厨二病みたいで選びたくないし、かといてい下は死亡フラグが立ちそうで嫌だ。

どうすべきか考えていると、

 

【警告 30秒以内に選択しなければ強制的に死亡します】

 

いや、ふざけんなよ!?理不尽にも程があるでしょ!?

もう選ぶしかない。上の選択。

「大丈夫、私最強だから」

そんな、言葉と共に私は6人組に向かってダッシュしてその一人に飛び蹴りをかます。私のビビりまくりの心のうちとは違い体はそうでもないらしい。もう家に帰りたい。

「おいっ!大丈夫か!」

「ガキがなめやがって!!」

すると男たちが銃を構え撃とうとすると、ここで選択肢が怒涛の勢いで表示される。選択したら次の選択肢がでて走ったり、殴ったり、果てにはバク転したりと選択肢通りの動きに沿って男たちを殲滅していく。

いや、自分でもここまでの動きができるとは思ってなかった。けど、命は助かった。おかげで身体の疲労感がすごいが。

「バケモンが・・・」

と、最後まで抗っていた男が意識を失う。

 

 

とりあえずどうするべきか考えていると今度は別方面から足音が聞こえる。

「動くな!」

女性の声が後ろの声から聞こえたので振り返ると先程の黒制服の少女と一緒の制服を着た女の子が数名とし白服の少女数名に加え赤制服の少女が一人こちらに銃を向けている。

「エリカ、大丈夫か!」

「すぐに応急処置をします」

どうやら先程の少女の名前がエリカというらしい。

「持ってる武器を地面に置け」

そんなこと言ってくるが残念なことに武器なんて持ってない。というか何も持たずによく私戦えたなと考えてると、ここでまたもや選択肢

【武器はこの身ひとつ】

【かかってこい】

 

いやまて!やはり選択肢がおかしい。上の選択肢がやはり厨二病くさい。下も下であちらを敵に回しかねない。

しかし、選択するのに時間をかけると私が死にかねないから選択するほかない。

「武器はこの身ひとつ」

そう言うと。

「そうか」

うわ、真面目すぎる。どうやら彼女は無駄な話しを嫌うらしい。なんだこの恥ずかしさわ。

「待って!彼女は敵じゃない!」

少女エリカが赤服の制服の女の子にそう言う。全くその通りだ私は敵ではない。もっと言ってくれ。

「上の命令だ。エリカに悪いが拘束させてもらう。大人しくろ」

流石にこんな場面見られたのだ。何かしらの処置は必要だろう。ここで私は大人しく従おうとしたところまた奴が邪魔をする。

 

【逃走】

 

今回の選択肢は一択だ。つまりここから逃げろということですね。もはや慣れきってしまった私に選択することに思うことはない。

 

すると、私は赤制服の少女がこちらに近づいてきた瞬間、猛スピードで走る。

「っ、たきな捕らえろ!」

すると今度は黒髪のロングヘア美少女が私の前に立ち塞がる。

「逃しません!」

しかし、その少女をコンテナの側面を足場に使い交わす。そのまま逃げ続けるがすぐに少女達が追ってくる。

しかし、私の足が速いのか知らないがだんだん差ができ少女達がいつのまにか見えなくなった。

 

ある程度走ったところで私の体は走るのをやめた。流石に疲労感がすごい。しかし、これから身の振り方を考えなければならない。明らかにヤバい少女達だった。これから私を拘束しにきて東京湾に沈めるのではないかと恐ろしい考えがよぎる。最悪だ。学校休んでまで命の危機に陥っている私はバカなのだろうか?いや、選択肢に強制されたせいであり決して私のせいではない。

もう泣きたい。

 

明日は筋肉痛だろうなんて考えながら電車に乗り家に帰る。

家に帰るといつの間にか夕方になっていた。夕ご飯を作ろうにも慣れない運動のせいで体が睡眠を欲している。私は少しだけ仮眠をとることにしシャーワーを軽く浴びそのままソファーに倒れ込んだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「こちらアルファワン、司令部応答願います」

『こちら司令部、どうしたアルファワン?」

「標的の自宅前です。抵抗した場合どうしますか?」

『射殺はなしだ。あくまでも捕縛が最優先』

「了解」

「司令部からの命令で射殺は無しだ。あくまで捕縛が最優先」

「了解しましたフキさん」

 

時刻は23時を過ぎ人通りが少なくなった時間帯。私達リコリスは昼間に逃走を許した人物佐藤さらの捕縛にやってきた。あれだけの逃走劇を繰り広げた人物だ。今回も逃げられる可能性が高い。それどころか、あちらはとっくにこちらに気づき迎撃体制に入ってているだろう。しかし、逃がすわけにはいかない。

 

「これよりカウントを始める5秒前4、3、2、1、Go!」

スペアの鍵を使い一斉リコリス達は部屋に入るが、罠らしき罠は見当たらない。

それどころか数秒で標的を見つけることができた。なぜなら、標的がソファーで寝息をたてて寝ていたからだ。

「フキさんこれは・・・」

「言うな。警戒してたこちらがバカだった」

あまりにも肝が座りすぎではないだろうか。そもそも普通は警戒して罠の一つや二つしかけると思うが、今回の標的はそれがない。私達を脅威に感じてないのだろうか。多少イラッとしたが無事に任務を達成してホッとしている。

「フキさん起こした方がいいですか?」

「いや、拘束具をつけられれば流石に起きるだろ」

「そうですね」

腕に拘束具をハメるが起きる様子がない。本当に彼女が昼間6人のテロリストを退け私達から逃げおおせた人物なのだろうか。

「フキさん・・・」

「あぁ、このままこのバカを護送車に突っ込んどけ」

「了解」

意外と簡単に今日の任務は終わった。

 




主人公は順応率が高くなんでもすぐに受け入れます。
割と人を殴るのも気にしません。
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