もう一人の悪魔   作:多趣味の男

291 / 330

過去の記憶……ゴエティアは一度、俺に尋ねた事がある。
「なぁ、アルケお前の力の起源は何なのだ?」
「急にどうしたんだゴエティア?」

唐突な質問にアルケは首を傾げる。
「いや、私の力は悪魔に根差しているが根本は"契約"に関連する力だ。 
そこから原初の悪魔の力に派生している。
タナハも中立の力から正義の超越者と成り得ている。
そして、欲望の超越者たる君の根本にある力もあるのだろうが私の中でまだ理解出来きれてなくてな。」
「成る程、それにしても君は本当に面白いなゴエティア。
能力を使い調べれば分かる筈なのに思考を行うとは……」

本来の超越者は知りたい事など存在しない。
何故ならその存在の完璧さ故に知識を得るのでは無く既に存在している事になるからだ。
昔の超越者はどんな事柄も"選択"すれば理解出来た。

「コスモスから感情を得てからどうもな。
言葉に表すのならば知的好奇心か。
知りたい事は得たくなってしまったのだよ。
それを知るまでの過程も含めて私の心を刺激してくれる。」
「あっはっは!!そこまでの探究心があるとは興味深い。
コスモスの与えたこの感情は我々に面白い変化を与えてくれるな。」

「そうだな。
それで私の質問には答えてくれるかな?」
ゴエティアの問いにアルケは愉快になりながら答えた。


「良いだろう。
私の力の根源は………」


W×OOO 21.祝福と正義

 

ウヴァを退け奥へと進む一行の前に現れたのは煌びやかに彩られた黄金の都市だった。

その都市を見る一行にアルケが声を掛ける。

 

『どうだ随分と懐かしい光景だろう?

特にアンク、お前にとっては……』

その光景はアンクにとって最も記憶に残る場所であった。

『800年前の王が1代で作り上げた欲望の国。

この国を作る為に王はオーメダルとオーズドライバーを求めた。

故に私とガラは取引をした。

ガラはこの国の錬金術師としての確固たる地位を……

そして、私はこの"コアメダル"を求めた。』

 

そう言って映し出されたのは黒い3枚のコアメダルだった。

その3枚にはそれぞれ"エビ" "カニ" "サソリ"の意匠が掘られている。

それを見た映司が気付く。

 

「あのメダルは、確かノブ君の……」

「あぁ、ワシの身体にあったメダルじゃな。」

「俺の知る限りあんなメダルは見たことねぇ。」

 

アンクの言葉を聞いたアルケが答える。

 

 『このメダルは私の為のメダル。

故にグリードになる意思もないただのエネルギーの器だった。

まぁ、今は私という意思が入り本物のコアメダルとなったがな。』

「一つ答えよアルケ。

何故、そのコアメダルをワシやキチョウやアケチに埋め込む必要があった?」

 

『コアメダルとは言っても作られてから時が経ち過ぎていた。

私の意志を入れる器として完成してなかったが故に一度、魂を入れて器として覚醒させる必要があったのだ。

ホムンクルスとは言え君達の肉体と魂はコアメダルを覚醒させるのに十分な働きをした。』

 

「ホムンクルス?」

聞き慣れない言葉に映司が疑問を浮かべているとアルケが言った。

『何だ……言ってなかったのか?

そこにいるノブナガやキチョウそれにアケチは普通の人間ではない。

鴻上光生が作り出した"人造人間"だ。

そこに織田信長の遺伝子を掛け合わせたのがそこにいる男だ。』

 

映司達は驚きながらノブナガを見つめる。

「事実じゃ。

アルケの言う通りワシは鴻上に生み出された。」

その言葉を聞いた無名が尋ねる。

 

「ですが、僕の知る記憶では作られたのはノブナガだけだった筈、それなのにどうしてキチョウやアケチが産まれたのですか?」

『それは私がノブナガと取引をしたからだ。

お前達の体内に私のコアメダルを入れさせる代わりに願いを一つ叶える。

ノブナガの願いは"家臣と妻"の復活だった。』

 

「よりによってあの"金柑頭"(明智光秀)を蘇らせるとはワシも予想してなかったがな。」

『蘇らせる家臣を指定しなかったからな。

個人的にもアケチに会い驚く君の姿を見れて面白かったよ。

………さてお喋りはここまでだ。

このステージに見合った装飾をしなくてはな。』

 

アルケがそう言うと空間が歪み煌びやかな都市から辺りに木々が生い茂った森へと変わると無名達の前にフィーラインメモリを使い身体が変化したカザリが現れた。

『今回の敵はカザリだ。

前回のゲームは事の他、簡単だった様だからルールを追加する。

ゲームに制限時間を付ける。

時間を過ぎればこの空間ごと消滅させてゲームオーバーだ。

だが、それでは此方に有利過ぎる。

故にカザリを相手にする者以外は先に進んで構わん。

仲間を取るか先の道へ進むかは君達が決めてくれ。』

アルケのルール説明に無名が尋ねる。

 

「今回も一対一ですか?」

『いいや、複数で挑んでも良い。

何なら全員でも構わないぞ?』

その言葉を聞いてもカザリは余裕を崩さない。

(カザリ自身強くなったのもあるだろうがこの余裕は別だな。

恐らく、制限時間まで生き残れる確証と自信があるんだ。

カザリが使っていたメモリはフィーライン……ネコ科動物の記憶を有したメモリで元々、強力なカザリの身体能力が更に強化される。

森のステージの影響で周囲には隠れられる場所が多い。

どうするべきか……)

 

悩んでいる無名達を尻目にノブナガが前に出る。

「ワシが行こう。

カザリとは一度、戦っておる。

お前達は先へと進め。」

それを聞いたフィリップがノブナガを諌める。

「無茶だ!一度戦っていると言っても今回は制限時間付きだ。

時間を過ぎれば空間ごと消されてしまうんだぞ。」

 

「要らぬ心配だ。

敵の魂胆は分かっておる。

ならば自ずと策も浮かぶ。」

ノブナガの言葉を聞いた無名が尋ねる。

「勝てる算段があるのですか?」

「……無論。」

 

ノブナガの目を見た無名達は覚悟を決める。

 

「分かりましたここはノブナガさんに任せます。

僕達は先に進みましょう。」

「分かった。 

……ノブ君。」

 

言葉では了承しながらも心配した目で見る映司にノブナガは笑う。

「心配するな映司。

ワシは信長だぞ?

この程度で殺られるワシではないわ。

……直ぐに追いつく。」

 

その言葉を聞いた映司は頷くとノブナガを除く全員が先へと進んだ。

ノブナガはリバースドライバーを装着する。

『ほぉ、お前が残るとは意外だった。

史実通りの信長ならばきっと自分が進む為に誰かを犠牲にしただろうに……』

アルケの言葉を聞いたノブナガは肯定する。

「……かも知れぬな。

ワシの生きた戦国の世に置いて武力は信頼そのもの。

民草や領地を守る為には強く賢しくあらねばならなかった。

だが、今の世は違う。

民草も賢くなったものだ。

この世に必要なのは武力と信頼その物だ。

強いだけでは人はついては来ない。

人としての魅力や信頼を示す必要がある。」

 

戦国時代の民と現代の民の違いは色々あるがその中でもノブナガが注目したのは知力だった。

教育の質が格段に向上し誰でも読み書きや計算を行える。

ノブナガにとってその変化は驚くべきものであると同時に嬉しい誤算だった。

(力で従える者はより強い者に靡く可能性が有るがそれ以外に重きを置ける知識を持つ現代の民ならば信頼を与える事で与し易くなるだろう。)

 

そう考えながらカザリを見ながらノブナガはセルメダルをドライバーに装填した。

「それに"野良猫(カザリ) 程度"に手こずる等、天下も夢のまた夢。

ワシが天下を取る礎になって貰うぞ?」

自分が野良猫と称された事に苛立ちを覚えるカザリはその爪をノブナガに向けて突撃する。

 

「変身」

 

短い声と共にノブナガもカザリへと向かっていくのだった。

 

 

ノブナガを残し先へと進んだ無名達だったが彼等の目に映ったのは先程まで煌びやかな都市では無く暗がりに謎の装置が存在する空間だった。

周囲には豪勢な服を着込み杖を持った錬金術師達が立っておりその中心にガラと賢者の石となっているアルケがいた。

 

「では"ガラ"……"アルケ"見せてみろ。

お前達の生み出した力を」

暗闇から聞こえる王の声に従う様に錬金術師達は装置を操作し術を起動させていく。

 

すると其々の錬金術師達は巨大なメダルの石板を開き中にある"10枚のコアメダル"を露出させると中心のコアメダルを奪い取り装置に向けて放り投げた。

 

「巨大な欲望をコントロールする上で最も安定する数が10枚。

そこから1枚減らす事でメダルその物が欠けたメダルの力を求めようと暴れ出す。

この装置を使いコアメダルを依り代に器を作り出せばこの器にメダルが収まるのは必然。

だが、例え器にメダルが全て収まっても失った1枚の代わりにはならず欠けた欲望を満たす為により多くの欲望を求める様になる。」

ガラの説明を聞いた王は笑う。

「素晴らしい。

最も強い要望を持ちながら叶うことなく永遠に欲を抱き続ける怪物……これこそ私が欲していた物だ。」

 

笑う王に向けて賢者の石となっているアルケが尋ねた。

『しかし、どうしてこんな不完全な物を生み出そうとしたのだ?

現段階でもコアメダルの力は安定している。

OOOになるには何の問題も無い筈だが…』

 

アルケの問いに王は平然と答える。

「安定に何の意味がある?

欲望とは本来、制御出来ない力だ。

満たされない欲望はコアメダルに更なる力を与える。

さすればOOOの力も更に強力になるだろう。」

『やはり、お前という男は分からんな。

欲望の王よ。』

 

そんな話をしていると投げられたコアメダルは分解し人型に変わると周囲のセルメダルを吸収しながら石板に収められた9枚のコアメダルを核にメダルの怪人グリードへと変貌していく。

 

肉体の構築が終わると現れたのは"五体のグリード"。

そんな怪人を見つめる王は感極まり立ち上がると彼等に声を掛けた。

 

HAPPY BIRTHDAY!! GREED!!

君達の誕生を心の底から祝福する!!」

 

 

『こうして君達、グリードが産まれた。

感慨深い光景だろうアンク?』

尋ねられたアンクは忌々しいと言いたげな表情をする。

『王がグリードを生み出しそのコアメダルを使い他国を侵略していった。

その中でグリードは王に反旗を翻した。

まぁ、グリードにとって王が気に食わないと言う事もあっただろうが真の理由は自分の命に等しいコアメダルを奪われてたからだろう。

だが、そんなグリードの中でも王についた者がいた。

それが君だアンク。

賢者の石の中で見ていたが王とグリードの戦いは実に面白かった。

互いの欲と力のぶつかり合い、知略と策謀の応酬。

とても見応えがあったよ。』

 

「俺らはテメェの楽しみの為に戦った訳じゃねぇアルケ。」

『そう言うなアンク。

超越者が消えてからおそよ"1000年"孤独に生きてきたんだ。

少しぐらいの娯楽は必要だ。

まぁ、その孤独もあと少しで終わる。

同胞は蘇り世界は今一度ゼロに戻るのだからな。』

 

「そんな事は僕達がさせません。」

そう無名が言うと景色が一変し鉄筋コンクリートで作られた空間と目の前にガメルが現れる。

『お前ならばそう言うと思った。

今回のルールはプレイヤー指定……ガメルと戦うのは君だ無名。』

 

アルケに指名された無名は前に出るとドライバーを装着する。

それを見た翔太郎や映司達はガメルの背後にある扉から先へと進んでいく。

 

(ご武運を皆さん……)

無名が心でそう告げるとメモリを起動する。

 

「DEMON」

 

「………変身。」

 

無名はデーモンメモリをドライバーに装填し展開すると仮面ライダーデーモンへとその姿を変える。

そして、腰につけたアームドライザーを握り"アームズギジメモリ"を装填し黒刀の形態へ変形させる。

 

正眼の構えから無名は真っ直ぐガメルへと向かって行くのだった。

 

 

 

 

 

 

ライドベンダーを加速させながら風都に到着した後藤は目の前の光景に驚く。

「なっ!?何だこの怪人達は……」

 

後藤の目に映ったのは見たことの無い怪人や怪物が風都の街で暴れ回っている光景だった。

良く観察するとその周囲にG3マイルドの姿が見える。

「警察もこの事態に対処しているのか。

照井警視は何処に……」

 

照井の事を目視で探そうとする後藤の前に怪人に襲われているG3マイルドの隊員を見つける。

(このままじゃ危ない!)

 

後藤はバースドライバーにセルメダルを入れるとグラップアクセラレーターを勢い良く回しライドベンダーを怪人達に向けて発進させた。

「変身。」

 

短い掛け声と共に"仮面ライダーバース"に変身すると目の間の怪人をバイクでぶつけて吹き飛ばす。

「あ……貴方は…」

 

倒れているG3マイルドに目を向けると少女を守る様に抱えていた。

(逃げ遅れた市民を助けていたのか。

なら先ずはこの子を安全に逃がすのが先決だ。)

 

後藤はバースバスターの"セルバレルポット"を銃口に装填する。

「Cell Burst」

バースバスターの必殺形態であるセルバーストモードを発動させ銃口を怪人に向ける。

「ここを突破する!!子供を守って伏せてろ!」

 

G3マイルドは後藤の言葉に従い少女を守る様に身体を盾にする。

 

「バースバスター……Shoot!!」

 

後藤はバースバスターの引き金を引く。

すると、銃口から凝縮されたエネルギーのビームが放出され怪人に命中する。

後藤はバースバスターそのまま真横に振り抜き怪人を薙ぐようにビームを当てた。

 

攻撃を受けた怪人達はエネルギーに耐えられず爆発を起こす。

その攻撃により怪人の集団に空きが出来ると後藤が叫ぶ。

「バイクの運転は出来るか?

俺の乗ってきたバイクに子供を乗せて走れ!

怪人達は俺が食い止める。」

 

「それは………"後藤刑事危ない!?"」

 

G3マイルドが鏡から急に現れた怪人が後藤に奇襲を仕掛けるのを見て叫ぶ。

(間に合わない!?)

 

迎撃が間に合わず後藤がダメージを受けそうになった瞬間……

 

「キューニトマーレ!!

 

「良しっ!!ギリギリセーフ。」

「ナイス!トドメは任せろ。」

 

軽快な2人の声が聞こえるとまるでゲームキャラの様にデフォルメされた鎧武者が両手に握った二振りの鎌を振り上げる。

 

GIRIGIRI CRITICALFINISH(ギリギリクリティカルフィニッシュ)

 

振り上げられた鎌を振り下ろすと怪人は爆発を起こし鎧武者は地面に着地した。

「ふーっ!どうやら間に合ったみたいだな。」

 

そう言って現れた2人に後藤が尋ねる。

「貴方達は?」

その問いに先ず白い仮面ライダーが答える。

「俺は"仮面ライダーマッハ"。

進兄……えっと泊進ノ介さんと一緒にこの街を守りに来た仮面ライダーだ。」

 

その次に鎧武者が答える。

「俺は"仮面ライダーレーザー"。

こっちは衛生省から風都での治療行為を依頼されて派遣されてきた医者だ。

ちょーっと失礼。」

そう言うとレーザーはG3マイルドの抱えていた少女に検診を行う。

「……良し怪我もしてなさそうだな。

取り敢えずそこの刑事さんと一緒に救護所に向かおう。

彼処なら安全だ。」

 

そこに後藤がG3マイルドの隊員に尋ねる。

「照井警視は今何処に向かったか分かりますか?」

「照井警視は泊刑事と行動を共にしていると連絡を受けています。

現在、"風都タワー"に向かっているとの事です。」

 

「風都タワーか……ありがとう。」

「いえ、今度こそ貴方の役に立てて良かった。」

そう言いながらG3マイルドの隊員はヘッドパーツに手を当ててロックを解除し頭の防具を取る。

その顔を見た後藤は驚いた。

 

「貴方は…」 

「お久し振りです後藤さん。」

 

後藤はその人物を覚えていた。

いや、"忘れるはずも無い"。

自分の未熟さと力の本当の意味、それを後藤に教えてくれた人物なのだから……

後藤は男を見て優しく話し掛ける。

 

「警察官になられたんですね中島正義(なかじま まさよし)さん。」

「はい。

貴方との約束を守る為に………」

 

後藤がまだ警察官だった頃、風都で担当した最初で最後の事件。

ドーパントでありながらヒーローを目指し後藤に"守る為の力"の意味を感じさせたこの男は後藤との約束を守る為、風都で警察官となる努力を行いそして掴み取った。

 

「採用試験に合格した後、風都の超常犯罪科から推薦を受けて風都に赴任したんです。」

「推薦ですか?」

 

「えぇ、表向きはドーパント事件に関係しているかららしいですが……」

勿論、それが建前なのは後藤にも分かった。

そして、何故照井が正義さんを風都署に赴任させたのかも……

 

「後藤さんの方はどうですか?

求めていた力は手に入りましたか?」

正義の問いに後藤は首を振る。

「まだまだです。

力だけじゃない俺自身がもっと強くならないと……」

 

そう言う後藤の肩に正義は手を置く。

「でも、貴方は僕やこの子を助けてくれました。

始めて貴方に会った時よりも確実に強くなっています。

だから、焦らなくて良いんです。

僕も僕に出来る事をやっています。

戦えなくても盾になって人を守ってます。

だから……貴方も自分の出来る精一杯の力で人を守れば良いんです。」

 

(精一杯の力で……人を守る。)

 

後藤はバースドライバーに触れる。

自分の手に入れた力を……そして拳を握る。

 

俺は弱い……きっとあの頃から強くはなっていないだろう。

バースドライバーが無ければきっと昔と変わらず守られるだけの人間だ。

 

でも、だからといってもう立ち止まってるだけの人間じゃない。

弱いから何だ?

成長していないから何だ?

 

だから諦めるのか?止まるのか?違う筈だ。

 

翔太郎さんは自分を凡人だと言っていた。

相棒がいるから俺は1人前になれるのだと……

 

俺からすれば左 翔太郎は間違いなくヒーローだ。

だが、彼が凡人ならば……俺もなれる筈だ。

 

(翔太郎)(正義)の様なヒーローに……

 

後藤は気合を入れるとマッハとレーザーに声を掛けた。

「二人の事を頼む。」

それを言われた二人が答える。

 

「任せてよ。

進兄さん程じゃないにしても俺も仮面ライダーだしね。」

「俺も医者だが仮面ライダーだ。

どっちの意味でも人を守ってみせるさ。

……良しっ!

正義さんだっけ?アンタ、バイクの運転は出来るか?」

 

「はい、G3システムの講習を受ける上で免許を取るのが必須の技能でしたので……」

「OK!

なら、アンタが俺に乗ってその子を運べば良い。

そうすりゃ、そのバイク(ライドベンダー)はそのまま使えるだろ?」

「俺に乗るって一体どういう意味……」

 

マッハが尋ねようとするとレーザーはゲーマードライバーのレバーを閉じて片方のガシャットを抜く。

 

「二速……変身。」

 

そして、レバーを再展開した。

 

ガッチャーン!レベルアーップ!

 

 

爆走 激走 独走 暴走 爆走バイク!!

 

仮面ライダーレーザーの身体が変形すると黄色いバイクへと変わる。

 

それを見たライダーの反応はバラバラだった。

 

「ハァ!?人がバイクに変形したぁ!?」

マッハはその光景を見て驚愕し

 

「そんな変化が可能なのか。

便利な仮面ライダーだな。」

後藤はその形態の利便さに純粋に称賛し

 

「貴方もバイクになれる仮面ライダーなんですね。」

正義に至っては仮面ライダーアクセルを見ているからこそそこまでの驚きを見せなかった。

 

そんな反応を受けたバイク形態のレーザーは困惑する。

「少しは驚いてくれても………ってえっ!?

バイクになれるライダー俺以外にもいるの?」

 

「はい……この風都にいる仮面ライダーアクセルはバイクになってドーパントを追ったりするので時々見かけますね。」

「嘘ぉ……何か負けた気分。

因みに一度バイクになったら自分で戻れないなんて事は…」

 

「普通に戻ってましたし何ならビルをバイクの状態で登ったりしてました。」

俺よりも全然スゴイじゃん!?

……何かバイクになれる位で調子に乗ってすんません。」

 

落ち込むレーザーを見てマッハがツッコむ。

 

「いやいや、何バイクになれるのが普通みたいな対応になってんの?

普通、出来ないからねバイクになるのなんて……

てか、バイクでビル登るってどゆこと!?

意味が分かんねぇよ。」

頭を抱えるマッハを見て後藤と正義が告げる。

 

「「普通じゃないから仮面ライダーなんじゃないか?(ですか?)」」

 

「ぐぅの音も出ねぇ正論ブチかまさないでくれよ!」

 

そうして話していると周囲がまた騒がしくなる。

「どうやら呑気に喋ってる場合じゃなさそうだ。

俺に乗れ!救護所までかっ飛ばしていくからよ。」

「はっ、はい!」

 

正義は少女を抱えながらバイク形態のレーザーに乗り込む。

「俺は救護所までのルートを掃除してくる。

だから安心して進め。」

マッハはそう言うと怪人のいる方へ走っていった。

 

そして後藤はライドベンダーに乗り込み風都タワーへ向ける。

「後藤刑事!」

正義は後藤の背中に声を掛ける。

 

「待ってますから……貴方に手帳を返す日を僕は…」

 

その言葉に返事をすること無く後藤はライドベンダーのアクセルを踏み込む。

仮面ライダーとして人間として……自らの意志と覚悟の元に

 

外伝 続編の投稿に関して

  • このまま続きで見たい
  • 新規投稿で見やすくしたい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。