無名の口からガイアインパクトの言葉が出た事に翔太郎は驚くがフィリップは逆に納得した。
「ガイアインパクトだと!?」
「成る程、確かにガイアインパクトならば僕らの戦力を分断せざるを得ないね。
文字通り、地球その物が無くなる危険性がある。」
「でも、なんたってそんな事を………まさか!?」
翔太郎が気付いたことに無名も賛同する。
「えぇ、仮に破壊されてしまってもアルケならば復元出来る算段があるのでしょう。
直ぐに地球を破壊して超越者を蘇らせないのは彼にとっては気まぐれ位の感覚なのだと思います。」
そう言う無名の言葉をアルケは否定する。
『私はそんな異常者ではない。
君達には一定の敬意を払っている。
だからこそこうやって顔を出したのだ。
そして、余計な徒労をする前に絶対に勝てないと言う事実を教えた。
これは一種の親切心だ。』
そう言うとアルケは無名達のいる上空に透明な宝石を出現させるとそこに映像を投影させる。
そこには風都に大量に溢れる怪人や仮面ライダーエターナル、仮面ライダースカルが映し出されていた。
『最早、お前達に勝ち目はない。
残された時を有意義に過ごすと良い。』
圧倒的なまでの勝利宣言。
それは無名達を絶望の淵に叩き落とすには十分な効力があった。
現にそれを聞いた翔太郎や映司、他の者には焦りの表情が浮かんでいる。
だがたった一人、無名だけはそんな中でも絶望に染まっていなかった。
風都の景色を見た無名は呟く。
「やはり、ガイアインパクトが狙いだったか。
………"良かった"。
この賭けに負けていたら全てが終わっていた。」
『それはどういう意味だ?』
アルケの問いに無名は歯を剥き出しにしながら笑う。
「超越者である貴方に助言を……
あまり人間を舐めないほうが良いですよ。
僕達は貴方の想像以上に………」
「往生際が悪いんですから」
ガイアインパクトの再来という絶望的な光景を見ても照井は立ち上がった。
(所長を……"亜樹子"は俺が救う。)
照井の人生は絶望の連続だった。
家族を奪われ復讐者に堕ちた……それでも彼を人足らしめたのは風都で出会った友の存在と今は愛する者が自分にはいると言う事実だった。
だからこそ、どんな絶望を突き付けられても照井は折れない。
照井は風都第二タワーを見つめる。
周囲から時計の紋様が現れ怪人達が溢れ出していた。
照井はアクセルメモリを起動する。
「ふっ、肩慣らしには丁度良いな。」
照井は闘争心を高めながらメモリを装填しようとすると奥から怪人を吹き飛ばしながら走る"車"が現れた。
真っ赤なボディに洗練されたシルエットをした"トライドロン"は怪人をした吹き飛ばしながら照井の前で止まる。
扉が開くと中から現れたのは"ドライブドライバーを着けた
「漸く見つかった。
心配したんですよ照井警視、ここに来るかもしれないって氷川警視長から直々に連絡が来たんですよ。
俺本当にビックリして……」
そう話していると大門が泊の言葉を制す。
「泊君、それよりも今は大事なことがあるでしょ。
それと運転荒すぎ!
絶対明日、むち打ちになってるわよこれ」
「悪い悪い、照井警視を見つけたら居ても立ってもいられなくなってな。」
そんな泊をドライブドライバーの中にいるクリムが諌める。
『だからと言って照井さんの下までトライドロンで一直線に行くのは余りにも無謀だぞ進之介。
いくら、頑丈だと言えども……』
そんな二人を見て照井は尋ねる。
「お前達はどうしてここに?」
その問いに大門が答える。
「氷川警視長からの指示です。
風都で起きた怪人大量発生事件解決の為に私達は派遣されてきたんですよ。
照井警視のお手伝いをする様にと……」
「そうなのか。」
そんな話をしていると"風都タワー"から骸骨の意匠をした紫色のエネルギー弾が飛び出した。
(あの弾丸は!?ならば彼処に亜樹子がいる。)
照井は二人に目を向ける。
「俺は風都タワーに向かう。
お前達には住民の避難と第二タワーへの対処を頼みたい。
きっと、溢れ出した怪人が街を襲っている筈だ。」
その言葉をクリムは聞くと照井に言った。
『そちらの件ならばある程度は問題ない照井警視。
そもそも、我々が来たのは戦力に余裕が出たからだ。』
「戦力?
他にも誰か来ているのか?」
照井の問いにクリムは答えるのだった。
照井は風都に到着した頃、突如、街に現れ暴れ回る怪人達の相手を"G3マイルドとG-3X"を装着した警察部隊がしていた。
どんどんと出てくる怪人を倒しながら避難民の誘導を行っていく。
氷川も"強化G-3X"を纏いながら前線を指揮していた。
「怪我人は後方へ!
戦える人達は怪人の対処を!
数は多いですが一体一体は強くない。
確実に一体ずつ倒して行けば問題ありません!」
氷川はそう鼓舞していたが内心では焦りを隠せないでいた。
(敵が多すぎる。
それに巻き込まれた民間人の被害も多い……このままでは)
そんな事を考えていると怪人に襲われそうになっている子供を見つけた。
泣きながら家族を探しているのか怪人に気付いていない。
「なっ!?危ない!」
氷川が前に飛び出そうとするとその怪人は氷の斬撃を受けて全身が氷漬けにされた。
「お前の存在は"
「
「
突然、現れた謎の仮面ライダーが怯える子供を左手の盾で守りながら氷漬けになった怪人から遠ざけると爆発を起こした。
そして、助け出した子供を氷川に渡す。
「ありがとうございます。
貴方は?」
氷川の問いに謎の仮面ライダーはベルトに搭載されていた青いデバイスを引き抜く。
ガッシューン!
その音と共に変身解除されると氷川の目の前には白衣を着た青年が現れた。
「聖都大学附属病院所属の外科医、
衛生省から風都での救命要請を受けました。」
そう言いながら飛彩は衛生省から渡されたであろう書類のデータが入ったスマホを見せる。
「事情は分かりました。
ですが、その姿は……」
「私達は"ゲーム病"と呼ばれる特殊な症例を扱っていてこの"ゲーマドライバー"はその治療に必要な医療器具だと思っていただければ……」
そう話していると彼等の周りにまた新たな怪人が現れた。
飛彩は抜き取ったデバイス、"ガシャット"を構えると起動させた。
「
がシャットを起動すると飛彩の後ろにタドルクエストのゲーム画面と周囲に宝箱の形をしたオブジェクトが展開する。
「"術式LEVEL2"…変身。」
飛彩はガジャットをゲーマドライバーに装填し中央のレバーを展開した。
ガッチャーン!レベルアーップ!
「タドルメグル、タドルメグル、タドルクエスト!」
すると、ゲーム画面から扉が現れ飛彩はその扉を開けて姿を現すと"仮面ライダーブレイブ クエストゲーマーLEVEL2"へと変身が完了した。
右手に炎と氷の力を備えた剣"ガシャコンソード"を構え敵を睨み付ける。
「貴様らにこれ以上、患者を増やさせる訳には行かない。」
ブレイブはそう言いながら現れる怪人達を斬り伏せ続けるのだった。
風都で増え続ける怪人をビルの上から見つめているのは幻夢コーポレーション社長である
パラドはその光景を楽しむ見つめていた。
「へぇ、敵キャラが沢山いるじゃん。
心が躍るなぁ。」
対して黎斗は増え続けている怪人を忌々しく見つめている。
「やはり、鴻上の言っていた事は事実だったか。
この地球を滅亡させるだと?
ふざけた真似をする。」
檀 黎斗が何故、風都にいるのか?
その理由は鴻上会長だった。
父親が失脚し幻夢コーポレーションの社長となった黎斗は自分の望む最高のゲームを開発する為の計画を進めようとした矢先、父である檀 正宗と面識のあった鴻上コーポレーション会長である鴻上光生から連絡が来た。
「君が檀 黎斗か。
お父上から色々と話は聞いているよ。」
父から自分の事を聞いていたと言われ若干の不快感を覚えながらも黎斗はそれを上手く隠しながら尋ねる。
「そうでしたか。
ところで鴻上会長、今回はどんな御用で?」
「あぁ、実はねこのまま行くと地球が滅亡してしまうのだよ。
それを止める為に君と仮面ライダーの力を借りたくてね。」
「滅亡?
それは一体どういう意味ですか?」
黎斗の問いを受けた鴻上が話した言葉は衝撃的な物だった。
「地球を作り出した超越者が復活し今度は地球を破壊しようとしている……傍から聞けば荒唐無稽な話だが実際に見ると信じざるを得ないな。
まさか、衛生省にまで連絡が入っているとは一体どんな人物が動かしたんだ?」
そう言う黎斗にパラドはつまらなそうに言う。
「そう言うつまらない話はどうでも良いだろう?
重要なのは衛生省がこの風都って街に
つまり、ここでならもっと面白いゲームが出来るって訳じゃないか?」
「そう簡単じゃないだろう。
そもそも、そんな"余裕"もない。
"エグゼイドやブレイブ、スナイプにレーザー"が動いてはいるが戦局は全く好転していない。
まぁ、他にもライダーはいるようだがそれでも増え続ける怪人をどうにかしなければ勝ち目はない。
……鴻上に利用されるのは不満だが仕方無いだろう。」
黎斗はそう言うとゲーマドライバーを装着する。
その姿を見たパラドは意外そうに言った。
「へぇ、お前が変身するなんて……そんなにヤバいのか?」
壇黎斗にとって一番重要なのは自分の作り出すゲームだ。
そして、そのゲームに関わることならばどんな労力も惜しまない。
逆に言えば自分のゲームに関係ない事柄には全く興味がない。
だからこそ、この件に黎斗が関与する事にパラドは驚いたのだ。
「このまま、怪人が街に溢れ地球が滅亡したら一体誰が私のゲームをプレイする?
ゲームは"作る側とやる側"がいないと成立しない。
それを私から奪おうとする者は例え神であっても許さない。
そいつ等を排除する事も私のゲームを世に広める為に必要な事だ。
とは言えただ戦うだけでは面白くない。
丁度、"ノックアウトファイター"開発のデータが不足していたからな。
この戦いを大いに利用させて貰うさ。」
黎斗は"紫色のガシャット"と"緑色のガシャット"を同時に起動する。
「
「
「
黎斗は起動した2つのガシャットをドライバーに装填し中央のレバーを倒した。
ガッチャーン!レベルアップ!
「マイティジャンプ!マイティキック!マーイティアクショーン!エックス!」」
アガッチャ!
「シャカリキ!シャカリキ!バッドバッド!シャカっとリキっとシャカリキスポーツ!」
黎斗は紫と黒の"仮面ライダーゲンム"に変身し自転車型のスポーツゲーマーを纏うと変身が完了した。
「パラド、お前は怪人が住民を襲わない様に上手く立ち回れ。」
そう言うとゲンムはビルから飛び降り怪人の相手をしに向かうのだった。
そして、その姿を見ながらパラドは呟く
「面白くなさそうなゲームだなぁ。
まぁでも楽しみは後に取っておくか。」
パラドはそう言いながらまだゲームデータの入っていない真っ黒な大型ガシャットを手で転がすのだった。
そして、時は照井が泊や大門と会った時に戻る。
「成る程、つまりは衛生省が呼び寄せた新しいライダーのお陰で戦力が増えた訳か。」
照井の問いに泊が答える。
「まぁ、内の方からも剛も来てますしある程度はですが戦局は安定しています。
だから今の内に風都タワーを止めようと俺達は照井警視を探してた訳です。」
「ですから、私達も手伝います。
私だってもう足手まといにはなりませんから」
大門と泊の目を見た照井は決心した様に告げた。
「今、俺の大切な人が風都タワーに囚われている。
頼む俺に力を貸してくれ。」
その言葉に泊とクリム、大門が答えた。
「任せてください。」
『私も微力ながら手を貸そう。』
「はい、勿論です。」
泊はドライバーのイグニッションキーを回しシフトスピードを展開するとブレスに装填した。
「変身!」
「
泊が仮面ライダードライブタイプスピードに変身が完了すると2人に言った。
「照井警視と大門はトライドロンに乗ってくれ。
敵は俺が倒す。」
『自動操縦で風都タワーまで君達を安全に送り届けよう。』
「なら、露払いを俺がしようか?」
「誰だ?」
突如、見知らぬ声が聞こえると空中に魔法陣が現れ中からバイクに乗った青年が現れた。三人の前に着地するとヘルメットを取る。
その姿を見た大門が驚きの声を上げた。
「えっ!?"
『知り合いかね?』
クリムの問いに大門が答える。
「私の管轄している地区で一緒に戦ってくれている仲間です。
でも、本当にどうして?」
その問いに晴人は答える。
「この街に急にファントムが現れたのをコヨミが見つけてな。
調べる為に来たら凛子ちゃん達を見つけてここに来たって訳。
ある程度の話は聞いた。
ここは、俺が受け持つから三人はタワーに行きなよ。」
その言葉を聞いたクリムが心配する。
『無茶だ!?
ただの人間が怪人たちに立ち向かうなんて……』
「あれ?凛子ちゃんから聞いてないの?
俺は只の人間じゃない…"魔法使いさ"。」
ドライバーオン!プリーズ!
晴人が腰のベルトに右手の指輪を翳すと小さな魔法陣が展開し"ウィザードドライバー"に姿を変えた。
晴人がドライバー左右のパーツを動かすと中央の手のマークが逆向きに展開する。
シャバドゥビタッチヘンシーン! シャバドゥビタッチヘンシーン………
独特な変身音が流れる中、晴人は左手にはめられた指輪のパーツを展開しドライバーの手のマークに左手をかざした。
「変身。」
ドライバーが指輪を認識すると赤い炎と魔法陣が展開する。
晴人が左手を外側に向けるとその魔法陣は大きく展開し晴人の身体を包みこんだ。
フレイムプリーズ
ヒーッ!ヒーッ!ヒーッヒーッヒーッ!
魔法陣と炎が晴れるとそこには赤い宝石を頭部と胸部に宿した仮面ライダーが姿を現した。
「俺の名前は"仮面ライダーウィザード"。
絶望を希望に変える指輪の魔法使いさ。」
ウィザードは腰のベルトについた指輪を取り出すと指輪をはめ変えてドライバーに認識させる。
"ビッグ"プリーズ
チョウイイネ!"キックストライク!"サイコー!
ウィザードの左足に魔法陣と炎のエネルギーが集約されていく。
「俺のキックでここを突破するからそこを突っ切れ!」
ウィザードはそれだけ言うと怪人の方に走っていく。
「おい、大丈夫かアイツ。」
泊は心配そうに言うが大門は違った。
「私は晴人君を信じるわ。
このまま突っ切りましょう。」
大門の言葉を信じた泊はトライドロンの上部に乗ると遠隔操作でウィザードの後ろを追いかける。
怪人の集団近くまで来ると飛び上がりキックの体勢を取った。
左足に纏った炎が大きくうねりを上げる中、足に一つの魔法陣が展開されるとウィザードの足が巨大化した。
「なっ!?足がデッカくなりやがった。」
『物理法則を完全に無視している……これが魔法か。
とても、興味深い。』
泊が驚きクリムは観察しながらもウィザードの蹴りは続き炎を纏った巨大キックは怪人を蹴散らしトライドロンの通る道を作り上げていく。
そして、風都タワーに繋がる道まで到達するとウィザードは身体を回転させてトライドロンを前に出し地面に着地すると背後を向いた。
「ここから先は追わせない。
だから、安心して進んでくれ。」
「すまない助かる。」
「ありがとー晴人君!」
「借りが出来たな。」
泊と大門、照井が各々の感謝を告げると風都タワーへ進んでいった。
ウィザードはそれを目で追うことはしない。
何故なら、トライドロンを追おうとする怪人達を自分が抑えなければならないからだ。
「どっからでもかかってこい。
俺が"最後の希望"だ。」
ウィザードはそう言いながら怪人達に立ち向かって行くのだった。
【風都の現在の戦力】
仮面ライダーアクセル
《氷川の要請で参加》
仮面ライダードライブ(new)
仮面ライダーマッハ(new)
《衛生省からの要請で参加》
仮面ライダーエグゼイド(new)
仮面ライダーブレイブ(new)
仮面ライダースナイプ(new)
仮面ライダーレーザー(new)
《鴻上からの要請で参加》
仮面ライダーゲンム(new)
パラド(new)
《大門を追って参加》
仮面ライダーウィザード(new)
外伝 続編の投稿に関して
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