もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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W×OOO 3.再誕とローブの男

 

仮面ライダーリバースtype2に変身したアケチは襲い掛かってくるウヴァの攻撃を的確に捌きながら反撃を行っていた。

 

「ぐはっ!何だこの強さは!?」

「素晴らしいの言葉に尽きるな。

このリバースシステムは....さて、ではこれはどうかな?」

 

アケチはセルメダルを一枚ドライバーに装填するとレバーを回転させた。

 

Shot Arm(ショットアーム)

 

アケチの右腕の球体が展開し三連砲のガトリングが現れる。

アケチはガトリングをウヴァに向けると引き金を引いた。

凄まじい速度で放たれるエネルギー弾がウヴァの身体に当たる度、凄まじい火花とダメージを与えた。

 

「ぐぎゃぁぁ!?」

「良い性能だ。

使い勝手も悪くない....次はどうかな?」

 

アケチはドライバーに更にセルメダルを二枚入れるとレバーを回転させた。

 

Snipe Arm(スナイプアーム)」「Missile Leg(ミサイルレッグ)

 

するとアケチ左手に長い砲身を持ったキャノン砲と両足にミサイルポットが出現した。

 

ヨロヨロと立ち上がったウヴァにアケチは照準を向ける。

「待...!?」

「終わりだ。」

 

アケチがウヴァに向けて放った大量のミサイルとキャノン砲が次々と当たり爆発を起こすとウヴァは壊れた人形の様に地面に倒れ込んだ。

 

アケチは変身解除すると倒れているウヴァを踏みつける。

「あ....が...」

「あぁ、良かった。

コアが損傷してないならまだいくらでも使い潰せる。

主からも"アンク"以外のグリードを洗脳すれば良いとお達しが出ていたからな。

それにしてもMr,照井に関しては少々侮りすぎていたな。

 

今の不完全なグリードじゃ倒すどころかメダルを奪われるかもしれない。

.....やはり強化する必要があるな。

だが、その前にお前を回収しなくてはなぁウヴァ。」

 

アケチはそう言うと懐から金色のセルメダルを取り出すとウヴァの身体に埋め込んだ。

すると、一瞬ウヴァの身体が震えるとゆっくり立ち上がった。

 

「お前の役目は終わった。

"始まりの場所"に戻れ。」

「...あぁ。」

 

そう言うとウヴァはその場を後にするのだった。

 

 

 

 

時同じくして鴻上ファウンデーションの社長室では鴻上がフィリップと伊達の二人と接触していた。

 

「やぁ、君がフィリップ君かね!

初めまして!私の名は.....」

「知っているよ鴻上 光生。

君の事は全て検索済みだ。」

 

「ほほぅ、流石は地球の本棚にアクセス出来るだけの事はあるな。」

「やはり、知っていた様だね。

単刀直入に聞く。

貴方はどうして照井 竜を殺す命令を出したんだい?」

 

その問いを受けた鴻上は一瞬顔を歪めるが直ぐに表情を戻した。

「それは.....彼が私の所有する大切な物を奪ったからだよ。」

「それはどんな物だ?

伊達さんに集める様に命じた書類を見たが具体的な事は何一つ書いていなかった。

これでは探しようがない。」

 

「それを部外者の君に説明する理由はない。」

「いや、照井 竜が関わっているのなら彼の無実を証明する意味でも僕は協力を惜しまない。

地球の本棚について知っているのなら僕の力を使えば奪われた物を見つけられる可能性は格段に上がる筈だ。

違うかい鴻上 光生?」

 

「それは.....!?」

一瞬、顔を歪める表情を見てフィリップは確信する。

(やはり、鴻上 光生は何らかの洗脳に掛けられている。

その洗脳を掛けた相手が照井 竜を嵌めたのだろう。)

 

「随分と顔色が悪いが大丈夫かい?」

「....話しはこれで終わりだ。

申し訳ないが帰って貰おう。」

 

「いいや、まだ話しは終わっていない。」

「私が終わったと言ったのだ!!

"里中"っ!二人を力付くで連れ出せ!」

 

鴻上の命令を受けた里中がフィリップの腕を掴もうとするがそれを背後にいた伊達が止める。

「!?....離してください伊達さん。」

「悪いけどそうは行かないのよ。

医者の見立てから見ても今の会長は錯乱してる。

だから、さっさと正気に戻って貰わないとね。」

 

里中は手を掴まれた伊達の腕に関節技を行おうとするが伊達は持ち前のパワーと体格でそれを阻止する。

「伊達さん!」

「こっちは気にすんなフィリップ!

里中ちゃんは俺が抑えるからその間に会長を!」

 

伊達の言葉を受けたフィリップは机を乗り上げると鴻上の顔に手を向けた。

「失礼。」

そう言ってフィリップは手から黒炎が上げると鴻上の顔に押し当てた。

それを見た里中は加減を止め腰に忍ばせていた銃を取り出すとフィリップに向ける。

 

その腕を伊達が抑えようとするが今度は里中は全身を使い伊達の身体を巻き込んで回転しながら地面に倒した。

大きな動きをしても里中の銃口フィリップに向いている。

そのまま銃をフィリップに向けて引き金を引こうとする。

 

「止めたまえ"里中くん"!!」

 

だが、引き金を引くのを止めさせたのは他でも無い鴻上だった。

鴻上は顔を抑えながら立ち上がるとフィリップを見つめる。

 

「感謝するよフィリップ君のお陰で私は正気に戻れた。

本来の私が戻ったつまりは再誕!私よ!!HAPPY BIRTHDAY!!

 

鴻上は手を外すが顔に火傷等の外傷は一切、無かった。

それを見た伊達が尋ねる。

 

「一体、どうやったんだフィリップ?」

「僕の使う黒炎には事象を消失させる力があってね。

それを使って鴻上会長に掛かっている洗脳を消したのさ。」

 

そのフィリップの説明に鴻上が補足する。

「それだけではない。

その力は無名....超越者の力が含まれていたから私の洗脳を解けたのだ。」

「やはり、何か知っているんですね。

教えて貰いますよ貴方の知る全てを....」

 

「勿論だとも!これから先に起こる事件を解決する為には君達の協力が必要不可欠だからね。」

そう言うと鴻上はフィリップ達に自分の知る情報を話し始めるのだった。

 

 

 

 

その頃、謎の鎧の怪人に連れ去られていた映司とアンクは遠く離れた工場地帯に降ろされた。

「うおっ!こんなところに連れてきて何が目的なんだ?」

「知るか!だが奴が敵なのは変わらねぇ。

おい映司、変身しろ!」

 

アンクが三枚のメダルを渡すと映司はそれを掴みオーズドライバーに装填しスキャンした。

 

キン!キン!キン!

 

「変身!」

 

「タカ」

「トラ」

「バッタ」

 

 

 

映司が仮面ライダーオーズ タトバコンボへと変身が完了すると鎧の怪人も腰に差した刀を引き抜く。

映司はトラクローを展開し応戦した。

 

振り下ろされた刀をトラクローで弾きながら攻撃を与えていくが効いた様子はなく簡単に反撃されてしまう。

「くっ!やっぱり打撃メインで行かないとキツイな。

アンク、ゴリラのメダルを!」

「メダル取られんなよ映司!」

 

アンクはゴリラメダルを映司に投げ渡した。

メダルを受け取った映司はドライバーのトラメダルと交換するとスキャンを行った。

 

タカゴリラバッタ

 

映司はゴリラメダルで装備した両腕のガントレットを使い鎧の怪人を殴り付ける。

しかし、その攻撃を鎧の怪人は刀を使い滑らせる様に受けていなしがら空きの背後を斬りつけた。

 

「うっ!」

「映司!.....チッ!コイツ、この前の戦いを学習してやがるのか。

二度目は通じねぇみたいだな。

なら、映司!足をこのメダルに変えろ!」

 

アンクは映司にメダルを投げ渡す。

受け取った映司はドライバーにメダルを装填しスキャンした。

 

タカゴリラゾウ

 

「映司!足をメインにして戦えそれなら奴に通じる筈だ。」

「分かった!」

 

映司は重量系メダルであるゾウの力を宿した足を振り上げると地面を踏みつけた。

その衝撃が伝播すると鎧の怪人を浮かせ地面に倒してしまう。

 

その隙を狙い両腕のガントレットを鎧の怪人に飛ばした。

初見の攻撃に対応できなかった鎧の怪人は吹き飛ばされた影響で胸から黒いコアメダルが一枚露出する。

その隙を逃さないようにアンクがそのメダルを掴み取った。

 

「上出来だ映司!.....ん?何だこのコアメダルは?」

 

アンクが見たことの無いメダルを見つめていると敵意を感じバックステップでその場から逃げる。

すると、アンクの立っていた場所に火球が落ちた。

 

そして、鎧の怪人の近くに黒いローブを着た男が降りて来たのだ。

「お前は.....」

「貴方は"前に助けてくれた人"(レッツゴー仮面ライダー)ですよね?」

 

そんな話をしていると鎧の怪人が逃亡を企てる。

「あっ、待て!」

映司とアンクが追おうとするが黒いローブの男はアンクの動きだけ止めた。

 

「え?」

「ちっ!映司、奴を追え!」

 

「でも!」

「良いから行け!」

 

「....分かった!」

映司は納得すると鎧の怪人を追うのだった。

映司がいなくなるとアンクが黒いローブ男に話し掛ける。

 

「いい加減、顔を隠すのは止めたらどうだ?

なぁ....."俺"(アンク)

アンクの言葉に黒いローブの男は驚く。

「気付いていたのか?」

 

「はっ!俺と同じ力を使ってたからな。

最初は封印されずに残った残りの身体かと思ったが....どうやら違うみたいだな。」

そう言うと男はローブを外してアンクに顔を見せた。

その顔を見てアンクは驚愕する。

 

「.....テメェ、どうして"映司"の顔をしてるんだ?」

「お前が知る必要は無い。

さっき、お前さっき奴から黒いコアメダルを奪っただろう?

それを奪われる訳には行かない....返せ。」

 

「嫌だと言ったら?」

「力付くで奪う!」

 

映司の姿をしたアンクがメダルを奪おうと手に触れる。

手を触れられたアンクは驚きのあまり黒いコアメダルを落としてしまった。

 

映司の姿をしたアンクはそのメダルを広い上げるとその場を去ろうとする。

だが、今度はアンクがローブを掴んだ。

動揺しながらアンクが尋ねる。

 

「おい....どういう事だ教えろ。」

「その手を離せアンク。」

 

「良いから教えろ!!

何で"映司の身体"が冷たいんだ?」

 

アンクは黒いローブを着た男が自分と同じ存在なのだとは薄々理解していた。

そして、映司の姿をしていた時の奴の身体を奪ったのだろうと....そう思っていた。

 

だが、奴の身体に触れて気付いてしまったのだ。

映司の身体が"死人"の様に冷たいことに....

 

その事を言われた映司の姿をしたアンクの顔が歪む。

「答えろ...お前、映司に何を!?」

黙れっ!....俺は"俺"が嫌いだ。

俺達グリードは永遠に埋まらない欲望を抱えて生きている。」

 

「!?」

「気付いているだろう?

お前の欲望は"叶ってはいるが叶わない"事に......」

 

「映司は....俺の欲望のせいで....死んだのか?」

「違う。

だが、同じような物だ。

"俺も映司も欲深すぎた"のさ。」

 

そう言うと映司の姿をしたアンクはローブを掴んでいた動揺するアンクの手を突き放す。

「俺は.....例えどんな犠牲を払っても取り戻す。

どんな奴が相手だとしても....」

 

そう言うとローブを被り直し空を飛んでその場を後にする。

アンクはその姿をただ見つめていることしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

戦いが終わって...瓦礫以外、何も無くなった地面に映司は倒れていた。

 

満足そうな顔をして死んだ........

 

俺は.....そんな映司の身体を使って...生き返った。

 

他の奴らは言った...「仕方なかった。」「映司は最後まで満足に逝った。」ってな。

 

ふざけんな!....アイツはずっとそうだった!

自分の命なんかよりも他人の命ばかり求めて手を伸ばしたがる!

 

俺が....オーズの力を与えた時だって...奴は感謝しやがった。

やっと手が届くって.....でもよ映司。

 

お前が死んだら..."悲しむ人間も乾く人間"もいるんだ。

 

伊達も....後藤も.....比奈も....皆、何かが欠けた様な顔をしてやがる。

 

ゴーダとの戦いの時....俺はお前の願いを聞いて一緒に戦った....でもよ本当にそれで正しかったのか?

 

もっと何か無かったのか?

 

お前が死んでパッピーエンドなんて出来るわけねぇだろう!

 

街が復興したって俺は満たされない。

きっと、グリードだからってだけじゃねぇ。

 

俺は....お前と一緒に......

 

 

 

「やり直したいか?」

俺にそう声をかけてきたのは見たことのねぇ"男"(信彦)だった。

「俺達の計画に加われば失った命を呼び戻せる。

ただ、それには条件がある。

一つは計画を行う場所に"ソイツ"(死んだ映司)の身体を持っていく事....もう一つは並行世界の自分達と敵対する覚悟を持つことだ。

 

お前がその男を生き返らせたいのなら計画を行う並行世界の同位体と戦う必要がある。

ソイツらの命を奪ってでも生き返らせたい.....そんな覚悟がお前にはあるか?」

 

信彦にそう問われた俺は死んでいる映司の顔を見つめる。

きっと、映司は望まねぇだろう。

んな事は近くにいた俺が一番良く分かってる。

 

....でもよ映司。

お前は死ぬ最後まで欲張ったのに....俺がそれをしないのは不公平じゃねぇか?

 

怒って喧嘩するにもよ...生きてないと出来ないんだぜ?

 

俺は....そんな未来が欲しい。

 

だから....許してくれ...映司。

 

覚悟を決めた俺は映司の身体にもう一度入った。

最後の変身の時に同じ事した筈なのに....今度は罪悪感で心が一杯だった。

 

でも、俺は止まれねぇ。

「本当に映司を蘇らせれるんだろうな?」

「あぁ、ロノスは不可能な事は言わない。」

 

「ロノス?」

「俺の雇い主だ。

直ぐに会える....さぁ、行くぞ時間が惜しい。」

 

「ちょっと待て。」

そう言って俺は瓦礫でボロボロになっていた黒いローブを手に取ると身に付けた。

それを見た信彦が告げる。

「まるで罪人だな。

聖書に描かれるぺテロの様だ.....」

 

「何だそれは?....でもまぁ罪人か。

的を射ているな。」

「自分が罪人だと思うのか?」

「生きていた映司の思いを無視してるからな。

でも....それでも良い。

映司を救えるなら俺は"悪魔"にでもなってやる。」

 

そう言いながらアンクは信彦と共にガオウライナーに乗りこの時空を後にするのだった。




【説明】

『リバースドライバー』
これまでのバースドライバーの戦闘データを元に戦闘用に改良を加えたバースドライバー。
ドクター真木の手により二機製作された。

「アケチ」
アメリカの国家安全保安局に所属する刑事。

「キチョウ」
照井に助けられた謎の女性。

「黒いローブの男」
映司達に関わる謎の男でありアンクと同じ炎を使う。
その正体はVシネOOO復活のコアメダル時空から呼び出されたアンク。
映司の死を受け入れられず死んだ映司の身体を使いロノスに協力している。

「映司.....お前は何で死ぬことを選んだんだ?」









本作でもオリジナルガイアメモリを募集しています。
どしどしご応募ください。


【メモリの条件】
"ウヴァ"、"カザリ"、"メズール"、"ガメル"に関連する記憶を持ったメモリ。


メモリのアイデアは活動報告に【メモリアイデア募集】で作りますのでそこでお願いします。

外伝 続編の投稿に関して

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