ミーナと共に逃げていた克己は自分達を運んできた輸送機に向かうが輸送機は完全に破壊されていた。
そして、そこに白い姿に赤い炎の様な紋様がついた仮面の戦士を見つける。
「これは、お前がやったのか?
ベルトについているそれはガイアメモリか?」
その問いに仮面の戦士は答える。
「どちらの答えもyesです。
このメモリはエターナル、何れ全てのガイアメモリを支配する存在....」
仮面の戦士はベルトのメモリを撫でながら答える。
「つまり、俺の敵というわけか。」
しかし、その結論に克己自身が否定を加える。
(いや、違う。
このメモリは俺の敵じゃない。
こいつは....俺の....俺の!)
このメモリを自分が求めている。そう感じた克己は
呆然としながら近づきメモリに触れようとする。
その動きを仮面の戦士は止めるがその瞬間、メモリが誤作動を起こしてしまう。
「エターナル..エタ...エタ エターナル...」
メモリの起動音が数度なると機能を停止し変身が解除される。
そして、メモリをベルトから抜くと確認する。
「不調だな....
やはり、"T1メモリ"だと出力が安定しないか。」
白い服を着た財団Xの男である加頭はそう判断すると、
ドライバーとメモリを変える。
「仕方がない。
私のメモリで君を潰すとしよう。」
「
メモリを起動し離すと勝手にドライバーへと装填され、
加頭はユートピアドーパントへと変身する。
「くっ!ミーナ隠れていろ。」
克己はミーナにそう言うとナイフを手にし加頭に向かっていく。
克己からのナイフの一撃を片手で受けると杖で反撃を行う。
しかし、克己はそれを受け止められたナイフで滑らせる様に受けて回避した。
その行動に加頭は驚く。
「ほぅ...ドーパントと随分戦い慣れているのですね?」
「お前のようなヤバい相手とは何度か戦わせて貰う機会があってな。
お前からもそいつらと同じヤバい匂いがした。」
NEVERは無名経由で何度かドーパントとの模擬戦を行う機会がありその相手の中で異常に強かった金色のメモリを持っている奴等とこの男が同じだと克己は気づいた。
「素晴らしい。貴方はミュージアムの関係者だったのですね。
しかし、残念だがだからと言って助けるわけにはいかないのですよ。」
そう言いながら手を翳すと克己は謎の力で引き寄せられ加頭に首を捕まれる。
「ぐっ!それもメモリの力かっ!」
「いいえ、スポンサーとなっている研究は自分の身体でも試していましてね。
これはクオークスの力です。」
首を絞められて苦しそうにしている克己を見ながら加頭は話す。
「やはり、ユートピアメモリの力は"発揮"されませんか。
死人には"生きる希望"は生まれない。
良い結果を知れました。」
そう言うと克己を地面に叩き伏せた。
「NEVERである貴方は良いサンドバックになりそうだ。
ミーナと共に連れていってあげますよ。」
「"ヴィレッジ"までね。」
ヴィレッジと言う言葉を聞いた克己はそのまま意識を失うのだった。
克己がやられたことでミーナも大人しくなり財団の用意した飛行機に乗せられる。
そんな姿を見ていたレイカはどうするか考えていた。
あのドーパントとか呼ばれる怪物に自分が勝てるとは思えない。
だからと言ってこのまま克己を追っても自分が助かる保証は無い。
(でも酵素が無いとどっち道、死ぬんだっけ?)
元々、死んでいるのに死ぬと言う表現を使うのも可笑しいがまぁ、そこはどうでも良い。
レイカは窃盗犯として生きていた頃から身に付いた事が1つある。
それはどんな人間も必ず裏切ると言うことだ。
NEVERとか言われているコイツらも人間である以上、そこは変わらない。
そもそも、いきなり戦場に連れてこられて私は戦わされたんだ。
私が奴等を見限っても問題は無い筈だが、
レイカは克己の言っていた言葉が気になっていた。
(克己のやりたい事...それを聞いてからでも遅くはないか)
彼女はそう思うと克己が連れていかれた輸送機に潜入することに決めた。
Another side
路地裏を逃げる一人の男、そしてそれを追いかける三人の男達。
彼等の服装から堅気の人間ではない事が分かる。
逃げ場が無くなり男はそいつらに言う。
「テメェら...嵌めやがったな。」
「仁義はどうしたんだよ...仁義はどうしたんだよ!
あぁ!」
凄みを含んだ言葉で問いかけるが追いかけていた男の一人がドスを取り出し言う。
「この渡世に...そんなもん30年前からあるか」
そう言うと男はドスを真っ直ぐ腹へと突き立てる。
その一撃を受け出血しながら刺した男を睨み付けていると更に奥深くにドスが刺さり声が漏れる。
「アァン...あん。」
すると、後ろから現れた"イケメン"がドスを持った男をぶん殴り私を抱えてくれた。
「誰?...このイケメン。」
その問いに答えること無く私に彼は言ってくれた。
「こんな連中、忘れちまえ。」
「お前は"俺の物"だ。」
あの言葉に私の心は奪われた。
死ぬギリギリの時にイケメンからそんな言葉を貰い私の心臓はかつて無い程に高鳴る。
そして、そのイケメンは私を刺した男達に向かっていく。
「素敵っ....あぁ、」
遠退く意識の中で私は思った。
「貴方に..."刺された"かった。」
そして、私は命を終えた...あの時の克己ちゃんの姿と言ったらもう本当に
「す...て...きぃい!っヤバい!」
ここで、私は意識を取り戻した。
「私、人生振り返っちゃってるぅ!」
京水と芦原、堂本はマリアへの連絡が終わると輸送機へ向かったのだがそこには破壊された残骸しかなかった。
だから、救援が来るまで緊急用の酵素を打って休んでいたのだが酵素が足りなくなってきたのだろう。
一瞬、"死にかけて"しまったのだ。
「走馬灯だわこれ走馬灯!
これは酵素切れで死んでしまうんだわでも死んでいるのに死ぬってどゆこと?
デスとデスが重なってるの?デスがデス。
死んでしまうんでーす!」
「あーっもううるさい!
京水!頼むから黙っててくれよもう。」
休んでいた堂本は京水の騒音に怒るが起き上がる程の力は残っていない。
三人とも酵素が少なくなり何時、切れてもおかしくないからだ。
その言葉に京水は黙るが沈黙も不安になるのだろう。
堂本は芦原に話を振る。
「芦原っお前は何か話してくれ頼むからっ!」
芦原がそれに答えるように腕時計を見ながら話し始める。
「まだ、酵素が完全に切れるまで数十分は残ってる。
マリアへの連絡で援軍が来ると言っていた。
ここで俺らが喚いた所で現実は変わらない。」
「相変わらず、クールね貴方。
確か生きていた頃はSWATに入っていたんだっけ?」
「あぁ、仲間に裏切られて死んだんだがな。」
その芦原の答えに堂本が訪ねる。
「お前には家族がいたんだろ?
心配じゃないのか?」
芦原 賢はNEVERの中で唯一の"既婚者"で"家族"がいる。
とは言え生前ではあるが
「心配じゃないと言えば嘘になるが、
俺は死人だ...生きている者に会う資格はもう無い。
それに無名が俺の"家族の生活"を"保証"してくれているから問題ない。」
「確か、あんたの"知識"と交換に家族の生活を保証するんだっけ?」
「あぁ、生前の知識が役立って本当に良かった。」
少ししんみりとした空気になったのを感じたのか京水は立ち上がる。
「こんなんじゃダメよ。
勃たなくっちゃ! 勃たなっくちゃ! ビンビンに勃たなくっちゃっ!! 克己ちゃんと一緒にいるあの素人女じゃ不安よ! 全然期待出来ないわっ!!」
そんな言葉が届いたのか誰かがこっちに歩いてくるのが見えた。
酵素切れによる幻覚なのかと思ったが長い髪をしているのを見て京水は克己が助けに来たのだと思う。
「克己ちゃん!やっぱり生きていたのね。
と言うか来てくれたのね克己ちゃゃゃゃん!」
走り出す私の顔にその男の"右腕"がめり込んだ。
「あっごぉぉぉぉ!」
砂浜に頭から突き刺さる。
「何だテメェは?気安く近付いてくんじゃねーよ。」
そう言うと男は三人を見ると手に持っていた瓶とインジェクターガンを放り投げる。
「プロフェッサーから頼まれた酵素だ。
さっさと、打って敵の事について教えろ。」
暴虐な言い方だが、酵素自体は助かるので三人とも受け取ると酵素を注射する。
「あー、生き返ったわぁ!」
京水が酵素を撃ち込み一気に元気になる。
それを確認すると男は急かす様に訪ねる。
「終わったか?
それで敵の事について教えて貰おう。」
彼等から敵の情報について聞くが思った情報を得られなかったのか聞き終わった男は舌打ちをする。
「ちっ!使えねぇ死体どもだ。
もういい、お前達はハズレみたいだな。」
「ハズレ?どう言うこと?」
「敵についてこっちはもう情報を得てる。
居場所についてもな。
だからこそ他の有益な情報を期待してたんだが...」
「克己ちゃん達の居場所が分かってるのね。
なら、私達も連れていってくれないかしら?」
「あ?俺に指図する気か?」
「別に....ただ、その指示を出したのはもっと上の立場の人なんでしょ?
なら、私達を連れて帰ることも視野に入れているんじゃなくって?
なら、一緒に行った方が効率的でしょ。
私達はNEVERちょっとやそっとじゃ死にはしないわ。」
生前、京水は組の交渉役をになっていた。
腕っぷしも強く弁も立つそんな男だったのだ。
「ちっ!好きにしろ。」
「ありがとう。
じゃあ、貴方の名前を教えてくれるかしら?」
「獅子神だ。
そして俺はミュージアムの幹部だ。
あまり馴れ馴れしくすると殺すぞ。」
「そう、宜しくね獅子神様。」
そうして交渉をアッサリと成功させてしまう手腕を見て仲間ながら尊敬の念を送る他の二人。
彼がいなければNEVERの交渉ごとが上手くいくとは思えないやはり大事な仲間だと再認識した。
「さて、その前に獅子神様。
貴方に言いたいことがあるの。」
「まだ何かあるのか?」
その獅子神の問いに京水は答える。
「貴方の非情な言動とその拳.....
嫌いじゃないわぁぁぁ!」
そうして獅子神に抱きつこうとする。
「テメェ!何しやがる、」
「あらっ!その初な反応可愛いわぁ。
私が愛してあ...げ..るぶへぇ!」
獅子神の拳が京水の顔に突き刺さるが痛がる処か寧ろ喜んでいた。
「やっぱり嫌いじゃないわぁ!」
「本当に来るなこのクソヤロウがっ!」
((本当にその男好きが無ければ尊敬できるんだがな。))
堂本と芦原はその光景を見て京水への評価が下がるのだった。
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