もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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風城高校の周りが騒がしくなり生徒達に動揺が広がった。
「おい、何なんだよこれ!」
「学校の周りが水で囲まれてるの?」
「俺達閉じ込められたのかよ!」

各々の動揺が伝播し広がっていく中、楓と茜は冷静に周りを見ていた。
「ねぇ、茜。」
「あぁ、明らかにヤバい雰囲気だ。
人間じゃない何かの気配がうじゃうじゃしてる。」

そして、二人はこの状況を見て冷静に次の手を打とうとした。
「先ずは私達生徒と先生の安全を確保しなくちゃ。」
「だな。
先生に頼んで全校生徒を集めれば.....」

そんな話をしていると先生が教室に入ってきた。
いや、正確には首から上が無くなった先生の身体が教室に入ると地面に倒れた。

その光景を見た生徒はパニックを起こす。
そして、その後に入ってきたのは生徒会の宮根が現れた。

しかし、その宮根の手は血で染まりその手には無くなった先生の首が持たれていた。
そして、私達を見て笑顔で告げる。

「さぁ、命令通り全員殺すぞ。」と......


第百八十九話 Mの一手/嘘の真実

照井が二体のドーパントと戦っている頃、フィリップは野々村に背中を切られた染丘の治療をしていた。

(かなり深く切られている....このまま放置すればマズイ事になる。)

 

まだドライバーを着けていて状況を理解している翔太郎なら直ぐにリボルギャリーで此方に向かってくるだろう。

 

だからこそ、今は時間を稼ぐ必要があった。

フィリップは野々村に言う。

「サイレンの音がそんなに気になりますか?」

「........」

「答えが欲しいなら教えますよ。

警察が先日、本当の貴方の遺体を見つけました。

結果、貴方を捕まえる為に警察が動いているんです。」

 

「.......只の学生が何故そんな事を知っているんですか?」

「その理由は貴方が一番知っているんじゃないですか?

そろそろそちらの答え合わせをしてくれませんか?

貴方は一体誰なんで....」

 

そうフィリップが言葉を続けようとした時、まるで急に地震が起きたような衝撃を感じた。

「なっ!一体これは....」

その振動を感じた野々村が今まで貼り付けていた笑顔が消え去る。

 

「あ~ぁ....."始めてしまいました"か?」

「始める?一体何をする気なんだ?」

 

フィリップの問いを無視して野々村は言う。

「私が何故、野々村一作に化けられたのか?

それは私の使うマンティスメモリの力の一端だよ。」

そう言って野々村はマンティスメモリをフィリップに見せる。

 

「マンティスメモリにそんな能力は無い筈だが...」

「高い適合率を持つメモリを長期間使用するとメモリを使わなくてもある程度の力が使えることは知っているだろう?

実はそれには面白い裏技があったんですよ。」

 

「過剰適合者が長時間メモリを使用すると進化した能力を手に入れられるんです。

そこで私が手に入れた力は"相手の一部を食べることでその姿に変わる"事です。

これはかなり便利でしてね。

どんな場所でも潜入することが出来た。

ここを完全に支配するのも時間はかからなかった。」

「支配?.....君が野々村に化けていたのは二年前からの筈だ。

その短期間で学校を支配したと言うのかい?」

 

「.....ふふっ、存外名探偵も大したこと無いですね。

ではヒントを上げましょう。

私はこのメモリを"もっと前から"使っています。

そして、この学校には創設当時から関わっている。」

野々村だった者が出したヒントを聞いてフィリップは答えに辿り着き戦慄した。

「まさかずっとこの学校で実験を行っていたのか?

でもそれじゃあ......」

 

「そう、この学校は最初からガイアメモリの実験場として運営させるつもりだったんですよ。

学校関係者を何人食べたか忘れましたがお陰でとても優秀な実験体を作れました。」

「それじゃあ、頭貝会長との約束は....」

 

「元々、守れるものじゃありません。

でも外面では約束を守って見せれば実験に従順に参加してくれる。

何人も騙してきましたから二人を騙すのも簡単でしたよ。」

そう言って笑う野々村にフィリップは怒りの声を上げる。

「幼い子供の人生と命を食い潰す事をそんな笑いながら語るなんて.....アンタこそ悪魔の名前が相応しい!

僕は....いや僕達は貴方を許さない!!」

 

「許さない....ですか。

でもそれでこの状況を変えられるんですか?

もう気付いているでしょうお仲間が来るのが遅い事に」

「!?」

 

「裏で準備していたのは貴方達だけじゃない。

さて、貴方の相棒に伝えて貰えますか?

もし、また仮面ライダーに変身したら学校の生徒をなぶり殺しにしていくと....」

「それはどういう意味だ!」

 

「この学校には私の育てた実験体(生徒)やミュージアムのメンバーが潜伏しており今、行動を開始しました。

彼らの目的は学校にいる全ての人間を殺すこと....そして貴方の確保です。

左 来人.....いえ"園咲 来人様"ですか。

そして、大切な貴方のお仲間は足止めされています。

直ぐにここにはこれません。

これだけ言えば聡明な貴方なら今の事態が十二分に分かるでしょう?」

 

学校内に他にもドーパントやミュージアムの構成員がいる。

そしてこの学校は外のセキュリティは宣伝しているが内に入られた時の備えは無かった。

つまり今、学校にいる生徒には身を守る術が無いと言うことになる。

それを理解したフィリップの頭に楓と茜の顔が浮かぶ。

 

「直ぐに止めさせるんだ!

そんな事をしたらどんな被害が起きるか分かってるのか!」

怒りの籠った声を受けた野々村は平然と言い放った。

「まぁ、学校内の全ての人が死ぬまで遅くても30~40分位ですかね?

我々の脱出を含めると最長で1時間と言った所でしょうか。」

 

「........」

「おや、取引しないのですか?

自分が潔く投降するから生徒の命を見逃してくれと...」

 

「これまでの会話で君が約束を守る気が無い人なのは分かりきっている。

僕を捕らえて笑いながら殲滅を命令するだろう?」

「....ははっ、素晴らしい分析力と洞察力だ素直に感心しますよ。

えぇ、その通りです。

この殲滅は覆りません。

なら、貴方はどうするのですか?」

 

「僕も風都を守る仮面ライダーだ。

例え一人でも救える命は救って見せる。」

そう言ってフィリップが野々村を無視して学校に戻ろうとする。

「おっと、そうはさせませんよ。」

野々村がそう言って手を振るうとそこから衝撃波が現れる。

警戒するフィリップの横を衝撃波が通り過ぎると背後にめ"気を失っている頭貝"へと攻撃が向かう。

 

「危ない!」

フィリップはバランスを崩しながらも頭貝の体を掴み一緒に転がることで攻撃を回避した。

代わりに衝撃波が当たった地面には大きな傷跡が残る。

その動きを見て野々村はわざとらしく驚嘆の顔をする。

「"ゴミ"を抱えてよく避けられましたね。」

 

「ゴミだって?」

「えぇ、私の役に立てず地面に倒れ付しているそいつら何てゴミ以外の何者でもありませんよ。」

平然とそう言い退ける野々村にフィリップは限界を迎えた。

「ふざけるなっ!彼等はゴミじゃない!」

拳を握り野々村を殴り付けようとするが素の戦闘能力が低いフィリップのパンチは簡単に避けられ捕まえられてしまう。

 

「随分と感情的ですねぇ。

まぁ、お陰で簡単に捕まえられましたが...」

「離せ!」

「そんなに吠えたって結果は....」

そこまで話した時、野々村は外の違和感について気付く。

(どう言うことだ?余りにも"静かすぎる"。)

今この学校には獅子神を筆頭にサラの部下、そして野々村が洗脳し育てた生徒がいる筈だ。

作戦が開始した以上、もっと凄惨な悲鳴が外にまで響く。

それ以上に建物が壊れ始めると思っていた。

だが、今の学校はある程度の喧騒はあるがその程度だった。

 

(もう始末を終えたのか?いやそれにしては早すぎる。

一体何が....)

そうして油断している野々村の腹部に衝撃が走った。

「あっが!」

痛みにより呻きフィリップの拘束が解かれる。

 

「俺の相棒に手を出してんじゃねぇよ下衆野郎。」

そして目の前にはフィリップを抱えた翔太郎が立っていた。

「翔太郎.....」

「わりぃフィリップ、遅くなった。」

 

その光景を見た野々村が焦る。

「バカなっ!どうしてここに!」

その声を無視するように翔太郎はフィリップに言った。

「フィリップ、"ヒート"と"ルナ"を貸してくれ。」

「?....分かった。」

 

何をするのか疑問に思っているフィリップだが翔太郎の言葉に従いヒートとルナのメモリを渡す。

翔太郎はそこに"メタル"と"トリガー"のメモリを取り出すと空中に放り投げた。

「なっ!」

驚くフィリップだが投げられた四本のメモリは空中に現れた"黒い炎のゲート"に入ると姿を消してしまった。

そのゲートを見てフィリップは察する。

 

「成る程、彼も動いていたんだね。」

「あぁ、そして伝言だ。

"学園の人達の安全はこちらで何とかします。

貴方達は犯人の確保を..."だそうだ。」

 

「分かった....じゃあ行こうか翔太郎。」

「あぁ、フィリップ!」

そう言って二人はサイクロンとジョーカーのメモリを構える。

事態を飲み込めてない野々村だが彼も迎撃するためにマンティスメモリを起動するのだった。

 

 

Another side

 

翔太郎が学校に到着する数分前.....

「クソッ!完全に嵌められた!」

翔太郎はリボルギャリーに乗りながらそう毒づく。

コンクリートドーパントをメモリブレイクして変身解除した翔太郎だがフィリップがドライバーを着けているお陰でフィリップの現状を正確に理解することは出来ていた。

 

(本当なら今すぐにでも助けに行きてぇのに.....)

彼がフィリップと合流出来ない理由は学校の周りに巨大な湖が出来たことでリボルギャリーでも走行が不可能になったこと....そして

 

「おいおい....逃げ回るだけで良いのか仮面ライダー?」

目の前にいる獅子神(レオドーパント)とシープドーパントが翔太郎の足止めをしているからだ。

 

今も二人のドーパントから放たれる猛攻をリボルギャリーの装甲で耐えながら逃げている最中だった。

その為、翔太郎は学校に入ることが出来ずにいた。

(早くフィリップの所に行かねぇと....なのに!)

翔太郎が変身出来ないのには理由があった。

今、Wに変身したらどちらの身体も危険な目に遭うことは明白だった。

翔太郎の体をベースにすれば気を失ったフィリップの身体を野々村が奪うだろう。

エクストリームを使えばフィリップと完全に融合出来るがそんな隙を与えてはくれない。

 

だからこそ、翔太郎は生身でドーパントと対峙せざるを得なかった。

照井も他のドーパントに足止めされて合流出来ていない。

万事休すの状態.....だがそれを変えたのは一発の銃弾だった。

放たれた弾がレオドーパントへ命中する。

 

「あ?誰だ!」

そう尋ねる獅子神の元に銃を構えた克己と無名が現れた。

 

「何とか合流出来ましたね。」

「翔太郎は無事みたいだな。

まぁ、ここまでは"計画通り"か。」

 

二人がそう話していると獅子神が怒りながら無名に言う。

無名ぃぃぃ!!貴様、何処まで俺の邪魔をするつもりだぁ!」

「さぁ、貴方が"下らない計画"を始めなければ邪魔なんてしませんでしたよ。

それにしても意外でしたね。

貴方がこんなにも短絡的だったとは....」

 

「何だと!」

「ミュージアムの計画が進んだことで焦るのは分かりますがサラを人質にとってまで計画を強行するとは.....

幹部同士のいざこざ...それも組織に利益をもたらさない行動など琉兵衛様が認めるとは思いませんが」

 

「黙れ!貴様の判断で物事を語るなっ!

この計画が成功すれば俺の立場が磐石のものとなる。

ミュージアムの計画の根幹となるピースである園咲 来人様を献上する。

それさえ出来れば.....」

「成る程、結局は前失敗した作戦が気に食わなかったと言うことでしょう?

組織に貢献するのなら他にも選択肢はあった。

天ノ川地区の再開発とかね.....でも貴方は結局自分のプライドに負けて失敗した功績を取り戻そうとしてる。

サラはその為の犠牲になった訳ですね。」

 

「.........」

無名の言葉が図星だったのだろう。

獅子神は腕を震わせる程、握りながらも黙っていた。

「まぁ、そんな事はどうでも良い。

僕には僕の目的があります。」

 

そう言うと無名はデモンドライバーを腰に着けた。

そして懐から純化された真っ黒のデーモンメモリを取り出す。

無名は目を瞑り軽く深呼吸をするとメモリを起動した。

 

DEMON(デーモン)

 

そして起動したメモリをドライバーに装填する。

変身待機の音が鳴る中、無名は右手を左胸に当てるとそのまま握り込む様に手を動かし言った。

 

「変身」

 

握り込んだ右腕でドライバーを倒し展開する。

 

「DEMON」

 

ベルトからガイアウィスパーの声でそう鳴ると無名の全身が変化していく真っ黒の生体装甲に白色のライン。

頭部からはWの様な二本の角が現れるがそれが歪み曲がっている。

それは人間が過去に想像した悪魔の角の様な形をしていた。

瞳は白く半円の形をしている。

身体は形と模様は仮面ライダージョーカーを彷彿とさせた。

 

変身が終わると無名は手を握り感触を確かめる。

「変身は無事成功.....と言う訳ですか。」

その姿に獅子神は驚く。

「まさか....無名お前....仮面ライダーに....」

 

「その名を名乗るには些か役不足には感じますが今は良いでしょう。

そうですね....ではこう名乗りましょう。」

そう言うと無名は左手を後ろに回し腰に着け右手を真ん中に置くとお辞儀をした。

まるで中世のような挨拶であるが堂々と言う。

 

「僕の名前は"デモン"....."仮面ライダーデモン"

この風都の闇を打ち破る。」

 

 

 

 

「"もう一人の悪魔"です。」




Another side

井坂は車に乗ると風城高校に向かっていた。
「お前の力がいる....仮面ライダーと好きなだけ戦わせてやるから手を貸せ。」

獅子神からそう告げられた時は驚いたがその顔は笑顔だった。
(まさか、手に入れたこの力を仮面ライダーに試せるとは....あぁ、今から楽しみで仕方がない。)

私の相手はだれなんだろうか?

リヴェンジャー(アクセル)なら奴の怒りを存分に引き出して殺してやろう。
怒りと絶望に歪んだ顔を見るのが楽しみだ。

それともあの探偵達(W)でしょうか?
この力を使いこなすまで勝てなかったあの究極の力(エクストリーム).....今の私なら勝てるのでしょうかねぇ....あぁ、早く試してみたい。

まるで遊園地に行く子供の様に心を踊らせていた井坂は急に自分の乗っていた車が止まり驚く。
「どうかしましたか?」
運転手に井坂がそう尋ねると動揺して答える。

「わっ....分かりません。
あの男が前に出てきたら急にエンジンが動かなくなって...」
そう言われ井坂はその方向に目を向けると笑う。

「あぁ、彼ですか。
大丈夫です知り合いですから.....」
そう言うと井坂は車を降りる。

「こんなところで会うなんて偶然ですかね?
財団Xの"加頭"さん。」
井坂にそう言われた加頭は表情無く告げる。

「いえ、今回は貴方を探していたんです。
井坂 深紅郎さん。」
「ほぉ....それはまたどう言ったご用件で?
実は所用がありましてあまり時間が割けないのですが....」

「そんなに時間はかかりません。
あくまで報告ですから...."御当主の命令"で冴子さんがミュージアムの幹部から辞されました。
それで体調を崩してしまい今、彼女は私が面倒を見ています。」

「はぁ、そうですか。
話しはそれで終わりですか?」
「いえ、それによって貴方はミュージアムの庇護下から外れました。
今後は園咲家の敷地を跨いだら敵と見なすと仰られていられましたよ。」

「敵....ですか。
私は今後の計画に置いて重要な役目を任されているとミュージアム辞する前の無名から聞かされていましたが?」
「えぇ、"冴子さんの客人であった貴方"だったらそうでしたでしょうが今は違います。
今後の行動には気を付けた方が良いですよ。」

加頭の言葉を受けて井坂は考えた。
(まさか、こんなに簡単に切られるとは....存外、園咲 琉兵衛も人の親だったと言うことか。)
冴子との決別は琉兵衛にも伝わっていただろう。
だが、それを抜きにしても井坂は自分の強さに自信を持っていた。

だからこそ、そんな簡単に自分を切るなど思っていなかったが、どうやら琉兵衛は娘をふった男を有用でも手元には置いておきたくないらしい。

だが、そんな些末な事はもう井坂にとってはどうでも良いことだった。
「分かりました。
では精々、寝首をかかれないように気を付けておくとしましょう琉兵衛さんに宜しくとお伝えください。
失礼、用がありますので.....」

そう言って加頭から去ろうとするのを肩を掴まれて止められる。
その力は骨すら砕く程に強い。
「これ以上私が聞く話しは残っていましたかね加頭さん?」

井坂の問いに加頭は答える。
「いえ、"組織"として伝えるべき要項はこれで全部です。」
「では他に何か用が?」

「....えぇ、"個人的な用"です。」
そう言って加頭が井坂を睨むと井坂は先程まで乗っていた車に思いっきり吹き飛ばされ激突する。
車が廃車になる程の威力で井坂は突っ込んだ。

加頭は仕事で使う技術は自分で試し知っておくと言うポリシーがありこの力は過去に研究していたクオークスの超能力による物だった。
その光景に驚き運転手が車から降りると加頭は手を車に翳す。

そうすると車が発火し爆発を起こした。
普通の人間なら焼死する場面だが炎の中から服が燃えながらも井坂は平然として現れる。
「....貴方はNEVERの施術を受けたのですか?」
「いいえ、これは毒素により強化された副産物です。
今の私の身体は生身でもドーパントと同じ耐久力があります。
それにしてもいきなり攻撃してくるとは何か気に触ることを私はしましたか?」

その言葉を受けて加頭は冴子の顔を思い出す。
加頭が保護してから彼女は一歩も外に出ず部屋の中で外を眺めている。

メモリやドライバーも地面に投げ捨てて食事や水すらも取っていない事を知って加頭が様子を見に行くと涙の痕を残しながら彼女は言った。

「加頭さん....私は何にもなれなかったわ。
お父様からも井坂先生からも捨てられた。
私のこれまでの人生何もかも意味が......
ねぇ、私は何になれていますか?」
その寂しい瞳を見て私は何も言えずただ彼女を抱き締めていた。


「冴子さんは貴方(井坂)に賭けた。
父親似認められないなら父親を越えようと全ての人生を捧げて.....その結末がこれでは余りにも割りが合わない。
.....いえ、これは建前ですね。
私は多分、怒っているんです。」
「怒っている....ですか?」

「えぇ、冴子さんの涙を見て声を聞いて顔を見て....どうしても抑えられなくなった。
彼女をこんな顔と気持ちにさせた貴方を殺したいと....」
そう言うと加頭はドライバーを着ける。
「先程の問いに答えましょう井坂さん。
貴方はずっと私の気に触ることをしてきた。
だが、冴子さんが幸せでいられるのなら我慢できた。
だが、もう違う。
彼女の幸せを奪った貴方は許せない。
ここで貴方を殺します。」

そう言うとメモリを取り出す。
そのメモリを見ると井坂は目の色を変える。
「ほぉ、やはりゴールドクラスのメモリでしたか。
良いですねぇ、仮面ライダーで実験をしようかと思っていましたが貴方とでも充分に楽しめそうだ。」

井坂は獰猛に笑うと燃えている服を引きちぎった。
彼の身体の血管はメモリの毒素の影響でどす黒く変色していた。

そして、興奮する感情に呼応するように瞳の色が黒と赤に変わる。

井坂はウェザーメモリに強化アダプターを着けるとメモリを起動した。
それに合わせるように加頭もメモリを起動するのだった。

外伝 続編の投稿に関して

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