剣士列伝 仮面ライダー剣斬 〜亡き友、此に有り〜 作:キャメル16世
1つ!
仮面ライダー剣斬こと緋道蓮は、旅の最中
カメラマンであり、仮面ライダーマッハの詩島剛と出会う!
2つ!
何故か蘇ったデザストとチェイスが2人の前に現れる!
3つ!
ピンチの2人の前に仮面ライダーオーズが現れる!
火野映司との出会いを果たした…!
『……おいおい…俺は、お前がどうにかしろって言ったんだぜ?他力本願でどうするんだ…?』
「分かっている。あまり私を見くびらないでくれ」
『なら相応の態度ってもんを見せて貰いたいね〜…いくらお前が俺たちを生き返らせたって言ってもな、俺たちはお前に従ったりは…っ!』
突然苦しみ出すデザスト
男はデザストに手をかざし動きを封じていた
『ぐっ…くふっ…!』
「言った筈だ…私は今までの奴とは違う。別格なのだよ、存在そのものがね…」
『カハッ…ハァ…ハァ……チッ』
開放されるデザストだが、解せぬ表情をしている
「…お前たちも、もう少し長生きをしていたいなら、私の言う事を聞くことだな」
『……』
『……チッ』
アンクも同様の表情をする
「……それでは、彼らにあいさつと行こうか…アンク」
『……あぁ…』
右手首をこねるアンク
そして男は机に置かれた大きな本を持ち上げた
「…私自ら、彼らに引導を渡してやろう」
『……結局お前も行くのかよ…』
そうボソッと言った、デザストであった
「……今日もいい天気だなぁ…」
俺は空に大きく手を広げ、太陽光を手で隠した
「…何やってんだ?」
背伸びをしていると、剛くんが声をかけてきた
彼もまだ寝起きのようだ
「ん?今日も元気に行こうってね!」
「……朝っぱから元気だな、あんた…」
「だって!今日を生きれば明日が待ってる!俺はそんな明日を守ってきたんだ!」
「…なんで明日にこだわるんだ?」
「明日って事は未来って事でしょ?今日を生きて明日を生きる…それはつまり、未来を生きるって事なんだよ!」
「……未来を…ね」
「……そういえば、蓮くんは?見かけないけど…」
「…蓮のやつなら、あそこ」
剛くんが指を差した先、蓮くんが双剣で空を切りながら修行をしていた
「…あんたの剣術に見惚れて悔しいんだってさ。一人でよく頑張るよな、あいつも」
「……うん」
「…?」
俺の微妙な返事に多少の疑問を持ったであろう剛くんは
俺から離れて蓮くんの元に行った
修行の邪魔をしたとして門前払いを受けていたが、結果的に2人で手合わせをしていた
「……」
俺がさっき微妙な返事をしたのには訳がある
先程剛くんは「一人でよく頑張るよな」と言っていたが
俺にはさっきの蓮くんが一人には見えなかった
まるで、見えない誰かと
戦っているようだった……
「……アンク…」
俺はポケットに入った割れたタカ・コアを握った
アンクが最後の力を振り絞り、精神コアメダルで変身したダジャドルコンボ。見事真木博士を倒す事が出来たけど
《お前が掴む腕は、もう俺じゃないって事だ》
その後、既にひび割れていたタカ・コアは2つに割れてしまったんだ…
それから俺は、アンクと約束した
俺とアンクがいる明日に、また会おうと…
「……」
手合わせをしている剛くんと蓮くんを見ながら、俺は思った
アンクのいない世界は、確かに何か物足りない
でも、それでも確かな物はある
それは、笑顔であると…
「……っ!?」
「…っ!」
「…っ」
突如、昨日とは別の街から爆発音が聞こえた
「……デザスト…」
「…チェイス…!」
「……行こう!みんな!」
何故だか分からないけど、胸騒ぎがする
でも、行くしかない
あそこで消えてしまう命がいくつもあるかもしれない
今行けば、助けを求めてるその手を掴める
そうすれば、またアイツの腕を掴める時が来る
そんな気がする…
「……おいおい!またなのかよ!」
「何回倒せば気が済むんだ!?」
「……っ」
街には大量の「メギド」と「ロイミュード」、そして「ヤミー」までもが徘徊していた
先頭に立つのは「フクロウヤミー」と「軍鶏ヤミー」
この感じ…まさか…!
「なぁ、今度はみんなで変身しようぜ?」
「…え?」
突然剛くんがそんな事を言ってきた
「なんだかよくわからねぇけど、あんたらとはこれからも長い付き合いになりそうだからな、親睦も兼ねて!」
「…はぁ…マジ無いわ」
「ま、まぁ!俺はいいと思うよ!?行こう、みんなで」
「…はぁ…しゃーない…今回だけだ」
そう言って横に揃う俺たち
蓮くんは風双剣翠風、剛くんはマッハドライバー炎
俺はオーズドライバーを構える
猿飛忍者伝!
とある影に忍は疾風!あらゆる術で、いざ候…
蓮くんは猿飛忍者伝ワンダーライドブックを風双剣翠風に装填した
SIGNAL BIKE! RIDER!
剛くんはシグナルマッハをドライバーに装填し、ポーズを取った
俺はタカ、トラ、バッタのコアメダルをドライバーに装填し、バックルを傾け、オーズスキャナーを取り出した
「……Let's…」
「「「変身ッ!」」」
壱の手、手裏剣!弐の手、二刀流!
風双剣翠風!
MACH!!
タカ!トラ!バッタ!
タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!
翠風の巻!甲賀風遁の双剣が、神速の忍術で敵を討つ!
仮面ライダー剣斬、仮面ライダーマッハ、仮面ライダーオーズへと変身した俺たちの複眼が淡く光る
「追跡!撲滅!いずれも…マッハ!!仮面ライダー〜〜〜マッハァ!!」パラリラ
「え!?急に何!?」
「…あんたの歌の方がよっぽど気になるけどな」
「あ、あぁ…歌は気にしないで…」
なんかデジャブだな……
それぞれ風双剣翠風、ゼンリンシューター、メダジャリバーを構えた俺たちは敵陣に突っ込んで行った
「はぁぁぁ…!」
「はぁぁぁ…!」
「はぁぁぁ…!」
「はぁっ!」
「おりゃぁ!」
「せいやぁ!」
数十体の敵を相手する俺たち
「はぁっ!はっ!」
「ぐぉぉぉ…!」
「くっ…屑ヤミー……厄介だな」
俺はトラのコアメダルをカマキリのコアメダルと交換した
タカ!カマキリ!バッタ!
「はぁっ!てやぁ!」
カマキリソードで敵を一掃する
「あんたやっぱ面白いな!」
「ありがと!…っ!後ろ!」
「…っ!?」
剛くんの後ろから「軍鶏ヤミー」が飛んで来た
「シャァァ…!……アァッ!?」
「はぁっ!」
しかし、剛くんに攻撃が当たる寸前で蓮くんが攻撃してくれた
「お…サンキュ」
「……おう」
「……フフッ」
なんだかんだ言って、やっぱいい人達だな…
「出血大サービスだ…!」
こぶた3兄弟!
とある三兄弟が繰り広げる、お家を守る戦いの物語…
こぶた3兄弟!双刀分断!
壱の手、手裏剣!弐の手、二刀流!
風双剣翠風!
蓮くんは仮面ライダー剣斬 忍者ぶた3へと変化した
「はっ!」
「おぉ〜…」
「それなら!俺も!」
SIGNAL BIKE! シグナルコウカン!
カクサン!
剛くんの右肩のクレストが変化する
「俺も…!」
クワガタ!カマキリ!バッタ!
ガ〜タガタガタキリッバ!ガタキリバ!
頭部がクワガタのように変化し、ガタキリバコンボに変身する俺
「…なーんか、やっぱりあんたらとは馬が合うな!」
「…まぁな」
「だね!一気に行こう!」
「あぁ!」
こぶた3兄弟!ニンニニーン!
翠風速読撃!ニンニニーン!
ヒッサツ!フルスロットル!
カクサン!
クワガタ!カマキリ!バッタ!
スキャニングチャージ!
「疾風剣舞!三豚!」
蓮くんは三体に分裂し、それぞれ腕のシールドが異なっていた
「はっ!」「ほっ!」「やっ!」
三体の剣斬が軍勢に飛び込む
「…マッハで…決めるぜ!」
ゼンリンシューターから沢山のエネルギー弾を発射する剛くん
敵陣を一掃した
「せいやぁ!」「せいやぁ!」「せいやぁ!」
何体にも分裂したオーズ ガタキリバはキックをしたがら敵陣に突っ込んで行った
「……ハァ…ハァ」
「……フゥ〜…」オツカーレ
「…これで片付いたか?」
全員変身を解き
蓮くんが振り返り辺りを見渡す
「ヤミー」や「メギド」「ロイミュード」といった敵は見当たらなかった
「…そろそろ帰ろーぜ〜?腹減った〜」
「…俺も」
「うん……あ、先に2人で行ってて!」
「え?」
「あ…?」
「……ハァ…ハァ」
俺はとある人物を探していた
ここのどこかに居る
そこで呼んでいる
俺を……
「…もう大丈夫だよ」
「……うん」
小さな男の子が逃げ遅れていたのを、俺は見逃さなかった
ガタキリバの一体が見つけて、それを守っていてくれた
おかげで怪我も無さそうだ
「ほら、安全なところに」
「うん…!ありがとうお兄ちゃん!」
元気に走り去る男の子を見届け、ホッと息をついた…
「……もう驚かないよ」
『……』
「……アンク…」
俺が振り返ると、人間態のアンクがこちらを見ていた
幻ではない
またあの日のように不敵に笑うアンクが、そこにはいた
『……フッ…相変わらずだなぁ…映司』
「…お前もだろ?まーた信吾さんの身体使ってんのか?それともその見た目が気に入ったのか?」
『…馬鹿なところも変わらねぇな、お前は』
「……フッ」
『……』
「……」
これまでに何度も俺の前に姿を表してきたアンク
しかし、それは偽物であったり未来から来たアイツであり
どれも、この時代のアイツではなかった
だから俺はアイツと約束した
「……」
ポケットのタカ・コアを握る
相変わらず割れたままだ
つまりこれも、偽物……
『……おぃ映司』
「…なに?」
『……なんで泣いてやがる…?』
「……えっ…?」
気が付かなかった…
なんで俺泣いて…?
今まではそんな事なかったのに……
「……なんか遅いと思って来てみたら…」
「お前、誰だ…?」
「…蓮くん…剛くん」
『……チッ』
俺を心配してきてくれたのか、蓮くんと剛くんが来ていた
「訳ありみたいだけど…?」
「なんでもないよ!ホントなんでもない!」
この場を収めようと2人をあやす俺
しかし、次の瞬間とてつもないプレッシャーに襲われた
「それは私の忠実なる下僕だ!」
背後から聞こえた男の声
振り向くと、アンクの後方から
大きなローブを羽織り、フードを深く被った男が来ていた
「…誰だ…!?」
「……私の名は『ゴウマ』…仮面ライダー共よ…これまでの功績、讃えよう」
「……ゴウマ…?」
「…は?急に何言ってやがる!」
翠風を持った蓮くんが飛びかかった
『…おっと〜!こいつには触れさせねぇぜ?』
「…っ!?デザスト!!」
突如現れたデザストが蓮くんの行く手を阻む
「…なるほど…全部お前のせいだったって事か!」
ゴウマを睨む剛くん
すると、またしてもどこからか紫の服を着た男性が歩いてきた
不思議な形の銃を持っている
「……チェイス…!」
『……剛…この男に逆らうな……死ぬぞ』
「…何言ってんだよ…!」
チェイスの肩を両手で揺する剛くん
「おいチェイス!目ぇ覚ませよ!……ぐっ…!」
『……』
しかし、躊躇なく腹部を殴られた
「よせ、チェイス…今日は挨拶に来たのだ」
『……わかった』
『……』
『……ヘヘッ』
ゴウマの横に並ぶデザストとチェイスとアンク
「お前たちがこれまでに何度も世界を救ってきたのは知っている……しかし、お前たちは知りすぎてしまったのだ。人間とはなにかというものを」
「……はぁ?」
「…人間の欲望…人間の悪意…人間の中にある物語…それらを知ってしまったお前たちは、深く悲しんだ事だろう……だが恐れる必要は無い。この世界はこれより、このゴウマによって支配され!満たされるのだからなぁ!」
「…さっきから何言ってんだァ!」
「…っ…待って!蓮くん!」
我慢出来なくなったのか
蓮くんは再びゴウマに突っ込んだ
「……学びがない…これだから人間は……フッ!」
「…なっ!?」
「…な、なんだ…!?」
「…くっ…これは…!」
ゴウマが手をかざすと、辺りの重力が突然重くなったように身体が言う事を聞かなくなった
「……重加速…!?」
剛くんがそう呟いた
「……くっ…くくっ…!」
「…ほぉう…貴様の欲望…なかなかに良いな…!」
「…えっ…?」
ゴウマはセルメダルを取り出し、上手く動けない蓮くんの額に近付けた
「…うっ…!」
「……フッ…その欲望…解放しろ」
「…うぅ…!」
蓮くんの額にスロットが具現化し、セルメダルが入れ込まれた
蓮くんの中からミイラのような怪人が現れ、その殻が割れると、落武者のような見た目のヤミー…『武者ヤミー』が誕生した
「ははっ…面白い…!」
「うわぁぁぁ!」
欲望が解放され叫ぶ蓮くん
『……蓮…!』
「帰るぞ、デザスト…今回は面白い物が見れそうだ…」
『……あぁ』
立ち去るゴウマ達
重加速が解けた頃には見えなくなっていた
「グォォォォ!」
「マジかよ…蓮からヤミーが産まれちまった…」
「あれが蓮くんのヤミー…いや、欲望…」
「グォォォォォォォォ!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
蓮くんとヤミーの雄叫びがどこまでも響き、なにか心臓を抉るような…そんな不快感があった
次回
仮面ライダー剣斬 編
第4章「