もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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「よかった……やっと届いたんだ……俺の手が……」
映司は目の前の少女に手を伸ばしながら死んだ。
目を開いたまま命の火を消した映司の手を比奈は涙を浮かべながら握っている。

俺は満足げに死を迎えた映司の顔を見つめる。
震える手を顔に持っていくとゆっくりと映司の瞼を閉じた。
「この……バカが…」

大粒の涙を目から流しながら俺はそう言うしか無かった。
どれだけ覚悟をして戦っても理解したくない現実。
死んだ映司の身体は軽かった。

その身体を支えながら感情がどんどんと増えていく。
(どうして死んだ?何でお前が死ぬんだ?
どうしてどうして……俺を生き返らせた?)

答えの出ない疑問が心に表れては傷となって刻まれていく。

映司……俺はどうすれば良かったんだ?
俺は………俺はお前を生き返らせたいと思ったことは間違いだったのか?

なぁ……答えてくれよ。



………映司


W×OOO 32.恐竜と刹那

 

「ハァッ!!」

 

黒いオーズが展開したトラクローでオーズに変身した映司の肉体を斬りつける。

「ぐっ!?」

「映司!!」

 

そんな映司を庇う様に握った拳で黒いオーズの顔を殴りつける。

そこに合わせて映司はバッタメダルで強化された脚力でジャンプするとその勢いのまま連続蹴りを黒いオーズに向けて放った。

 

防御を振り払った映司の蹴りは黒いオーズに当たると吹き飛ばされる。

「くっ!?……こんなもんか映司!!」

 

すると黒いオーズは凄まじい速度で移動しながら映司の身体を吹き飛ばす。

「何だ!?急に速くなった。」

「アレはカザリのメダルのコンボ(ラトラータ)か?

映司!!奴の足を止めろ!」

「止めろってどうやって?」

 

「タカメダルの力で上手く回避しながらメダルを変えろ!!

コンボにはコンボだ!」

「無茶言ってくれるねっ!」

 

映司はタカメダルの力で動体視力を強化させると高速で走る黒い"仮面ライダーオーズラトラータコンボ"を確認した。

映司はメダジャリバーを盾にしながらメダルを素早く帰るとスキャンした。

 

「ライオン」

「トラ」

「チーター」

 

「ラッタララッタァ~"ラトラータ"」

 

ラトラータコンボに変身完了すると映司も高速移動し黒いオーズと戦い始める。

凄まじい速度による火花の応酬は少しすると変化を迎える。

「やっぱりこの"身体"にコンボは負担がデカすぎるか。」

 

移動を止めた黒いオーズはドライバーのメダルを変える。

 

「クワガタ」

「カマキリ」

「バッタ」

 

「ガータガタガタキリバッ」

 

「ガタキリバ」

 

新たな姿に変わると分身し頭部から雷を発生させ映司を狙い地面を焼いていく。

「コンボを変えるならこっちだって!」

 

映司も対抗するようにメダルを変える。

 

「クワガタ」

「カマキリ」

「バッタ」

 

「ガータガタガタキリバッ」

 

「ガタキリバ」

 

映司もガタキリバに変身すると分身しそれぞれが黒いオーズと相対していく。

両者とも両手の"カマキリソード"を展開すると剣術での戦いが始まる。

 

複数のオーズ達が戦闘を繰り広げる中、じっと観察していたアンクが気付く。

アイツ(黒いオーズ)、映司よりもコンボでバテやすくないか?)

 

オーズのコンボは基本形態であるタトバコンボ以外は使用すると高エネルギーを全身から放出する。

そのせいで肉体にかかる疲労が高い。

映司が今、これだけコンボを連発しても平気なのは一度使った事があり尚且つ、コレ以上使えば身体がヤバいという限界点を無意識の内に理解しているからだ。

 

そうして観察しているアンクの頭に一つの仮説が浮かぶ。

「まさか……それが奴の弱点か?」

 

アンクは決心すると映司に告げる。

「映司、ガメルのメダルのコンボだ!」

「ハァ!?…そんな連続でコンボ変えたら流石に身体が……」

 

「今のお前なら問題ねぇ。

そこにいる黒いオーズはお前よりもコンボの負担がデカい。

多分、俺が身体を操っているから細かいところまで上手く使えてねぇ。

このまま、コンボで戦えばお前が勝つ!」

そう言われた黒いオーズは舌打ちをする。

 

「チッ!……やっぱり面倒だな"俺"は」

「良し、分かった!!」

 

映司はメダルを変えるとスキャンした。

 

「サイ」

「ゴリラ」

「ゾウ」

 

...サゴーゾ......サゴーゾッ!!

 

映司はサゴーゾコンボを発動し黒いオーズに向かっていく。

それに対峙しながら黒いオーズは打開策を探る。

 

(やっぱりコンボの連続使用は負担がデカいな。

それに気付いたが同じコンボ同士だとどうやってもそっちの映司の方に分がある。

このまま、続けたら負けるのは俺だな。

なら、どうする? 

コイツらを止めるには圧倒的な力がいる。

……それこそ、全てを壊しちまいかねねぇほどの力が)

 

黒いオーズはそう結論づけるとガタキリバの分身能力で人数を増やすとサゴーゾコンボになったオーズの手足を掴み動きを封じた。

しかし、組み付かれた映司はサゴーゾコンボの剛力で掴んできた分身を吹き飛ばす。

 

しかし、飛ばされた先から新たな分身を生成し映司の身体を掴み続けた。

 

「このっ!!一体何が目的なんだ。」

困惑する映司に黒いオーズは答える。

「なに、単なる"時間稼ぎ"だ。

俺もこのメダルを使うには"覚悟"がいるからな。」

 

そう言うと黒いオーズの複眼が一瞬、"紫色"に光り胸から3枚のコアメダルが排出される。

エネルギーを纏い飛ぶ3枚のメダルを黒いオーズは片手で掴むとドライバーに装填する。

 

オースキャナーを手に取り覚悟を決めながらゆっくりとメダルをスキャンした。

 

キン!

 

「プテラ」

 

キン!

 

「トリケラ」

 

キン!

 

「ティラノ」

 

「プ・ト・ティラーノ・ザウルーゥス!!」

 

変身が完了すると黒いオーズの周囲に一気に冷気が発生した。

直感でその冷気の危険性を感じ取った映司がガタキリバの分身体を振り払いタトバコンボに変身すると距離を取った。

 

その瞬間、冷気の範囲内にいたガタキリバの分身体は一瞬で凍り付き粉々に砕け散った。

白いアンダースーツに紫色の装甲を纏ったオーズを見た映司は驚愕する。

 

「何だあのコンボ?

アンク何か知ってる?」

映司に問われたアンクだったが当の本人も黒いオーズが変身した新たな紫色のオーズを見て愕然としていた。

「こんな"コンボ"は知らねぇ。

気をつけろ映司!!どう見てもヤバいぞアレは」

 

新たな姿に警戒する2人の前に現れた黒いオーズの姿はオーズ"プトティラコンボ"。

本来ならば今の二人が知る事や触れる事すら無いメダルでありその力を宿した黒いオーズは内から溢れ出す破壊衝動と凶暴性を全身から力の限り放出した。

 

「ウォオアアァァァァ!!」

 

黒いオーズは叫びながら映司に向かっていく。

迎撃の為に振るわれたメダジャリバーを軽々といなし吹き飛ばすと暴れ回る強大なパワーに任せて映司を殴り飛ばした。

 

コンクリートにぶつかりながら映司は地面をゴムボールの様に跳ねる。

 

「グハッ!?」

「映司!?なんてパワーしてやがる。」

 

黒いオーズはアンクに目を向けるとその口から強烈な冷気を吐き出した。

アンクはその冷気を回避するがそれを見越した様に黒いオーズはアンクの右腕を掴むとそのまま地面に叩きつけた。

 

その反動でアンクの右腕が外れ地面にめり込んでしまう。

 

「アン……ク……止めろっ!!」

 

映司はオースキャナーをドライバーに通し必殺技を発動させると飛び上がり黒いオーズに蹴りかかった。

その拳を黒いオーズはティラノレッグに秘められた力である巨大化した尾"ティラノディバイダー"を展開すると地面にはたき落とした。

地面にめり込ませたアンクから手を離すと黒いオーズは映司を追撃する。

 

「ガウ!!」

「ぐっ!?」

「グギァ!!」

「ガハッ!?」

 

圧倒的な力と暴力による攻撃が映司を襲い防御するだけで体一杯となっていた。

アンクも、ダメージから回復しておらず動けない。

そしてトドメとばかりに腕を振り上げた黒いオーズの体から"2枚のコアメダル"が弾き出される。

 

そのコアメダルにアンクは見覚えがあった。

(アレは!?……今はこれに賭けるしかねぇ!!)

 

アンクは分離した腕で弾き出されたメダルを掴み取るとその勢いのまま黒いオーズの顔を殴った。

普通ならば効く筈の無い無謀な攻撃だが殴られた黒いオーズの顔から炎が上がると身体を吹き飛ばし映司を助けた。

 

「はぁはぁ……アンク……どうやって?」

「この"メダル"のおかげだ。

どうやら、並行同位体でもメダルの力は変わらねぇみたいだ。

映司……コレで変身しろ。

このコンボなら……今の奴に届く筈だ。」

 

アンクはそう言うと映司に2枚のコアメダルを渡す。

"赤色と鳥の模様"が入ったコアメダルを観た瞬間、映司はコレが誰のコアメダルか理解する。

 

映司は痛みに耐えながら立ち上がるとコアメダルを装填する。

3枚のコアメダルを装填しゆっくりとオースキャナーを起動させた。

 

「タカ」

「クジャク」

「コンドル」

 

「タ~ジャ~ドルゥ~!」

 

「変身っ!!」

 

映司の声と共に黒いオーズから奪った"クジャクメダル"と"コンドルメダル"は映司の持つ"タカメダル"と共鳴し真の力を発揮した。

 

全身が炎に包まれるとオーズは真紅の戦士へとその姿を変えた。

今までのダメージがまるで嘘の様に無くなり溢れ出す力を映司は感じる。

 

「この力……これなら……いける!!」

 

「グアッ!!」

「ハッ!」

 

立ち上がった黒いオーズは映司に向かって冷気のブレスを放つ。

しかし、その攻撃を映司は手から放った炎によりかき消すと背中の羽を広げて飛び上がった。

それに呼応する様に黒いオーズも頭部の翼を広げて追走する。

 

超高速による飛行戦が始まり徒手空拳や炎と冷気による攻防戦が行われた。

実力が拮抗した事で戦いながら映司は黒いオーズをよく観察する。

 

「力に振り回されている………と言うより暴走か?

って事は早く止めてあげないと」

 

映司は黒いオーズに急接近しその両腕を掴み上げる。

その腕を振り解こうと腹を蹴り上げられるが映司はその攻撃を耐えるとコンドルレッグを展開し蹴り上げていた両足と胴体を拘束するとそのまま急降下する。

 

「グハッ!?」

「くっ!?」

 

ほぼ同時に地面に衝突し土煙が上がる中、映司は立ち上がると倒れている黒いオーズのドライバーに手を伸ばす。

しかし、その手が触れる前に起き上がった黒いオーズが立ち上がると吠えながら周囲に冷気を発する。

 

その冷気を映司は全身から炎を発することで無効化しようとするが両足が凍りついてしまった。

黒いオーズはトドメとばかりにオースキャナーでドライバーをスキャンする。

 

「scanning charge」

 

「ガァアアアァァァァ!!」

 

「映司っ!?」

 

心配するアンクの声に映司は答える。

 

「こんな所で諦める訳には行かないっ!!」

 

「scanning charge」

 

映司もドライバーをオースキャナーに通し発生した炎のエネルギーで両足の氷をを溶かすと必殺技を使う為、足に力を込めた。

だが、それよりも先に動いたのは黒いオーズだった。

 

両肩のトリケラアームに搭載された角が映司の両肩に向かって刺し貫く様に伸びる。

暴走した圧倒的な力による致命傷の一撃が映司の身体を襲う………筈だった。

 

 

 

「もう……良いんだ……アンク」

 

映司に向けて放たれた両角は肩から外れ彼の上にある虚空を貫いた。

その瞬間、黒いオーズの全身が震え出しながらも身体を押さえつけている。

まるで、暴れそうな肉体を精神が抑えているかのように……

 

「お前がそんな辛い顔をする必要なんて……無いんだよ。」

 

黒いオーズの身体から吹けば消えてしまいそうなのに優しく温かな声が聞こえる。

その声にアンクは聞き覚えがあった。

映司はその声を聞き驚く。

 

そして、それは変身している黒いオーズの意識すら呼び覚ました。

「あ……映……司………」

「ごめんな……アンク……俺のせいで……こんな……」

 

黒いオーズは自ら身体を抑えつけながらも映司に顔を向ける。

 

「こいつを……止めてやってくれ……頼む。」

 

「……分かった。」

 

映司はそれだけ返すと空へ舞い上がるとコンドルレッグが変形しそのまま黒いオーズに向けて急降下する。

 

「セイヤァァァァァ!!」

 

「グァァァァ!?」

 

黒いオーズに向けて放たれたオーズタジャドルコンボの必殺の一撃である"プロミネンスドロップ"が当たると爆発を起こし黒いオーズは吹き飛んだ。

 

地面を転がると変身していた紫のメダルがドライバーから外れて彼の変身が解除された。

 

「ハァハァ……何とか……勝った。」

 

対する映司も度重なるコンボの使用により限界を迎えたのか変身解除すると地面に倒れ込む。

 

「映司っ!!」

 

肉体と融合したアンクが倒れている映司に駆け寄る。

映司は顔だけアンクに向けて笑顔で言った。

 

「大丈夫……生きてるよ。

でも、これアンクのコンボだろ?

メッチャクチャ身体疲れるんだけどどういう事?」

「……ハッ!んな事俺が知るかこのバカが」

 

「あっ!?人の事バカって言うなよな。

人が折角、頑張ったっていうのに……」

映司の無事を確認するとアンクは警戒しながら変身解除した並行世界の自分(アンク)の顔を見た。

 

無数の傷が身体に付きながらも驚愕した表情で怪人化している腕で自分(映司)の心臓に手を当てている。

 

「映司……お前……どうして…」

胸に手を当てながらそう尋ねるが誰もその声に答えてはくれない。

 

「何でだよ……何で答えてくれないんだよ映司っ!?

あと少しで……お前を蘇らせられるんだ!!

そうすれば全部、元に戻る。

昔みたいにまた…」

「それを……映司が求めてると思うか?」

 

嘆く並行世界の自分に向かってそう尋ねた。

「何だと?」

「コイツは……映司は"バカ"だ。

自分のよりも他人の命を心配する奴だ。

そして、お前……俺も"大馬鹿"だ。

沢山の人間を犠牲にして生き返れた所で映司が喜ぶ訳がねぇだろう。

そんな事は俺が一番、よく分かってる筈だろう。」

 

「じゃあ、どうすりゃ良かったんだ?

映司が死ぬのを黙って見てれば良かったとお前は言うのか?」

「……分からねぇ。

俺等はグリードだ。

半端な肉体に無尽蔵の欲望が流れている。

何もかもが欲しくて堪らない……そんな化け物だ。

でもだからこそ、"俺の欲望も映司の欲望も含めて全部叶えてやる"。

何一つ取り零さねぇ……お前と会って話した事で決めた。」 

 

映司と少し離れた所で彼に聞こえないように自分自身の本心を伝えると倒れているアンクは不意に笑った。

 

「ハッ……あのバカ(映司)に毒されたな?

………でも、それなら……アイツも納得するだろうな。

俺も……そう出来たら……」

 

そう話していると映司達のいる空間が揺れた。

すると、空中が歪み中から石のモノリスが現れる。

 

そのモノリスを見た並行世界のアンクは叫ぶ。

「お前等、俺から離れろ!!」

 

すると、モノリスから衝撃波が起きてアンクを倒れている映司の方にまで吹き飛ばし倒れている並行世界のアンクは空へと浮かび上がる。

 

その瞬間、並行世界のアンクは苦しみ出す。

「グアァァッ!?」

 

「アンクっ!?」

起き上がり並行世界のアンクを助けようとする映司を止める。

「来……るな!?

これ……は…アルケの……"差し金"だ。」

 

 

 

 

「ところで……このモノリスは何なんだ?」

映司達との戦いが起こる前、並行世界のアンクは錬金術で生成している石のモノリスについて尋ねた。

 

「コレはとある超越者の力を再現した物だ。

かつてこの地球を支配する生物を決める戦い……"バトルファイト"を管理する為に作られた"審判のモノリス"。

その力は戦いに敗れた者を封印しカードに姿を変え、勝者にはその種の繁栄が与えられる。

 

まぁ、このモノリスにそこまでの力は無い。

あるのは"とある生物"の封印能力とその生物の持つエネルギーを引き出すくらいだ。」

「その生物と言うのは人間か?」

 

「いいや、人間単体のエネルギーは少ない。

それよりも純度と量が多い生物ならいるだろう?

君達、"グリード"だよ。

永遠に潰えることの無い欲望……それに錬金術を使えばどんな力でも使いこなせる。」

 

そう言うと並行世界のアンクの顔を見てアルケは笑う。

「あぁ……安心して良い。

君の事はモノリスに封印するつもりはない。

君が"自分の欲望を諦めず求め続ける限り"……例えその先で君が私が敵となり倒されたとしても私は君も止めない。

 

だから忘れないでいて欲しい。

君が欲望を忘れ捨て去った時……それは君自身の最期となるのだから」

 

 

身動きを封じられた並行世界のアンクはあの時のアルケの言葉を思い出す。

(やはり、アルケは俺が映司を復活させる事を諦めるのを予想していやがったのか。

奴の言い分が正しいのならこのモノリスはオレの……グリードの力を封印する力がある。

つまり、俺が映司の身体から離れる……つまりそれは映司をもう一度、死なせるって事だ。)

 

「んな事……許せるかよっ!」

 

並行世界のアンクはモノリスの封印に抗おうとするがそれは失敗に終わる。

映司やアンクもオレを助けようとしているがモノリスから発せられたエネルギーに阻まれている。

 

「アンクっ!?」

「……クソっ近付けねぇ!」

 

(アイツら……さっきまで俺と戦ってたのに……救おうっていうのか……このオレを……)

 

全く、お人好しな"人間とグリード"だ。

お前達なら……俺達が出来なかった事が……きっと

 

並行世界のアンクは目を瞑り映司の身体から離れようとした瞬間

 

「アンク……諦めちゃダメだ。」

「映司?」

 

トン

 

アンクはまるで背中を押された感覚を味うと映司の身体から弾き出された。

最後に見えたのは俺に対して優しく笑いかける映司の顔だった。

 

分離した右手が懸命に封印される映司に向かって伸ばされる。

だが、その手が届く事なく映司の身体はモノリスに封印されるとその場から姿を消した。

 

右腕だけになったアンクは呆然としながら消えたモノリスのあった地点を見つめている。

「映……司……何……で…」

 

その姿をこの世界の映司とアンクはただ見つめている事しか出来なかった。

外伝 続編の投稿に関して

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