もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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お久し振りです。
リアルが忙しく漸く続きを書けました。
お楽しみ頂けたら幸いです。
                by作者
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アルケに致命傷を負わされ変身解除し薄れ行く意識の中、無名は後悔していた。
(ここで……終わりなのか。
2人と約束したのに……守れずに消えるのか。
それは……ダメ……だ。)

視界の端では翔太郎とフィリップが僕に向かって懸命に手を伸ばしていた。
その手が触れることはなく無名の身体は黒炎に包まれる。

そんな無名の手を誰かが掴んだ。

『全く、消えかけの分際で本当に無茶をするものだ。』 

目を向けた先に立っていたのは自分と同じ姿をしつつ白髪で両目が赤い存在だった。
無名はその姿に見覚えがあった。

「ゴエ……ティア。」
『どうした?
もうここでゲームオーバーか?
まだやり残した事が沢山あるだろう。
休んでいる暇は無いんだ。』

そう言うとゴエティアは無名がアルケによって致命傷を受けた手を翳すとその傷を黒炎で完全に消し去った。

「どうして……それにここは?」
『地球の本棚に保存される記憶を入れておく空間。
我々は"余白"と呼んでいた。
膨大な記憶を保存するにはそれが入るだけの空間がいる。
私は他の超越者が苦心して作り上げた結晶だ。
ここに時間の流れはない。
記憶を記憶のまま保存出来る様にな。
ここならばお前の傷の治療や話す時間も取れるわけだ。』

ゴエティアはそう言いながら空中を指差す。
そこには巨大な本が一冊浮いておりそこに現在進行系で文字が記されていた。

『見えるか?
アレはお前達、"人間の記憶"だ。
人がこれまで進んできた歴史や今決断しようとしている事柄……そして、その結果得られる未来がここに常に記録されていく。
そして、アルケはこの本を白紙にして我々、超越者の名を刻むだろう。
現にもう一部は復活しかけている。』

ゴエティアの言う通りでどんどん人間の記憶が書かれる文字が薄く遅くなり代わりに未知の言葉がその文字を上書きする様に薄っすらと刻まれ始めていた。

それを見た無名は立ち上がる。
『どうするつもりだ?』
 「アルケの計画を……止めます。
このまま、人類を消させる訳にはいかない。」

『意気込んでいる所、悪いがそれは無理だ。
今の君は酷く脆弱だ。
私の力で無理やり、形を保ってはいるが元の世界に戻ればその身体はデータの海へと消えていくだろう。
エクストリームの力を使ったお前にもう打てる手も残ってない筈だ。』

ゴエティアの推理は当たっており無名は事態を好転させる為、エクストリームの力を使いドライバーやメモリの復元を行った。
故にアルケに向かい合った時はもうエクストリームすら使えない程、力を消耗していたのだ。

「でも、このままじゃあこの地球は……」
そう悩む無名にゴエティアは告げる。
『本来ならばコスモスから貴様に話すのが良いのかもしれんが奴は今、"とある少女"の願いを叶える為に出ている。
だから、私が君に伝えよう。』




『我々、"超越者の総意"を………』


W×OOO 35.破壊者と魔王

 

変身した翔太郎達と映司はアルケに向かっていく。

だが、それすらもアルケの放つ錬金術により阻まれた。

 

無数の攻撃が2人の仮面ライダーを襲う。

「ウグッ!?……なんて攻撃だっ!

一歩も近付けねぇ。」

『防御も間に合わない。

翔太郎!!メタルで防御を』

 

『長引かせるつもりはない。

一気に片を付ける。』

アルケは金色のエネルギーを両腕に纏うと2人の仮面ライダーを薙ぎ祓う様に攻撃した。

2人を挟む様に放たれた攻撃を映司は展開したトラクローを広げて止める。

金色のエネルギーに触れた映司の身体にダメージが入っていく。

 

「グァァァ!?」

「映司っ!?アルケ……テメェ!!」

映司に向けられた攻撃を止めようとアンクは火球を放つ。

しかし、アルケはその攻撃を指を向けるだけで止めると"金色に燃え上がる炎"へと変えるとWに向けて放った。

 

その攻撃はメモリチェンジしようとしていたWのメモリに当たる。

するとその瞬間、Wの持っていたメモリが金色に染まり地面に落ちた。

 

「なっ!?」

「翔太郎さん……ならコンボで!」

 

コンボの為、クワガタメダルとカマキリメダルを取り出した映司の目の前にアルケが瞬間移動すると重力波を起こし映司を地面に叩きつけた。

 

そして、手から落ちたクワガタメダルとカマキリメダルに触れるとメモリ同様、コアメダルもただの金貨へと変えてしまう。

 

「コアメダルも錬金術で変えちまえるのか。」

『だとしたら、映司に触れるとヤバそうだな。

おい、俺っ!!コンボメダルを何でも良いから映司に投げ渡せ!!』

 

「言われなくてもやってやるおい映司っ!?」

 

アンクがコアメダルを投げようとすると洗脳され鎧武者怪人となったノブナガに防がれた。

「クソッ!?テメェもさっさと目を覚ましやがれ!」

アンクの叫びも意に返す事なく鎧武者怪人は刃に込めたエネルギーを斬撃にして放った。

 

 

その攻撃を仮面ライダーWが身体を張って止める。

「JOKER MAXIMUMDRIVE」

『「ジョーカーファントムブラスト!!」』

 

ジョーカーメモリのマキシマムを発動したWの両腕に紫色のエネルギーが纏われるとそのエネルギーで斬撃を無理矢理受け止め無効化すると鎧武者怪人をその両腕のコンビネーションで殴りつける。

 

しかし、その攻撃は鎧武者怪人に当たり前にアルケの展開した錬金術に阻まれてしまう。

 

『2対2なのを忘れたか?』

「俺らを勘定に入れないとは余裕だなっ!!」

 

アルケの背後に現れたアンクがその腕でアルケを殴りつける。

だが、その攻撃は全くダメージになっていなかった。

『勘定に入れる必要が何処にある?

仮面ライダーでもない貴様など路傍の石と同じだ。』

 

「アンク離れて!」

「"TRIPLE"ScanningCharge」

 

映司がメダジャリバーにセルメダルを3枚入れてスキャニングした必殺技である"オーズバッシュ"を放った。

 

「セイヤァァァァ!!」

 

『次元を断つ一撃か……確かに強力だが完全な姿になった私には何の意味もなさない。』

 

オーズバッシュを受けたアルケだったが空間が断裂することも無く涼しげに受けた斬撃を両腕で握り潰した。

 

「!?」

『受け入れろお前達がどんなに足掻こうと勝ち目なんて無いのだ。』

アルケはそう言いながら空中に生成した雷で自分事、周囲に落とした。

 

アルケは平然とその雷を受けるが翔太郎達は無数の火花を上げながらダメージを受け地面へと倒れ伏してしまった。

 

「う……くっ……」

『これが……超越者の……力か。』

「……強い。」

 

『もう諦めろ。

全て終わったのだ……この世界は……物語は終わる。

そして私達、超越者による物語が新たに始まるのだ。』

 

勝利宣言をするアルケに向かって先に声を上げたのは翔太郎だった。

「諦め……られる……かよっ!

俺達は仮面ライダーだ。

お前達の暴走を止めるのが俺達の……役目だ。」

『その……通りだ!

この街……風都は何があっても守る。

大事な人を……守る為にっ!』

 

その言葉に続くように映司も立ち上がる。

「救うんだ……今度こそっ!

皆が幸せにいられる世界を……絶対にっ!!」

「グリードの欲深さ舐めるんじゃねぇよ!!

欲しいもんは何であろうと手に入れる。」

『だから終わらせねぇ。

何一つ諦めねぇ!

アイツ(映司)の手を今度は絶対に掴む。』

 

思い思いの言葉と覚悟を聞いたアルケは感嘆する。

 

『やはり、惜しいな。

その欲望と覚悟を聞けば聞くほど私も欲しくなってしまうよ。

………だからこそ、これで終わりにする。』

 

アルケが指を弾くと周囲の空間の時の流れが遅くなる。

まるで散歩でもする様に仮面ライダーWの元へ向かう。

『先ずはお前からだ左 翔太郎。』

 

アルケは右手に錬成したエネルギーを刃状に変えるとWの首に向かって振り下ろした。

その瞬間、時計の針が動く音と共にアルケの発生させたエネルギーによる時間の停滞が止まる。

 

Wに振り下ろされようとしていたアルケの一撃は突如現れた青年が止めていた。

「それはさせないよ"超越者アルケ"。」

『貴様は何者だ?

どういうつもりで……』

 

 「こう言うつもりさ。」

アルケの問いに答える様に突如、現れた新しい青年が手に持っていた銃器(ライドブッカー)から放ったエネルギー弾がアルケに命中すると彼を後退させた。

 

2人の青年はWやOOOを庇う様に前へと歩み出る。

その姿を見た翔太郎達は驚く。

「何だ……一体あんた達は……」

 

驚く面々に一人の青年が話し掛ける。

「今の君達とは"初めまして"だったね。

僕の名前は"常盤ソウゴ"。

最高最善の魔王……かな?」

「最高最善の……魔王?

フィリップ、どういう意味か分かるか?」

 

『分からない。

それに、魔王とは一体どういう意味なのかな?』

「それは……」

 

ソウゴが続きを話そうとした所を隣の青年が制する。

「ソウゴ、今は無駄話をしている時じゃないだろ?

お前もお前だ。

余計な事をする暇があったらとっとと立て。」

ぶっきらぼうな言い方に驚きつつも映司が尋ねる。

「えっと……貴方は?」

 

「俺の名は"門矢士"。

世界を旅する……そんな奴だ。」

「……それってつまり冒険家ですか?」

 

映司の問いに門矢は答える。

「まぁ、似たようなもんだ。

後、そのついでに世界を破壊してる。」

「ついでで付け加えて良い情報じゃないと思うんだけどなぁ。」

 

門矢の答えを聞いたソウゴがそう告げる。

すると、今度はアルケが尋ねてきた。

『お前達は"別次元の仮面ライダー"だな?

そんな奴等がこの世界に何の用だ?』

 

「まぁ、1つ目の用はコレかな?」

そう言いながらソウゴと門矢は互いに別のデバイスを見せる。

「お前が起動していたその装置には俺たちの力が使われていた。

それを取り返す為に動いていた。

だが装置が動いている間、俺達はこの世界に干渉出来なかった。

だから、無名に頼んで装置を止めてソウゴの"ライドウォッチ"と俺の"ケータッチ"を取り戻そうとした訳だ。」

 

門矢の答えを聞いたフィリップが納得する。

『成る程、あの装置がアルケと融合したことでそのライドウォッチとケータッチが装置から分離した。

だから、君達2人はこの世界に干渉出来る様になった訳だね。』

「そういう事。

お陰で手を貸すのが遅れちゃったんだ。

ごめんね、ピンチなのに助けられなくて……」

 

謝るソウゴに翔太郎が答える。

「いや、助けてくれてありがとうな。

お陰で俺も相棒も命拾いした。」

 

『成る程……それで?

装置から目的の物は取り返せたのだろう。

ならばもうこの世界に用は無い筈だ。

お引き取り願おうか。』

 

「そうはいかない。

君がこの地球を破壊しようって言うなら僕達は"仮面ライダー"として君を止める。」

「このまま行けば最悪な結末になるのは目に見えてるからな。

なら俺はその未来を破壊するだけだ。」

 

ソウゴと門矢はドライバーを腰に装着する。

 

ソウゴはライドウォッチを変形させると上部のスイッチを押した。

 

ZI-O(ジオウ)

 

そのまま、ドライバーにライドウォッチを装填すると今度はドライバーの上部のボタンを押す。

門矢はドライバーの腰についた"ライドブッカー"からカードを1枚取り出すと構えた。

 

「「変身」」

 

ソウゴはそのままドライバーを回転させ門矢はカードをドライバーに装填すると両手でドライバーを押した。

 

RIDER TIME(ライダータイム)

KAMEN RIDE(カメンライド)

 

KAMENRIDER……ZI-O(仮面ライダージオウ)

……2018

 

『DE-DE-DECADE(ディケイド)

 

 

"常盤ソウゴは仮面ライダージオウ"。

"門矢士は仮面ライダーディケイド"に変身するとアルケと対峙する。

 

その姿を見た翔太郎が尋ねる。

 「アンタ達も仮面ライダーだったのか。」

その問いに門矢が答える。

「まぁな。

取り敢えず周りを何とかしないとな。

ここ以外もややこしい事になってる。」

「それに君達の力も回復させないと……えーっと確かここに」

 

ソウゴがそう言うと2つのライドウォッチを取り出すとスイッチを押した。

W

OOO

 

ソウゴが仮面ライダーWと仮面ライダーOOOの顔が入ったライドウォッチのボタンを押すとアルケにより金に変えられたガイアメモリとコアメダル、そしてエクストリームメモリにエネルギーが充填されていく。

 

「僕の力を貸したから少ししたら元に戻って使えると思うよ。

取り敢えず、そっちが治るまでは休んでてアルケは僕が相手をする。」

「なら俺は外を何とかしてくる。

ついでにそこの鎧武者も請け負おう。」

 

門矢はそう言うと目の前にオーロラカーテンを出現させると鎧武者と共にその中に入っていった。

 

「それじゃあ、相手をして貰おうか超越者アルケ。」

『良いだろう。

最高最善の魔王の力を試してやる。』

 

ソウゴがジカンギレードを取り出すとアルケを斬りつけにかかる。

その刃を真っ向から受けながら徒手空拳で反撃を行う。

「へぇ、やっぱり普通の攻撃じゃ効かなそうだね。

なら、コレはどうかな?」

 

WIZARD(ウィザード)

ARMOR TIME(アーマータイム)プリーズウィ·ザード』

 

ソウゴはウィザードライドウォッチを装填しドライバーを回転させるとウィザードアーマーが展開しジオウの身体を纏う。

すると、そのまま魔法を使いアルケを鎖で縛り上げると火柱が上がり身体を燃え上がらせた。

 

だが、その炎と鎖をアルケは錬金術で右手に集約させるとそのまま弓矢に変えてソウゴに向けて放つ。

「アレはヤバそうかな。」

 

KABUTO(カブト)

『ARMOR TIME Change Beetle.

カブト!』

 

ソウゴが素早くカブトライドウォッチを起動しドライバーに装填するとカブトアーマーを纏う。

「クロックアップ!」

 

ソウゴは仮面ライダーカブトの力であるクロックアップを使い超高速移動状態となると矢を避けてそのままジカンギレードでアルケを斬りつける。

 

高速斬撃により全身から火花が上がるがアルケは錬金術を使い柱を複数生成し超高速移動を続けるソウゴを捕らえようとする。

 

だが、その攻撃もソウゴは器用に回避しながらジカンギレードを銃モードに変えて今度は射撃を加えてくる。

「高速錬金術でも捕らえられないとは厄介だな。

だが、どれだけ攻撃しようと私の身体に傷が付くことはない。」

「なら、どれだけ強い攻撃でも耐えれるか試してみようかな。」

 

龍騎(りゅうき)

『ARMOR TIME アドベント!

龍騎!』

 

『ファイナルタイムブレーク!』

 

ソウゴが龍騎アーマーを纏うとそのまま必殺技を発動する。

アルケの背後から現れたミラーモンスターである"ドラグレッダー"が、アルケの体をかち上げるとそのままドラグレッダーは炎を吐きソウゴはその炎と挟み込む様に必殺キックを叩き込む。

 

「まだまだ行くよ。」

 

KIVA(キバ)

『ARMOR TIME ガブッ!キバ!』

 

『ウェイクアップタイムブレーク!』

 

キバアーマーに変わったソウゴが必殺キックを叩き込むがその足をアルケが掴み攻撃を止める。

『無駄だと言っているだろうにどんなに攻撃しても私は滅びることは無い。』

 

そのまま、地面に向かって投げ落とされる。

 

FOURZE(フォーゼ)

『ARMOR TIME 3!2!1!フォーゼ!』

 

ソウゴはフォーゼアーマーに姿を変えると両腕のロケットモジュールを点火し落下する身体を支えた。

「無駄な事なんて無い。

それにそんなに余裕そうには見えないよ?」

ソウゴの言葉を聞いたフィリップが理解する。

 

『そうか。

あの仮面ライダーの狙いは時間稼ぎだけじゃない。

アルケの余裕を削ぐことだったんだ。』

「どういう意味だフィリップ?」

 

『思い返してみてくれ。

アルケが僕達と戦った時はエクストリームの力を使っても他に気を回せるほどアルケに余裕があった。

だが、あのジオウと言う仮面ライダーと戦い始めてから反撃にしか錬金術を使えていない。

確かにアルケの身体にはダメージは無いだろう。

だが、それ以上の動きは封じられている。

他の事に気を回す余裕がないんだ。』

 

フィリップの推察は当たっていた。

これまでWやOOOに対して優位に戦いを行えていたのはガイアメモリやコアメダルの知識を有しておりその対策を錬金術で行えていたからだ。

だが、今戦っているジオウの使っている力はライドウォッチ。

込められた仮面ライダーの力を知り得ないアルケにとってジオウの変身や攻撃は全く未知のものだった。

故に戦闘で後手に周り続けていた。

 

そして、それはソウゴ自身も理解していた。

知り得ない攻撃だからこそ当たってはいるがダメージにはなっていない。

唯の時間稼ぎにしかならない事を……

 

「君の作り出したコアメダルの力は強力だ。

何者の力でも壊せないボディを砕く手段は残念だけど今の僕にはまだ無い。

だから、時間を稼がせてもらう。」

そう言うと新たなライドウォッチを取り出しアルケに向かっていくのだった。

 

外伝 続編の投稿に関して

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