そしてその情報を照井と合流した左達とも共有する。
「歌恋さんが目的じゃないとすると一体何が目的なんだ?」
「一番怪しいのは父親である金本正幸だろうね。
その黒服の組織と何かしらのいざこざがあったと考えるのが自然だろう。」
「いざこざ.....なぁ、歌恋さん何か思い出せないか?襲ってきた相手の特徴とかなんでも良いんだ。」
翔太郎の言葉に歌恋は悩む。
「特徴と言えるかは分かりませんが黒服の人達の中に"金のバッチ"を付けてる人がいたような....」
「金のバッチだけじゃ流石に難しいわよねぇ..."名前でも書いてあれば"良かったんだろうけど」
「名前.....はっ!思い出しました。
そのバッチには漢字が書いてありました!」
「おい、それって.....」
「指定暴力団が使う物だろうヤクザの代紋か....」
「よっしゃあ!それが分かれば一歩前進だな。
お手柄だ亜樹子。」
「ほへっ?....まっまぁね!私にかかればこんなもんよぉ!」
「それでその字とかは覚えているか?」
「うろ覚えですが....」
「構わねぇよ...頼む。」
そうして歌恋の協力により
大河原組....元々は天ノ川地区で勢力を強めていた組織だったが現在は風都にもその勢力を伸ばしていた。
そして何よりも照井や翔太郎達の目を引いたのはガイアメモリ流通に関する犯罪を犯している可能性があると書かれていた資料だった。
「天ノ川地区でもガイアメモリが出回っているって言うのかよ。」
「事実だ....俺が初めてアクセルになったのがこの地区だからな。」
「と言うことは益々、信憑性が増してきたね。」
「あぁ、今回の犯人は必ず捕まえるぞ。
そして、組織について洗いざらい吐かせる。」
すると、歌恋の地面が急に暗くなり穴へと変化した。
「きゃぁぁぁ!」
歌恋はその穴の中へと落ちていく。
そして、照井と翔太郎の足元にも同様な黒い穴が現れると落下してしまった。
そして、地面に落下すると辺りを確認する。
「痛てて...ここは一体?」
「潰れた廃工場か?」
「その通り。」
突如、工場の天井から声が聞こえる。
「流石は超常犯罪捜査科の刑事だ。
俺の部下よりも頭が良いらしい。
だが、だからこそお前達はここで死ぬ。」
そう言うと工場の周りから人がぞろぞろと現れてくる。
「何だコイツら?」
「俺の持つ兵隊だ。
皆、エンゼルビゼラの中毒者でな....薬の為なら何でもやる優秀な兵隊さ。
コイツらがお前達を殺す。」
「はっ!舐められたもんだぜ!
コイツらに俺達が負けると本気で思ってるのか?」
「勿論、私は念には念を入れる。
彼等にはガイアメモリと......」
「ちょっとしたサプライズを渡してある。」
そう言うと集団はメモリを取り出す。
「「「「
そして、メモリを挿すとマスカレイドドーパントへと集団は変身した。
マスカレイドメモリは組織の構成員に渡されるメモリで戦闘力は低いが情報漏洩を恐れてメモリに自爆機能が施されていた。
しかし、無名とメイカーの活躍により既存のメモリの量産も目処が付き構成員に渡されるメモリもグレードアップした結果、大量に余ったマスカレイドメモリを獅子神が引き取っていた。
そして、無名の開発した新メモリの実験に使われた。
「「「「
集団は取り出したギジメモリを身体に装填する。
すると肉体が膨張し力が増大する。
「何だ一体コイツらは?
急にデカくなりやがったぞ!」
「左、状況は最悪だ!
コイツら全員を相手にしていたら...金本歌恋が助けられなくなる。」
「んなこと分かってる!....ならどうすれば」
「俺が、ここを引き受ける!
お前達は金本歌恋を見つけて助けるんだ!」
「おい、マスカレイドとは言えすげぇ量だぞ。
平気なのか?」
「左、俺につまらない質問をするな。」
「ACCEL」
「変.....身!」
照井はメモリを装填しスロットルを回すと仮面ライダーアクセルへと変身した。
「さぁ行け!左!」
照井のその言葉に従うと翔太郎は工場を後にした。
追いかけようとする強化されたマスカレイドの集団にアクセルはクラッチを握ってマキシマムを発動させると追おうとするマスカレイドを薙ぎ払った。
「ACCEL MAXIMUMDRIVE」
蹴り払われた複数のマスカレイドは吹き飛ぶと大爆発を起こした。
「ここは通行止めだ。
通りたいのなら俺を振り切ってみろ!」
そう言って照井はマスカレイドドーパントの集団を睨むのだった。
外に出た翔太郎の前に"リボルギャリー"が現れると中からフィリップが出てきた。
「翔太郎、早く乗るんだ!」
「いいタイミングだぜ相棒!」
そうしてリボルギャリーに乗り込むと走り出した。
「歌恋さんの居場所は問題ない。前もって発信器を渡しておいた。
これで跡が追える。」
フィリップがそう言って取り出したのはスパイダーショックで追跡できる小さなチップだった。
「流石だな相棒、後は大河原組の奴を倒せば一丁上がりだな。」
「そう上手く行かないと思うよ翔太郎。」
「どう言うことだフィリップ?」
「さっき、検索を終えた。
トレインメモリは通常の製法で作られたメモリじゃない。
その為、通常のメモリ....僕の作ったメモリより毒素が強くなる傾向があるんだ。
そして、金本正幸は今もトレインメモリを使い続けている。」
「今もって、ずっとドーパントになっているってことかよ!」
「あぁ、金本正幸はトレインメモリの過剰適合者だった。
そして、絶え間なく流れる毒素が彼の身体を蝕んでいる。
早く助けないと彼は死んでしまう。」
死ぬ可能性を示唆された翔太郎はショックを受ける。
「そんな、助けられないのかよ?」
「エクストリームなら可能だ。
だが、時間が迫っている。
これ以上メモリの毒素を受け続けたら本当に助けられない。」
「分かった....親父さんを救おうぜフィリップ。」
「あぁ」
そうして二人は発信器で示される場所へと大急ぎで向かうのだった。
目を覚ました歌恋は身体を縄で縛られてビルの上に吊るされていた。
「漸く、お目覚めか風都の歌姫様。」
そうして声をかけてくるのはあの時、車の中で指示を出していた男であった。
「貴方は......」
「全く、お前の親父には本当に苦労させられた。
まさか、トレインメモリの力を彼処まで引き出すとはな。
お陰でバンごと、別次元へ転送されてしまった。
俺はこのメモリのお陰で助かったがな。」
「そのせいで取引相手に渡す筈だった大事な品物も奴のいる次元の中にある。
俺はそれを何としても取り返さないといけないんだよ。」
そう言うと男はメモリを起動する。
「
肩に突き挿すとメモリが入り身体を黒い影が覆うと円上の黒い形で構成された怪物へと変身した。
「お前の親父を呼び出す為にちょっと怖い目にあって貰う。」
そう言うと歌恋の下に黒い穴が生成される。
「この穴の下は工業用の粉砕機と繋がっている。
人間なんか簡単に挽き肉に変えるぞ。
さぁ!早く出てこい!でないと娘が挽き肉になる姿を見ることになるぞ!」
そう、ホールドーパントが言うと警笛の音が聞こえ始める。
「来たか!」
そう言うとホールドーパントは身体に両手を突っ込むと思いっきり開いた。
「俺のホールメモリは"空間と空間を繋ぐ穴"を生み出せる能力がある。
初めてお前とやりあった時はメモリのことを詳しく知らなかったが今は違う.....
お前が俺に近付けばホールメモリの穴と共鳴し現実世界に引っ張り出せる。
......ほら捕まえたぜ!」
そう言うとホールドーパントは体内で掴んだ者を思いっきり引っ張り出した。
すると電車のパーツがくっついた怪物が中から現れた。
「グッ.....は...なせ....」
「ん?....どうした随分と体調が悪そうだなぁ!」
そう言ってホールドーパントが引き抜いた怪物を蹴り倒した。
「パッ....パパ!」
その姿に歌恋が声を出す。
その方向に怪物が顔を向けると驚愕した声を上げる。
「歌....恋....あ..ぶ....な」
しかし、怪物は動くことすらままならない。
その姿を歌恋は涙を流しながら見つめるのだった。
Another side
遠くからその光景を見ていた赤矢は電話で無名と連絡を取っていた。
「まさか、行方不明だったトレインメモリを一般人が使っていただなんて.....」
「やはり、お前でも予想外の事態だったんだな。」
「えぇ、それに"リミットギジメモリ"のデータを獅子神が勝手に使ったようなんで今回の件で恐らく使っているんでしょうね。」
電話越しで聞こえる無名の声には不満の感情が入り交じっていた。
「それで....どうする?」
赤矢の問いに無名は答える。
「私はこの孤島から動くことは出来ません。
貴方達にお任せします。
トレインメモリ使用者の救出の援護...それと情報の奪取頼めますか?」
「黒岩に頼めば可能性は高くなりそうだがトレインメモリの使い手の救助は私一人では難しい。
私にはメモリの知識は無い。」
「そこは問題ないでしょう。
事情をWが知ったのなら必ず彼を救おうとする筈です。
問題は大河原ですね....確実に彼が邪魔をしてくるでしょう。
アクセルの協力が必要か....」
「アクセル、先ずは居場所の把握が必要か。
あの男の事だリスクを最小限にするためにWとアクセルを足止めする手段を行っているだろう。
あの二人ならどちらかが囮になって片方が彼等の救出に向かう筈だ。
となれば....そろそろか。」
そう言うと赤矢の見ている地点に空を飛ぶバイクと仮面ライダーWが現れた。
「無名、Wが現れた。」
「となると、アクセルが囮となってるわけですか。
今から探しても間に合わない。
赤矢さん....少し無茶を頼んでも良いですか?」
「そう言ってくると思ったが一応、聞いても良いかな?」
「Wがトレインメモリのメモリブレイクを終えるまで違和感なく大河原の足止めを行ってくれますか?」
無名からの問いに赤矢はこれから行うべき行動と理論を考えながら彼等の元へ向かうのだった。
外伝 続編の投稿に関して
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