もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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W×OOO 2.新たなライダーと金のメダル

 

次の日....クスクシエに泊まった映司達は次の行動について話し合った。

 

「翔太郎さん達は伊達さんと一緒に鴻上ファウンデーションに行くんですよね?」

「あぁ、フィリップを連れて向かう。」

 

「その間、映司達にはヤミーの対処を任せるぜ。」

「それは勿論ですけどその間、未来ちゃんはどうするんですか?」

 

その問いにフィリップが答える。

「メダルについて検索してみたが目ぼしい情報は出なかった。

恐らくキーワードが足りないからだろう。

鴻上光生と話すことで足りないキーワードが見つかって未来ちゃんからセルメダルを取り出す方法が分かるかもしれない。」

 

そう言うと京水が話しに割り込む。

「それと未来ちゃんの安全なら私とレイカで守るから安心して良いわよ。」

京水にウィンクされた映司は苦笑いしながら了承する。

 

そうしていると買い出しに出ていた比奈が大急ぎで帰って来た。

「比奈ちゃんどうしたの?」

「今、外で怪物が暴れてるって!」

 

翔太郎は急いで携帯をテレビモードに変える。

すると、画面に映ったのは女性を守りながら戦っている"仮面ライダーアクセル"と昆虫のグリードである"ウヴァ"だった。

 

「照井っ!アイツと戦っている怪物はなんだ?」

「あれはウヴァ!?

僕達が戦っているグリードって怪物です。」

 

その映像を見ながらアンクは首をかしげる。

「何故だ?

ウヴァが現れたのなら感覚で分かる筈なのに何にも気付かなかった。」

「今はそんな事考えてる場合じゃないだろ!

早く助けに行かないと」

 

「待った!

映司、そのウヴァって奴は強いのか?」

 

翔太郎の問いに映司は答える。

「普通に戦っても勝てない。

"コンボ"を使わないと.....」

「そうか....良しフィリップ。

悪いが鴻上の所にはお前と伊達さんの二人で行ってくれ。」

 

その言葉を聞いた映司は驚く。

映司は仮面ライダーWが2人いないと変身出来ないのを知っていたからだ。

しかし、フィリップは冷静に尋ねる。

「"ロストドライバー"で行くのかい?」

「あぁ、映司達に任せても良いが何か嫌な予感がするんだよ。」

 

「分かった。

こっちは任せてくれ。」

「決まりだな。

映司!テレビに映ってる場所は分かるか?

分かるなら連れてってくれ。」

 

「分かりました。

アンク行くぞ!」

そう言うと映司は三人で照井達のいる現場へと向かうのだった。

 

 

 

 

時同じくして鴻上ファウンデーションの社長室ではアケチが鴻上と話し合いをしていた。

「Mr,鴻上....約束の物は?」

「勿論出来ているとも!

想定よりも早く"バースシステム"を稼働したお陰でデータが十分に集まったと"ドクター真木"も言っていた。」

 

そう言って鴻上は"2つのアタッシュケース"を取り出すとアケチに差し出した。

中を開けるとそこには"2つのバースドライバー"が入っていた。

しかし、中心部分を覆う"トランサーシールド・ボトム"のカラーリングが通常のバースドライバーと違い、下が赤と青の色で分かれていた。

 

「この2つのドライバーが?」

「そうだ!

バースシステムを改良し生み出した新たなセルメダルシステムであるリバースシステムを搭載したドライバー。

名付けて"リバースドライバー"だっ!!」

 

鴻上は誇らしげに告げながら説明をしていく。

 

「君の言う通り、"赤色は近接戦特化"。

"青色は射撃戦特化"で作っている。」

「確かに....では"約束通り"頂いて来ます。」

「あぁ、それが君との契約だからねアケチ君!」

 

そう言うとアケチは2つのドライバーが入ったアタッシュケースを持って部屋を出ていった。

部屋からアケチがいなくなった後、秘書の里中が尋ねる。

「宜しかったのですか会長?

あのドライバーを彼に渡して....

リバースシステムはバースシステムを更に戦闘用にカスタムしたから危険性が高いと仰っていたじゃないですか?」

「構わんよ!

これがアケチとの取引だからね。」

 

「会長、その取引って一体何なのですか?

その詳細を私は詳しく聞いてないのですが....」

里中の問いを聞き鴻上の動きは止まる。

「里中君が....知らないだと?」

 

「えぇ、会長が纏めた取引だとしか聞いていません。」

その言葉を聞き愕然としていると里中の携帯に着信が入る。

少し話してから電話を切ると里中は鴻上に尋ねる。

「会長、伊達さんから鴻上さんにどうしても会わせたい人がいると言われたのですがお会いになられますか?」と......

 

 

 

 

戦闘を続けていた仮面ライダーアクセルである照井はウヴァからの放電攻撃をエンジンブレードで受けながら斬りかかりウヴァはエンジンブレードを腕で防御し戦闘は拮抗状態となっていた。

 

「人間の癖にやるな。

だがこれで終わりだっ!」

 

ウヴァはエンジンブレードを右手の鉤爪の付いた籠手を使い器用に挟み込むと左手でエンジンブレードを叩き落とし放電した頭の角で照井の胸部に頭突きを加えた。

 

火花を上げて吹き飛ぶ照井に共に逃げていた女性であるキチョウが駆け寄る。

「照井っ!」

「離れていろ!」

 

照井はキチョウを守る様に手で征する。

その隙を狙うウヴァが鉤爪で襲おうとした瞬間、外から放たれた攻撃により後ろに退けぞった。

 

「今のは?」

「伏せてください!」

 

照井は過去に聞いた懐かしい声に従いキチョウと共に頭を下げる。

すると、照井達の頭上を"メダルの形をしたエネルギー弾"が通り抜けていきウヴァに命中していった。

 

無数の弾を受けて倒れるウヴァにライドベンダーを降りてバースバスターを構えた後藤が立ち塞がった。

 

「後藤か?」

照井の問いに後藤は答える。

「お久し振りです照井警視。

話したいことは山程ありますが今はこの現状を切り抜けるのが最優先です。

貴方から受けた借りをここで少し返します。」

 

後藤はそう言うと伊達から貰ったバースドライバーを腰につけた。

そして、懐からセルメダルを取り出すとドライバーに装填する。

 

チャリン!

 

セルメダルが装填されるとドライバーから待機音が流れる。

 

「変身。」

 

後藤はドライバーのグラップアクセラレーターと呼ばれるレバーを勢い良く回転させた。

その瞬間、ドライバーから緑と透明なカラーリングをしたエネルギーの球体が現れ後藤の身体を装甲が包み仮面ライダーバースへと変身が完了した。

 

その姿を見て照井が驚く。

「後藤....その姿は」

「俺が手に入れたかった"力"です。

照井警視、奴はグリードと呼ばれるメダルの怪物です。

倒すには貴方の助けがいります。」

 

「分かった。

一緒に行くぞ。」

 

照井と後藤は頷くと走り出した。

照井は落とされたエンジンブレードを掴む為、走り出し後藤はウヴァが照井を妨害しないようにバースバスターで牽制した。

 

照井がエンジンブレードを掴むとエンジンメモリを装填した。

「JET」

 

エンジンブレードに赤いエネルギーが発生する。

照井はエネルギーを纏ったエンジンブレードを持ったままウヴァを斬りつけた。

斬られたウヴァの身体から火花が上がる。

 

「ぐっ!ナメるなぁ!」

ウヴァは反撃の為、頭部から放電攻撃を行うがその攻撃を照井はエンジンブレードで受けた。

「何っ!?」

「やはり、これなら受けられるか。

これはお返しだ。」

 

照井はそう言うとウヴァの電気を溜め込んだエンジンブレードを振るいエネルギーの斬撃を放った。

その攻撃が直撃したウヴァの身体は切り裂かれ"金色のセルメダル"とセルメダルが空を待った。

 

吹き飛んだ金色のメダルが照井の前に転がってくるとそれを手に取った。

「これは何だ?」

 

金色のセルメダルがウヴァから飛び出すと変化が起きた。

「俺は....一体何をしていたんだ?」

 

洗脳が解けたウヴァは周囲を見ながら呟く。

「まさか、このメダルであのグリードも操られていたのか?」

後藤がそう考察するとウヴァや照井を取り囲む様に警察車両が配置され中から特殊部隊が現れた。

その中には"G3ユニットを着た隊員"も見られる。

 

「無駄な抵抗は止めて貰いましょうかMr,照井。」

「アケチ。」

 

特殊部隊を従えアケチは現れた。

「貴方には氷川警視正殺害未遂の罪と私の部下を殺した2つの罪があります。

言うことを聞かないのであれば実力行使も厭いませんよ?」

 

アケチが手を上げると照井達に警官が拳銃を向けた。

それを見て照井達の前に後藤が立ち塞がった。

「貴方は?」

「俺は鴻上ファウンデーションの者だ。

照井 竜の捕縛は会長から直々に受けた命令だ。

いくら警察が相手でも渡す訳には行かない。」

 

その言葉を聞いたアケチは溜め息をつく。

「はぁ.....鴻上への命令がここで仇となったか。」

「それはどういう意味だ?」

 

「いえ別に、穏便に片を付けるのが難しいと感じただけですよ。」

そうしていると事態が飲み込めないウヴァが叫ぶ。

「おい!これはどういう事だ!何だお前達は!?」

 

「ん?何故、洗脳が解けている?

.....あぁ、"主のメダル"が抜けたからか。

つくづく使えない駒だなグリードは...」

「何だと!?人間の分際で!!」

 

アケチの言葉に怒ったウヴァは彼等に向かって放電を放った。

アケチは人間とは思えない身体能力で攻撃を回避したが放電攻撃を受けた特殊部隊が地面に転がる。

 

「アケチ....お前、本当に人間か?」

「そんな質問をしている場合ですかなMr,照井。

忠告しましょう。

その手に持っているメダルは今すぐ手放した方が良い。

さもないと後悔しますよ?」

 

「後悔?それはどういう....」

そうして照井が尋ねようとすると照井に向かって斬撃が飛んで来る。

それを受けた照井は金色のセルメダルを手離し地面を転がった。

 

「がはっ!」

「照井警視!」

「照井!」

 

照井に駆け寄る後藤とキチョウ。

斬撃を振るったのは"鎧を着た怪人"であった。

怪人が金色のセルメダルを手に取るとそれを吸収した。

 

すると、欠けていた鎧のパーツの一部が復元する。

それを見てアケチが舌打ちをした。

「チッ!まだ、完全に覚醒していないから欲望の力を求めているのか。

キチョウだけでも体一杯なのに相も変わらず面倒な男ですよ貴方は....」

 

周囲を見つめアケチが思考しているとそこにバイクに乗った翔太郎と映司、アンクが到着した。

「良し着いた。

...ってあの怪人はこの前戦った鎧の奴じゃないか!?」

「何で奴がここにいやがる?」

驚いているアンクと映司を他所に鎧の怪人は二人に向けて武器を構えながら襲い掛かってきた。

 

鎧の怪人は二人を掴むと凄まじい跳躍でこの場を離れて行ってしまった。

「映司!アンク!....クソッ!何なんだあれは!」

翔太郎が毒づいているとアケチが一人、理解した様に呟いた。

「アイツが連れていったという事は....成る程、あれが"今代のOOOの器"と言うことか。」

 

それを聞いた翔太郎がアケチに尋ねる。

「お前、あの怪人について何か知ってんのか?」

「えぇ。

ですが、貴方には関係ない。

何故なら貴方は"私達と協力してMr,照井を殺してくれる"筈ですから....」

 

そう言うアケチに翔太郎は警戒心を強めながら言う。

「あ?俺が照井を殺すだって?

どういう意味だ?」

その姿を見てアケチは首をかしげる。

「妙だな?

主の力が効いていない。

ガイアメモリ使用者はある程度、主の力に抵抗があるのは聞いていたが完全に洗脳出来ないとは.....」

アケチの言葉を聞き翔太郎は納得する。

「洗脳.....成る程。

どういう理屈かは知らねぇがお前がその洗脳で照井を嵌めたってことか。」

 

「予定外が多すぎますね。

ここは一度、体勢を建て直しますか。

...ですが、その前にそこの駒は回収しないと行けませんね。」

アケチがウヴァを睨みながら"青いパーツ"が付いたバースドライバーを腰に付ける。

 

懐からセルメダルを取り出すと装填しレバーをゆっくりと回転させた。

ドライバーが展開し中心のパーツが開く。

 

「変身」

 

アケチがそう言うと彼の身体をバースドライバーと同じく球体の青いエネルギーが装甲に変わりアケチの身体に纏われていくと変身が完了した。

 

その姿は仮面ライダーバースと酷似していたが違うのは背中についた二本の砲頭と青いカラーリングだった。

アケチは自分の姿を見て感心する。

 

「流石は鴻上....いや真木清人の技術力だ。」

「お前は.....何者だ?」

 

ウヴァの問いにアケチは答える。

「"仮面ライダーリバース type2".....

これ以上のトラブルはごめんですからさっさと片を付けましょうか。

 

あぁ、そうそうその前に....."後藤さん"。

Mr,照井の相手をお願いしますよ。」

 

そう告げられた後藤は"迷うこと無く"照井にバースバスターを向けると発射した。

 

「ぐあっ!?何をしている後藤!」

 

照井の声を聞いても後藤はバースバスターを向け発砲を続けている。

それを見た翔太郎がメモリガジェットを後藤の前に出し攻撃を妨害しその間に照井とキチョウを退避させた。

 

「照井、どんなトリックかは分からねぇが恐らくあのアケチって奴は人を操る力がある。」

「何っ!」

「だか、状況は悪いが最悪ってレベルじゃねぇ。

照井、お前はそのレディを連れてここから離れろ。

今は互いに情報のすり合わせが必要だ。」

 

「お前はどうする?」

「俺は後藤の目を覚まさせてから逃げる。

アケチって奴も今はあのグリードの対応で体一杯の筈だ。

上手く逃げてやるさ。

照井、無事に逃げられたらこの街にあるクスクシエって店で合流だ。」

 

「......分かった。

殺られるなよ左。」

「お前もな照井。

さっきのダメージで身体ヤベェだろ?

俺のバイクを使って逃げろ。」

 

「すまない。」

照井はそう言うと変身解除してキチョウの手を掴み翔太郎のハードボイルダーの元へ向かった。

 

逃げようとする二人を追おうとする後藤の前に翔太郎が立ち塞がる。

「待ちな!お前の相手は俺だ。」

 

翔太郎はロストドライバーを腰に付ける。

「悪いがあんまり時間かけられねぇ。

痛いだろうが恨むなよ?」

 

翔太郎はそう言うとドライバーの上部を押す。

 

「"DEMON system on-line"」

 

「変身。」

 

「DEMON」「JOKER」

 

デモンシステムを起動し変身した"仮面ライダーデモンジョーカー"と後藤が対峙する。

 

後藤はバースバスターを翔太郎に向けて乱射するが翔太郎はその攻撃を受けながら後藤に一気に接近すると腹部にアッパーを叩き込んだ。

 

「ぐはっ!」

 

後藤は腹部を抑えながら地面に倒れると変身解除した。

翔太郎は倒れている後藤を抱える。

 

「良し後は逃げるだけだ。

映司借りるぞ。」

 

そう言うと翔太郎は映司の乗ってきたライドベンダーに乗るとその場を後にするのだった。




本作でもオリジナルガイアメモリを募集しています。
どしどしご応募ください。


【メモリの条件】
"ウヴァ"、"カザリ"、"メズール"、"ガメル"に関連する記憶を持ったメモリ。


メモリのアイデアは活動報告に【メモリアイデア募集】で作りますのでそこでお願いします。

外伝 続編の投稿に関して

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