もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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街に溢れ出す怪人達と戦っていたアーマードライダーの中でいち早く変化に気付いたのは貴虎だった。

「敵の勢いが弱まっている?」
周囲には怪人が再生しているが先程よりも勢いが落ちてきている。
現に四人でも対処しきれないと思っていた怪人の波が弱まっていたのだ。
そして、その事に凌馬も気付く。

「ねぇ、貴虎。
さっきから敵の勢いが落ちている様に感じるんだけど」
「あぁ、凌馬。
俺も気付いた……それに再生する怪人の動きも変わった。
これまでは周りにいる人間を見境なく襲っていたのに今は俺達をこれ以上、先に進ませないよう遮るように動いている。」

貴虎の所見を聞いた凌馬が答える。
「敵の目的が人間から別の何か変わったか或いは怪人にとって守りたい物が出来たか?」

(みなと)君、今何処にいる?』

状況を分析した凌馬は通信機を使い何処かで戦闘を続けている部下に連絡を取る。
すると、直ぐに返事が返ってきた。

『街から数ブロック離れた車道付近です。』
『なら、頼みがある私達のいるブロックの近くに怪人達が集まっている箇所がある筈だ。
それを見つけて欲しい。
君に渡した"試作ロックビークル"を使えば空中からの偵察が可能な筈だ。』

『分かりましたプロフェッサー。』

通信を終えた耀子は戦闘前に凌馬から渡された大型のロックシードを手に取る。
そのロックシードの錠前を解除すると地面に向けて落とした。

その瞬間、落としたロックシードは変形しながら巨大化するとホバーバイクの形に変形する。
"ダンデライナー"と呼ばれるエアバイク型のビークルに乗り込むと空中へ浮かび上がった。

周囲を旋回しながら凌馬達のいる方向へ向かうと空から周囲の偵察を行う。
 
耀子は通信機を凌馬に繋ぐ。

『プロフェッサー……南西3km先の地点で怪人が何かのモニュメントを守る様に集まっています。』
『モニュメント?………もう少し具体的な情報を頼むよ。』

『見た目は石で出来た長方形の物体です。
どちらかと言えばモノリスと呼ばれる物に近いかと……』
『湊君だけで破壊は可能か?』
『少しお待ちを……』

耀子はドライバーのカッティングブレードを3回下ろす。

「ピーチスパーキング!!」

手に持つ芭蕉扇の形をした武器から無数の刃が生成されると耀子はモノリスのある場所に向けて思いっ切り扇を振るった。

扇から無数のエネルギーを纏った刃が発射される。
しかし、怪人がその刃の存在に気付くとその身を盾にしてモノリスへの攻撃を防いだ。

ダメージを受けて爆発する怪人達を尻目に攻撃から外れていた怪人は耀子のいる空中へと攻撃を仕掛けてくる。
耀子はダンデライナーを操作しながら攻撃を回避する。

攻撃の失敗に軽く舌打ちしながら凌馬に通信を繋げる。

『プロフェッサー、仕掛けた攻撃が怪人に防がれました。
あのモノリスを怪人達は本気で守りたいみたいです。』
『そうか……湊君の奇襲でも駄目だとした圧倒的な武力で磨り潰すしか無いか。
状況は理解した。
湊君はそのまま空中で怪人を牽制していてくれ。
モノリスの破壊は僕と貴虎がやるよ。』

それだけ告げると凌馬は通信を切りレイピアで貴虎の周囲にいる怪人を刺し貫くと話し始めた。

「貴虎、どうやらこの先に怪人が守ろうとしている物体があるらしい。
それを破壊すれば事態は好転する可能性がある。」
「そうか……ならば行くぞ。」

そう言ってすぐに進もうとする貴虎を凌馬は制する。
「待ってくれ。
その物体を守る怪人達の量は多い。
今使っているロックシードだけでは破壊は難しいだろう。
コレを持っていくと良い。
"試作のロックシード"だ性能は高いがその分、反動が大きい。
使うタイミングを良く見極める事だ。」

「分かった。
お前はどうする凌馬?」 
「君のサポートをする為に少し策を使う。
ここの守りはシドに任せよう。
それじゃあ、貴虎……また会おう。」 

凌馬はそう言うと腰に付けていた2つのロックビークルを解錠し地面に投げる。
"サクラハリケーン"と"ローズアタッカー"、そう呼ばれるバイクを展開すると凌馬はローズアタッカーに乗りその場を後にする。

対する貴虎も"PROTO-10"と書かれたロックシードを手に取るとサクラハリケーンに乗り真っ直ぐ、モノリスがある方向へと走っていくのだった。


W×OOO 33.モノリスと神格

 

一方、風都タワーの上空では巨大な島が空へと浮かんでいた。

その光景を見て絶句する他の仮面ライダーを見ながらキース·アンダーソンは愉悦を感じていた。

 

「ふははは!!どうだ!素晴らしいだろう?

これ程の物はそれこそ財団Xの力があったとて作れる物ではない。

そして、このマゴニアこそ私が求め続けた最高の素材でもある。」

 

「Eden」

 

そう言いながらキースがガイアメモリを起動したのを見て京水が驚愕する。

「克己ちゃんのエターナルメモリが起動しているのに……どうして!?」

「簡単な話だ。

お前達の持つ永遠(エターナル)等、アルケ様と俺の持つ神の力(エデン)と比べればちっぽけな存在だと言うことだ。」

 

そう言ってキースは首にガイアメモリを挿し込む。

挿し込まれたガイアメモリはキースの体内に入ると彼の身体を光の粒子に変えて空へ舞い上がりマゴニアと融合を始めた。

 

その瞬間、マゴニアから地面に向かって光の柱が降り注ぐとその中心に人型の怪人が1体現れる。

それは過去にキースが変身していたフェニックスドーパントと似ていたが色が違った。

黄金と白の鎧でその身を覆ったその姿はまるで聖騎士の様にも見えた。

 

その姿になったキースは克己の前に瞬間移動すると彼の顔を殴った。

すると、その威力に空気が振動し克己の身体は吹き飛ばされ風都タワーの外壁を貫くと外へ放り出された。

 

「克己っ!?」

「いつの間に!?」

 

驚くNEVERの面々だったが次に起こった事で更に驚愕することとなる。

一瞬、視界が暗転し気が付くと吹き飛ばされた克己の近くに全員が集められていた。

 

周囲を見ると見たことの無い仮面ライダーも驚愕している事からいきなり転移されたのだろうと分かった。

 

集められた仮面ライダー達を見ながらまた突然、目の前に現れたキースが話し始める。

「これで風都に集められた仮面ライダーは全員か?

随分と集めたものだ。」

 

そう言うとキースは集めた仮面ライダー達を見ながら言う。

 

「先ずはNEVERと仮面ライダーエターナル。

お前達は私の計画を直接潰した張本人だ。

全員万死に値する。」

 

「次が仮面ライダーアクセルと仮面ライダースカル。

お前達も風都を守る正義のヒーローを気取りアルケ様の計画を妨害した。

それはとても許し難い罪だ。」

 

「仮面ライダーバース、仮面ライダードライブ、仮面ライダーマッハ。

それと仮面ライダーウィザードだったか?

お前達も同罪だ。

愚かにもアルケ様に逆らった。」

 

「仮面ライダーエグゼイド、仮面ライダーブレイブ、仮面ライダースナイプ、仮面ライダーレーザー。

そして、仮面ライダーゲンム。

お前達はアルケ様の与えられた慈悲ある滅びで死ぬ筈だった人間を救い余計に苦しむ時間を与えた。

度し難い程、愚かな行為だ。」

 

「それはお前達、警察が作り出した仮面ライダーG3Xや仮面ライダーG3マイルドも同じだ。

ただの人間風情が力を行使しようなど烏滸がましい。」

 

「コイツ、さっきから何を言ってやがんだ?」

 

直感から目の前の怪人が敵だと思った花屋はガシャコンマグナムを構えながら言う。

しかし、それを無視してキースは話を続けた。

 

「故に、アルケ様の代わりに私が貴様らを"断罪する"。

アルケ様の作り上げる理想郷にお前達は不要だ。

お前達………仮面ライダーはな。

先ずは最初の掃除だこの風都の街から仮面ライダーを"一掃"する。」

 

キースはそう言うと指を鳴らす。

すると集めた仮面ライダーを選別する様にエネルギーフィールドを展開した。

 

そして、選別されたフィールドの一つにエデンドーパントが出現する。

「先ずは一番罪の軽い貴様らからだ。」

 

キースはエグゼイド達を見ながらそう告げた。

「どういうつもりか知らねぇが邪魔をするなら容赦し……」

そこまで言いかけた花屋(スナイプ)だったが瞬間移動で近付いてきたキースの放った蹴りを受けて吹き飛んでしまう。

 「無免許医っ!」

 「だから免許は一時停止してるだけだって言ってんだろお坊ちゃんっ!」

 

返答が返ってきたことで無事を確認した(ブレイブ)はキースに向けてガシャコンソードを振り抜く。

しかし、その攻撃を刃ごと握り止めてしまう。

 

「何っ!?」

「こんな攻撃が効くと思うか?」

 

「俺を忘れてもらっちゃ困るな。」

そう言って九条(レーザー)は飛び上がりガシャコンスパローによる奇襲を行うがキースが手を掲げると九条の動きが止められてしまう。

 

「嘘っ!?」

「刮目しろ。

コレが神の力だ。」

キースがそう言って手を回すと九条の周りに大きな竜巻が急に発生し鏡もその中に投げ込まれてしまう。

 

凄まじい風に身体を巻き込まれていると永夢(エグゼイド)がドライバーからガシャットを抜き取りキメワザスロットホルダーに装填し必殺技を発動させる。

 

「キメワザ」

 

MIGHTY CRITICALFINISH(マイティクリティカルフィニッシュ)

 

「ハァァァ!!」

 

永夢の放った必殺キックをキースは左手に錬成させたガシャコンソードで受け止める。

 

「何でブレイブの武器を!?」

「コレが錬金術の力だ。

【万物はこれなる一者(ひとつもの)の改造として生まれうく】

 

キースがそう呟くとガシャコンソードが空中に複数錬成され独りでにエグゼイドを斬りつけ始めた。

「グハッ!?……クソッ!」

「コレで終わりだ。」

 

キースは浮遊しているガシャコンソードに炎を纏わせると一斉にエグゼイドを攻撃しようとしたがその攻撃はゲンムの放った両肩のホイールである"トリックフライホイール"によって防がれキースの作り出した全てのガシャコンソードを破壊するとゲンムの手に戻った。

 

「同じ武器を作り出しても完璧にコピーは出来ない様だな。」

 

ブレている声でそう分析したゲンムにキースが告げる。

 

「完璧にコピーする必要など無い。

こんな不出来な武器など使い捨て程度の存在だからな。」

 

「……ガシャコンソードが不出来だと?」

 

武器をバカにされた事に明確な怒りを示したゲンムはキースに近付くとトリックフライホイールを投げそのままガシャコンバグヴァイザーをチェーンソーモードに切り替え斬りつける。

 

火花を上げながらも平然とするキースに向かってゲンムは言った。

 

「タドルクエストのゲームバランスは完璧だ。

ガシャコンソードも同じだ……それを侮辱するな。」

「だが私の身体には傷一つついてないが?」

 

「私の目的はお前を倒す事じゃない。

あくまで"時間稼ぎ"だ。」

 

ゲンムがそう言いながら距離を離すと他四人のライダーが金色のガシャットを起動していた。

 

「「「「DRAGOKNIGHTHUNTER Z(ドラゴナイトハンターゼット)」」」」

 

「大ー変身っ!!」

「術式レベル5、変身」

「第五戦術、変身」

「五速、変身」

 

全員のドライバーにドラゴナイトハンターZのガシャットが挿入されると身体の各部にドラゴンの力を備えた武装が追加されていく。

 

「お前が強いのは分かった。

「だからここからはレイドボスとしてお前を片付けてやる。」

 

臨戦態勢を整えている仮面ライダーを見てキースはただ笑うのだった。

 

 

エグゼイドメンバーがキースと戦っていた頃、

バース、ドライブ、マッハ、ウィザードの4人が隔離されたエリアにもキースのドーパント体が現れていた。

 

「さぁ、断罪の時間だ。」

キースはそう言うと両手から炎を出すとライダーに向けて放った。

 

その攻撃を回避すると最初に動いたのは仮面ライダーウィザードの変身者である操真晴人だった。

「その力、見た感じ結構ヤバそうだな。」

 

そう言いながら晴人は指輪を付け替えるとドライバーに翳した。

"バインド"プリーズ

 

晴人が地面に手を翳すとそこに魔法陣が現れ無数の鎖がキースの身体を縛り付ける。

そして続け様、新しい指輪をつけるとドライバーに翳した。

"コンフューズ"プリーズ

 

晴人の魔法を受けたキースの動きが止まる。

その隙に晴人はウィザーソードガンをソードモードに変えて斬りつけようとする。

 

しかし足を一歩踏み出した瞬間、晴人の足元から火柱が上がると火花を上げながら吹き飛ばされた。

「グハッ!?」

 

そして、立て続けに雷雲を発生させると晴人の目の前に雷を落とす。

しかし、雷が落ちる前に高速移動していた(マッハ)が彼を抱えてその場から離れようとするが雷がマッハの体をカスりダメージを受けてしまう。

 

「うっ!?……流石に避けきれなかったか。」

「何をしても無駄だ。

【万物はこれなる一者(ひとつもの)の改造として生まれうく】

 

キースが錬金術を発動させると身体を縛っていた鎖がその姿を変え無数の鋼鉄の矢となる。

その矢にキースは炎、氷、雷、風のエネルギーを付与する。

 

そして、指を剛や晴人の方へ向けるとその矢たちは一斉に襲いかかった。

このまま、矢が彼等を貫けば致命傷になる事は間違いない。

それが後藤(バース)進ノ介(ドライブ)には分かったからこそ2人は最大火力による迎撃を選んだ。

 

「Blest Canon」

「Cell Burst」

 

『ヒッサーツ!!』

「FULL THROTTLE」

SPEED(スピード)

 

後藤は胸部に展開した砲台で襲いかかる矢の大群を消滅させ進ノ介はドアのフォルムをした銃から赤いエネルギー弾が放たれた。

キースはその攻撃を片手で受け止めるとそのまま握り潰し無力化する。

 

「嘘だろ……全然効いてないって事か。」

『フルスロットルを片手で掻き消すとは……厄介な敵だ。』

 

「さぁ、断罪を受け入れろ。」

そう言ってキースは攻撃を再開するのだった。

 

 

泊や後藤たちがキースに苦戦している一方、照井(アクセル)荘吉(スカル)も目の前に現れたキースに苦戦を強いられていた。

錬金術で製作した槍を巧みに使い、アクセルのエンジンブレードをいなしながら強烈な反撃を加えていく。

 

荘吉は照井を援護しようとスカルマグナムを撃つがその弾丸はキースが錬成した盾と柱に阻まれる。

 

「お前達、風都の仮面ライダーが私の計画を邪魔したことから始まった。

それが無ければこんな事態にならなかったものを……」

キースは怒りに任せ槍を振るい照井に攻撃し槍がそれに耐えきれず破壊されると即座に新たな武器を錬成する。

 

剣、ハンマー、斧、鎌、と照井のエンジンブレードにその攻撃を阻まれ武器が壊れても即座に錬成しただ攻撃を加えていった。

次第に攻撃に照井が耐えられなくなるとエンジンブレードが照井の手元から飛ぶとその身に攻撃を受け始める。

 

「ぐっ!?ふざけるなッ!

お前はこの風都を破壊しようとしたんだ。

それを阻止するのは仮面ライダーとして当然だ!!」

「黙れ!

お前も無名もそうだ。

私の邪魔をし苛立たせる。

だから、ここで私に殺されるのだ。」

 

キースがトドメとばかりに剣を照井に突き立てようとするがその剣を荘吉が体を張って止める。

 

「ぐっ!?」

「荘吉さん!!」

 

心配する照井を他所に荘吉は剣を握るキースの腕を掴み上げた。

「コイツの下らない戯言を真に受けるな。」

「戯言だと?

それをお前が言う資格があるのか?

大切な相棒をその手で奪い愛した者すらその手で守る事も出来ないお前が……」

 

キースのことばを

「確かに俺は愛する者に触れられない。

だが、それでもあの子がいる街を悪意から守る事は出来る。

その為に俺は"メモリの怪物"に堕ちたんだ。」

荘吉のその言葉を照井はキースに攻撃を加えながら否定する。

「違う!!

貴方は怪物なんかじゃない!

誰かを守る為に戦うのは怪物には出来ない。

貴方もこの風都を守る……左が目指した仮面ライダーの一人だ。」

 

その言葉を聞いたキースの怒りは更に増大する。

「何が風都を守るだ……そんな事の為に私の計画を邪魔したお前達などただの罪人でしか無い。

ここで、その命と共に仮面ライダーの歴史も消してやる。」

 

キースは照井と荘吉の身体を掴み空へ吹き飛ばすと地面に手を付き錬成陣を生成する。

すると、錬成陣の中から巨大な鉱石の怪物の口が現れる。

「纏めて噛み砕いてやる。」

 

怪物の口が空中にいる2人に迫る。

「コイツはヤバいな……合わせろ!」

「はい!」

 

荘吉はそれだけ伝えると照井もその考えを読み取り行動を開始する。

 

「SKULL MAXIMUMDRIVE」

「ACCEL MAXIMUMDRIVE」

 

「「ハァ!」」

荘吉の胸部から展開した骸骨のエネルギーを照井と2人で怪物に向けて蹴り飛ばす。

 

アクセルメモリのエネルギーを守って赤く燃える髑髏は怪物とぶつかると爆発を起こし相殺された。

 

地面に着地した2人のライダーは構え直すとキースに向かって行くのだった。

 

 

風都を守る為に展開していたG3マイルドの部隊とそれを指揮するG3X装着者の氷川はキースに苦戦を強いられていた。

 

ケルベロス(ガトリング銃)スコーピオン(ハンドガン)による懸命な射撃が行われるがキースにダメージは与えられず逆にキースの放った衝撃波で部隊は甚大なダメージを負っていった。

 

『G3マイルドの損耗率が65%を超えた。

それにG3Xも戦闘継続値がレッドゾーンに入っている。

……くっ、氷川さんすぐに撤退してください!!』

氷川をサポートする北条がそう叫ぶ。

「まだやれます!

それにこの空間があの男の力で孤立している以上、何処にも離脱出来ません。」

 

『ですが、このままでは皆さんの命に関わります。

G2ユニットもまだ修理が終わっていない現状、援護も出せません。

これでは戦う意味がありません。

何とかこの空間を破壊する作戦を練りますのでそれまで時間稼ぎを……』

「愚鈍な人間が何を喋っている?」

 

キースが氷川の首を掴もうとしたその時、1人のG3マイルド装着員が彼を突き飛ばし代わりにキースにその体を掴み上げられた。

その瞬間、G3マイルドの装甲にエネルギーが走り身体から大量の火花が上がる。

 

「ぐぁぁぁ!?」

 

多数の警告音が響き、強制的に頭部を守っていたメットパーツが外れるとそこには口から血を流し傷付きながらもキースを睨みつける刃野幹夫の姿だった。

 

そんな傷付いている刃野を見てキースは笑う。

「ふっ……やはり人間とは弱い生き物だ。

そんな鎧を着て私と対等に戦えると本気で思っていたのか?

神を作り出した存在と戦えると?

全く愚かで惨めな者だな……ふふっあっはっは!!」

 

その言葉を聞いた刃野はいつの間にか手に持っていた孫の手でキースの頭を殴り付ける。

「何……勘違いしてんだ…化け物野郎。

俺達、人間が弱っちい事なんて最初っから……分かってる。」

「何だと?」

 

「人間は…弱くて…一人じゃ何も出来ねぇ。

お前達、怪物と戦うのだって……G3ユニットや仮面ライダーの力がいるくらいだ。

……でもな、お前みたいな人間として生きる事を捨てたクズ野郎に馬鹿にされるほど落ちぶれちゃいねぇんだよ。

何が神だ……何が断罪だ。

神を作り出したとか言う存在がいなきゃお前は俺達に偉そうに弁舌も出来ねぇんだろうが!!

人間は弱いから誰かと手を取り合い助け合える。

その尊さと大切さを忘れたテメェにバカにされる筋合いは無ぇんだよ!!」

 

刃野の言葉を聞いたキースは怒りを抱く。

「この私を……超越者に選ばれた私を……愚弄するなぁ!!

 

キースは怒りのままに力を込めて刃野の首を折ろうとするがその腕を氷川が掴む。

「させない!!

これ以上、誰も奪わせない!」

「邪魔だぁゴミ虫がぁ!!」

 

氷川を吹き飛ばそうと振るわれた一撃を彼はいなし逆に顔を殴りつけた。

「何っ!?」

同様から刃野から手を離してしまったその隙に周りにいたG3マイルドが刃野を掴み退避させ氷川は素早く展開したケルベロスに取り付けた特殊弾頭をキースの腹部に押し付けると引き金を引いた。

 

凄まじい爆発音と威力にケルベロスの銃身が曲がり使えなくなってしまうが撃った瞬間にケルベロスを手放し肩についていた特殊振動ナイフ"ユニコーン"を引き抜くと構えた。

 

爆発の煙が晴れるとそこには無傷のキースが怒りから壊れたケルベロスを握りつぶしながら現れた。

「もう……許さん。

貴様ら全員、皆殺しだ。」

 

その言葉と共にキースはその拳を振り上げるのだった。

外伝 続編の投稿に関して

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