もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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第百十五話 AtoZ/オリジナル

ヒートドーパントを変身した仮面ライダーWが追跡する。

ヒートドーパントはバイクに乗り仮面ライダーもハードボイルダーで追跡していた。

 

「待ちやがれ!」

翔太郎がヒートドーパントに叫ぶ。

「うふふ...鬼さんこちらっ!」

ヒートドーパントも背後に火球を放ちWを牽制する。

その攻撃をハードボイルダーで回避しつつ追い掛けていると背後からバイクに乗ったマスカレイドドーパントが三体追い掛けてきた。

「奴等も関わってるのかよ!」

『僕達を邪魔したいらしいね。』

そう言いつつもフィリップは打開策を模索する。

そうしてメモリを入れ換える

「LUNA,TRIGGER」

ルナトリガーに変わるとトリガーマグナムを発砲する。

 

一体のマスカレイドドーパントに弾が命中して吹き飛ぶと金色のエネルギーとなって霧散した。

『どうやら、人ではなく何らかのエネルギー体のようだね。』

「なら、遠慮は要らねぇって事だ。」

そう言いつつマスカレイドドーパントを撃破しようとするWにヒートドーパントの火球が迫る。

それを間一髪で回避した。

「余所見なんてしてる余裕あるの?」

 

「クッソふざけやがって!」

『仕方ない翔太郎、冷静に対処していこう。』

 

 

Wとヒートドーパントがバイクで戦闘を繰り広げる少し中、高速道路の橋の下では京水とレイカが戦っていた。

きっかけは、ヒートドーパントを追うためにレイカと京水が車に乗り込み移動していた時の事、

レイカが橋の下にいる京水を見つけた。

(あれって....京水のクローン?)

車に京水が乗っていることからも今外にいるのがクローンであることは分かった。

「レイカ!何ボサッとしてるのよ!」

京水は車を運転しているため自分のクローンに気付くことが出来ない。

 

「....ごめん京水、用事が出来たからアイツら追うの任せても良い?」

そう言うとレイカは車の扉を開けて勢い良く飛び出した。

「ちょっと!あんたぁ!何勝手な事してんのよ!」

京水の制止も聞かずに飛び降りたレイカは数度地面を転がると立ち上がった。

そして、クローンの京水の元に向かった。

 

 

「やってるやってる....私もそろそろ行こうかしら」

そう言ってメモリを起動しようとする京水にレイカは声をかけた。

「本当に京水そっくりね。」

その声に京水は振り返る。

「あらっ?レイカじゃない.....見た感じアンタは"オリジナル"ね。」

「オリジナル?何それ?」

 

「そのまんまの意味よ私達、クローンの元になった人間....いえNEVERの事よ。」

「京水....自分がクローンだって分かるんだ。」

「そりゃ、勿論。

私達を産み出した"ドクター"から直接聞いたもの、そしてNEVERにされる理由もね。

良かったわぁ貴女達、オリジナルに会えて。

お陰で私が最初に復讐することが出来る。」

 

「復讐?」

「そう復讐.....産み出されたのに殺されてNEVER何て言う訳の分からないゾンビにさせられた。

全部、アンタ達オリジナルのせいよ。

だから、レイカ....私に」

 

「殺されてちょうだい。」

「LUNA」

京水はメモリを起動すると放り投げた。

メモリは回転すると京水の額へとささる。

「うーん!来たぁ!.....来た来た来た来た来た来たぁ!」

ルナメモリの力が身体を廻ることに事に興奮しつつ京水はルナドーパントへと変身した。

 

「行ってらっしゃぁぁぁい!」

ルナドーパントは光球を放つと道路にバイクに乗ったマスカレイドドーパントが出現し走っていった。

すると、そのままルナドーパントはレイカに向き直った。

「さぁ、惨たらしく殺して上げるわよぉ!

レイカちゃあああん!」

そう言い襲いかかってくる京水にレイカは苦い顔をしながら対峙するのだった。

 

 

 

克己は一人、母から渡されたロストドライバーとエターナルメモリを眺めていた。

無名の協力者によって完全に直ったメモリを手にした克己の表情は暗い。

まるで、今の自分にメモリが拒絶されているような感じが伝わる。

「お前は....今の俺を認めないのか?エターナル。」

問いかけてもメモリは答えてくれない。

だが、それでもこれを使うしかない.....

克己はドライバーをつけてメモリを起動する。

 

「ETERNAL」

 

そしてメモリを装填しドライバーを展開する。

変身が完了すると仮面ライダーエターナルへと変化した。

マントや装備に変化はない。

ただ、腕と足を彩る青色の炎のような模様が赤く変わっていた。

それが意味することを克己は何となく理解した。

変身を解除した克己は母親に連絡する。

「お袋...準備が出来た。」

「分かったわ克己。」

この事件を起こした自分のクローンと決着をつけるために克己はドライバーを握り母親と合流するのだった。

 

 

 

レイカとルナドーパントの戦いはルナドーパントが優勢に事を進めていた。

元々、NEVERとなって身体能力は高くなっているレイカがそれはクローンである京水も同じだった。

明確な違いはメモリを使っているか使ってないか。

 

幻想の力を持つルナメモリの汎用性がレイカを苦しめていた。

得意の格闘に持ち込もうにも鞭のようにしなる両腕によって阻まれる。

持ってきた武器はハンドガン一つ。

レイカの得意分野である蹴り技に即した装備だが今回はそれが不利に働いた。

「あらあらどうしたの?逃げてばっかりじゃ殺れないわよ私はっ」

京水があからさまにレイカを挑発する。

 

「うっさいわね!オッサンが粋がんなよ!」

「...本当にムカつく小娘ね。

良いわこれで殺してあげる!」

そう言って京水は伸ばした腕でレイカの両足を捕らえると近くまで引き寄せた。

しかし、それこそがレイカの狙いでもあった。

 

プロフェッサーマリアがもし相手がNEVERだった際を想定して渡してくれた注射器を手に取る。

そして目の前まで寄せられた瞬間、京水の身体に当てた。

「これは何なのかしら?」

京水の問いにレイカは答える。

「"細胞分解酵素"....あたしらNEVERを生かしている酵素を分解する酵素で、これを打たれると死体に逆戻りするんだって....いくらドーパントになってても私達と同じNEVERなら効く筈だよね?」

その言葉を受けて京水は焦り出した。

「あんた....私を殺す気なの?」

「アンタは京水じゃない.....ただのクローンよ!」

 

そう言って注射器のシリンジを押し込もうとした瞬間、

「止めてレイカ!私達、"仲間"でしょ?」

京水がそう叫んだ。

これがもし、改良される前の酵素を投与された...記憶を失うレイカならば問題なかっただろう。

だが、無名の改良により記憶が出来るようになったレイカはその言葉で京水との思い出がフラッシュバックし手が止まってしまった。

そんな隙を"クローンの京水"は見逃さない。

 

 

「本当におバカさん。」

「しまっ!」

京水の冷たい言葉で現実に帰ったレイカだったが時既に遅く腕を伸ばし上空からコンクリートへレイカは思いっきり叩きつけられた。

「私を!殺そうと!するなんて!本当に!バカね!レイカはぁ!」

京水は力を込めて何度も何度もレイカを地面に叩きつける。

レイカの持っていた注射器はその衝撃で壊れてレイカ自身もあらゆる骨と肉が破壊され子供が遊んで壊れた人形のようになってしまった。

 

満足したのかレイカをそのまま地面へと放り投げる。

全身を完全に壊されたレイカは動くことすら出来ない。

そんなレイカの服を京水は調べて酵素の入ったアンプルを取り出す。

定期的に注射するために個人で持っている改良酵素だ。

「これだけ痛めつけたら酵素の消費も激しいでしょう?

そしてこれで本当におしまいよ。」

動かないレイカに見えるようにアンプルを握りつぶした。

 

やることが終わると京水はメモリを抜く。

「全く、アンタのせいで余計な時間を取られちゃったわっ!

急がないと」

そう言うと京水はその場を後にした。

 

「ま......て.....」

レイカは動けないながら声で京水を呼び止めようとする。

しかし、視界もボヤけて来て意識も安定しなくなってきた。

レイカは走馬灯の様に孤島での記憶が思い出される。

NEVERのメンバーとの思い出やミーナと遊んだ思い出....テストで失敗して京水に説教される光景。

(全く....最後の最後に思い出す記憶がこれとか...最悪ね。)

 

 

薄れ行く意識の中でレイカは聞こえることの無い言葉を空に向けて言った。

 

「ごめ.....ん....みん.....な..。」

そうしてレイカは意識を失ってしまうのだった。

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