琉兵衛の計画を聞いて確信した。
この男の野望は全てを失わせる。
大切な妻、冴子の命でさえも
だからこそ、彼女に真実を話し共に風都を離れよう。
ディガルコーポレーションの屋上に行くと冴子が待っていた。
そして、冴子に琉兵衛とのやり取りと目的を話した。
それにより、どんな結末を選ぶのかは考えもせずに....
霧彦からの話を受けた冴子の答えは、
耳を疑うものだった。
「分かったわ。
貴方がもう私には"必要ない"ってことが」
冴子がドライバーを付けるとメモリを起動する。
「
メモリを装填するとタブードーパントへと変身する。
「冴子....」
そんな霧彦の言葉を遮るように、タブーがエネルギー弾を霧彦に向けて放った。
エネルギー弾が爆発し霧彦は吹き飛ばされ地面へと倒れる。
爆発のエネルギーの余波か周囲に白い煙が流れる。
そんな中、メモリを抜いて人間の姿に戻った冴子はボロボロになった霧彦からナスカメモリを回収する。
「これは返して貰うわよ。
ミュージアムの....いえ私の崇高なる目的の為に...」
「さようなら....貴方。」
そう言うと冴子はその場を去った。
霧彦の死を確認して.....
霧彦の死を無名は琉兵衛から伝えられる。
「そうですか....」
「悔やんでいるのかね?」
「いないと言えば嘘になります。」
「しかし、彼は我々ミュージアムを裏切ったのだ。
裏切りには死を....当然の末路だろう?」
「はい、承知しております。」
「君はとても優秀な研究者だ。
君のおかげでガイアインパクトの計画は進んでいる。
だからこそ、これからは勝手な真似は慎むように...良いね?」
「はい、承知いたしました。」
「話は終わりだ。
孤島での休暇が終わったら君には風都に来て貰う。
君の作り出した"アクセサリーシステム"を改良し一般のドーパントも使用できるギジメモリの開発をしてくれたまえ、以上だ。」
そう言うと琉兵衛は電話を切った。
そして、僕は背後にコードで繋がれ横たわっている"園咲 霧彦"を見つめるのだった。
時間は冴子が霧彦を始末する前、タブードーパントへ変身した辺りまで遡る。
ディガルコーポレーションの見える向かいのビルに黒岩が立っていた。
黒岩は別の男から渡された長方形の弾を見据えている。
(こんなもので本当に上手く行くのか?)
そう考えながらもコブラメモリを起動しドーパントへ変身する。
そして、腕にライフルギジメモリを挿しライフルを出現させると二つの弾を生成した。
1つはこの長方形の物体を銃に込めて発射できる弾。
もう1つは弾速と速効性の毒を強化した毒の弾だった。
銃に弾を装填する。
一発目は長方形の弾、二発目が速効性の毒弾になるように.....
そして対象を捕捉し、タブードーパントが霧彦にエネルギー弾を放った瞬間、弾を二発発射した。
一発目がエネルギー弾の中心をとらえて爆発する。
これによりエネルギー弾も消失する。
そして、二発目の弾は正確に霧彦の心臓に当たると彼の命を止めた。
そして、冴子がメモリを回収しその場を後にすると黒岩が無線で克己に合図した。
「ターゲットが消えた。チャンスは今だ」
「分かった。」
そう言うと克己がヘリからディガルコーポレーションの屋上に向けて落下する。
背中の装置に傷を付けないように正面からコンクリートに激突した。
衝撃から身体が反転しそうになるが持ち前の運動神経でコントロールし身体全体で衝撃を受け止めた。
普通の人間なら即死級の重症を何度も負うが、
克己はNEVER特有の再生能力で起き上がると
霧彦の元に向かった。
霧彦を確認すると心臓近くの服に穴が空いた以外の外傷はなかった。
「凄まじい腕だな。
芦原がお前の事を誉めるわけだ。」
「それにしてもそこそこの音がしたが、ターゲットが帰ってくることはないのか?」
克己の質問に黒岩が答える。
「ヤツの言い分では幻覚作用を調整して五感を鈍らせているらしいから暫くは問題ないらしい。」
黒岩が放った長方形の物体の正体は幻覚作用を含んだ爆弾だった。
勿論、普通の技術で作られたものではない。
ドーパントの力で作り出した物だ。
自分と同じように無名に気に入られて、同じようにメモリの実験体となった男。
その言葉を黒岩は伝える。
「人は成果を得る際、そこに至る事象と言動を重視する。
自分の放った攻撃が爆発し相手が吹き飛び反応が無い。
それだけで自分がその行動を起こして手に入れた成果だと錯覚する....らしいぞ。」
「随分、ややこしいご高説だな。
まぁ良い、俺は俺の仕事をする。」
克己は対衝撃リュックから装置を取り出すと霧彦の身体に取り付けてとある薬液を注射した。
「それは?」
黒岩の問いに今度は克己が答える。
「仮死状態となっている細胞の保存と維持を行う酵素だ。
これでお前の毒が切れても仮死状態が継続される。」
「その間に、この装置がこの男の身体にある毒素の浄化をする。
そうお袋が言っていた。」
この装置はガイアメモリの毒素を調べる際に生み出された副産物だ。
体内の毒素を装置が取り込み浄化する機能があるが弱点として生命活動が強い生物には装置が機能しない。
だから仮死状態にする必要があったのだ。
「さて、装置の取り付けも終わった。
俺の仲間が下で待機している。この男を背負って向かうとするか」
そう言うと腰に付けたベルトの取っ手をビルの手すりに付けると霧彦を背負いそのまま落下した。
丁度、3階の高さでロープの長さが終わり落ちた衝撃が身体にかかるが、NEVERの回復力でごり押しベルトのスイッチを押すと屋上の取っ手が外れ落ちてきた。
それを回収すると近くに止めていた車に霧彦を乗せ、彼をこのまま孤島へと連れてきたのだった。
霧彦が今いるのは東の研究所の地下にあるフロアであり、ここはミュージアムも知らない。
そして、ベッドに寝かされた霧彦は装置に繋がれて毒素の浄化をされているのだった。
そこにマリアが現れる。
「どうでしたか、霧彦さんの容態は?」
「毒素の汚染が想像以上に酷いわね。
この装置を使っても完全に浄化するまでかなりの時間が必要よ。」
「そこは問題ありません。
ミュージアムは彼が死んだと思っている。
証拠も残していませんし、
気付いたとしても僕が犯人だとはバレませんよ。」
「貴方も随分と恐れ知らずな事をするのね。
ミュージアムを敵に回すつもり?」
「まさか、ただ僕は我が儘なんです。
欲しいものは欲しい、生きて欲しい者は生かしたい。
それだけですよ。」
その言葉に納得したのか、マリアは部屋を出ていった。
(これで、霧彦さんの死亡ルートは回避できた。
後は須藤 雪絵とどう接触するかだったが、丁度良く僕は風都に行けることになった。)
仮面ライダーWの舞台である風都。
そこに原作を改編し続けた悪魔が降り立つ。
彼が交わることで物語がどう動くのか、それを知るものは誰もいない.......
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