もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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第百二十七話 AtoZ/ライダーは助け合い

克巳とプロスペクトの前に現れた"映司とアンク"と名乗る人物は自分の事を"仮面ライダー"だと告げた。

 

「仮面ライダーだと?」

「うん、僕が仮面ライダーOOO宜しくね。」

克巳と映司の会話を聞いていたプロスペクトが割って入る。

「バカバカしい....貴様のような仮面ライダーがいるものかっ!」

そう言うとファングドーパントの牙のブーメランが映司を襲った。

「映司!」

それをアンクが右手で押すことで回避させるが変わりにアンクの右腕が切断されてしまった。

 

「私の戦いを邪魔するからこうな....」

そう言いかけた時、ファングドーパントは突然動き出した右腕に殴られる。

「危ないだろう!....身体にダメージがあったらどうするんだ?」

切断された筈の右腕がそう喋り出す。

 

「バカな....」

「これもガイアメモリの力か?」

驚くプロスペクトに対して克己は映司に尋ねる。

「違います....えっとアンクは人間じゃなくて"グリード"って言うスッゴク昔にいた怪物で....」

「おい!無駄話はコイツを倒してからにしろ!

早く変身して戦え!映司!」

そう言うとアンクは右腕から"赤"黄色"緑"のメダルを取り出すと映司に投げ渡した。

 

それを映司右腕を振り抜きキャッチする。

「よっと!....それもそうだなアンク。」

そして、映司は左腕に持っているドライバーを腰に付けると先程受け取った三枚のメダルを装填していく。

そして、全部装填し終わるとドライバーを斜めに倒して右手で腰に付いている"オースキャナー"を手に取るとドライバーをスキャンした。

 

キン!キン!キン!....三回甲高い音が鳴ると映司は言った。

「変身!」

すると、彼の周りに三枚の大きなメダルが現れて変身音が鳴る。

 

「タカ」

「トラ」

「バッタ」

 

 

 

 

独特な変身音から映司は仮面ライダーOOO"タトバコンボ"へと変身が完了した。

「行くぞっ!」

映司はそう言うと両手の三本の爪"トラクロー"を展開するとファングドーパントへ向かっていった。

 

「何だコイツは?本当に同じ仮面ライダーなのか?

それにその歌は....」

克己がそう言いかけるとそれをアンクが遮った。

「歌は気にするな。

それよりもまだやることがあるんだろ?

早く行け!」

 

「よっと、こっちは大丈夫なんで任せてください!

"ライダーは助け合い"ですから!」

「分かった....任せるぞオーズ。」

そう言うと克己は風都タワーの頂上へと向かっていった。

 

「待てっ!逃がすかっ!」

そう言って克巳を止めようとプロスペクトは牙のブーメランを投擲するがオーズがバッタレッグで跳躍すると牙をトラクローで地面へと弾いた。

「なっ!」

「悪いけど君の相手は俺達だよ。」

「そう言うことだ。」

 

そう言う二人にプロスペクトは憤慨した。

「漸く、私の復讐が達成される筈だったのに........

貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!

プロスペクトは怒りからファングの力を更に引き出し、全身から牙を出現させる。

それを回転させてオーズへと突撃してきた。

その攻撃をトラクローで防御するがその高い威力からクローが欠けてしまう。

 

「うおっ!急に怒ったと思ったらグルグル回り出したぞコイツ!」

「映司!この攻撃にはそのメダルじゃ不利だ"コレ"に変えろ!」

そう言うとアンクは"黄緑色のコアメダルを映司に投げ渡す。

これを受け取ると映司はトラメダルと交換してオースキャナーを通した。

 

「タカ」

「カマキリ」

「バッタ」

 

真ん中のトラメダルが変わりカマキリになることで両手の武器も変わる。

両腕にあるブレード状の強化外骨格"カマキリソード"を展開すると突撃するファングドーパントにカウンターで両方の刃をかち当てた。

 

両者とも吹き飛ばされるがファングドーパントの身体から生成された牙は粉々に折れてしまう。

そして、ダメージによりファングドーパントは動けなくなっていた。

それを見たアンクが映司に叫ぶ。

 

「今だ映司!トドメを指せ!」

「えっ!でもそんな事したら中の人が死んじゃうんじゃ?」

 

「ダメージが許容量を越えるとメモリが排出されるだけで本体は無事だと鴻上が言ってただろ!」

「なら、安心だな。」

 

映司は中心をカマキリメダルからトラメダルに変えて"タトバ"コンボに戻すと再度、オースキャナーをドライバーに通した。

 

Scanning Charge(スキャニングチャージ)

 

「はぁーーーっ。」

映司はファングドーパントに向かい構えてエネルギーを溜めると一気に跳躍した。

ファングドーパントに向かい三つのコイン状のエネルギーが生成されると映司はそこを通るようにキックを放つ。

 

「せいやぁぁぁぁ!」

 

コイン状のエネルギーを通って放った必殺技"タトバキック"はファングドーパントに直撃すると爆発を起こしメモリが排出されるとプロスペクトの姿に戻った。

 

 

「おっ!人間に戻ってる。

じゃあ、これで僕達の仕事は終わりかな?」

そう言うと映司はドライバーを戻し変身を解除する。

「ちっ!やはり"セルメダル"は出ないか。」

「当たり前だろ?彼はグリードやヤミーじゃないんだから」

 

そう言う映司にアンクは返す。

「だが、これでセルメダル"1000枚"とは....随分と簡単な仕事だな。

こんなのが続いてくれると助かるんだがなぁ。」

「おいおいアンク、戦うのは俺だぞ?

そんな無茶苦茶言うなよ。」

 

「ふん!....もう終わったなら早く帰るぞ。

"今日の分のアイス"がまだだ。」

「はぁ?アンクこの街に来てアイス沢山食べただろ?」

「それは鴻上の仕事の報酬であって今日のアイスとは別だ!」

「あんまり食べ過ぎるとお腹壊すぞ。」

「うるさい!....さっさと行くぞ映司!」

 

「うわっ!待てよアンク!.....もう鴻上さんへの報告もしないと行けないし...アイスも買わないとなぁ。

お金持つかなぁ?」

映司は急ぎ足で帰るアンクを追いかけながらパンツに閉まっていたお金を確かめる。

 

 

「....あぁぁぁぁ!」

映司の声にアンクが驚く。

「どうした映司!」

 

「....俺のパンツに穴がぁぁぁ!」

「またかよ....そんな事でいちいち驚くなっ!」

 

「だってこれお財布だったんだよ!

それなのに穴が空いちゃったからスッカラカンだよ。」

「下らな.....ちょっと待て映司。

だったら俺のアイスはどうなる?」

 

「..........」

映司はアンクから顔を背けて暫くすると外に向かって走り出した。

「なっ!待て映司!俺のアイスはどうなるんだぁ!」

「アイスよりも帰りを心配しろよぉぉぉ!」

 

そう言いながら走る映司をアンクは怒りながら追いかける。

映司は走りながら先程見つけたバイクに乗ったハットを被った青年を思い出す。

 

直感から彼も自分と同じ仮面ライダーなんだろうと理解していた。

(頑張って下さいねこの街の仮面ライダーさん。)

心の中でそう応援する。

そして、風都に訪れた新たなライダーはその場を後にするのだった。

 

 

爆発から目を覚ましたプロスペクトは身体が粒子になるのを感じながら風都タワーを睨み向ける。

 

「復讐すら果たせず....こんな所で消えるとは....なんて人生だ。

いや、そもそもあの時から私の人生は狂ったんだ。」

 

NEVER...そして無名と関わったせいで私はクオークスも研究所も自分の命も失った。

 

そしてキースによりゾンビ兵士として蘇られNEVERのクローンを作り復讐のために行動してきたその全てが水泡にきした。

 

あまりの愚かさと道化具合に笑えてすら来てしまう。

「はは...ははは....あっはっはっはっはっは!

皆、死んでしまえ!仮面ライダーもNEVERもミュージアムもキースも全て全て死んでしまえあっはっはっは...」

 

負け犬の遠吠えと呼ぶに相応しい呪詛を吐きながらプロスペクトは消滅するのだった。

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