もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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書き始めたら楽しくなってきて二本目も書いてしまいました。
仕事の無いNEVERのメンバーに焦点を当てた物語です。


番外編100.5話 孤島の憂鬱、

《EPISODE2》京水の補習

 

京水は青筋を立てながらレイカを睨んでいた。

原因は彼女が屋敷の生徒と共に受けたテストに関してだ。

 

レイカっ!あんたねぇ!"13点"って何よ!私がどれだけあんたの勉強に付き合ったと思ってるのぉ!」

「し.....仕方ないでしょ!これでも頑張ったのよ!」

 

何故ここまで京水が怒っているのかと言うと無名の発案により行われた"学年末孤島テスト"に置いて唯一、レイカだけが赤点を取ってしまったからだ。

これは元々、義務教育すら受けさせて貰えなかったクオークスに向けて無名やその部下そしてNEVERの勉強が出来るメンバーが行っているイベントなのだが、レイカも子供の頃からスラム街で過ごしていた事から特例としてその勉強会に参加していた。

 

このイベントは普通の学校と同じように学年分けされて一年に三回のテストがあり好成績を取った生徒とそれを教えた先生にはご褒美が貰えることになっていた。

因みにレイカと同学年にはミーナが入っておりミーナは学年トップの成績を納めていた。

その理由は裏で克己に勉強を補習して貰っていることなのだが、京水には明かされていない。(嫉妬で狂うことが目に見えているから....)

 

そして、ミーナはご褒美として克己とのデートを所望して、京水に更に嫉妬される事となる。

 

閑話休題

 

そして、そのテストでレイカは赤点を取ってしまった為、その教科を担当していた京水がこうして補習を行っているのだ。

 

「それにしても何で私の教えた教科だけ赤点とってんのよ!

国語と社会合わせて"13点"って逆に凄いわよ!

他は90点台叩き出してんのに何でこの二つだけダメなのよ!

あんたアタシのこと嫌いなわけ?」

「別にそんな事はないけど....難しいのよ。

文章を読み解けとか....歴史覚えろとか....」

 

「はぁ....まぁ良いわ。

やっちゃった事は仕方ないし今はどう改善するかを考えましょう。

先ずはテストの問題から復習しましょうか。」

 

「ことわざの問題よ空欄の中に入る言葉を埋めて頂戴。

"犬も歩けば○○○"....これには何が入るかしら?」

暫く唸るとレイカは思い出したように言った。

 

「あっ!犬も歩けば"回し蹴りされる"。」

蹴るんじゃ無いわよ!犬が可哀想でしょ!正解は犬も歩けば棒に当たるよ。」

 

「何言ってんの?犬はそんなにバカじゃないでしょ。」

「ことわざだって言ってんでしょうがっ!

次行くわよ。

"鬼の目にも○○○"これはどう?」

「うーん、あっ!"鬼の目にも膝蹴り"。」

 

だから蹴るんじゃ無いわよ!て言うか鬼の目に膝蹴りって...アンタ外道?鬼が可哀想になってきたわ。

正解は"鬼の目にも涙"!

今の状況にピッタリの言葉よね!」

「うーん、やっぱり難しい。」

 

 

「本当にもぉ!頑張りなさいよレイカ。

次行くわよ次は四字熟語についてね。

互いに黙っていても意志が伝え会うことを漢字四文字で何て言うのかしら?」

 

「.....えーっと」

「ヒントは私達みたいな関係よ。」

 

「私蹴釜飛?」

 

何で私が蹴られて吹き飛ぶ事が四字熟語になんのよ!てか、私達の関係殺伐としすぎてない?

女同士なのにちょっとショックよ私。」

「え?だってこの前の仕事の時に敵に組み付いて離れない京水を私が蹴り飛ばして.....」

 

「分かったわ。

これは私が悪かったわごめんなさい。

次行きましょう次!」

(誤魔化した。)

冷や汗をかいている京水はそのまま次の問題へと向かう。

 

「目的を達成するために長い苦労に耐えることを漢字四文字で何て言うかしら?」

 

「"冷静京水"」

 

アンタ絶対ふざけてるでしょ!喧嘩なら買うわよ本当にぃ!

もうなんなのよ!貴女の点数が上がったら獅子神ちゃんか克己ちゃんとデートするってご褒美が待ってたのにぃぃ!ムッキィィィィ!

 

「うっさい京水!てかそんな事、無名に頼んでたの?

道理で無名が京水と話してて苦笑いしてた訳ね。」

「アンタこそうっさいわね!チャンスには貪欲に挑むのが女の性じゃない!

その為に勝負パンツ着てきたのにぃぃ!」

 

「勝負パンツ?何それ?」

そう言いかけた時、二人の補習部屋に芦原と堂本、そして克己が現れた。

 

「ん?三人ともどうしたの?」

「いや、"俺達三人の下着"が足りなくてな何処かに紛れてないかと思って聞きにきたんだよ。」

克己の言葉を聞いて京水は"自分の股間"を抑えた。

その仕草でレイカを除いた三人は何処に下着があるのか察する。

 

「そう言えば丁度、銃の訓練で使う的が足りなくなってたんだ。」

芦原がそう言いながらホルスターから拳銃を抜く。

「俺も最近、狩りばかりで戦闘訓練が疎かになってたなぁ....」

堂本は首を鳴らしながら京水を睨む。

「丁度良い....3対1の戦闘訓練をしようじゃないか。

なぁ、京水?」

克己がナイフを取り出しながら京水に告げた。

 

 

おおおおちおち落ち着いて三人ともこれは何かの誤解よ...そう誤解!」

「誤解かどうかは....」

「俺達がお前をボコボコにして....」

「確かめれば直ぐに分かる。」

三人が京水に向かって臨戦態勢を取っていく。

 

(まっ....不味いわ!このままだと私、殺されちゃう!

もう死んでるけど何かもう一度殺される気がする!)

命の危機を感じている京水を見ながらレイカは何か考え事をしている。

 

すると、思い出した顔をしながら京水に言った。

「思い出した!

"四面楚歌"周りに敵しかいない状況をそう言うのよね?

......あれ?何か間違ってた?」

 

レイカの疑問に京水は観念した様な笑顔になると窓から勢いよく飛び出した。

正解よぉぉぉぉぉ!

「逃がすか!」

「俺らの下着を返せ!」

「もう一度殺してやる!」

 

逃げる京水を三人が追いかける。

その光景をレイカは不思議に思いながらもノートに四面楚歌について意味と字を書き込むのだった。

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