もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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第十二話 Sとの対峙/タイムリミット

スカルとの戦闘は膠着状態となっていた。

無名は生成した刀でスカルを斬りつけにかかるが、

当のスカルはマグナムを撃ちながらある程度の距離を保とうとしている。

 

「どうしました?

逃げているだけでは...勝てませんよ?」

スカルを挑発する無名だがそんな中で返ってくる返答。

 

「お前の能力が説明通りなら、銃や遠距離の武器を作れば良い。

それを、しないと言うことは出来ない理由があるのだろう?

オマケにその武器を作ってから攻め方が少し荒くなっている。

時間制限があると見たが....」

 

(ご名答...流石は鳴海荘吉、探偵らしい見事な慧眼だ。)

何故、無名がこの武器を早めに作らなかったのかと言えば長時間の生成が難しくまた武器もこの刀以外作ることが今の段階では出来ないからだ。

更にドライバーの制限時間も問題になってくる。

(連続稼働は最大で15分....戦い始めてもう10分は経過した。

後、5分でスカルをこの刀で倒すことは実質不可能だろう。)

 

ここで無名は自分の能力で出来る事を整理する。

(黒炎...ゲート...武器....翼?

空からの奇襲ならスカルの裏をかけるか?)

だが、ここでもう一つの問題が出てくる。

それは黒炎の生成量だ。

今の無名が使える黒炎の量では武器がある段階で翼を作り出すことはできない。

武器を一度消さないといけないのだ。

そんな隙をスカルには与えられない。

 

どうにか形勢を好転させないとそう考え攻めあぐねていると事態は更に悪化する。

突如、僕の付近に巨大な"エネルギー弾"が落ちてくる。

ギリギリで回避すると攻撃された方を向く。

そこには真っ黒で塗装されていない砲台があった。

(あれは、"ガンナーA"。アクセルのサポートドロイド。

まだ、アクセルは誕生していない。

だとすれば動かしているのは....)

 

「文音か...全く余計な真似を」

スカルも援護を受けた人物の正体が分かっているのか軽く悪態を突くがチャンスを棒に振る程この男は甘くない。

デーモンドーパントに生じた隙を付くように銃を撃ち、

刀を手から弾き落とした。

(不味い!?)

無名は戦闘で始めて焦りを覚えると武器に使った黒炎を解除し身体の付近に展開する。

 

スカルマグナムの弾もガンナーAのエネルギー弾も黒炎の状態ならある程度は耐えられると考えた為である。

しかし、そんな考えも見透かされているのかスカルは自分のメモリを抜き出すとスカルマグナムに装填する。

 

SKULL MAXIMUMDRIVE」(スカル マキシマムドライブ)

必殺技の待機状態に持っていくと、

銃口を僕に向ける。

(ヤバい...あれは耐えられない!)

 

 

絶体絶命の"ピンチ"....

だが、危機は誰にでも平等に訪れる。

それは実験の結果であってもそうだ。

繭のように覆われていたエネルギーが弾け飛び、内部にいたドーパントが姿を現した。

その姿はバイラスとジーン両方の性質を持っており二人だった身体は一つになっていた。

 

現れた新たな敵に危険性を感じたスカルは銃口をそのドーパントに向けると発射した。

髑髏の形をしたエネルギー弾がそのドーパントに触れるとエネルギーが色を変えて破裂し付近に散らばった。

散らばった先で当たった植物や木々が変異しバイラスドーパントへと変貌する。

「何だコイツらは?」

突然起こったトラブルにスカルとガンナーAが対応するのに精一杯な状況を見て、ここしかないと無名は展開していた炎を翼に変換するとその場から全速力で逃亡した。

 

 

風都の高速道路沿いを飛びながら今回の事態を考える。

(実験していたドーパントに救われたな。

恐らくはジーンメモリにより強化されたバイラスの細胞がジーンドーパントと肉体ごと融合したんだろう。

そして、スカルから放たれたエネルギーにバイラスが"感染"し破裂、撒き散らしたバイラスエネルギーが生物を取り込みドーパントとして復活した。)

 

(漫画で登場したブラキオドーパントのような召喚能力が出来たと考えられるな。)

パッと見ただけでも数十体のバイラスドーパントがあの場で生み出された。

スカルもガンナーAもその相手で忙しい筈だ。僕を追ってくる可能性は皆無だろう。

 

(だが、何処かでメモリを抜いて休まないと

後"1分"しかない。)

そう考え、近くのビルに下りようとした時、

道路で"何か"が落下し巨大な音を鳴らす物が僕を追ってきた。

後ろを振り返り正体を確認する。

(全く、本当にしつこいですね"貴女"は)

 

そこには僕を追ってくる"スカルギャリー"の姿があった。

 

そして、ベルトの稼働時間も"一分"を切っていた。




名称:バイラス+ジーンドーパント
身長190cm
体重150kg

バイラスドーパントがジーンドーパントの能力により肉体ごと融合した姿。
感染する細胞が増殖しバイラスドーパントとして変異する能力を新たに獲得したが、その分安全性が低く使用者の意識も残っていない。


変身者:浮浪者

ミュージアムに殺人事件の証拠を揉み消して貰う代わりにジーンドーパントとなる契約を交わした。
臆病であるため中々、ドーパントにもなれなかった。

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