もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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第二十一話 Eへの介入/其々の戦い

意識を失っていたレイカが目を覚ますと両腕が鎖で繋がれて吊るされていた。

NEVERのジャケットと武器が奪われていた。

 

目の前にいる科学者が話しかける。

「ん?目が覚めたかゾンビ兵士。

全く、ドクタープロスペクトに逆らうとは愚かなことをお前もあの人に見初められればこんな結末を迎えずに済んだのにな。」

そう言いながらレイカの肌を触る。

 

その行動に不快感を表し蹴りを浴びせるが吊るされているため力が出なかった。

「きっ、貴様っ!ゾンビの癖に!」

そう言うと持っていた帯電バトンを彼女に押し付けた。

「グッ!....うっ」

悲鳴を出さないようにレイカが耐えるのを科学者は下卑た笑顔で見つめるのだった。

 

 

そんな事を知らず獅子神と合流したNEVERのメンバーは輸送機でヴィレッジのある島へと向かっていた。

輸送機の中で無名、獅子神、サラが会議をしている。

「なら、奴等がいる可能性が高いのはこの東と西の研究所のどちらかってことか?」

「えぇ、恐らくは」

マリアから提供された孤島の地図とミュージアム経由で手に入れた衛星写真を見つつ答える。

 

「なら、俺は西の研究所に行く....文句はねぇな。」

「えぇ、構いませんよ。

なら、NEVERの方々も連れて行ってください。」

「ふん!」

そう言うと獅子神はNEVERの元に向かい情報を共有するため二人の元を離れた。

 

そのタイミングでサラが話しかける。

「ねぇ、無名くん何を企んでいるの?」

「どういう意味でしょうか?」

「この衛星写真には機材やターゲットの顔が"西の研究所の方ばかり"写っているように見える。

ちょっと露骨すぎない?」

 

「....やはり、貴方にはバレましたかサラ。」

「伊達に、人付き合いしてないからね。

それで目的は?」

「恐らく、彼処でプロスペクトの研究成果であるクオークスとNEVERのメンバーが激突する可能性が高い。

だが、そこにはプロスペクトはいないでしょう。」

「彼は用心深い人物です。出来るだけ効率良く自分が手を汚さずに行動したいタイプに見えましたので、

彼の企みを砕くためにも僕が相手をしたいんですよ。」

「ふーん、でもそこまで話してくれて良かったの?

獅子神くん程ではないにしろ私にも功名心はある。

貴方を出し抜こうとするかもしれませんよ。」

 

「えぇ、ですから取引しませんか?

貴方の欲しい物を教えて下さい。

それを差し上げます。

その代わり貴方には西の研究所に行って欲しいんです。」

「大きく出たわね。

私の欲しいものを貴方が渡せるの?」

「正確にはプロフェッサーの私財からですが。」

そう言ってサラにスマホの画面を見せる。

「これは、彼の持つ財産の全てです。

この中で欲しい物を差し上げます。」

「成る程、悪くない提案ね。

そのファイルを見てから決めても宜しくて?」

そう言ってスマホの指差す。

「それは協力してくださると解釈しても?」

無名の言葉にサラは笑いながら答える。

 

「私は貴方を助けた貸しがあるのよ、忘れたのかしら?

....まぁ、でもそれ込みで返してもらうわ。」

 

 

サラはそう言うと椅子に座り到着するまで眠りについた。

 

サラからの合意も得たことで無名は頭の中でこの後の動きを確認する。

簡単そうに見えるが一つでもタイミングを間違えたらアウトだ。

僕の求める結末を手に入れるため失敗は許されない。

僕はデーモンメモリとドライバーを見つめる。

今回の鍵はこの"二つ"だ。

 

(さぁ、物語(仮面ライダーエターナル)を変えてみようか。)

そう覚悟を決めると到着するまで時を過ごすのだった。

 

 

 

その頃、克己は東の研究所にある屋敷に着いていた。

レイカの事は心配だが彼等に任せたのだ...信頼しよう。

そう考えるとナイフを持って屋敷に突撃した。

そこにはドクタープロスペクトとこの前、白い怪人(仮面ライダーエターナル)になっていた男がソファに座っていた。

 

「ほぅ、仲間を見捨ててここに来たか。」

その言葉を無視して克己は話す。

「ここにあるんだろ?電磁パルスを放つ装置が....

これを壊せば奴等はお前の手から自由になるわけだ。」

「死人如きが私の箱庭を壊すだと?

良いだろうそんなに死にたいのなら二度目の死を与えてやる。」

 

「Eyes」

 

メモリを刺すとプロスペクトはアイズドーパントへと変身する。

そして、その強靭な爪で腹を突き刺す。

「ぐぁっ!....残念だがこれでは死ねないなぁ。」

克己は腹に爪が刺さったままナイフを振り下ろすがアイズドーパントの身体を傷つけることは出来ない。

「無駄だ、この身体をそんなちんけなナイフで傷つけることなど...」

そうして刺さった腕ごと克己を吹き飛ばした。

 

血が部屋を舞う。

地面に倒れ伏す克己を見下ろすプロスペクトと加頭だったが外から聞こえた爆発音が事態を変える。

「何の音だ?」

そう言ってプロスペクトが外を確認すると電磁パルスを照射する為に空中に作られたリング状の装置が燃えながら地面へと落下していった。

 

「どうなっている?

敵はゾンビ共だけじゃ無かったのか?」

プロスペクトは焦りながらも状況を確認するため外に向かおうとする。

だが、今、倒れている敵の事も忘れない。

「加頭殿、すみませんがこのゾンビの処理をお任せしても?」

「仕方ありませんね。

クライアントへのサービスです。」

加頭はドライバーを付けるとメモリを起動する。

 

「Utopia」

 

そして、ユートピアドーパントになると倒れている克己の首を捕まえて持ち上げる。

それを見るとプロスペクトは外へ向かうのだった。

加頭は苦しむ克己を見ながら言う。

「良いことを教えてあげましょう。

貴方が見たガイアメモリは今、風都で生産し実験されています。」

「俺の...故郷を...ガイアメモリの実験都市に?」

「どうせ死ぬんです。

少しぐらい真実を知って死んだ方が自分への無力感が強くなりますからね。」

 

そう言うと克己の身体を発火させ燃やす。

炎の中、苦しみながらも克己は答える。

「バカ言うな....これ以上、死ねるか。

俺は...生き続ける。

この世界に...俺達が生きていける場所を作るまで...

"永遠"に....」

すると、机に置かれていたアタッシュケースからいきなり光が漏れ始めた。

そこに気を取られた加頭に克己は反撃し手を離れると、そのアタッシュケースの中を開けた。

 

中には、白いメモリが1つとドライバーが入っている。

メモリを手に取り見つめる。

「永遠....エターナルっ!」

克己はこのメモリが自分の物だと直感した。

「バカなっ!壊れていた筈だ!」

その光景に加頭は動揺する。

 

克己はドライバーを着けるとメモリを起動した。

ETERNAL(エターナル)

「変身」

克己はメモリをドライバーに装填すると勢い良く倒した。

克己の肉体に永遠の記憶が送り込まれ赤い炎を手に着けた白い仮面ライダーへと姿を変える。

その直後、メモリが反応し腕の炎が青色に変わると、

胸に黒いコンバットベルトとマントが出現した。

 

 

 

風都を地獄へ落とした蒼炎の死神が誕生した。

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