地球の本棚の一室では新たな
まだ数ページしかない本だったが着実に枚数を増やしていくそれを一人の女性が優しく手に取る。
懐かしそうに表紙に触れた女性はその本を無名へと差し出した。
「良いんですか?
コレは貴方達にとって大切な………」
「えぇ、だから貴方に渡すと"皆"で決めたのよ。
私達の想いや覚悟を知るからこそ貴方は間違わない。
だから貴方は為すべき事をして……コレを使って」
無名は差し出された本を受け取った。
軽い筈の本なのに手にはズッシリと重い感じがする。
きっと、この本を受け取る意味と覚悟が理解できてしまうからだ。
そんな無名の背後にはゴエティアとタナハが立っており、二人とも無名の持つ本を見つめている。
「アルケにも困ったものだ。
コレを再生させる為に地球を滅ぼそうとしてるだからな。」
「まぁでも、気持はよく分かる。
私も同じ道を辿りそうになった。」
「だが、今は違う……そうだろうゴエティア?」
「あぁ、タナハ。
では、始めよう。
"逆転の一手"を………」
アルケと
ソウゴはライドウォッチを巧みに使い、多種多様な攻撃を加えていく。
対するアルケは鉄壁の肉体で全ての攻撃を受けながらも反撃を加えていくがソウゴの動きを取らえられない。
互いに決定打を欠いた状態で盤面を動かしたのはノブナガだった。
アルケにより洗脳されたノブナガはソウゴに斬りかかる。
ソウゴはそれを躱すと新たなライドウォッチを起動しようとするがその前に腕を掴まれ上空へ投げ飛ばされると一つの斬撃を振るった。
それを食らったソウゴは使おうとしていたライドウォッチを落としながら地面を転がる。
「ぐっ!?"…流石に今のは効いたかな。
それにしても、どうやって僕の動きを読んだのかな。」
その問いに答えたのはアルケだった。
『ノブナガには一度見た相手の動きや攻撃を記憶し反撃する能力がある。
これまでの私とお前の戦闘を見てお前の動きを学習したと言うことだ。
いくら、多彩なフォームに変身したとしても変身時の動きは一定だ。
ある程度のパターンをノブナガが記憶すれば形勢は傾くと踏んでいた。』
「成る程ね。
つまり、今のままじゃ時間稼ぎも難しくなりそうって訳か。」
『その通りだ。
さぁ、どうする?
敗北覚悟でまだ時間稼ぎを続けるか?』
「なら、今度は俺等の番だ。」
「『ファングスクリュードル!』」
油断したアルケを狙い放たれた"ファングトリガー"の
マキシマムドライブは彼の身体に当たると凄まじい火花を上げる。
「やはり、効かないか。」
『んな事が狙いじゃねぇ!今だ映司!!』
「はい!」
「Scanning Charge」
この瞬間を狙っていた映司は仮面ライダーOOO"ガタキリバコンボ"の必殺技をノブナガに叩き込んだ。
過去に見たはずの必殺技だがノブナガは刀を盾の様に構えて防御する。
『成る程、圧倒的な物量の前では幾ら記憶しても回避は不可能か。』
アルケの言う通りでガタキリバの分身能力を使った必殺技をノブナガに回避する手段はなくただ防御するしかなかった。
だが、同時に映司の攻撃はノブナガの防御を突破出来ない。
『その攻撃ではノブナガを倒せはしないぞ?』
「倒す気なんて無い。
俺の目的はノブ君をお前から引き剥がすことだ。
セイヤァァァ!!」
映司はそう言いながら更に分身を作り出し物量でノブナガの体を押し出しながら進んでいく。
壁をぶち破りアルケから離れると映司はノブナガを蹴り距離を空ける。
「ノブ君、これ以上翔太郎さん達に迷惑かけられないから僕達で決着をつけようか。」
ノブナガは映司の言葉に答えることなくただ、持っている刀を向けてくるのだった。
映司によりノブナガと離されたアルケはWの必殺技を錬金術で相殺する。
『ほぅ、ノブナガと分断されたか。
だが、それで何が変わる?』
その問いに翔太郎が答える。
『男にはなタイマンで決着をつけなきゃいけない場面があんだよ。』
「それに、何時までも休んでいる訳には行かないからね。
常磐ソウゴのお陰でメモリも完全に回復した。
僕達も君を倒す為に全力を尽くす!」
「HEAT MAXIMUMDRIVE」
「FANG MAXIMUMDRIVE」
「『ファングプロミネンスアロー』」
ヒートメモリもファングメモリのツインマキシマムにより放たれた牙の矢はまるで太陽の様に熱く光り輝き一直線に向かう。
だが、アルケの身体に当たるとその場で勢いを無くし彼が錬金術を発動するとその矢は霞のように消え去った。
『惜しかったな少しは効いたぞ。』
『フィリップ。』
「あぁ、次はこっちだ。」
「LUNA MAXIMUMDRIVE」
「FANG MAXIMUMDRIVE」
「『ファングイリュージョンレイン』」
次に彼が放ったのはルナメモリとのツインマキシマムだった。
空に向けて放たれた金色の矢が空中で爆発すると無数の牙の矢に変化し雨の様にアルケに降り注いだ。
だが、アルケはその攻撃を避けることなく寧ろ受けながらWへと近付いていく。
『あんにゃろう効かないと分かってるから突っ切ってきたか。』
「問題ない。
その為に機動力に優れたファングメモリを使ったんだ。
行くよ翔太郎。」
フィリップはそう言うとファングメモリの機動力を使いアルケと距離を開けていく。
その合間に腕から矢の形をしたエネルギー弾を牽制で使い距離を詰められないように工作した。
『成る程、私の錬金術を警戒しての行動か。
確かに私が触れればメモリを錬成し黄金に変えられる。
故に機動力が高く遠距離攻撃性能も高い"ファングトリガー"が最適解と言う訳か。
ツインマキシマムを使うのは私に近付かせる暇を与えない為………良く考えられているがそれは時間稼ぎをする意味がある場合だけだ。
エクストリームメモリでも私を破壊する方法は検索出来なかったのだろう?
つまり、この地球上に私を壊す手段は無いと言うことだ。
唯一の逆縁の目があるとすれば無名から与えられた黒炎だがそれは使わないのか?』
「分かって言っているのだろう?
確かに僕は無名から黒炎を与えられたが君の身体を貫く炎を作れるほど炎は操れない。
翔太郎のジョーカーメモリのように僕と完全に適合するメモリがあれば良いが残念ながらサイクロンやファングにはそれ程の適合率はない。」
『ならば時間稼ぎをするだけ無駄だな。
そこの
確かに強力な力を持っているがそれでも私を倒せはしない。
体内に私のコアメダルがあり続ける限り……』
「確かに君の言う通りだアルケ。
君を倒す手段は地球の本棚の知識を用いても見つからなかった。
だが、それは"今現在その方法が存在しない"だけだ。
新たな選択肢が増えれば知識もそれに応じて増えていく。」
『何が言いたい?』
「つまりはこういう事だ。
勝負は最後まで分からない。
ならば、僕達もいま出来る全力をぶつける。」
「CYCLONE MAXIMUMDRIVE」
「FANG MAXIMUMDRIVE」
「『ファングトライデントタイフーン』」
Wはサイクロンとファングのツインマキシマムを発動すると右腕に三ッ矛の牙の矢が生成されるとそれをアルケに向けて引き絞る。
『良い加減、同じ手には飽きてきたな。
ここで仕留めてやろう。』
アルケは錬金術を使い石のドラゴンを生成するとWに向けて放った。
しかし、それを防ぐ様にソウゴが前に出た。
「そうはさせないよアルケ。」
「フィニッシュターイム」
「タイムブレーク!」
ソウゴはジクウドライバーを回転させて必殺技を発動する。
石のドラゴンの周囲に"キック"の文字が実体化するとそれが一つに重なっていく。
ソウゴは飛び上がりライダーキックを放つと石のドラゴンの頭部に直撃する。
その一撃は近付こうとする石のドラゴンを押し留めると頭部を中心に亀裂が全身に入る。
そのまま、ソウゴのキックはドラゴンの身体を貫通すると爆発を起こり周囲の障害が無くなる。
そこを狙う様に放たれたWの一撃はアルケの身体に直撃する。
だが、その一撃でもアルケの体は貫けない。
牙の矢は回転を続けているがアルケの肉体を削る事は出来ずにいた。
『これで終わりか?
随分とあっけない一撃だったな。』
『いや、そうでもない。
完璧なサポートだ。』
『何っ!?……グァっ!』
本来聞こえることの無い声にアルケは一瞬動揺する。
すると、一瞬の内に牙の矢の色が変わり黒炎がアルケの体を包み込む。
アルケは錬金術を使い黒炎を分離させるとその光景に更に驚いた。
そこには自分が消失させた筈の無名が五体満足でその場に立っていたからだ。
『何故………まだ生きている"無名"?
お前は確かに私が殺した筈だ。』
「えぇ、確かに僕一人ならば命はなかったでしょう。」
『だが、私が介入すればそんな問題はない。』
無名の背後から黒炎がゲートの様に出現するとそこから無名とそっくりな姿をしたゴエティアが現れる。
『ゴエティア……復活したのか。』
『あぁ、久し振りだなアルケ。
だが、それだけではないぞ?』
その言葉と共に現れたのはかつてゴエティアが世界を壊そうとも救いたかった"コスモス"だった。
彼女がファングトリガーの変身により倒れている翔太郎の元へ向かう。
それを見た翔太郎が言った。
『やっぱり、アンタだったか。』
『私が来ることに気づいていたのですか?』
『何となくな。
グリードと戦ってる時からジョーカーメモリの力が強くなるのを感じてた。
でも、実際驚いてるぜこんな美人が俺に力を貸してくれていたんだからな。』
「ハーフボイルドの君らしいキザな台詞だね翔太郎。」
『うるせぇぞフィリップ。』
2人の掛け合いを微笑みながら見ているコスモスにアルケは目を向けた。
『お前も復活していたかコスモス。
良いぞ……無事に装置が作動しているようだ。』
アルケのその言葉をゴエティアが否定する。
『不正解だ、アルケ。
我々はお前の装置の時空逆転の影響で復活した訳じゃない。』
『なら、自力で蘇ったのか?
この地球の何かを依り代にして……』
アルケの問いに今度はコスモスが答える。
『いいえ、違いますアルケ。
我々が差し出したの"は私達自身"です。』
『何だと……まさか!?』
『あぁ、そうだ。
お前が復活させようとしていた本…"超越者の記憶"その物だ。
アレも中々に膨大なエネルギーが内包されているからな。
我々を復活させる事も簡単だった。』
『バカな!?
自分が何をしたのか分かっているのか?
自らの記憶を犠牲にすると言う事はこの世界から超越者を消す事と同義………我々の存在が無くなってしまうのだぞ!?』
始めて動揺の声を漏らしたアルケにコスモスは優しく諭す。
『本来、私達は地球の記憶の一部となり消える筈だった存在。
なのに、貴方は今を生きる生命やこの地球を犠牲にして過去である私達を蘇らそうとしている。
そんな事は許されてはいけないんです。』
『話にならんゴエティアの差し金か。
自分の複製体に情でも湧いたのか?』
アルケはゴエティアを睨みつけるが本人はどこ吹く風と気にした様子もない。
そんなアルケの言葉を否定したのは新たに現れた超越者だった。
『いいや、これは"超越者全員の総意"だ。』
『"タナハ"……貴様』
そこにいたのは滅びを最後まで抗おうとした超越者だった。
『我々全員で……話し合ったんだアルケ。
我々の命と今を生きる生命と地球の命、どちらが重要なのかを………』
『我々だそんなの考えるまでもない。
地球を滅ぼしたとしてもまた再生させれば良い。
私の錬金術があればそれも可能だ。』
『……その為に"運命に干渉する錬金術"を作り出したのか。』
『!?………知っていたのか。』
驚くアルケに向かいタナハは告げる。
『"感情を司るコスモス"、"契約を司るゴエティア"、"欲望を司るアルケ"、"時空間を司るロノス"……私達、超越者の中でも君達の力は群を抜いていた。
だが、私にも君達に負けない力が一つある。
それは知っているだろうアルケ?』
『"真実を司るタナハ"……お前の前ではどんな嘘や工作も通用しない。
私の錬金術の仕掛けも解いていた訳か。』
その言葉にフィリップが尋ねる。
『錬金術の仕掛け……それはどういう事かな?』
『アルケが錬金術を作り出したのはこの計画を実行する為………そこで必要だったのは"錬成に使用する無尽蔵のエネルギー"と汎ゆる事象に干渉できる術式だった。
しかし、アルケ本人には時間がない。
だからこそ、
其々、異なる技術形態の錬金術を残しそれを見つけた人間が自ら研究し進化させることを信じた。
その結果、欲望を抽出しエネルギーに変えるオーズの錬金術が生まれもう少し先の未来には欲望とは別の新たな錬金術が誕生した。
そこには"運命や空間を操る錬金術"も存在した。
アルケはそれを使い多数の時空を開き復活に必要な情報を集めた。
………そして、それにより複数の時空間が歪に歪み併合された。
"君が連れていたアンク"もその被害者だろう?』
「被害者?……どういう事だ?」
『複数の時空間が併合した事はその世界にいた存在にも知覚された。
これから先の未来と過去に現れる"冥黒王"と呼ばれる巨悪にも………そして、冥黒王はその併合した次元に気付いた。
奴は自らが敗れた時の策として別世界に依代を残した。
依代の目的はその世界で冥黒王を復活させる事。』
『冥黒王の復活には莫大なエネルギーがいる錬成陣を使わなければならない。
それに器となる存在も重要だ。
だから、"奴"は800年前の王を蘇らせたのだろう。
その力を器とする為に……だが800年前の王は敗れた。
今代の仮面ライダーOOOの適合者によってな。
だが、それには犠牲を伴った。』
「まさか、その犠牲とは……」
『そうだ火野 映司。
お前達が出会った平行世界のアンクが使っている肉体の本来の持ち主だ。』
「それを……彼は知っているのか?」
フィリップは溢れそうな感情を押し殺しながら尋ねる。
『そんな事を知って何になる?
装置が動けば火野映司も蘇る。
ならば何の問題もないだろう。』
『「
翔太郎とフィリップ2人の声が重なる。
「大切な相棒を目の前で失わせておいて復活するから問題ないなんてそんな道理があるわけ無い。」
『その通りだ。
俺は相棒を一度失いかけたから分かる。
復活したから良いとかじゃねぇ。』
『お前達の意見など興味がない。
超越者の復活の為ならば他の全てなど些事だ。』
『それは我々が決めることではない。
その事に気付けない時点で私達は復活する資格など失っていたんだアルケ。』
『それは違うぞタナハ。
資格が有るか無いかを決めるのは力を持った者だ。
この地球の歴史がそれを証明している。
この世界の歴史は強者が作り繋げてきた。』
『だから、超越者である自分が作る歴史が正しいと?』
『それは傲慢よ思い出してアルケ。
昔の貴方はそんな考えはしてなかったわ。』
『私は変わったんだよゴエティア、コスモス。
肉体を失っていた間にこの地球の歴史を傍観してきた。
勝ち残った者が自らの欲望に飲まれ堕ちていく様を何度も何度も……そして、その者たちこそが今の歴史を作り出した。
我々、超越者の力を求めたのも強者ゆえだ。
オーズもグリードも強者の欲望から生まれたのだからな。』
『やはり、説得は難しい様だね。
残念だよアルケ、君と争わずに解決したかった。』
『ふむ、お前達、三人が私の敵となるのか?
いくら超越者として復活したとしても私を殺すことは出来ない。
このコアメダルが私を繋ぎ止めている限りな。』
アルケのその言葉をゴエティアは否定する。
『いいや、コスモスもタナハも直接は戦わない。
と言うよりも戦えない。
さすがに超越者を三人も呼び出すにはかなりのエネルギーを消費してな。
今の私達は精神体に近い。』
『ならば、どうすると言うのだ?』
『こうするさ。
コスモス、タナハ……そして無名行くぞ。』
『えぇ、翔太郎さんジョーカーメモリを私に……』
『私にはエクストリームメモリを……』
「あぁ、分かった。」
翔太郎とフィリップは変身解除するとジョーカーメモリとエクストリームメモリをコスモス達に渡す。
『そんな事を私が許すとでも?』
「いいえ、思っていませんよ。
だから、時間稼ぎをお願いしますね最高最善の魔王殿。」
無名の要請に応える様にソウゴはアルケの腕を掴むと攻撃をやめさせた。
「分かった。
でも、あんまり長くは持たないかも……」
「構いませんよ。
そんなに時間もかかりませんから」
無名はそう言いながらデモンドライバーを装着した。
「では、ゴエティア行きましょう。
今日だけは僕達も……"二人で一人の仮面ライダー"です。」
『あぁ、そうだな。
我々も楽しむとしよう。』
ゴエティアはそう言うと自身の身体を黒炎で包んだ。
すると、内部から"鳥の形をしたデバイス"が現れる。
そのデバイスが無名の手に収まると変形し始めた。
両羽が折り畳まれ頭と足が胴体に収納されると中心部からメモリが1本現れる。
無名はそのメモリの起動スイッチを押した。
「
デモンドライバーにコントラクトメモリをセットするとドライバーから待機音が鳴り始める。
無名はアルケに向けて手を伸ばし掴み取る様な動作をすると言った。
『「変身」』
ゴエティアと声を重ねながらドライバーを展開すると無名の身体が変化していく。
黒と灰色のボディを走る赤いライン。
背中には悪魔の翼を思わせる2つのマント。
そして、胸部には赤い瞳のようなクリスタルサーバーが輝いておりその姿はデーモンドーパントのエクストリーム形態をそのまま仮面ライダーの姿に変えた様だった。
『ふむ、上手く行った様だな。』
「そうですね。
それにしても複雑な気分ですよ。
敵だった貴方とWの様に融合して変身しているのですから……」
『今更だな。
どうせ、この一度限りなのだ。
ならば、思いっきり楽しもうじゃないか無名。』
「はぁ……まぁそうですね。
全員ハッピーエンドを達成する為ならもう一度貴方と契約を結んだって良い。
行きましょうゴエティア。」
『ふふっ……あぁ!!
もう一度取引を始めようじゃないか無名。』
二人はそう言うとアルケに向かっていく。
握り込んだ拳をアルケに向けて振るった。
その拳がアルケに当たるがダメージは与えられない。
『無駄だ。
コアメダルの力により私を壊せる物など何も………クッ!?』
突然苦しみ出したアルケは殴られた拳を身体から引き剥がそうとするがそれを無名の腕が止める。
「どうしました?
随分と苦しそうですが……」
『貴様っ……私の身体に何をしたっ!!』
苦しむアルケにゴエティアが答える。
『教えてやろう。
今の私のメモリには"超越者の全ての力"を引き出せる能力が備わっている。
お前を止める為、皆が私に託してくれた力がな。
今お前の体を蝕んでいる力は
如何に"不壊"の能力を持つコアメダルだろうと絶対的な2つの力には抗えないだろう?
それでお前の体を構成する力を全て奪い取る。』
『超越者の力を掛け合わせただと!?
そんな事をすればこの地球にも被害が出るぞ。』
『勿論、そのまま使えばな。
だが、この精神体をリミッターとして使えばコントロールは可能だ。』
『正気か!?
そんな事を続ければお前達の存在が無くなってしまう。』
『それは覚悟の上よ。』
コスモスが決意の籠もった目で告げる。
それに続くのはタナハだった。
『我々は本来ならば消えていなくてはいけない存在だった。
それがこれだけ生きられたのだ。
例え、記憶だけの存在だとしても……我々が残した地球が…人が……懸命に生きるその姿を見られただけで満足だ。
だから受け取ってくれ我々の力を……この地球を守る為に』
コスモスはジョーカーメモリを左 翔太郎に渡す。
「コスモス、それがアンタら超越者からの依頼だっていうのなら……任せろ!
俺達は風都の探偵だ。
依頼人の願いには必ず答える。」
フィリップはタナハから渡されたエクストリームメモリを手に取り目に強い意志を宿す。
「タナハ……貴方の願いは確かに受け取った。
後は僕たちに任せてくれ。
絶対に勝ってみせる。
……行くよ翔太郎。」
「あぁ、行くぜフィリップ。」
「CYCLONE」
「JOKER」
「XTREME」
「「変身!!」」
翔太郎とフィリップは同時にWドライバーにメモリをセットするとそこに向けてエクストリームメモリも合体する。
その瞬間、金色の風が二人の間から発生し全身を覆っていく。
その姿は通常の"CJX"でも"CJGX"でもない。
右肩にはサイクロンと同じ緑色の"ペリース"が追加され左足には
黒と紫色の炎が描かれた腰マントが携えられた。
そして、ダブルの背中にはクリスタル状の結晶化した羽が六枚展開しその周囲には小さな結晶がダブルを中心に複数個回っていた。
『これは……』
「スゲェぜフィリップ。
力が溢れて止まらねぇ。」
『貴方達、二人に合わせた超越者の力を全て総動員させました。
名付けるならば仮面ライダーW
"サイクロンジョーカー オーバーエクストリーム"と言ったところでしょうか。』
『正しく、
君達ならば使いこなせる筈だ。』
『二人ともありがとう。
これなら、アルケと戦える。』
「良しっ!なら行くぞ。」
そう言うとWはアルケに向き直り告げたのだった。
『「さぁ、お前の罪を数えろ。」』
外伝 続編の投稿に関して
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