もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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風都第二タワーに井坂が現れた事を聞いた加頭は冴子の元へ向かっていた。
(きっと、冴子さんもこの事は聞かされている筈....
どういう選択を選んだにしても彼女を守らなくては....)

そして冴子が今、生活している家に向かうと謎のドーパントとタブーへ変身いた冴子が戦っていた。
しかし、形勢は明らかに冴子が悪く浮遊できず地面に倒れ伏していた。

「反撃しないなんて....昔の頃の面影はどうしたの?」
攻撃を加えているドーパントがそう尋ねる。
対する冴子も痛みに耐えながら立ち上がる。
「くっ!....そう言う貴女こそ私を殺したいならさっさとトドメを指せば良いじゃない。」

「それじゃあ、意味がないのよ。
貴方は私の兄を利用して殺そうとした。
私から大切なものを奪おうとしたんだから....もっと苦しんで貰わないと」

追い詰められる冴子を見た加頭はドライバーを着けるとメモリを挿し込みユートピアドーパントへ変身し加勢しようとするがそれをナスカドーパント(須藤 霧彦)に止められる。

「まさか、貴方が生きているとは....
邪魔をしないでください。
私は冴子さんを助けるのですから」
「雪絵は僕が止める...だから君は下がっていたまえ。」

「あのドーパントとお知り合いですか?」
「僕の妹だ。
だから手出しはさせない。」

「そうですか。
しかし、このままでは冴子さんの身が危ない。
私にとって冴子さんはかけがえの無い存在です。
貴方の妹を殺してでも止めます。」
「それを聞いたら....君を見逃せないな。」

そう言って睨み合う二人....
両者の思いが重なりあった戦いが始まるのだった。


第二百四話 突き進むW/待ち望んだ復讐

井坂が現れた....その連絡を受けた冴子は自分のメモリとドライバーを見つめる。

 

(井坂先生を殺せば私は評価され生き残れる。

でも、それに何の意味があるの?

また、利用されるだけなのに.....)

 

そう考えた冴子の脳裏に写るのは真剣な顔をして自分への好意を伝える加頭の顔だった。

(今更、あの男にすがるの?

あの言葉を信じて?

馬鹿馬鹿しい彼は財団の人間、利用できなくなれば捨てられるだけよ。)

 

心ではそう否定するがそれは彼を信じたいと思う自分の感情の裏返しだと分かっていた。

彼が私の事を考えて財団に誘ってくれたのは分かっている。

でも、それでも疑ってしまう自分の心に嫌悪感を抱いた。

(ミュージアムの幹部だった私がそんな子供じみた悩みをするなんて....弱くなったものね。)

 

言い様の無い思いに悩みながら冴子はメモリとドライバーを見つめた。

 

「私は.....どうすれば.....」

コン!コン!

そう悩んでいると部屋をノックする音が聞こえた。

ここは私が買った家であり使用人は雇っていない。

部屋にノックする人物などあり得なかった。

 

「......誰?」

冴子はドライバーを腰に着けてメモリを携えながら聞く。

すると、扉が開くとそこには見たこともない女性(雪絵)が立っていた。

 

「始めまして園咲 冴子さん。

貴女は私の事何か分からないでしょう?

私の名前は須藤 雪絵....貴女に殺された須藤 霧彦の妹よ。」

「須藤....霧彦。」

 

「えぇ、貴女が組織の為に兄を切り捨て命を奪った....いえ"奪いかけた"のは知っているわ。」

「やはり、井坂先生が言っていたのは本当だったのね。

ディガルコーポレーションで霧彦さんに似た人がナスカメモリを奪ったって....」

 

「気安く兄の名前を呼ばないでよ殺そうとした癖に....まぁ良いわ。

貴女とはじっくり話してみたかったのよ。

ねぇ、どんな気分?

組織に利用されてゴミみたいに捨てられそうな気分は?」

「.....私の立場を知っているって事は、貴方は無名の元にいるのね?」

 

「....へぇ、頭はまだ回ってるみたいで安心したわ。

それでこそ復讐のしがいがある。」

雪絵は懐からメモリを取り出すと起動した。

 

「Scorpion」

 

それをドライバーに装填すると雪絵はスコーピオンドーパントへと変身する。

そして、挨拶代わりに冴子を思いっきり蹴り飛ばした。

 

「Taboo」

 

「ぐっ!」

寸での所でメモリを挿した事で冴子は致命傷を避けられたが身体が窓ガラスを突き破り外へと吹き飛ばされる。防御に使った腕が痺れている。

 

「殺す気で蹴ったんだけど案外頑丈なのね。」

「嘗めないで!」

 

冴子は浮遊するとエネルギー弾を生成し雪絵に放つ。

雪絵はそれを回避するがスコーピオンの力では対処できない高さに飛ばれてしまう。

 

「届かないところから攻撃するなんて卑怯者のアンタにピッタリな戦い方ね....でもそれで勝った気にならないでくれる?」

雪絵はスコーピオンと同じ銀色のメモリをもう一本取り出す。

「もう一つのシルバーメモリ?」

「えぇ、無名が私の復讐の為に出してくれた答えよ。」

 

 

Centipede(センチピート)

 

雪絵は起動したメモリをドライバーに装填するとムカデの胴体がしっぽの様に背中から生えてきた。

そして、その胴体が本体を守る様に身体を覆う。

 

冴子は雪絵にエネルギー弾を放つがムカデの装甲は固く強いのか直撃してもダメージはない。

「無駄よ。

センチピートメモリとスコーピオンメモリの防御力か掛け合わされたら並大抵の攻撃じゃ傷なんて付けられなくなる。

さぁ、次はこっちの番よ。」

 

雪絵そう言うと冴子の視界から急に姿を消した。

「なっ!何処に!」

冴子は周囲を散策しようとするがその前に足に痛みが走る。

「痛っ!」

「捕まえたわよ園咲 冴子。」

 

そこには冴子の足にムカデの胴体を絡ませ締め上げている雪絵の姿があった。

そして、そのまま地面に投げ落とされる。

地面は衝撃で砕け冴子は倒れた。

 

その姿をみて雪絵は笑う。

「あら、もう終わり?」

その言葉に触発された冴子は立ち上がり飛ぼうとするが力がコントロール出来ず地面に倒れてしまう。

 

「どう.....して...?」

その疑問に答える様に雪絵はムカデの胴体を見せた。

胴体から透明な液体が流れている。

「この身体からはスコーピオンメモリの毒が流れている。

この毒には"触れた相手の神経に作用して強制的に強化させる力"があってね....今の貴女の状態が丁度そうよ。

人間って面白くてね急激に身体能力が上がったりするとそれに精神が追い付かなくなってバグを起こすの。

指を動かそうとしたのに全身が飛び上がったり止まろうとしてるのに心臓の動きで身体が痙攣を始める。

そう言う普通ではない事が起きる。

 

そして、この毒は"私の身体にも注入してある"。

でもね、毒の濃度を調整してるから純粋な強化で済んでいる。

今の私には貴女の動きや攻撃が止まって見えていた。

そして、肉体もその感覚に適合するように動けていた。

 

まぁ、弱点が無い訳じゃないけど....貴女を無防備に出来たんだから別に良いわ。

とは言え....貴女が私の言葉を理解する事は無いでしょうね。

毒で加速した貴女の神経では....」

 

雪絵の言う通り、今の冴子は毒のせいで身体の神経が研ぎ澄まされ世界が超スローモーションに見えていた。

雪絵の話も理解できない程に彼女の精神は加速していたのだ。

そして、その加速した精神に肉体の操作が追い付かず全く動けなくなっていた。

 

このチャンスを雪絵は逃す筈がない。

鋭利な指に毒を生成する。

「この指を心臓に打ち込めば貴女は死ぬわ。

これで終わりよ....」

雪絵はそう言い倒れている冴子に近付こうとすると建物を破壊しながら二体のドーパント(加頭と霧彦)が此方に高速で接近した。

 

加頭が持っている杖を突き出して雪絵に攻撃をしかけるがそれを霧彦の剣が止める。

しかし、加頭は超能力を使い雪絵と霧彦を吹き飛ばした。

攻撃によるダメージが無いため二人は直ぐに立ち上がる。

加頭は冴子を抱き抱えた。

「冴子さん!無事ですか?冴子さん!」

必死に呼び掛けるが冴子は反応できない。

 

加頭は雪絵を睨み付ける。

「彼女に何をした?」

「貴女に答える理由は無いわ。

コイツには恨みがあるの....どいて」

 

しかし、雪絵を止めたのは近くにいた霧彦だった。

「止すんだ雪絵....」

「止めないでお兄ちゃん。

私は復讐がしたいだけなの...」

 

「そんな事、して欲しくはない。

私はお前に幸せになって欲しいんだ。」

「その幸せをこの女は奪い取ったのよ!!

お兄ちゃんが死んだ事を知った時の事は今でも思い出せる。

両親のいない私にとってお兄ちゃんはたった一人の家族だった。

そんなお兄ちゃんが死んだって知った時、絶望したわ。

神様は両親だけじゃなく兄まで奪うのかって恨んだわ。

 

そして、調べる内にお兄ちゃんを殺したのはそこの女だって知った。

だから私はガイアメモリを手に入れて復讐しようとしたのよ。

無名に邪魔されて孤島に連れてこられ、お兄ちゃんが生きているって知った時は嬉しかった。

 

お兄ちゃんが意識を取り戻した時は本当に無名に感謝したわ。

でもそれでも私の中の復讐心は消えなかった。

 

私の大事な家族を奪おうとしたのにのうのうと生きているなんて許せない。

だから、彼女にはここで死んで貰う。

自分の罪を後悔しながらね.....」

「雪絵......」

 

雪絵の瞳にはこれまで抑えていた復讐心がまるで燃え上がる炎の様に写し出されていた。

その瞳は冴子一人だけを見つめている。

 

そこに加頭は立ち塞がる。

「貴女が復讐の為に来たことは分かりました。

でも、冴子さんを殺させはしません。」

「何でそんな女を庇うのかしら?」

 

「私は彼女を愛しています。

例えどんな罪があろうともね。」

「驚いたわ。

この女の所業を知ってもそんな事を言う男がいるなんて...そう言うのを魔性の女って言うのかしら?

でも、そんな事はどうでも良いわ。

漸く、手に入れた復讐の機会...手放す訳にはいかない。」

 

「そうですか....なら貴女を殺してでも私は冴子さんを守ります。」

その言葉を聞いた霧彦は前に出る。

「そんな事はさせない。

.....そして雪絵、お前にも"復讐はさせない"。」

 

「どうしてよ.....どうしてなのお兄ちゃん!

「私は目を覚ましてから無名をずっと見てきた。

彼は復讐を目的とした人間を部下にして来た。

黒岩も赤矢も過去への復讐を願い部下になったんだ。

そして、無名はそんな彼等の願いを叶える力を与えた。

だけどそれは結局、彼等自身の破滅をもたらした。

黒岩は死に....赤矢も恐らく....だからこそ、無名からガイアメモリを貰ったと聞いた時は怖かった。

無名の与えた力でまた破滅する事になるのかもとね....

お前は私に似て頭が固い。

私がいくら言っても復讐を止めないだろう。

だから、決めた。

雪絵、お前の復讐は止める。

だが、冴子や(加頭)が妹の命を狙うならそれも止める。

全て止めて見せる。」

 

霧彦はそう言うともう一本、剣を生成し雪絵と加頭達に向けた。

「"ガイアインパクトも復讐"も全て止めて見せる。

それは"風都の風として消える筈だった私のこれからの役目"だ。」

 

その答えを聞いた加頭が言う。

「私達、全員を止めると?

たった一人で?....不可能だ。」

「そんな事はやってみないと分からない。

それが出来たバカ(翔太郎)を私は知っているのでね。」

 

 

 

そう言う霧彦を応援するように風都の風が彼を包む。

それを受けた霧彦は不敵に笑う。

「さぁ、好きに暴れると良い。

全部止めて見せよう。」

 

それは仮面ライダーとは違う風都を守る新たな存在が生まれた瞬間だった。

その霧彦の選択がどんな結末を生むのかは誰も知らない。

 

 

 

Another side

 

風都大学の教室で生徒相手に教鞭を取る赤矢の授業を照井は静かに聞いていた。

 

赤矢の犯罪心理学の授業は実際に起こった事件を例題に使い教える為、警察官でもとても勉強になる話が多い。

その為か赤矢の授業を取る生徒には警察官を志す者も多かった。

 

そんな中、授業が終わりを告げる様にチャイムが鳴る。

それを聞いた赤矢は生徒に宿題としてある言葉を投げ掛けた。

「何故、犯罪がこの世界から無くならないのか?

君らなりの考えをレポートで出してくれ。」

 

それを良い終えると授業が終わり生徒達は教室から出ていく。

それに合わせて照井が赤矢に近付いた。

「授業を聞かないて逮捕すれば良かったのでは?

私が無名の仲間なのは知っているのでしょう?」

 

赤矢はそう照井に問い掛ける。

「今のお前なら逃げないと判断した。

それに今日は逮捕する為に来た訳じゃない。」

「では、どんな御用で?

無名に関する事は私は話しませんよ。」

 

そう言う赤矢に照井はとある資料を見せる。

「赤矢 天智....風都大学で犯罪心理学の教授として教鞭を取っている。

その前まではお前は"水音町"に住んでいた。

丁度、"俺の両親が殺された時期"にだ....

そして、お前の家族は全身が干からびて亡くなった。

警察はその特異的な死に方から捜査は難航を極め、"未解決事件"として迷宮入りした。」

 

「.........」

赤矢はその資料を見つめながら照井の話を聞いていた。

「過去の資料を元に俺が再度調査した結果、この事件にはドーパントが関わっている可能性が出て来た....そしてフィリップに調査を依頼して分かった....それは」

 

「"私の家族を殺したのは井坂 深紅郎だった"。

そうでしょう?」

そう言う赤矢に照井は少し驚く。

「知っていたのか?」

 

「無名の部下になった時、彼に頼んで調べて貰いましたから.....」

「お前の目的は何なんだ?

俺と同じく井坂への復讐か?」

 

そう告げられた赤矢の瞳は驚く程、冷たかった。

「復讐、それが出来たらどれだけ楽だったか。

私は井坂に"復讐"すらする気が起きないんですよ。

照井警視....貴方に想像できますか?

家族を...."生まれる筈だった子供と愛する妻"を奪われた悲しみが」

「!?」

 

赤矢が失ったのは婚約していた妻だった。

そして、その妻は妊娠しておりお腹の子も同じ様に干からびて亡くなっていた。

「愛する全てを失ったお陰で私は心を喪いました。

そんな私に残ったのは疑問だけです。

"何故、こんな事件が起こせたのか?"

"妻と子を奪った力とは何だったのか?"」

「それでお前はガイアメモリ犯罪を調べ始めたのか?」

 

「えぇ、ここならガイアメモリ犯罪に事欠きません。

そして、沢山の症例を見ればこの疑問に答えが出ると思ったんです。

その過程で私も何人も人を殺めました。

正確には幻覚で狂い死にしたんですが.....でも答えなんて出なかった。

私の家族を奪った井坂のような心理は誰一人としていなかった。

井坂は力に溺れて犯罪を犯してはいません。

"残虐に殺して性的欲求を満たす"..."感情の暴走から起こる殺人"...俗に言うサイコパスの犯行とも違った。

"まるで作業のように行われた殺人"....殺人と言う行為に意味など持たずただ殺している。

それが井坂と言う男でした。」

「.....何故そんなに冷静でいられるんだ?

俺は家族を失った....両親と妹を....お前は妻と子...下手すれば俺よりも深い憎しみがある筈なのに....」

 

「照井警視、憎むにも心が強くないといけないんです。

私は死んだ妻と子を見て全部壊れてしまったんですよ。

亡くなった死体を見ても何も感情が湧かなかったんです。

まるで、壊れた人形を見るように....何も....」

そう話していると照井のケータイに着信が入る。

出ると相手は刃野だった。

 

「どうした?」

「大変です!風都第二タワーに井坂が現れました。

しかも、ドーパントになって暴れています。」

 

「何だと!」

井坂は指名手配された事もあり風都市民からも犯罪者として認知されていた。

刃野も市民からの通報で井坂の事を知ったのだ。

 

「今、氷川が特殊部隊を召集しています。

照井課長にも連絡するようにと言われて....」

「直ぐに行く。

間違ってもこっちから手は出すな。

奴は大量殺人者だ...余計な犠牲が増える俺が行くまで動くなよ。」

 

そう告げると電話を切った。

「井坂が現れたみたいですね。」

「あぁ、お前はどうするんだ?」

 

「どうするとは?」

「黙って見ている気か?」

 

「警察が復讐を擁護するのですか?」

「違う、お前は言ったろう?

井坂の真意を知りたいと..."俺は井坂を倒して警察として逮捕する"。」

 

「家族を殺され復讐の道を歩んでいたのに逮捕出来るのか?」

「.....分からない。

だが、俺は仮面ライダーである前に刑事だ。

この風都を守る者として恥じない生き方がしたくなったんだ。

だから、"出来る出来ないじゃなくやりたいんだ"。」

 

「.....そうか」

赤矢はそう言うと教室を出ていこうとする。

「早く井坂を捕まえに行け。

お前の行動を最後まで見てみる。」

 

その言葉を聞いた照井は覚悟を決めて風都第二タワーへ向かうのだった。




Another side

暗い研究室の一角....そこには保存液に全身が浸かっている怪物が鎮座していた。
それを青いメッシュが入った女性が見つめていた。

そして研究室にいる部下に話し掛ける。
「王の容態は?」
「はい、過去の戦いの傷は癒えましたがまだ目覚めには至っていません。」

「そう.....やはり因子が足りないのかしら。」
保存液で眠る怪物の名は"アークオルフェノク"。
人類の進化形態であるオルフェノクを纏め上げる王だったが仮面ライダー達(ファイズ,カイザ,デルタ)との戦いで傷つき倒れてしまった。

その結果、私達スマートブレインは表の世界から消えた。
研究者の一人が女性に尋ねる。
「"クイーン"....取引は上手く行ったのですか?」
「先ずは王の容態を確認しなければ使用できるメモリは選べないと言われたわ。
機械の癖に生意気に.....」

スマートブレインが風都の一件に協力したのは王を復活させる為、メモリの力が欲しかったからだ。
沢山の同胞(オルフェノク)の細胞を与えても蘇生手術を施しても王は目覚めない。

王が目覚めないと言うことはこの下にいる我々、オルフェノクに安寧は訪れない。
死を超越した存在と言われたがそれは王が力を与えてくれるからだ。
それが無ければ我々も何れ滅びを向かえる。

人間だった時と違い灰となり消えてしまうのだ。
それを阻止する為に(クイーン)は産み出された。

先ず、王の身体を回収し拠点を海外に移しその勢力を伸ばしていった。
多方面の技術に秀でていたお陰で会社は再度、軌道に乗った。

そこから王を復活させられる方法を探し見つけた。
それがガイアメモリだった。

人類の進化形態であるオルフェノクに地球の記憶を流し込むと肉体が極限まで強化され驚くべき事に灰化しかけていたオルフェノクにガイアメモリを使うとメモリの力により灰化か止まり延命することが出来たのだ。

しかし、それも永くは続かなかった。
メモリによりオルフェノクの因子が暴走を起こしそれを抑える為に同胞を喰らうオルフェノクが現れた。
ガイアメモリの製作をしているAIのメイカーの分析では、"オルフェノクは一度、死んでいる為その際に細胞が人類の物と変化している部分がありそれが癌の様に肉体を蝕んだ"のだそうだ。

しかし、完璧な因子を持つ存在と完全に適合するメモリが合わさればその問題は解決するとも言っていた。

だからこそ、クイーンは王が使うメモリの選定を求めた。
その条件として対ガイアメモリ部隊の承認要請にサインしたのだ。

しかし、彼等がメモリを差し出すことは無くのらりくらりと言い訳が続いている。
「所詮は進化先を失った滅ぶべき者達か....約束一つ守れないのなら我々にも考えがある。
そう示すべきかもしれないな。」

クイーンの持つタブレットにはカイザとデルタのギアの設計図とクローンオルフェノク因子を使ったクローン生成の被験者のリストが表示されていた。

「オルフェノクを救う英雄には.......やはり"彼"が適任だろう。」

そう言ったクイーンは行動を起こす為の準備を部下に命じる。
全ては己が種族繁栄の為に.....




《スマートブレインの目的》
オルフェノク延命の為にアークオルフェノクを復活させたい。
その為には適合するメモリとそれを作り出せるメイカーが必要でありクイーンはそれを手に入れる準備を始めた。

外伝 続編の投稿に関して

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